Ⅱ. マイホーム売却時の税金
夫婦、親族に関わる居住用財産の特例判定の事例
更新日:2025年9月29日
家屋の所有者と土地の所有者が異なる場合
妻所有の土地の上に、夫名義の居住用の家屋が建っています。居住用財産の3,000万円控除の特例は適用できるでしょうか。
夫は家屋の譲渡であり3,000万円控除を受けられますが、妻は敷地単独の譲渡であり3,000万円控除を受けられません。
ただし、次の3つの条件を全て満たせば、夫の3,000万円控除の控除不足額を妻の譲渡益から控除できます。なお、家屋の所有者が軽減税率や買換え特例を適用する場合には、土地の所有者も同一の特例を適用することができます。
- 家屋とともに土地等が譲渡されること
- 家屋所有者と土地所有者とが親族関係を有し、かつ、生計を一にしていること
- 家屋所有者と土地所有者が、共にその家屋に居住していること
- 住まなくなってから3年目の年末までの譲渡の場合には、上記(2)は住まなくなってから譲渡までの現況で判定し、上記(3)は住まなくなった直前で判定します。
贈与税の配偶者控除と居住用財産の譲渡の特例
結婚してから20年以上経過した夫婦間で自宅不動産又は自宅不動産を購入するための金銭を贈与した場合には、贈与税の配偶者控除として2,000万円まで控除が認められます。この制度を利用し居住用財産を共有にした後に譲渡した場合には、居住用財産の3,000万円控除は適用できるでしょうか。
夫婦各々の生活の拠点と認められる場合にはそれぞれ居住用財産の3,000万円控除は受けられますが、贈与税の配偶者控除は、贈与を受けた年の翌年3月15日までに居住し、その後も継続して居住することが要件とされています。したがって、贈与後短期間のうちに売却を行った場合には、贈与税の特例が否認される可能性があります。
居住用家屋を共有とするための譲渡
居住用財産を共有にするための譲渡又は共有持分の一部を譲渡した場合には、居住用財産の譲渡の特例は適用できるでしょうか。
その居住の用に供している家屋(その居住の用に供されなくなったものを含む)を他の者と共有にするため譲渡した場合又は当該家屋について所有する共有持分の一部を譲渡した場合には、家屋の一部譲渡に該当するため、居住用財産の譲渡の特例の適用はありません。
親族等への譲渡の具体例
居住用財産の譲渡の特例の対象外である譲渡先の親族等とは、どのような方でしょうか。
次に掲げるものに対する譲渡は居住用財産の譲渡の特例の対象とはなりません。
監修
𡈽屋 栄悦(つちや えいえつ) 税理士
𡈽屋 栄悦(つちや えいえつ) 税理士
土屋栄悦税理士事務所HP
https://www.tkcnf.com/tsuchiya/index山形県
平成 8年11月 税理士登録
平成12年
9月 土屋税理士事務所開業
第71回から第73回税理士試験試験委員/租税法務学会常任理事/
東京税理士会会員相談室相談委員/元東京税理士会常務理事/元日本税理士会連合会理事
新 税理士実務
質疑応答集共著(ぎょうせい)
「租税実体法の解釈と適用・2」共著(中央経済社)
「税務における期間・期日・期限の実務」共著(新日本法規出版)
相続税・信託ガイドブック共著(大蔵財協)/税務と法務の接点共著(大蔵財協)など
お気軽に
ご相談ください
マンション、土地、一戸建の居住用不動産のほか、投資用不動産や、事業用不動産もお任せください。
また、権利関係の難しい借地権や底地権などの不動産についてもお気軽にご相談ください。

