ざっくり要約!
- 億ションを購入したい場合、年収2,000万円程度が無理のない水準といえる
- 億ションでは住宅ローン返済額以外にも、維持費として年間およそ120〜260万円程度、月額換算で約10〜20万円程度かかるケースがある
億ションを購入したい場合、年収2,000万円程度が無理のない水準といえます。
首都圏を中心としたマンション価格の高騰により、近年は1億円を超える「億ション」も珍しくない時代となりましたが、住宅ローンの返済額だけでなく、管理費や修繕積立金などの維持費についても気になる方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、億ションの概念や近年の価格動向をみていき、億ション購入時のローン返済額や必要年収の目安、維持費の内訳などを解説します。ぜひ参考にしてください。
記事サマリー
【最新データ】首都圏や地方都市の不動産平均価格の現状

株式会社 不動産経済研究所の調査によると、2026年3月時点における首都圏の新築分譲マンションの平均価格は1億413万円となっており、平均価格でも1億円を超える水準となっています。
また、近畿圏の平均価格は4,759万円となっており、首都圏と比較すると価格差はあるものの、地方都市でもマンション価格は上昇傾向にあります。
では、億ションとは具体的にどのような物件を指すのでしょうか。以下で特徴を確認していきましょう。
億ションとは?
億ションとは、1戸1億円以上で売買されるマンションのことをいいます。
数百万円から数千万円で購入できるマンションを「万ション」と表現するなかで、億超えの高級物件を指すときに「億ション」という言葉が使われるようになったといわれています。
億ションは、東京や神奈川などの首都圏を中心に取引されており、新築マンション市場が高騰することで地方でも見られるようになりました。
首都圏のマンションは平均価格が約1億円
冒頭でも解説したとおり、2026年4月に公表された株式会社不動産経済研究所の速報値では、首都圏の新築分譲マンションの平均価格は1億413万円となっています。
過去の平均価格と比較すると、前年は9,182万円、前々年は7,820万円となっており、短期間でマンション価格が大きく上昇しています。
また、東京23区に限定すると価格上昇はさらに顕著です。
東京23区の新築分譲マンションの平均価格は1億5,023万円となっており、都心部では1億円を超えるマンションが標準的な価格帯となりつつあります。
価格上昇は新築マンションだけではありません。中古マンション市場でも価格上昇が続いており、中古マンションの平均㎡単価は2023年4月〜6月時点で71.15万円/㎡でしたが、東日本レインズによる2026年の資料では86.34万円/㎡まで上昇しています。
なかには、売出価格を1億円以上に設定している中古マンションもあるため、現在は新築・中古を問わず、1億円を超えるマンションが一般化しつつあるといえるでしょう。
出典:首都圏 中古住宅市場の概況 (2026 年 3 月度)|公益財団法人 東日本不動産流通機構
首都圏 新築分譲マンション市場動向 2026 年 3 月|株式会社不動産経済研究所
億ションの人気エリア
東京都心部の億ション流通量についてもみていきましょう。株式会社LIFULLの調査によると、東京23区における中古マンション流通量のうち、1億円以上の「億ション」が占める割合は18.8%となっています。
なかでも都心3区では、億ションが大きな割合を占めています。
| エリア | 億ション比率 |
|---|---|
| 港区 | 58.6% |
| 千代田区 | 53.8% |
| 中央区 | 49.6% |
港区や千代田区では、中古マンションの半数以上が億ションとなっており、都心部では中古でも億ションが一般的な価格帯となっています。
地方都市にも広がる億ション
国土交通省の調査によると、2013年を境にマンション価格が上昇傾向にあります。その影響から東京都や大阪府などの都市圏だけでなく、香川県や熊本県といった地方都市でも1億円以上で取引される億ションが見られるようになりました。
中古マンションの取引価格も上昇傾向にあるため、地方都市の立地に優れたエリアのマンションは、高所得者でない限り手が出しづらい状況になっているといえるでしょう。
億ション購入に必要な年収はいくら?

ここからは、億ションを購入する際の年収目安について解説します。
億ションは購入価格が高額になるため、年収だけで判断するのではなく、頭金の額や住宅ローンの借入額、返済比率なども含めて慎重に検討する必要があるでしょう。
【金利別】ローン返済額シミュレーション
億ションを購入する場合、金利によって毎月の返済額や総返済額は大きく変わります。
以下の条件でローン返済額のシミュレーションをみていきましょう。
- 借入額:1億円
- 返済期間:35年
- 返済方式:元利均等返済(ボーナス払いなし)
| 金利 | 月々の返済額 | 総返済額 |
|---|---|---|
| 0.5% | 25万9,585円 | 約1億900万円 |
| 1.0% | 28万2,285円 | 約1億1,860万円 |
| 1.5% | 30万6,184円 | 約1億2,860万円 |
| 2.0% | 33万1,262円 | 約1億3,910万円 |
現在は金利が上昇傾向にあり、変動金利型住宅ローンでは将来的に返済額が増加するリスクがあります。たとえば、借入当初は0.5%で返済できていても、将来的に1.5%程度まで上昇した場合、毎月の返済負担は5万円近く増えます。
そのため、現在の低金利だけを前提にするのではなく、将来的な金利上昇も見据えて資金計画を立てることが重要です。
また、変動金利型住宅ローンには「5年ルール」や「125%ルール」を採用している金融機関もあります。これは、金利が上昇しても毎月の返済額が急激に増えないようにする仕組みです。
ただ、これらの制度は返済額の急激な増加は抑えられますが、利息負担が増えれば元金の返済が進みにくくなることを理解しておく必要があります。
・「5年ルール」に関する記事はこちら
住宅ローンの5年ルールはどう計算される?金利が上昇するとどうなる?
年収別・返済比率の目安
億ションを購入する際は「借りられる金額」だけでなく「無理なく返済できる金額」を基準に考えることが重要です。
ここでは以下の条件で年収別の返済比率をみていきます。
- 借入額:1億円
- 金利:1.5%
- 返済期間:35年
- 返済方式:元利均等返済(ボーナス払いなし)
| 年収 | 年間手取り額の目安 | 額面の返済比率 | 手取りの返済比率 |
|---|---|---|---|
| 1,200万円 | 860万円 | 30.6% | 42.7% |
| 1,500万円 | 1,040万円 | 24.5% | 35.3% |
| 2,000万円 | 1,340万円 | 18.4% | 27.4% |
※年間返済額は約367万円で試算
※手取り額は家族構成や控除内容などによって異なります。
金融機関の住宅ローン審査では、一般的に「額面年収」に対する返済比率を基準に見られます。
そのため、年収1,200万円でも1億円の住宅ローンを組める可能性はあるでしょう。
ただし、一般的には住宅ローンの返済比率は、手取り年収の20〜25%程度に抑えるのが望ましいとされています。
今回のシミュレーションでは、年収1,200万円の場合、手取り年収に対する返済比率は42.7%となっており、一般的な目安を大きく上回っています。そのため、手取り額約860万円のなかから生活費や教育資金などを負担することになると、家計に余裕がなくなるかもしれません。
一般的な返済比率を踏まえると、億ション購入では年収2,000万円程度が無理のない水準といえるでしょう。
・「住宅ローンは年収の何倍が理想?」に関する記事はこちら
住宅ローンは年収の何倍が理想なのか?借入可能額と返済可能額の違いとは
億ション購入ではペアローン・収入合算も検討する

近年は、共働き世帯の増加に伴い、パワーカップルが億ションを購入するケースも増えています。
その際に活用されることが多いのが「ペアローン」や「収入合算」です。単独名義では借入可能額が不足する場合でも、夫婦の収入を合算することで、より高額な住宅ローンを組める可能性があります。
以下では、ペアローンの仕組みや収入合算との違い、選び方のポイントについて解説します。
ペアローンとは?仕組みと特徴
ペアローンとは、夫婦それぞれが別々に住宅ローンを契約し、1つの物件を共同で購入する方法です。
たとえば1億円のマンションを購入する場合、夫が6,000万円、妻が4,000万円という形でそれぞれがローンを組みます。
夫婦の収入を合算してローンを組めるため、単独ローンより借入可能額を増やしやすい点が特徴です。また、夫婦それぞれが住宅ローン控除を利用できるほか、団体信用生命保険(団信)も個別に適用されます。
一方で、住宅ローン契約が2本になるため、事務手数料や保証料なども2本分かかります。また、離婚時には売却やローン返済をめぐってトラブルに発展することもあるため、将来的なリスクも踏まえて検討する必要があるでしょう。
・「ペアローン」に関する記事はこちら
ペアローンはデメリットが多い?後悔しないために知っておきたいこと
収入合算とは?連帯債務と連帯保証の違い
収入合算とは、主債務者となる人の収入に、配偶者などの収入を合算して住宅ローン審査を受ける方法です。
単独では借入可能額が不足する場合でも、世帯収入をもとに審査を受けられるため、億ション購入時に活用されるケースも多いです。
この収入合算には「連帯債務型」と「連帯保証型」の2種類があります。
連帯債務型は、夫婦などが共同で返済義務を負う方式です。フラット35では連帯債務型を利用でき、条件を満たせば住宅ローン控除をそれぞれ利用できます。
一方の連帯保証型は、主債務者が返済できなくなった場合に、もう一方が返済義務を負う仕組みです。ローン契約者は主債務者のみとなるため、連帯保証人は住宅ローン控除や団体信用生命保険(団信)の適用を受けられません。
・「収入合算」に関する記事はこちら
住宅ローンの収入合算とは?ペアローンの違いは?メリット・デメリットも紹介
ペアローン・収入合算の比較表と選び方のポイント
前述で解説したペアローンや収入合算の仕組みや違いを、以下の表に詳しくまとめました。
| 項目 | ペアローン | 収入合算(連帯債務) | 収入合算(連帯保証) |
|---|---|---|---|
| 契約本数 | 2本 | 1本 | 1本 |
| 住宅ローン控除 | それぞれ利用可能 | 債務者のみ | 債務者のみ |
| 団信加入 | それぞれ加入 | 条件を満たせばそれぞれ加入できる | 債務者のみ |
| 手数料 | 2本分必要 | 1本分 | 1本分 |
| 離婚時の注意点 | 売却や名義変更がスムーズに進みにくい | 離婚後も双方に返済義務が残る | 主債務者が返済不能になると返済義務が生じる |
住宅ローン控除を最大限活用したい場合や、夫婦それぞれに団信を付けたい場合はペアローンが選択肢となります。一方で、契約を1本にまとめて手数料負担を抑えたい場合は、収入合算を検討するとよいでしょう。
ただし、どの方法でも、離婚や収入減少など将来的なライフスタイルの変化によって返済計画に影響が出る可能性があります。借入可能額だけで判断せず、将来のリスクも含めて無理のない返済計画を立てることが大切です。

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億ションの年間維持費はいくら?総額と内訳を解説

億ションを購入する際は、住宅ローンの返済額だけでなく、購入後にかかる維持費にも注意が必要です。
ここでは億ション購入後に発生する主な維持費の内訳について解説します。
維持費の内訳一覧表
億ションでは、住宅ローン返済以外にもさまざまな維持費が発生します。主な費用の目安は以下のとおりです。
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 管理費 | 月2〜5万円程度 |
| 修繕積立金 | 月2〜5万円程度 |
| 固定資産税・都市計画税 | 年40〜60万円程度 |
| 火災保険・地震保険料 | 年5〜15万円程度 |
| 駐車場代 | 月3〜8万円程度 |
このように、億ションでは住宅ローン返済額以外にも、維持費として年間およそ120〜260万円程度、月額換算で約10〜20万円程度かかるケースがあります。
とくに都心部のタワーマンションでは、コンシェルジュサービスや共用施設維持費などの影響から、管理費や修繕積立金が高額になる傾向にあります。
・「マンションの維持費」に関する記事はこちら
マンションの維持費は高い?一戸建てとの違いやシミュレーションを紹介
億ションの固定資産税
固定資産税は物件によって異なりますが、億ションの場合は都市計画税と合わせて年間40〜60万円程度が目安となります。
また、2018年1月1日以降に新築されたタワーマンションでは、固定資産税の計算方法が見直されており、高層階ほど税額が高くなる傾向にあります。
さらに、総戸数が少ないタワーマンションでは、1戸あたりの土地持分割合などの影響から、固定資産税負担が大きくなるケースも多いです。
なお、一定条件を満たす新築タワーマンションでは、固定資産税の減額措置が設けられており、5年間は税額が1/2に軽減されます。ただし、6年目以降は軽減措置が終了するため、固定資産税の負担が増える点に注意が必要です。
億ションを購入するのはどんな人?最新の購入者層データ

億ションを購入する人は、投資家や資産家、パワーカップルなど多岐にわたります。
どのような人が億ションを購入するのかを詳しく見ていきましょう。
投資家
億ションを居住用ではなく、賃料収入や値上がり益といった投資目的で購入する人もいます。
億ションの販売直後に賃貸物件として貸し出されているケースの多くが、賃料収入を得ることを目的とした投資家が購入したものであるといえるでしょう。
人気エリアの億ションは、販売価格より価値が上がる可能性があるため、タイミングを見ながら売却益を狙う投資家もいます。
また、近年は国内投資家だけでなく、海外投資家の参入も増えています。とくに東京都心部では、円安や海外主要都市と比較した価格水準などを背景に、海外富裕層からの需要が高まっています。
資産家
億ションの購入者には、自身や家族の居住用として購入する資産家もいます。
現預金に余裕がある資産家であれば、ローンを組まずにキャッシュで購入する人も少なくありません。億ションは、戸建て住宅に比べて資産価値が低下しにくい傾向にあるため、将来的に売却することを視野に入れている人もいるでしょう。
相続税対策として億ションを購入する資産家も多くいますが、国税庁が相続税評価額の算出方法の見直しを検討していることが公表され、億ション購入による節税効果が圧縮される可能性が高まりました。億ションの需要は、今後の税制改正によって大きく変わることも考えられるでしょう。
パワーカップル
億ションを購入するのは投資家や資産家だけでなく、夫婦ともに年収の高い「パワーカップル」が購入するケースもあります。
パワーカップルの年収に明確な基準はありませんが、一般的には夫婦それぞれの年収が700万円以上、もしくは夫婦の年収を合算した世帯年収が1,000万円以上である世帯を指します。
夫婦で住宅ローンを契約するペアローンや収入合算などを活用すると、単独では審査に通らない金額の借り入れも可能です。そのため、以前は経営者や資産家を中心としていた億ション購入でしたが、近年は共働き世帯にも広がりつつあります。
・「パワーカップル」に関する記事はこちら
パワーカップルとは?定義や世帯年収、おすすめの暮らし方・家の買い方を解説
二次取得者
自宅を売却した資金で住居を買換える「二次取得者」も、億ション購入者となるケースがあります。
国土交通省が公表した資料によると、分譲集合住宅を購入する二次取得者の年齢割合のうち60歳以上が60.8%を占めており、売却益や退職金などのまとまった現金を元手にマンションを購入していることがわかります。
また、首都圏を中心に中古マンションの取引価格が高騰傾向にあるため、自宅マンションが想定より高く売却できたことが億ションの購入理由になっていることも考えられるでしょう。
億ションを買って後悔しないための注意点

億ションは立地や設備、資産性などに魅力がある一方で、購入後に後悔するケースも少なくありません。
たとえば、理想の物件を購入できたとしても、住宅ローンの返済負担や維持費の高さによって家計に余裕がなくなるケースもあります。また、収入減少や離婚、自然災害などのリスクによって返済計画が崩れてしまうことも考えられるでしょう。
とくに億ションは、管理費や修繕積立金、固定資産税などが高額になりがちです。
ローン返済額だけを基準に購入を判断すると、想定以上に家計負担が大きくなり「こんなはずじゃなかった」と後悔することになります。
また、ペアローンや連帯債務を利用している場合は、離婚や出産・育児による収入減少などによって、返済継続が難しくなるケースもあります。そのため、億ション購入では「今の収入で買えるか」だけでなく「将来も無理なく維持できるか」という視点で考えることが重要です。
億ション購入の後悔事例5選と事前対策

ここでは、億ション購入の後悔事例5選と事前対策について紹介します。
1.維持費が想定より大幅に高かった
都内の億ションを購入したAさん夫妻は「年収的に問題なく返済できる」と考え、住宅ローン返済額を中心に資金計画を立てていました。
しかし、実際には管理費や修繕積立金、固定資産税などの維持費が想定以上に大きく、数年後には修繕積立金の値上げも発生。さらに、6年目以降は新築時の固定資産税軽減措置が終了したことで、税負担も増えることになりました。
その結果、住宅ローンは返済できているものの、維持費が想定以上に大きくなり、家計に余裕が持てなくなりました。
事前対策
住宅ローン返済額だけでなく、管理費や固定資産税、修繕積立金なども含めた年間維持費を事前にシミュレーションしておきましょう。
2.売却期間が長期化した
都心部の億ションを購入したBさんは「人気エリアだから売却にも困らないだろう」と考えていました。
しかし、実際には1億円を超えるマンションは購入できる層が限られており、なかなか買い手が見つかりません。また、高額マンションを検討する層は新築物件を好む傾向にあり、中古の億ションは想定より売却期間が長引くことになりました。
その結果「住み替え予定だったのに売却できず、住宅ローンと住居費の二重負担が発生してしまった」という事例です。
事前対策
億ションを購入する際は、購入時だけでなく、将来的な売却価格や売却タイミングも踏まえて検討することが大切です。
3.金利上昇で返済負担が増えた
億ションを購入したCさんは、毎月の返済額を抑えるために変動金利型の住宅ローンを選択していました。
しかし、その後は住宅ローン金利の上昇が続き、当初より毎月の返済負担が増加。想定していたより家計に余裕がなくなってしまいました。とくに億ションは借入額が大きくなりやすいため、わずかな金利上昇でも返済額への影響が大きくなります。
事前対策
現在の金利だけで判断せず、将来的に金利が上昇した場合でも無理なく返済できるかを事前にシミュレーションしておくと安心です。
4.離婚時にペアローンが問題になった
共働きのDさん夫妻は、夫婦それぞれの収入を活用できるペアローンを利用して億ションを購入しました。
しかし、その後離婚することになり「どちらが住み続けるのか」「住宅ローンをどうするのか」で話し合いがまとまらなくなってしまいます。
ペアローンは夫婦それぞれが住宅ローン契約者となるため、双方の同意なしに売却や名義変更を進めることができません。通常は問題なくても、離婚時にはトラブルにつながるケースも多いです。
事前対策
ペアローンを利用する際は、万が一離婚した場合に「売却するのか」「どちらが住み続けるのか」などを事前に話し合っておく必要があります。
5.修繕積立金の不足で一時金を徴収された
中古の億ションを購入したEさんは「毎月の修繕積立金を払っているから問題ないだろう」と考えていました。
しかし、その後の大規模修繕工事で修繕積立金だけでは費用が不足し、管理組合から一時金の追加徴収を求められることになります。
大規模修繕は一定周期で実施されますが、積立不足が発生しているマンションでは、一時的にまとまった費用負担が必要になるケースがあります。物件によっては100万円以上の負担となることも珍しくありません。
・「大規模修繕」に関する記事はこちら
マンションの大規模修繕工事とは。いつどんな工事をするのか、必要性や金額、資産価値への影響を解説
事前対策
中古マンションを購入する場合は、不動産会社経由で長期修繕計画や修繕積立金残高に問題がないか確認しておきましょう。
また、新築マンションの場合でも、毎月の修繕積立金が低すぎないか、将来的にどの程度値上がりする予定なのかを長期修繕計画で確認し、値上がりも見込んで資金計画を立てておくことが重要です。
・「修繕積立金」に関する記事はこちら
修繕積立金ってどうして必要なの?相場や値上がりする理由も徹底解説
まとめ
近年は、首都圏を中心に1億円を超えるマンションも見られるようになりました。以前は一部の資産家や経営者が中心だった億ション購入も、近年はペアローンや収入合算を活用する共働き世帯にも広がりつつあります。
一方で、億ションは住宅ローン返済だけでなく、管理費や修繕積立金、固定資産税などの維持費負担も大きくなりやすい点に注意が必要です。また、金利上昇や離婚、売却の長期化など、購入後のさまざまなリスクも見逃せません。
そのため、億ション購入では「今の年収で買えるか」だけでなく「将来も無理なく維持できるか」「将来的にどう売却するのか」といった長期視点で考えることが重要です。
資金計画やリスクを事前に理解したうえで、自身に合った物件を選ぶことが後悔しない億ション購入につながるでしょう。
この記事のポイント
- 億ション購入に必要な年収はいくら?
年収1,200万円であれば、1億円の住宅ローンを組める可能性があります。
ただし、一般的に住宅ローンの返済比率は、手取り年収の20〜25%程度に抑えるのが望ましいとされています。
年収1,200万円の場合、手取り年収に対する返済比率は42.7%となっており、一般的な目安を大きく上回っています。そのため、手取り額約860万円のなかから生活費や教育資金などを負担することになると、家計に余裕がなくなるかもしれません。
一般的な返済比率を踏まえると、億ション購入では年収2,000万円程度が無理のない水準といえるでしょう。
詳しくは「億ション購入に必要な年収はいくら?」をご覧ください。
- 億ション購入ではペアローン・収入合算も検討した方が良い?
ペアローン・収入合算を活用することにより、億ション購入の住宅ローンが組みやすくなる場合があるでしょう。
単独名義では借入可能額が不足する場合でも、「ペアローン」や「収入合算」を利用して夫婦の収入を合算することで、より高額な住宅ローンを組める可能性があります。
詳しくは「億ション購入ではペアローン・収入合算も検討する」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
ペアローンや収入合算を活用することで、以前より億ション購入のハードルは下がっています。ただし、将来的な収入変化やライフイベントによって返済計画が変わる可能性もあるため、無理のない借入額を意識することが重要です。必要に応じて、FPなどの専門家へ相談しながら資金計画を立てるとよいでしょう。

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