2026.10.28

#不動産投資#投資戦略#資産運用

REITと現物不動産投資の違いとは?個人投資家が知るべき比較ポイントと選び方

REITと現物不動産投資の違いとは?個人投資家が知るべき比較ポイントと選び方

ざっくり要約!

  • REITは証券を保有するが、現物不動産投資は不動産そのものを保有する
  • REITはNISAの非課税メリットを享受できるが、現物不動産投資には損益通算による節税効果がある
  • どちらか一方だけが優れているということはなく、資産状況に合わせて組み合わせることが重要

不動産投資で資産形成を目指す際、少額から手軽に始められる「REIT(不動産投資信託)」と、毎月の家賃収入や実物資産を重視する「現物不動産投資」のどちらを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。

REITと現物不動産投資は、どちらも同じ不動産を対象とした投資手法です。しかし、必要な初期費用や融資(レバレッジ効果)の有無、流動性、税金面の仕組みなどは大きく異なります。

この記事では、REITと現物不動産投資の決定的な違いを多角的な視点から徹底比較し、それぞれのメリット・デメリットや向いている人の特徴を分かりやすく解説します。

REITとは何か?基本のおさらい

REITと現物不動産投資の具体的な違いを比較する前に、まずはそれぞれの基本的な仕組みと特徴を簡単におさらいしておきましょう。両者の構造的な違いを理解しておくことで、ご自身の資産状況や目的に合った運用スタイルを見極めやすくなります。

J-REITの仕組みと種類

J-REIT(不動産投資信託)は、多くの投資家から集めた資金を元手として、専門家である不動産投資法人が不動産を運用し、得られた賃料収入や売却益を投資家に分配する金融商品です。個人では購入が難しいオフィスビルや商業施設などの大規模な優良物件に対して、証券を通じて間接的に少額から投資できる仕組みになっています。

また、J-REITは収益の90%超を分配金として支払うなどの要件を満たすことで実質的に法人税が免除されるため、比較的高い利回りを期待できる点も大きな特徴です。投資対象となる不動産のアセットによって、以下のような種類に分類されます。

種類特徴投資対象の例
単一用途特化型特定の用途に絞って運用するタイプオフィスビル、住居用マンション、商業施設、物流施設、ホテルなど
複数用途型(複合型・総合型)複数の用途を組み合わせ、景気変動リスクの分散を図るタイプオフィス+商業施設、住居+物流施設など
地域特化型特定の地方エリアに絞って地域密着で運用するタイプ福岡や東海など三大都市圏以外の拠点都市

上記3つのどのタイプであっても、株式と同様に数万円〜数十万円程度の資金で証券口座から手軽に売買可能です。

NISAでREITを購入できるようになった背景

NISAとは
出典:金融庁「NISAとは」

NISA制度の拡充により、J-REITは個人投資家にとってこれまで以上に税制メリットを活かしやすい身近な選択肢となりました。通常の特定口座等では分配金や売却益に対して約20%(復興特別所得税を含む)の税金が課されますが、NISAの「成長投資枠」を活用することで非課税で受け取れるようになったためです。

例えば、分配金利回り4%前後のJ-REIT銘柄をNISA口座で購入した場合、税金が引かれないため4%のリターンをそのまま受け取れます。特定口座で受け取る場合と比べて、同じ銘柄でも手取りに差が出る計算です。

こうした非課税メリットを手軽に享受できる環境が整ったことで、将来に向けた資産形成の第一歩として、NISAを通じて不動産に投資する方が増えています。

・「不動産投資」に関する記事はこちら
不動産投資とは?基礎知識とメリット・デメリットをわかりやすく解説

現物不動産投資の仕組みと特徴

現物不動産投資とは、区分マンションなどの実際の土地・建物を購入・所有し、第三者に賃貸することで家賃収入や将来の売却益を得る「実物資産の運用(賃貸経営)」です。

金融機関の不動産投資ローン(融資)を活用できるため、手元の自己資金を大きく上回る物件を購入し、効率的に資産を拡大させる「レバレッジ効果」を最大限に活用できます。さらに、金融商品にはない以下のような独自のメリットを備えています。

節税効果

建物の減価償却費やローンの支払利息、管理費などを経費として計上できるため、家賃収入があっても帳簿上は赤字になる年が生じることがあります。その赤字を給与所得などと損益通算すれば、所得税や住民税の負担を抑えられます。特に給与所得が高い方ほど、この効果を実感しやすい傾向にあります。

・「節税」に関する記事はこちら
不動産投資で節税ができる仕組みを解説! 住民税・所得税・相続税を節税したいときの注意点は?

私的年金効果

ローンを完済したあとは、返済に充てていた分がそのまま手残りになり、物件が毎月安定した家賃収入を生み出し続けます。現役時代にローンを返し終えておけば、公的年金に上乗せする収入源として老後の生活を支える存在になります。

生命保険代わり

不動産投資ローンを組む際は、多くの場合「団体信用生命保険(団信)」に加入します。契約者に万が一のことがあった場合は保険金でローン残債が完済されるため、家族には無借金の不動産と毎月の家賃収入を遺せます。現物不動産を持つこと自体が、生命保険に近い役割を果たすと言えます。

・「団体信用生命保険(団信)」に関する記事はこちら
【団信活用】投資用ローンの「団体信用生命保険」によるリスクカバー効果と資産形成

REITと現物不動産投資の違い

REITと現物不動産投資は、どちらも「不動産から得られる収益を狙う」という根本は同じですが、その仕組みや投資スタイルは大きく異なります。まずは両者の主な違いを一覧表で確認してみましょう。

比較項目 REIT(不動産投資信託) 現物不動産投資 
投資対象・所有権 不動産投資法人の証券 (所有権なし) 実際の土地・建物 (所有権あり・登記) 
初期投資額 数万円〜数十万円 (少額から可能) 数百万円〜数千万円 (融資+自己資金) 
レバレッジ(融資) 原則不可 (全額自己資金) 不動産投資ローンを活用可能 
リターン受取 年1〜2回の分配金 毎月の家賃収入
投資対象アセット オフィス、商業施設、物流、ホテル、住宅等 主に居住用マンション・アパート 
流動性(換金性) 非常に高い (市場で数日で売買可能) 低い (売却までに数カ月を要するのが一般的) 
管理・運用の手間 不要 (プロがすべて代行) 管理会社への委託により 大幅に軽減可能 
税制・確定申告 申告分離課税 (NISA活用可能) 総合課税 (減価償却・損益通算が可能) 
主なリスク 市場の価格変動、金利上昇、法人の破綻 空室、家賃下落、修繕、災害 
インフレ耐性 中(賃料上昇の反映+市場金利の影響) 強(実物資産価値・賃料上昇+借入金目減り) 

レバレッジ効果の有無

現物不動産投資の最大の強みは、金融機関の融資を活用して自己資金以上の投資を行う「レバレッジ効果」を得られることです。一方で、REITは原則として自己資金の範囲内で運用することになります。

例えば、自己資金が500万円ある場合を考えてみましょう。REITの場合は、自己資金500万円の範囲内で証券を購入するため、運用規模は500万円にとどまります。

一方で、現物不動産投資の場合は、500万円を頭金や諸費用として金融機関から融資を受ければ、3,000万〜5,000万円規模の物件を購入可能です。また、家賃収入を元手にすれば、二次運用もできます。

少ない自己資金から効率よく大きな資産を築きたい方には現物不動産が向いており、借入をせず手元の余剰資金だけで手堅く運用したい方にはREITが適しています。

・「レバレッジ効果」に関する記事はこちら
不動産投資の「レバレッジ効果」とは?

リターン・利回りの特性

期待できる利回りの水準や収益の受け取りサイクルが異なるのも、REITと現物不動産投資が持つ違いの一つです。

REITは「収益の90%超を分配することで法人税が実質非課税になる」という仕組みから、高水準の分配金を実現できます。一方で、現物不動産投資は、家賃収入から諸経費やローン返済を差し引いた「毎月の手残りキャッシュフロー」が入ってくる構造になっています。

REITの平均分配金利回りは、一般的に3〜5%程度です。決算期(年1〜2回)ごとにまとまった分配金が証券口座へ支払われます。

一方で、物件のエリアや築年数によりますが、現物不動産投資の表面利回りは5〜10%程度のものもあります。なお、毎月決まった日に家賃収入が入金されます。

年数回の定期配当をシンプルに受け取りたいならREIT、毎月の安定した家賃収入を私的年金のようにコツコツ積み立てたいなら現物不動産投資が適しています。

・「利回り」に関する記事はこちら
不動産投資の理想的な利回りは?計算方法と物件選びのポイントを紹介

投資対象(オフィス・物流施設・住宅等)の違い

REITは個人の手が届かない大規模な商業ビルや物流施設など多彩な施設に投資が可能です。一方で、個人の現物不動産投資では、賃貸需要が安定した居住用マンション・アパートが主流となります。

オフィスや商業施設は、景気の良い時に賃料が伸びやすい反面、不況の影響を受けやすい特徴があります。その一方で、住宅は景気に関わらず需要が安定するものです。

幅広い不動産セクターの成長性を取り込みたいならREIT、景気変動に強く生活必需性の高い「住まい」に特化して手堅く運用したいなら現物不動産投資がおすすめです。

流動性・換金性

換金スピードと売買の手軽さ(流動性)においては、証券市場でリアルタイムに取引できるREITが圧倒的に優れています。REITは東京証券取引所に上場している金融商品であるため、証券取引所の営業時間であればいつでも売買可能です。

急にまとまった現金が必要になった場合、REITはスマートフォンやパソコンの証券口座から売却注文を出すだけで、数営業日後には現金として出金可能です。

現物不動産投資の場合は、仲介会社に売却を依頼してから買い手が見つかり、決済が完了するまでに通常3カ月〜半年程度の期間を要するのが一般的です。

管理の手間・手軽さ

日々の運用や物件管理の手間がかからない点ではREITが有利ですが、信頼できる管理会社に委託すれば、現物不動産投資も管理の手間を大幅に削減できます。

REITの場合、投資家自身が入居者募集や建物のメンテナンスに関わる必要はなく、購入後は分配金を受け取るだけの「ほったらかし運用」が可能です。

一方、現物不動産投資では入居者募集や家賃集金、クレーム対応、退去時の原状回復工事といった業務が発生します。ただし、これらは不動産管理会社に代行してもらえるため、オーナー側の負担は毎月の送金明細の確認や契約更新の承認程度に抑えられます。

REITも現物不動産投資も管理運用の手間をプロに任せられる点は共通していますが、現物不動産投資のほうは管理委託費が明確な経費として発生する点に注意が必要です。

・「管理会社」に関する記事はこちら
不動産投資の賃貸管理会社の選び方|管理委託のメリット・デメリットも解説

税金・確定申告の違い

税制や確定申告においては、REITは「NISAを活用した非課税メリットや申告不要の手軽さ」、現物不動産は「減価償却や損益通算による節税効果」が持ち味となります。

REITは特定口座(源泉徴収あり)を利用すれば原則確定申告が不要です。さらに新NISA(成長投資枠)を活用すれば、通常約20%課される分配金や譲渡益への税金が完全非課税になります。

一方で、現物不動産投資は毎年の確定申告が必要です。しかし、建物の減価償却費やローンの支払利息などを経費として計上できます。帳簿上の赤字を本業の給与所得と相殺(損益通算)することで所得税や住民税を軽減できるほか、相続時には現金よりも相続税評価額を大きく引き下げられるメリットがあります。

税金の手続きをシンプルにしつつNISAの枠内で効率よく増やしたいならREIT、本業の収入が高く、所得税対策や将来の相続税対策を狙いたいなら現物不動産投資がおすすめです。

・「確定申告」に関する記事はこちら
不動産投資に確定申告は必須? やり方や必要書類を解説

価格変動や空室リスクなどの違い

REITは「株式市場に連動する日々の価格変動リスク」、現物不動産投資は「空室や突発的な修繕リスク」へのケアが必要です。

REITの場合は、物件の稼働が順調であっても、株式市場全体の急落や日銀の利上げ局面などで投資口価格が下落することがあります。また、稀ですが投資法人の経営悪化による上場廃止のリスクにも要注意です。

一方で、現物不動産の場合は、更新時等の家賃交渉を除けば、日々の家賃収入が激しく乱高下することはありません。。しかし、退去後の空室期間が長引くリスクや、エアコンや給湯器の故障、大規模修繕に伴う突発的な出費が発生するリスクがあります。

日々の相場変動にストレスを感じず安定した家賃収入を得たい方には現物不動産(適切な立地選定と修繕積立が前提)を、リスク分散を重視する方にはREITがおすすめです。

・「不動産投資のリスク」に関する記事はこちら
不動産投資の6大リスク一覧!未然に防ぐ方法とは?
空室リスクを減らす!賃貸需要の高い立地・物件の見分け方

インフレ対策効果・資産価値の違い

REITと現物不動産投資はいずれもインフレに強い資産とされていますが、恩恵の受け方には違いがあります。どちらもインフレ局面で不動産価格や家賃が上昇すれば収益が増える一方、現物不動産投資には借入金の実質的な負担が目減りするという独自のメリットがあります。

REITは、保有物件の賃料上昇が分配金の増加につながるインフレヘッジ機能を持っています。ただし、インフレに伴って金利が上がる局面では、不動産投資法人が物件取得時に利用した借入の金利負担が増え、分配金が減る懸念があります。金利上昇を嫌ってREITが売られ、投資口価格が下がるケースもめずらしくありません。

現物不動産投資では、実物資産である建物や土地の価値が物価に連動して維持・上昇しやすいことに加え、借入金の元本は物価や家賃が上がっても増えません。インフレが進むほど借金の実質的な重みは軽くなり、物件の価値から残債を差し引いた純資産は膨らみやすくなります。

ただし、変動金利で借りている場合は金利上昇で返済額が増えるため、この効果を十分に受けるには、固定金利で借りるか、金利上昇分を家賃に転嫁しやすい物件を選ぶことが前提になります。

・「インフレ対策」に関する記事はこちら
なぜ不動産投資はインフレ対策になるのか。インフレに強い物件の条件とは
【比較解説】インフレに強いのは不動産投資?株式投資?資産防衛の視点で選ぶ最適解とは

REITが向いている人・現物不動産が向いている人とは?

REIT 向いている人

ここまでREITと現物不動産投資の違いを8つの視点から見てきましたが、「結局、自分にはどちらが合っているのだろう」と迷われている方も多いのではないでしょうか。

ここからは、それぞれの投資スタイルがどのような方に向いているのか、具体的なタイプ別に整理してご紹介します。ご自身の年収や資産状況、性格に照らし合わせながら読み進めてみてください。

REITが向いている人

投資そのものが初めてという方や手間をかけずに少額から資産形成を始めたい方にとって、REITはスタートしやすい選択肢です。証券口座があれば数万円程度から購入でき、物件の管理や入居者対応といった実務も発生しません。

また、上場している金融商品として運用状況や財務情報が公開されているため、投資先の実態を自分で確認しやすい点も、初心者にとっては安心材料になります。

具体的には、以下のような方にREITが向いています。

  • 毎月の給与から余剰資金を少しずつ積み立てていきたい会社員の方
  • まずは不動産投資がどのようなものか小さく試してみたい方
  • ローンを組んで資産を拡大することに心理的な抵抗がある方
  • NISA枠を活用して税負担を抑えながら効率よく増やしたい方
  • 転勤や急な出費に備えて、いつでも資産を現金化できる身軽さを重視したい方
  • 1つの物件に資金が偏るリスクを避け、複数の不動産に分散して投資したい方

大きな借入は避けたいものの、不動産の値上がりや家賃収入の恩恵は受けたいという方にとって、REITは無理のない範囲で不動産に触れられる手段と言えるでしょう。

現物不動産投資が向いている人

将来的に大きな資産規模を目指したい方や給与所得の節税や相続対策まで見据えて長期的に資産を築きたい方には、現物不動産投資が適しています。金融機関の融資を活用できるため、自己資金だけでは届かない規模の資産形成が可能になります。
加えて、減価償却や損益通算による節税効果や、団体信用生命保険が生命保険の役割を果たす点など、金融商品にはないメリットを備えている点も特徴です。
具体的には、以下のような方に現物不動産投資が向いています。

  • 本業の給与所得が高く、損益通算による所得税・住民税の軽減効果を重視したい方
  • 融資を活用して自己資金以上の規模で資産を拡大したい方
  • 毎月の家賃収入を私的年金のように積み上げていきたい方
  • 相続税評価額の圧縮など、家族への資産承継まで見据えている方
  • 管理会社に任せつつも、物件選定や運用方針は自分の意思で決めたい方
  • 実物として手元に残る資産を持つことに安心感や価値を感じる方

ローンを組む責任とリスクは伴いますが、時間をかけて資産の土台を築いていきたい方にとって、現物不動産投資は有力な手段と言えるでしょう。

REITと現物不動産を組み合わせる考え方

ここまで「REITが向いている人」「現物不動産投資が向いている人」を見てきましたが、実際には「どちらか一方を選ばなければならない」というものではありません。

両方の特徴を理解した上で資産運用として組み合わせることで、それぞれの弱点を補い合いながら、より安定したポートフォリオを築くことも可能です。

現物の弱点をREITで補う

現物不動産投資が抱える「流動性の低さ」や「分散のしにくさ」といった弱点は、REITを組み合わせれば補えます。

現物不動産は一度購入すると簡単には売却できず、資金の大部分が特定の1つの物件に集中しやすいという性質があります。REITを組み入れれば、いざという時に現金化しやすい資産を手元に確保しつつ、投資対象を複数の物件・用途・エリアへと自然に広げることも可能です。

そのほか、現物不動産投資では手が届かないオフィスビルや商業施設などに、REITを通じて間接的に投資し、資産全体の分散度を高められるというメリットもあります。また、現物不動産投資で要注意の空室や修繕といったリスクを、複数物件に分散されたREITの安定性でカバーすることもできるでしょう。

NISAのREITから始めて現物へ進む

不動産投資の経験がまだ浅い方には、まずNISAを活用してREITで少額から投資を始め、知識と資金力が整った段階で現物不動産へステップアップしていく進め方もおすすめです。

REITはNISA口座を使えば少額かつ非課税で始められる上に、分配金の受け取りや価格変動の値動きを実際に体感しながら、不動産投資への理解を深められます。

段階的なステップアップの例としては、以下のような流れが考えられます。

  1. まずはNISAの成長投資枠でREITを購入し、少額から不動産投資の仕組みや値動きに慣れる
  2. 分配金の受け取りや市場の動きを経験しながら、不動産投資に関する知識や相場観を養う
  3. 資金や信用力が整ってきた段階で、融資を活用した現物不動産投資に挑戦し、資産規模の拡大を目指す

・「NISAと不動産投資」に関する記事はこちら
NISAと不動産投資はどう使い分ける?新NISAを活用した資産形成ポートフォリオの考え方

組み合わせる際の注意点

REITと現物不動産を組み合わせる際は、両者を同じ「不動産投資」として一括りにせず、資金の性格や目的に応じて役割を分けて考えることが大切です。REITは市場価格が変動する金融商品であり、現物不動産投資は融資を伴う実物資産の運用(賃貸経営)という、リスクの性質が異なる投資だからです。

組み合わせを検討する際は、急な出費に備える生活防衛資金とは別に、投資に回せる余剰資金の範囲で行うようにしましょう。また、現物不動産でローンを組む際は、家賃収入だけに頼らず、返済に無理のない資金計画を立てることも重要です。

どちらも「絶対に損をしない」投資ではないため、片方に資産を集中させすぎないことがポイントになります。

・「投資計画」に関する記事はこちら
不動産投資で長期的に成功するための計画の立て方|ポートフォリオ・資金戦略も解説

まとめ

REITと現物不動産投資は、どちらも不動産の収益力を活用する点は同じです。一方で、少額から手軽に始められる流動性に優れたREITと、融資による資産拡大や節税効果を得られる現物不動産投資とでは、仕組みもリスクも大きく異なります。

大切なのは、どちらか一方が絶対的に優れているかを決めることではなく、ご自身の資産状況や目的、リスクへの向き合い方に合わせて選ぶことです。

まずはNISAを活用したREITで経験を積み、資金力が整った段階で現物不動産へと進む、あるいは両者を組み合わせて資産全体のバランスを整えるなど、長期的なプランを組むことがポイントになります。

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ワンポイントアドバイス

FIREをしたいのか、私的年金を作りたいのかなど「資産運用によって得たいもの」が何かによって、有効な資産運用のプランは変わってくるものです。REITと現物不動産投資はどちらが正解というわけではなく、目的によってはどちらも適合しないという結論になることもあり得ます。資産運用の方法に迷ったときは、信頼できる不動産会社などに相談し、ご自身のペースで資産形成の道筋を描いていくことをおすすめします。

この記事のポイント

Q. REITと現物不動産投資は何が違うのですか?

A.REITは不動産投資法人が発行する証券を保有する投資で、現物不動産投資は土地・建物そのものを所有して賃貸経営を行う投資です。REITは数万円から始められ流動性が高い一方、現物不動産は融資を活用でき、減価償却や損益通算による節税効果があります。詳しくは「REITとは何か?基本のおさらい」をご覧ください。


 Q. REITと現物不動産投資では、利回りやリターンの受け取り方はどう違いますか?

A. REITの分配金利回りは3〜5%程度が目安で、年1〜2回の決算期にまとめて支払われます。現物不動産投資は表面利回り5〜10%前後が目安で、毎月の家賃収入から経費とローン返済を差し引いた手残りを受け取る構造です。詳しくは「REITと現物不動産投資の違い」をご覧ください。


 Q.REITと現物不動産投資はどちらがインフレに強いですか?

A. どちらも実物資産(不動産)を背景とするため、インフレ(物価上昇)局面で価値や賃料の上昇が期待できる点では共通しています。ただし、インフレに伴う「金利上昇」への耐性には違いがあります。J-REITは調達資金の多くを長期固定金利で固めているため急な利上げに強い一方、個人で現物不動産を変動金利で所有している場合は、「借入金の実質負担が目減りするメリット」と「返済額が増加してキャッシュフローを圧迫するリスク」の双方が存在します。インフレ対策として現物投資を行う際は、好立地選定や頭金を入れて借入比率を抑える資金計画が前提となります。詳しくは「REITと現物不動産投資の違い」をご覧ください。


 Q. REITと現物不動産投資のどちらがおすすめですか?

A.投資の目的や資産状況などによって異なります。少額から手間をかけずに始めたい方やローンに心理的な抵抗がある方、NISA枠を活用したい方にはREITが向いています。給与所得が高く節税や相続対策を重視したい方、融資で資産規模を拡大したい方には現物不動産投資が適している傾向にあります。詳しくは「REITが向いている人・現物不動産が向いている人とは?」をご覧ください。


 Q.REITと現物不動産投資は組み合わせられますか?

A. REITと現物不動産投資を組み合わせることで、現物不動産の弱点である流動性の低さや分散のしにくさをREITで補えます。まずNISAでREITを購入して不動産投資に慣れ、資金と信用力が整った段階で現物不動産へ進む流れも有効です。詳しくは「REITと現物不動産を組み合わせる考え方」をご覧ください。

ライター:秦創平

海外も含めた不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門。秦 創平の記事一覧

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