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Livable Archive 05

取引事例 2024.09.25

Livable Archive 05

独自の魅力をかなえる、ホテルプロジェクト

独自の魅力をかなえる、ホテルプロジェクト

立地を生かしたホテル開発計画

熊本随ーの繁華街にそびえたつ「カンデオホテルズ熊本新市街」。東急リバブルがプロジェクトマネジメントとしてホテル開発を推進し、全国でホテルを展開するカンデオ・ホスピタリティ・マネジメントを誘致した。ラグジュアリーホテルとビジネスホテルの中間領域をコンセプトとするカンデオホテルズの独創性と、それをかなえる東急リバブルの調整力が大いに発揮され、2022年の開業以来、エリアトップクラスの客室平均単価を誇っている。プロジェクトの始まりは2005年に遡る。地元の不動産会社から200坪の土地の紹介を受け、現在の敷地面積765坪までの追加買収を前提にオフィスビルの開発を検討するが、リーマンショックが起こり、一度は開発を断念。インバウンドの急増を受け、ホテル開発としてプロジェクトの再開にこぎつけ、カンデオホテルズを誘致したのである。カンデオホテルズも、熊本市内に出店するならこの場所、と魅力を感じていた土地だった。

高さ制限をのりこえた付加価値

計画にあたっては、カンデオホテルズらしさを決定づけるハード面の基準が尊重された。もっとも眺めのよい最上階にフロントやロビー、レストラン、スカイスパを設けること。客室は開放感のある2700mmの天井高と通常よりも大きな窓を確保すること。しかしそれには、景観条例に定められた建築物の高さ制限をクリアすることが必須だった。東急リバブルは熊本市と交渉を重ね、その結果、公開空地を設けることで高さ制限の緩和が認められた。熊本市が震災後に始めた、まちなか再生プロジェクトの第1号としての特例承認である。

高さ制限の緩和は、ロビーや客室の天井高を押し上げ、熊本城の眺望というこの場所ならではの体験価値をさらに高めた。また、熊本県内最大級の380室の客室は、さまざまなタイプを揃え、観光客の多彩な宿泊ニーズに対応している。ひとつのホテルプロジェクトが、まちの魅力を高め、人びとを呼び込み、にぎわいを生み出している。