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賃借建物増築部分の時効取得について教えてください。

Q.ご相談内容

1999年の4月に賃貸で今の物件に入りお店を始めました。
2005年の2月より賃貸部分を増築してもらい、家賃を払いながら今に至ります。
増築をするときに、こちら側で増築させて欲しいと大家の方に申し入れましたが、大家側で工事をし家賃が上がる形で借りましたが、その時からこの部分を含めてお店部分を売って欲しいと交渉しておりました。
結局そのまま現在まで借りておりましたが、民法163条に所有権以外の財産権、賃貸借権の取得時効というものがあるという事で、このお店の所有権を所得出来るのか教えていただきたいです。

因みに、増築部分は建築申請もされております。
入居時に正式な契約書もなく、大家さんと直接のやり取りでやっておりましたが、増築にあたりそれでは困ると思い、一筆書いていただき(退去時はそのまま出ていいという趣旨)、サインと印鑑はもらって有りますが、先日前大家が亡くなり現大家が壊して出て欲しいと言ってきたのでこの様な事を調べてみました。
所有権はあるのでしょうか?また退去時は壊さなければいけないのでしょうか?

A.東急リバブルからの回答

まず所有権については、時効取得はできません。
賃貸借契約に基づいて家賃を支払っている状態が続いている以上、それが20年たったとしても、所有権の取得はできません。
賃料を支払わず、何も請求もされず、固定資産税を支払っているというように、あたかも所有権者のような状態が長く続いた場合には所有権の時効取得が認められます。
賃貸借契約を締結していない状態のまま、しかし家賃をずっと支払っているといった状態が続いている場合には、賃借権の時効取得が認められます。
民法163条が規定しているのはこの内容です。

したがって、もし本件で、賃貸借契約を締結していないということであっても、家賃を払い続けているわけですから、賃借権の時効取得は主張ができると思いますが、あくまでも賃借権にとどまります。

ただ、前大家さんと退去時にはそのままでいいといった内容の書面を交わされているのであれば、その効果は相続人に引き継がれているので新たな大家さんが相続人であれば壊す義務はないことになります。

ただ、相続人が別の他人に物件を売ってしまっているような場合については、そのような関係は当然には引き継がれませんが、念のため新大家にはこのような内容の書面を前大家と締結しているという話をして、交渉をされてみてはいかがでしょうか。

ご相談への回答について

「不動産なんでもネット相談室」は、実際にお客様より相談いただいた内容に、東急リバブルが中立的な視点で回答した内容を記載しております。不動産に関してご不明点がありましたらご参考ください。