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リノベーション費用の相場とは?マンション・戸建てでどう変わる?

執筆者プロフィール

桜木 理恵
資格情報: Webライター、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。その他信託銀行にて不動産事務として勤務経験あり。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」所持。

ざっくり要約!

  • リノベーション費用は選ぶ仕様やグレードによって変わるが、マンションなら300~1,000万円、戸建てなら500~2,000万円が相場
  • リノベーション費用を抑えるには、ワンストップリノベーションを活用する、現状の間取りを活かすなどの方法がある

不動産の物件情報などを見ていると、まるで新築のようにリノベーションされたマンションの事例や、築年数が古い戸建てを購入してリノベーションをした事例を目にすることがあります。

新築マンションよりもリノベーション済み物件の方が安いことが多く、また内装やインテリアにこだわりを感じる施工事例を見て、興味を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、リノベーションを検討している方のために、相場や予算別の事例を紹介します。

リノベーション費用を抑える方法も紹介しますので、リノベーションを検討している方はぜひ参考にしてください。

そもそもリノベーションとは?

リノベーション(renovation)には、修復や更新、刷新という意味があります。英語圏では、日本のリフォームに近い言葉で使われています。
リノベーションという言葉が日本で使われ始めたのは2000年前後で、比較的新しい言葉です。

実は、リノベーションについて公的な定義はありません。

一般的には住む人のライフスタイルに合わせて間取りや設備を刷新することで、住まいに付加価値を生む改修をリノベーションと呼ぶことが多いです。

リフォームとリノベーションの違い

リフォームとリノベーションの違いを、工事内容や規模などで区別することは難しく、メーカーや工務店によっても認識は多少異なります。

一般的には、劣化した内装や故障した設備を直すことをリフォームといいます。

一方で、そこに暮らす人が住みやすいように間取りや設備を変えて、住まいの機能を向上させて付加価値をプラスすることを、リノベーションと呼ぶケースが多いようです。

リノベーション費用の一般的な相場とは

戸建ては外壁や屋根、基礎などすべてリノベーションできます。したがって比較的大規模な工事が可能です。

一方で、マンションは管理規約などで改修について制限されていることがあり、使用する建材のグレードまで定められているケースがあります。また共用部分は改修できないため、たとえば玄関ドアの交換やベランダの形状を変えるような工事はできません。

この章では、マンションと戸建てのケース別に、リノベーション費用の相場を紹介します。

マンションの相場

マンションをフルリノベーションする場合、選ぶ仕様やグレードにもよりますが300~1,000万円が相場です。

スケルトンの状態にして一からレイアウトし直す場合は、1,500万以上かかることを想定しましょう。

たとえばキッチンは100~300万円、浴室は100~200万円、トイレは20~50万円が相場です。レイアウトを変える場合は配管工事も必要になり、その分工事費が高額になります。

戸建ての相場

戸建てをフルリノベーションする場合も、選ぶ仕様やグレード、耐震工事をするか否かでも異なりますが500~2,000万円が相場です。

解体費用がかかるため、新築の戸建てを建てる費用とたいして変わらない金額になるケースもあります。

建物の大きさによっても異なりますが、外壁塗装工事の相場は80~200万円です。屋根や外壁の補修が必要になった場合や雨どいの交換を一緒にする場合は、追加で費用がかかります。

リノベーション費用別の事例

どのような工事ができるかイメージしていただくために、予算別に事例を紹介します。選ぶ設備やグレード、建物の状態によっては予算を上回ることがあります。

予算100万円の場合

予算100万円でできるリノベーション例として、ユニットバス交換工事が挙げられます。

具体的な工程は下記の通りです。

・既存のユニットバスを撤去し、新しいユニットバスに交換
・洗面室のクロス張り替え

予算300万円の場合

予算300万円でできるリノベーション例として、キッチンの交換とリビングダイニングの内装工事が挙げられます。

具体的な工程は下記の通りです。

・既存のキッチンを撤去して、新しいシステムキッチンに交換
・LDKのフローリングとクロスを張り替え

予算500万円の場合

予算500万円でできるリノベーション例として、木造住宅の外部塗装とキッチン・浴室交換工事が挙げられます。

具体的な工程は下記の通りです。

・屋根・外壁塗装工事
・キッチン・浴室の交換工事

予算1000万円の場合

予算1000万円でできるリノベーション例として、木造住宅の外部改修と耐震工事が挙げられます。

具体的な工程は下記の通りです。

・屋根の葺き替え工事
・外壁塗装
・耐震工事
・基礎の補強工事

リノベーション費用を抑えるポイント

この章では、リノベーション費用を抑える方法を5つ紹介します。

ワンストップリノベーションを活用

ワンストップリノベーションとは、中古物件選びから購入、リノベーションまで一括して依頼する方法です。

中古物件の購入とリノベーションを検討しているのであれば、その両方を依頼できる会社に相談することでスムーズに進めることができ、費用を抑えることも可能です。

たとえばリノベーションまで依頼することで仲介手数料を無料としている会社や、アフターフォローが充実している会社などがあり、それぞれメリットや強みが異なります。希望や条件に合わせて依頼先を検討しましょう。

不動産会社によっては、メーカーやリフォーム会社と提携しているケースがあります。その場合は、購入に際してリフォーム会社の紹介や、リノベーションについてアドバイスを受けることができます。

現状の間取りを活かす方向で検討

リノベーションといえば、1階にあるリビングを2階へ移動したり、家族構成が変化するタイミングで3LDKを2LDKにしたりなど、大規模な間取り変更をイメージするかもしれません。

しかし現状の間取りに不満がないのであれば、あえて変える必要はありません。費用を抑えるためにも、現状の間取りを活かす方向で検討しましょう。

建物の工法や構造によっては、解体できない壁や柱があります。またマンションの場合、共用部分や共用部分に影響する工事はできません。場合によっては騒音を抑えるために、使用するフローリング材の等級が決まっていることがあります。

工事前に届出が必要なケースも多いため、マンションの場合は事前に管理規約や使用細則で確認するようにしましょう。

補助金や減税制度を活用

省エネ化や耐震化、バリアフリー化に該当する工事を行う場合、一定の条件を満たすことで、補助金制度や減税制度を利用できます。国による補助金制度や減税制度のほかにも、地方公共団体による補助金制度もあります。

年度によって金額や条件が異なり、タイミングによっては予算に到達し、終了していることがあるため注意が必要です。

また補助対象者ではなく、事業者が交付申請手続きをしなければならない制度もあります。まずはリフォーム会社や工務店に、補助金が利用できるか相談してみましょう。

リーズナブルな設備を選ぶ

費用を抑える方法として、使う設備や建材を見直す方法があります。たとえばシステムキッチンやユニットバスは、メーカーごとに複数のグレードを用意しているため、グレードを下げれば工事費を下げることができます。

たとえば無垢材のフローリングを希望している場合、全室に採用すると高額になります。しかしリビングダイニングは無垢材、寝室は一般的なフローリングにすることでコストカットできます。メリハリをつけて材料を選ぶことも検討しましょう。

それでも予算がオーバーしている場合は、リフォーム会社や工務店にその旨を伝えて、安くなる方法を提案してもらうのも1つの方法です。

プロならでは視点で、コストカットできるポイントを提案してもらいましょう。

とはいえ、安さばかり追求すると、リノベーション本来の目的を見失ってしまいます。バランスを考えて、満足のいくプランを立てましょう。

複数の工事をまとめて行う

リノベーションの工事をまとめて行うことで、割安になります。工事費用の総額が高額になった場合、工事内容や工事個所を減らそうと考えるかもしれません。

しかし、数年後に工事しなければならないのであれば、まとめて工事をした方が合計金額は安くなります。

たとえば屋根と外壁の塗装工事をする場合は足場を組む必要があり、足場仮設工事代として通常15~30万円かかります。もし数年後に雨どいの交換をしなければならず、もう一度足場を組むとしたら、足場代が二重にかかってしまいます。足場を必要とする工事は、なるべくまとめて行うようにしましょう。

また水道の配管を移動するような工事は、一度に行う方が費用を抑えることができます。浴室やキッチン、トイレの場所を移動する場合は、なるべく1つの工事で行うようにしましょう。

自己資金で希望する工事を行うことが難しい場合、リフォームローンを利用する方法もあります。しかし通常の住宅ローンよりも金利は高くなるため、無理のない範囲で計画するのがおすすめです。

リノベーション費用の減価償却方法

空室対策などで所有する不動産をリノベーションしたときの費用を、経費として計上するときの減価償却方法について解説します。

定額法で減価償却費を算出

不動産の賃貸収入を得ている場合、建物や設備などの取得費を一度に経費として計上せず、一定の期間(耐用年数)で按分して計上することができますが、これを「減価償却」といいます。

原状回復工事などで工事費が20万円以下の場合は「修繕費」となり、その年に経費として計上します。ちなみに定期的に3年以内の周期で行う工事は、20万円以上でも修繕費として判断されることもあります。

建物の価値を向上させるような工事で、その費用が20万円を超えるようなときは「資本的支出」になり、一定の期間で按分して減価償却費として計上します。

減価償却費には「定額法」と「定率法」の2種類の計算方法があります。たとえば外壁塗装や内装工事は建物に対して行った工事は、定額法で計算します。

定額法とは毎年同じ金額を減価償却費として計上する計算方法で、「工事費×定額法の耐用年数に応じた償却率」と計算します。償却率は国税庁のホームページなどで確認できます。

一方でエアコンやキッチンは建物附属設備の交換工事になるため、定額法と定率法のどちらかを選択できます。定率法は1年目が一番高く、徐々に償却できる金額が下がっていく計算方法です。

したがって1年目になるべくたくさんの経費を計上したい場合は、定率法の方がよいでしょう。定額法は経費を分散させて計上するため、節税効果が高いといわれています。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、判断が難しい場合は税理士や不動産会社の担当者に相談してみましょう。

不動産の減価償却については、以下の記事で詳しく解説しています。

出典:第8節 資本的支出と修繕費|国税庁

耐用年数は工事内容から確認

耐用年数は工事内容によって異なります。
建物附属設備の場合は13年もしくは15年、器具および備品は6年です。

たとえばトイレなど給排水やガス工事などは15年、器具や備品にあたるエアコンや内装材は6年です。ただし業務用のエアコンはその能力によって13年もしくは15年になります。

判断に迷う場合は、税務署や税理士に相談することをおすすめします。

この記事のポイント

リノベーション費用の相場は?

マンションをフルリノベーションする場合、選ぶ仕様やグレードにもよりますが300~1,000万円が相場です。スケルトンの状態にして一からレイアウトし直す場合は、1,500万以上かかることを想定しましょう。

戸建てをフルリノベーションする場合も、選ぶ仕様やグレード、耐震工事をするか否かでも異なりますが500~2,000万円が相場です。解体費用がかかるため、新築の戸建てを建てる費用とたいして変わらない金額になるケースもあります。

詳しくは「リノベーション費用の一般的な相場とは」をご覧ください。

予算500万円でできるリノベーション例は?

一例として、木造住宅の外部塗装とキッチン・浴室交換工事が挙げられます。 具体的な工程は下記の通りです。

・屋根・外壁塗装工事
・キッチン・浴室の交換工事

詳しくは「リノベーション費用別の事例」をご覧ください。

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