ざっくり要約!
- 築10年以内のマンションは、中古でも住み心地を重視する人に向いている
- 築10~20年以内の中古マンションは、比較的水回りの設備や内装の状態が良く、また価格が下がってくる年数でもあるため、スペックとコストのバランスが良い
中古マンションを検討する際、「築何年がベストか」は誰もが悩むポイントです。
しかし、単に新しければ良いというわけではなく、「どのように暮らしを送り、いつまで住むか」という自分のライフスタイルや今後の暮らしに合わせた選び方をするのも良いでしょう。
本記事では、2025年の最新市場データをもとに、築年数と価格の相関関係や建物の寿命築年数別のメリット・デメリットまで徹底解説します。狙い目の築年数や購入前に確認すべきポイントも紹介しますので、中古マンションの購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
記事サマリー
中古マンションを買うなら築何年?選び方と寿命の考え方

中古マンションといっても築年数はさまざまで、新築マンションと比べても見劣りしない築浅マンションもあれば、いつまで住めるのか気になるような築古のマンションもあるでしょう。
はじめに、中古マンションの築年数と価格の関係と、マンションの寿命について解説します。
中古マンションの築年数と価格の関係
建物は経年により劣化し、年数に応じて資産価値は下がります。その減少の度合いは構造によって異なりますが、中古マンションも例外ではありません。
下記は首都圏のマンションの築年帯別の平均価格を表した表です。
築0~5年までは8,500万円前後で成約していますが、築30年近くにもなると4,000万円前後となることがわかります。


引用:築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2025年)|東日本不動産流通機構
さらに表を見ると、築31年以降は2,500万円前後で横ばいとなっており、ほとんど下落していません。これは建物の資産価値がほぼ底値を打ち、土地価格(土地値)が価格を下支えしている状態です。
また築36~40年の中古マンションの成約価格は微増しています。都心部のヴィンテージマンションが注目され、高値での取引が成立していることが寄与していると考えられます。
ヴィンテージマンションに明確な定義はありませんが、一般的に立地やデザインがよく、築年数が古くても価格が落ちないマンションのことをいいます。とくに千代田区や港区、渋谷区といった人気エリアにある、管理が行き届いた中古マンションをさすこともあります。
都心部では分譲時の価格よりも値上がりしている中古マンションもあり、地価や需要の高まりが価格に大きく影響することがわかるでしょう。
中古マンションは築何年まで住める?寿命とは
中古マンションの寿命を考えるとき、法定耐用年数が引き合いに出されることがあります。法定耐用年数とは、減価償却費を算出する際に用いる年数で、国が便宜的に「使用できる期間」として定めたものです。つまり建物の寿命を意味するわけではありません。
減価償却とは、高額な資産を購入した年にすべてを計上せず、法定耐用年数で割って計上する会計上のルールです。ちなみに法定耐用年数は建物の構造や用途によっても異なり、鉄骨・鉄筋コンクリート造のマンション(住宅)の法定耐用年数は47年です。
・「老朽化したマンション」に関する記事はこちら
老朽化したマンションはどうなる?建て替え・立ち退きなど行く末を解説
築年数による物件の特徴を理解する
中古マンションの購入を検討する前に、築年数ごとの特徴を理解しましょう。中古マンションには築年数ごとにメリットがあるため、一概に「築何年がいい」とはいえません。自分の希望や条件、予算に合った中古マンションを選びましょう。
立地と築年数のバランスを考慮する
中古マンションを選ぶ際は築年数だけでなく、立地などほかの条件も比較し、バランスを考慮して選びましょう。
マンションの価格は築年数だけで評価されるわけではなく、たとえば陽当たりやバルコニーの向き、階数、住環境なども影響します。
中古マンションの狙い目の築年数をポイント別に解説

中古マンションの特徴は、築年数ごとに異なります。何を重視するかによって、築年数を選ぶ方法もあります。
ここでは、重視するポイント別に、狙い目の築年数について解説します。
住み心地重視なら築10年まで
築10年以内のマンションは、中古でも住み心地を重視する人に向いています。
中古マンションでも、築10年以内であれば新築と比べても大きく見劣りせず、水回りの設備や内装も新しいため、リフォームや修繕にそれほど費用がかからないのが魅力です。
ただし築5年以内など築浅マンションは人気が高く、またそもそも流通量が少ないこともあり、新築マンションと比べて、さほど変わらない価格帯で売り出されていることも少なくありません。
新築と同等レベルのマンションを購入したい方は築5年以内、住み心地は重視したいけれど、価格を抑えたい方は築5~10年で探してみてください。
バランス・コスパ重視なら築20年
築10~20年以内の中古マンションは、比較的水回りの設備や内装の状態が良く、また価格が下がってくる年数でもあるため、スペックとコストのバランスが良いのが特徴です。
中古マンションでお買い得だと感じやすいのは、築20年前後の物件でしょう。1回目の大規模修繕を終えているケースもあり、新耐震基準で建てられているため、耐震性を重視したい方にもおすすめです。
新築マンション購入後10~20年も経つと、ライスステージの変化が起こりやすく、築20年前後のマンションは供給量が豊富です。希望するエリアで条件に合う物件が見つからない方は、築20年まで条件を広げてみましょう。
リノベーション前提なら築30年
中古マンションを購入後に希望の設備導入や間取り変更など、リノベーションを予定しているのであれば、築20年以降の物件が狙い目です。
マンションの購入費用を抑えることができるため、その分をリノベーション費用に充てることができるでしょう。
また築年数が古いマンションは、開発の初期に建てられているため、立地が良いケースが多く、利便性が高い特徴があります。
ただし、築年数が古いマンションは担保評価が低い傾向があるため、ローンが組みづらく、ローン減税の恩恵を受けられないことがあります。何を優先すべきか考えて、築年数を選びましょう。
・「リノベーションとリフォームの違い」に関する記事はこちら
リノベーションとリフォームの違いを解説!費用相場からメリット、デメリットまで紹介
中古マンションの築年数ごとの特徴・メリット・デメリット

中古マンションは築年数によって特徴が異なり、メリットだけでなくデメリットもあります。優先したい項目や、譲れないポイントをリストアップすることで、築年数を絞りやすくなるでしょう。
この章では、築年数ごとのメリット・デメリットを紹介します。築年数ごとにマンションでの生活を思い浮かべながら、自分が求める条件にどの築年帯が合っているのか比較してみましょう。
築10年未満のマンションの特徴・メリット・デメリット
新築から10年未満のマンションは、設備が新しく内装の状態も良い物件が多いため、リフォームがほとんど必要ないのが特徴です。中古マンションの耐震性や配管の状態に不安を感じる人も、安心して購入できるでしょう。
新築マンションと比べてもそれほど劣化していないマンションを、新築マンションよりも安く買えるのがメリットです。ただし築10年未満のマンションは、分譲当時と比べてそれほど価格が下がらず、物件によっては新築マンションと同等もしくはそれ以上の価格で売り出されていることもあります。
中古マンションを購入する場合、一般的に仲介で購入することになりますが、その場合は仲介手数料が発生します。購入費用が総額でいくらかかるのか、事前に試算しておきましょう。
築10年〜20年のマンションの特徴・メリット・デメリット
築10年から20年のマンションは、給湯器やガスコンロなどの設備が寿命を迎えるタイミングになります。売主が交換等していない場合は、リフォームや修理が必要になるでしょう。
価格面で考えると、築20年ほどで分譲時の価格の70~80%程度の価格になります。
リフォーム費用を考慮しても、新築マンションを買うよりも安く抑えることができるのがメリットです。
築20年以内であれば現行の新耐震基準で建てられているため、耐震性もまず問題ないでしょう。マンションの状態と価格のバランスがいいのは、築20年までのマンションといえます。
一方で、築20年前後で大規模修繕工事をするマンションが多いことから、タイミングによっては月々の修繕積立金とは別に、一時金が発生することがあります。一度目の大規模修繕が終わっているのか、修繕積立金の値上げや一時金の徴収が予定されていないかなど、不動産会社を通して確認しておくようにしましょう。
築20年以上のマンションの特徴・メリット・デメリット
築20年以上のマンションになると、分譲時の価格の50~60%ほどの価格になり、その後価格が大きく下落することがなくなります。ほとんど値崩れしないため、資産価値が下がりにくいことが特徴です。
マンションは駅の近くや人気のエリアから開発されるため、築年数が古いマンションほど、立地がよい傾向にあります。価格面も抑えながら、希望するエリアで見つけやすいこともメリットといえるでしょう。
ただし築20年以上のマンションは担保評価が低くなるため、住宅ローンが組みづらくなることがあります。購入を検討する場合は、早めに金融機関へ相談し、自己資金がどのくらい充当できるか考えておきましょう。
ちなみに1回目の大規模修繕工事の前後で、修繕積立金の値上げを検討するケースが多いです。値上げの検討がされていないか、十分な修繕積立金が積み立てられているかなどをチェックするのも忘れないようにしてください。
・「築30年のマンション」に関する記事はこちら
築30年のマンションには何年住める?購入するときに見ておきたいポイントとは
中古マンションの築年数別の特徴

中古マンションの年代によって、単に建物が新しいか古いかだけではなく、構造や間取り、設備の特徴が異なります。中古マンションを築年数で選ぶ際は、それぞれに特徴があることを理解しておきましょう。
・1970年代
マンションが普及し始めた1960年代後半から1970年代で見られるのは、旧公団や公社が建てたいわゆる「団地」です。
比較的コンパクトな間取りで、40~50㎡の3LDKタイプが多く、5階建てでもエレベーターがないため、上階を購入する場合は注意が必要です。
・1980年代
民間のディベロッパーが開発したマンションが増え、間取りやデザインも多様化しました。
1981年6月1日以降に建築確認申請されたマンションは新耐震基準で建てられています。耐震性を重視する場合は、新耐震基準かどうか確認することが大切です。
・1990年代
1991年のバブル崩壊以降にあたる時期には、景気低迷を受けて、コンパクトでかつ仕様も標準的なマンションが多く販売されました。
一方で住宅設備は改善が見られ、ユニットバスには追い炊き機能、トイレにはウォシュレットが付き、バリアフリー仕様も増えました。
・2000年代以降
2003年7月に施工された建築基準法改正により、シックハウス症候群対策として換気設備の設置が義務化され、浴室乾燥機や24時間換気が普及しました。
また建築技術の向上により「二重床」や「外梁工法」が一般化された時期でもあります。構造や設備を重視するのであれば、2000年代以降のマンションがおすすめです。

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中古マンションを買うならチェックしておきたい制度・コスト

中古マンションの購入を検討するのであれば、住宅ローン控除の適用条件や、修繕積立金の積み立て状況や金額などを知っておくことが大切です。
この章では、中古マンション購入で、チェックすべき制度やコストについて解説します。
住宅ローン控除の適用
住宅ローン控除(減税)とは、一定の要件を満たす場合、年末における住宅ローン残高の0.7%に相当する金額を、所得税(所得税から控除しきれない場合、翌年の住民税からも一部控除)から最長13年間(中古住宅は10年間)控除する制度です。
節税効果が高い制度のため、「要件を満たせなかった」と後悔することがないようにしたいものです。
以前は築25年以内の建物であることが要件でしたが、2022年税制改正により1982年1月1日以降に建築された住宅(新耐震基準適合住宅)であれば控除を受けられるようになりました。
なお1981年以前に建てられた建物であっても、耐震基準適合証明書があれば控除を受けられますが、耐震改修工事などによって、現行の耐震基準に適合させなければなりません。つまり要件を満たしている中古マンションは、そう多くありません。
中古マンション購入で住宅ローン控除を希望する場合は、1982年1月1日以降のマンションを選ぶことをおすすめします。
・「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」に関する記事はこちら
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)で税金はいくら戻る?要件や手続き方法を解説
修繕積立金の目安
マンションは管理費の他に、毎月修繕積立金を支払う(積み立てる)必要があります。国土交通省が公表しているデータによると、1住戸あたりの修繕積立金の平均額は13,054円です。
マンションの規模や築年数、専有面積、共用設備の充実度などによって修繕積立金は異なります。ちなみに単棟型の平均額は 13,041 円、団地型は 12,923 円となっています。
リノベーション・リフォーム費用の相場
中古マンションを購入する場合は、リフォームやリノベーション費用がかかることを想定しておきましょう。なお築年数が古くなるほど、コストは高くなる傾向があります。
リフォームやリノベーションに法的な定義はありませんが、リフォームは通常「新築時の状態に戻す工事」を意味します。浴室やキッチンを交換したり、内装の変更工事をイメージするとよいでしょう。
一方で、住宅の価値を高めるような工事を、リフォームと区別するためにリノベーションと呼ぶことがあります。たとえば家族のライフスタイルに合わせて、レイアウトや仕様を変更する工事をさすことが多いでしょう。
中古マンションの床面積や導入する設備のグレードなどによって費用は異なりますが、築年帯別に、費用相場をまとめてみました。
| 築年数 | 工事内容 | リフォーム・リノベーションの費用相場 |
|---|---|---|
| 築10年未満 | クロスの張替え・水回り設備の一部交換など | 100万円~300万円 |
| 築10~20年 | 内装工事をともなう水回り設備の交換 | 300万円~600万円 |
| 築20~30年 | 間取り変更、設備の交換、給排水管のやり替えをともなう改装工事 | 600万円~1,000万円 |
| 築30年超 | スケルトンの状態にしたうえで、全面改装工事 | 1,000万円~1,500万円 |
通常、工事をする前には管理組合への届出が必要になります。管理規約などを確認のうえ、リフォームやリノベーションの計画を進めるようにしてください。
中古マンションの購入前に確認すべき点

中古マンションを購入する場合、どのようなことに注意したらよいのでしょうか。
この章では、確認すべき2つのポイントについて解説します。
旧耐震基準と新耐震基準とは
建物には大きく2つの基準があり、現行の耐震基準を満たした「新耐震基準」と、1981年5月31日以前の基準である「旧耐震基準」があります。これまで大きな地震がおきるたびに建築基準法が改正されており、築年数が新しいほど、より耐震性を強化した建物になっています。
新耐震基準で建てられたマンションは、震度6強~7程度の揺れが起きても、ほとんど損傷しない構造になっています。
旧耐震基準であるからといって、すぐに倒壊するわけではありませんが、耐震基準は中古マンションを選ぶ際の1つの指標になるでしょう。
ちなみに1995年の阪神淡路大震災で、新耐震基準の木造住宅が被害を受けたことを受け、2000年に建築基準法が改正されました(新・新耐震基準)。
なお、建物がどの基準に該当するのかチェックする際は、建物の完成の時期ではなく、建築確認申請がされた日(建築確認通知書発行日)で判断するようにしてください。建築確認日が記された建築計画概要書や、建築確認台帳記載事項証明書を自治体で取得すると、正確に確認できます。
| 1981年5月31日まで | 旧耐震基準 |
| 1981年6月1日以降 | 新耐震基準 |
| 2000年6月1日以降 | 新・新耐震基準(2000年基準) ※木造の建物に対する基準 |
・「旧耐震と新耐震の違い」に関する記事はこちら
旧耐震と新耐震の違いは?地震発生時のリスクも解説
リフォームやリノベーションの必要性
内覧の際には設備や内装の状態をチェックし、リフォームやリノベーションがどの程度必要になるか確認しましょう。
設備状態や故障の有無については、売主に確認するようにし、リフォーム会社や工務店に見積もりを作成してもらうようにします。
たとえば浴室をリフォームするのに、50万円~150万円ほどかかります。リフォームにかかる費用を、資金計画に計上することを忘れないように注意しましょう。
中古マンションを買うなら管理状態と修繕履歴もチェック

同じ築年数のマンションであっても、管理の状況や、適切に修繕されているか否かで、マンションの状態も変わります。
中古マンションを購入するのであれば、管理状態や修繕履歴のチェックを忘れないようにしましょう。
管理状態と修繕履歴
マンションは「管理を買う」と表現するほど、管理状態が重要です。
資産価値にも影響するため、内覧の際は住戸部分だけでなく、共用施設や廊下、ゴミステーションなども確認することをおすすめします。
また管理組合がきちんと機能しているマンションほど、大規模修繕工事が適切なタイミングで実施されている傾向があるため、修繕履歴も確認しましょう。
修繕の確認方法
大規模修繕工事の実施の有無や計画、今後予定している工事内容、修繕積立金の総額などをチェックするようにしましょう。適正な時期に必要な修繕がされているかどうか確認することで、管理の状況を判断できます。
修繕の予定や履歴については、管理会社へ問い合わせることで確認できますが、不動産会社へ依頼すると調べてもらえます。
内覧時のチェックポイント
中古マンションの内覧時に、チェックすべき項目をリストアップしました。とくに複数の物件を内覧する際は、忘れないようにメモしておくとよいでしょう。
| 項目 | チェックするポイント |
| マンションの外壁・外装 | 目立つひび割れがないか・鉄部に錆がないか |
| 共用部分(廊下や集合ポスト) | きれいに清掃されているか・壊れている部分はないか |
| エントランス | 掲示物の内容(トラブルの有無) |
| エレベーター | 総戸数に対して十分か |
| セキュリティ | オートロックの有無・管理人の勤務状況(巡回・日勤) |
| 駐車場・駐輪場 | 空き区画の有無・清掃や使用状況 |
| 植栽 | 枯れたままの樹木がないか・定期的に手入れされているか |
| ゴミステーション | 清掃状況・分別の有無 |
| 専有面積・間取り | 家族に対して十分な広さか・部屋数が足りるか |
| 日当たり・眺望 | 日当たりや眺望を遮るものがないか(将来の開発計画の有無含め) |
| 騒音・臭気 | 騒音やニオイが気にならないか |
| 水回りの設備(浴室・キッチン・トイレ) | 汚れやカビがないか・故障していないか |
| 内装(クロス・フローリング) | 汚れや傷がないか・水漏れや結露の跡がないか |
| 窓・建具・玄関ドア | スムーズに開閉できるか |
| 収納(クローゼット・押入れ) | 十分な広さがあるか・カビが生えていないか |
| 同線・レイアウト | 使いやすい同線か・家具を問題なく配置できるか |
| バルコニー | 十分な広さか・手すりの高さが低すぎないか |
・「内見」に関する記事はこちら
内見とは?内覧との違いや持ち物・流れ・確認することを解説
ホームインスペクションを実施すると安心
中古マンションに隠れた不具合がないか心配な方には、ホームインスペクションの実施をおすすめします。ホームインスペクションとは、第三者である専門家が、建物の構造上主要な部分の検査を行い、建物に大きな不具合や深刻な劣化がないか診断することをいいます。
不動産会社に相談するか、インターネットなどで検索し、インスペクションを専門に行う業者へ相談しましょう。
なお事前に所有者へインスペクションを希望する旨を伝えて、了承を得る必要があります。依頼先や調査する項目、プランによって費用は異なりますが、5~8万円が相場です。
・「インスペクション」に関する記事はこちら
インスペクションとは?メリットや費用、注意点、自治体の補助金を解説
中古マンションの購入プロセスと注意点

中古マンション購入の一般的なプロセスと、購入時に注意すべき点を紹介します。
中古マンション購入の流れ
- 資金計画を立てる
- 不動産会社に希望・条件を伝えてマンションを探す
- マンション内覧
- 住宅ローンの事前審査
- 購入申込書の提出
- 売買契約締結
- 住宅ローン本審査
- 残代金決済・マンション引き渡し
中古マンションを購入する場合は、資金計画を立てた上で不動産会社(仲介会社)に相談します。予算や条件、希望するエリアを伝え、マンションを探してもらいます。マンション購入する際は諸費用もかかるため、資金計画についても担当者に相談しておくとよいでしょう。
担当者から提案してもらったマンションの中で、気になる物件があれば内覧を希望します。日程を調整してもらい、実際にマンションを内覧しますが、比較するためにもできれば一度に2~3件は内覧するようにしましょう。
内覧したマンションの中で購入したい物件が見つかったら、購入申込書(買い付け証明書)を記入し、不動産会社の担当者経由で売主に提示します。そして売買価格や引き渡し条件に折り合いがついたら、売買契約を締結します。
売買契約後に住宅ローンの本審査の申し込みをし、正式に承認が下りたら残代金決済日にローンを実行してもらいます。
金融機関がローンを実行するまでには時間がかかります。また売主の引っ越し準備もあるため、売買契約から1~2カ月後に決済日を予定することが多いです。時間に余裕を持って購入計画を立てておきましょう。
決済日には所有権を移転し、マンションの引き渡しを受けます。
購入時における注意点
中古マンションは売主が住んでいる状態で内覧することが多く、家具を移動したら予想以上に傷や汚れがあったり、設備や建具に不具合が生じていたりすることがあります。
購入してから後悔しないためにも、売買契約時に「設備表」や「物件状況等報告書」をよく確認しましょう。
設備表には、マンションに付随する設備の有無や不具合の有無が記載されており、物件状況等報告書には雨漏りの有無や災害の履歴などが記載されます。
売買契約書に署名をする前であれば、契約を見合わせることもできます。中古マンションの状態をよく確認したうえで、契約を締結するようにしてください。
・「マンション購入時の注意点」に関する記事はこちら
マンション購入時の注意点は?新築・中古のポイントを紹介
中古マンション購入時の住宅ローンの選び方
住宅ローンの金利や借入可能額、借入条件は金融機関によって異なります。金融機関を選ぶ際には、「給与振込先の銀行だから」という理由だけでなく、住宅ローンの条件もよく比較してから選ぶようにしましょう。
少しの金利差でも、借入額が大きく年数も長くなると、返済総額では大きな違いが出ることがあります。
また、ゼロ金利政策が解除されたこともあり、今後住宅ローンの金利が上昇する可能性があります。
今後金利が上昇することも視野に入れて、一部固定金利で借入することを検討するなどし、無理のない資金計画を立てましょう。
・「マイナス金利解除」に関する記事はこちら
マイナス金利解除!住宅ローン金利や不動産価格に与える影響は?
中古マンションの資産価値

地価や物価、建築資材の高騰により、新築マンションの価格は上昇し続けており、そのあおりを受けて、中古マンションの価格も上昇し続けています。しかしこの上昇傾向は、いつまで続くかわかりません。
中古マンションの購入を検討するのであれば、資産価値が下がりにくいマンションを選ぶようにしましょう。
資産価値が下がりにくい中古マンションとは?
中古マンションの建物部分は経年により劣化し、資産価値も下がります。築30年以降になるとマンション価格が下がりにくいのは、ほぼ土地値になるからです。
中古マンションを購入するのであれば、最寄り駅からの距離や利便性を重視し、資産価値が下がりにくいマンションを選ぶようにしましょう。
・「中古マンションの売却」に関する記事はこちら
中古マンションを高く売却するための注意点とは?不動産会社の選び方も解説
・「資産価値の高いマンションの条件」に関する記事はこちら
資産価値の高いマンションの条件とは?戸建てとの比較も紹介
投資目的での中古マンション選びのポイント
家賃収入を得るためなど、投資目的で購入する場合は、入居者がつきやすいマンションを選ぶようにします。駅やスーパーの近くなど、通勤・通学や日々の生活が便利なマンションがおすすめです。
また高額なファミリータイプのマンションを1部屋所有するよりも、コンパクトなマンションを複数所有することで、空室によるリスクを軽減できます。
まとめ
中古マンションは築年数によって特徴が異なり、それぞれにメリット・デメリットがあります。家族の希望や予算に合わせて、築年数を選びましょう。
ただし同じ築年数のマンションであっても、管理状態や修繕の有無によって、寿命や住みやすさは変わってきます。中古マンション選びで後悔しないためにも、本記事で紹介した確認すべき点やチェックポイントをぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
- 中古マンションを買うなら築何年がおすすめですか?
新築と同等レベルの中古マンションを購入したい方は築5年以内、住み心地は重視したいけれど、価格を抑えたい方は築5~10年の中古マンションを探してみてください。
中古マンションを購入後に希望の設備導入や間取り変更など、リノベーションを予定しているのであれば、築20年以降の物件が狙い目です。
詳しくは「中古マンションの狙い目の築年数をポイント別に解説」をご覧ください。
- 中古マンションを買うなら確認すべき点はなんですか?
中古マンションを買うなら、現行の耐震基準を満たした「新耐震基準」と、1981年5月31日以前の基準である「旧耐震基準」のどちらに該当するか、リフォームやリノベーションがどの程度必要になるかを確認しておきましょう。
詳しくは「中古マンションを買うなら購入前に確認すべき点」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
中古マンションは所有者が住んでいる状況で内覧するケースが多く、細かい部分まで確認したくとも遠慮してしまう方は少なくありません。しかし購入した場合は長く住むことになり、不具合があれば、修繕しなければなりません。効率よく内覧できるように、チェックリストを持参し、メモしながら内覧することをおすすめします。

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