投資用

  • 閲覧履歴

    閲覧履歴

  • 保存した検索条件

    最近検索した条件

2024.11.01

#ローン#不動産投資#投資戦略

不動産投資ローンの金利相場はどれくらい?金利タイプによる返済額を比較

不動産投資ローンの金利相場はどれくらい?金利タイプによる返済額を比較

ざっくり要約!

  • 不動産投資ローンの金利相場は年1%台〜年4%台といわれることもあるが、実際は金融機関によって異なる
  • 金利タイプには全期間固定金利、選択型固定金利、変動金利の3種類があり、それぞれにメリットとデメリットがある

不動産投資ローンを選ぶとき、重要な判断要素の1つとなるのが「金利」です。借入額や返済期間などが同じでも、金利によって毎月の返済額や総返済額は変わります。

また、不動産投資ローンの金利タイプには固定金利と変動金利があります。それぞれの特徴を理解し、自分自身に合った金利タイプを選ぶことが大切です。

今回は、不動産投資ローンの金利相場や金利タイプごとのメリット、デメリットなどを解説します。

【2024年最新】不動産投資ローンの金利相場

金融機関の種類によって、不動産投資ローンの金利や審査の難易度などは異なります。

ここでは、都市銀行、地方銀行、信用金庫などが取り扱う不動産投資向け融資について、一般的にいわれている金利の相場を解説します。

都市銀行

都市銀行の場合、不動産投資ローンの金利は、年1%台〜年2%台が相場といわれています。地方銀行や信用組合などと比較して低い傾向にあり、借り手の返済能力や物件の収益性が良好であれば、年1%を切る低金利で借り入れることも可能です。

その一方で、都市銀行は審査が厳しい傾向にあります。「大企業に勤めている」「年収が高く安定している」「保有資産が多い」などに該当しなければ、都市銀行で不動産投資ローンを組むのは難しいでしょう。

地方銀行

地方銀行の不動産投資ローンは、金利が年1%台〜年4%台といわれています。ひと口に地方銀行といっても、不動産投資向け融資に対する姿勢や金利の設定、審査基準はさまざまです。

融資に積極的な銀行であれば、申し込む人の年収や物件の収益性などが高いと、年1〜2%台での借り入れも可能です。一方、融資にあまり力を入れていない銀行では、借り入れができたとしても金利が年4〜5%と高めに設定されることがあります。

なお、地方銀行は特定の地域を営業の対象としています。そのため、借り入れをする人 の自宅や勤務先、取得予定の不動産の住所などを営業の対象とする地方銀行に融資を相談するようにしましょう。

信用金庫・信用組合

信用金庫や信用組合は、地方銀行よりもさらに地域密着の意識が強い傾向にある金融機関です。不動産投資ローンの金利は年2%台〜年4%台が相場といわれていますが、実際は地方銀行と同様に、各金融機関の融資に対する姿勢や地域の不動産市況などで大きく異なります。

一方で、信用金庫・信用組合は、地域の中小企業や個人事業主を支援することを目的とした金融機関です。そのため、不動産投資の初心者でも、信用金庫や信用組合であれば相談に乗ってもらえるかもしれません。

ただし、地方銀行と同様、借り入れる本人や勤務地、取得する不動産の住所が営業対象のエリアに含まれる信用金庫や信用組合に相談をする必要があります。

ネット銀行

ネット銀行における不動産投資ローンの金利相場は、年1%台〜年4%台といわれています。金利や融資期間などの条件は銀行によって異なりますが、店舗を維持するためのコストがかからない分、比較的低い金利で借り入れることも可能です。

また、審査の申し込みや結果の確認、契約の締結などをすべてオンライン上でできるため、店舗に出向く必要がなく、時間や手間があまりかからない点も特徴的です。

ノンバンク

ノンバンクとは、通常の銀行とは異なり預金業務を行わず、貸付などの与信業務のみを行う金融機関のことです。不動産投資ローンの金利相場は、年3%台〜年5%台といわれています。

金利が高い傾向にあるものの、審査は比較的緩いといわれています。都市銀行や地方銀行などで審査が否決となる方でも、ノンバンクであれば融資を受けられるかもしれません。

また、築古や借地権付きの建物など、通常の銀行では融資の対象外であることの多い物件に投資をする場合でも、借り入れができることがあります。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、政府が全額を出資する政府系金融機関です。小規模事業者や創業企業の事業資金、子どもの進学資金など、さまざまな資金を融資してもらうことができます。

不動産投資を目的とした物件の購入は、日本政策金融公庫が取り扱う融資の対象外です。しかし、不動産賃貸業を営むために物件を取得するのであれば、融資を受けられる可能性があります。

融資で基準となる金利(基準利率)は、担保の有無や審査の結果などに応じて年1%台〜年3%台です(2024年9月現在)。他の金融機関と比較して低く設定されているといえます。

また、日本政策金融公庫は、初めて投資用物件を購入する人でも相談しやすいといわれています。その反面、融資を受けるためには不動産賃貸業の事業計画書を作るなど、入念な準備が必要です。

不動産投資ローンは「固定金利」「変動金利」どちらで組む?

不動産投資ローン 固定金利 変動金利

不動産投資ローンの金利タイプは、大きく分けて「固定金利」と「変動金利」の2種類です。また、固定金利は「全期間固定金利」と「固定期間選択型」があります。

ここでは、金利タイプごとの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。

全期間固定金利のメリット・デメリット

全期間固定金利は、完済まで金利が変わらない金利タイプです。毎月の返済額が一定であるため、長期的な返済計画が立てやすいといえます。また、途中で返済負担が増加して収支が悪化する心配もありません。

その反面、変動金利に比べると金利が高い傾向があります。完済するまで市場の金利がさほど上昇しなかった場合は、変動金利で借り入れたときよりも、総返済額は高くなります。

また、全期間固定金利型の不動産投資向け融資を受けられるケースは非常に少ないのが実情です。

金利の決まり方

全期間固定金利の指標となるのは、基本的に新発10年物国債などの長期金利です。新発10年物国債は金融商品であり、市場で取り引きされているため、全期間固定金利は投資家の予測の影響を受けやすいといわれています。

選択型固定金利のメリット・デメリット

選択型固定金利は、借り入れから5年や10年といった一定期間のみ金利が固定されるタイプです。たとえば「10年固定」は、借り入れから10年間は金利が変わりません。

選択型固定金利であれば、返済開始から一定期間の金利を固定することで、着実に元金を減らしていくことが可能です。金利の固定期間が終了したあとは、自動的に変動金利に移行しますが、再び一定期間の金利を固定することも可能です。

ただし、金利の固定期間が終了したときの金利相場が、借り入れた当初よりも上昇していると、返済額は増えてしまいます。また、選択型固定金利の不動産投資ローンを取り扱っている金融機関は多くありません。

なお、ホームページや店頭などに固定金利と表示されていても、実際は選択型固定金利であるケースもあります。固定金利を検討する際は、全期間固定金利と選択型固定金利のどちらであるのかを、よく確認することが大切です。

金利の決まり方

選択型固定金利も全期間固定金利と同様に、基本的には新発10年物国債などの長期金利を基準に決められます。

変動金利のメリット・デメリット

変動金利は、返済の途中で市場や経済情勢、政府の金融政策などに応じて借入金利が見直されるタイプです。

固定金利よりも借入当初の金利が低く設定されています。そのため、金利が上昇するまでのあいだ、毎月の返済額を抑えることが可能です。完済までに金利が大幅に上昇しなかった場合は、総返済額を少なくできます。

一方、変動金利は返済途中で金利が上昇して返済額が増えることがあります。金利上昇により返済負担が増加すると、収支が悪化して手残りが減ってしまうかもしれません。

金利が見直されるタイミングは、通常半年に1回ですが、返済額の見直しは多くの金融機関が5年に1回としています。この「5年ルール」が設けられている金融機関であれば、金利が上昇しても、ただちに返済額が増えるわけではありません。

また、125%ルールが設けられている金融機関では、金利が上昇しても返済額は見直し前の最大1.25倍となります。

ただし、5年ルールや125%ルールを設けていない金融機関もあるため、変動金利を借り入れる場合は、契約前によく確認することが大切です。

変動金利の決まり方

変動金利は、基本的に「短期プライムレート」を基準に決まります。

短期プライムレートは、金融機関が優良な企業を対象とする貸出のうち、期間が1年未満のものに適用される金利です。日本銀行が、景気や物価を安定させるために調節する金利(政策金利)とほぼ連動します。

不動産投資ローンの金利タイプによる返済額を比較!

では、不動産投資ローンを借り入れると、毎月いくらの返済が必要になるのでしょうか。固定金利と変動金利で借り入れたときの返済額をシミュレーションで確認してみましょう。

試算の条件は、以下の通りです。

  • 融資額:2,000万円
  • 返済期間:35年
  • 返済方法:元利均等方式(毎月の返済額が一定である返済方法)
  • ボーナス払い:なし

上記の条件で、年1.8%の変動金利と年2.8%の固定金利で借り入れをしたときの返済額を試算します。

金利1.8%(変動金利)の場合

年1.8%の変動金利で不動産投資ローンを借り入れ、完済まで金利が上昇しなかった場合、返済額は以下の通りとなります。

  • 毎月の返済額:6.5万円
  • 総返済額: 2,698万円
  • うち利息分:698万円

金利2.8%(固定金利)の場合

年2.8%の固定金利で借り入れたときの返済額は、以下の通りです。

  • 毎月の返済額:7.5万円
  • 総返済額: 3,140万円
  • うち利息分:1,140万円

年1.8%の変動金利で借り入れをしたときよりも、毎月の返済額は1.0万円、総返済額と利息は442万円増える結果となりました。

借り入れから8年間で金利が2.0%上昇した場合の総返済額

変動金利で借り入れをしたあと、2年ごとに0.5%ずつ上昇し、返済9年目に年3.8%となる場合、毎月の返済額や返済総額はいくら増えるのでしょうか。年2.8%の固定金利で借り入れたときの返済額と比較してみましょう。

計算結果は、以下の通りです。

変動金利固定金利
毎月の返済額借入当初から:6.5万円
返済3年目から:7.0万円
返済5年目から:7.4万円
返済7年目から:7.9万円
返済9年目から:8.4万円
7.5万円
総返済額3,385万円3,140万円
うち利息分1,385万円1,140万円

借入当初から6年目までは、変動金利のほうが毎月の返済額は少ないですが、返済開始7年目からは固定金利を上回る結果となりました。また総返済額は、変動金利のほうが245万円高くなっています。

不動産投資ローンの金利タイプを選ぶときは、変動金利と固定金利の返済額を比較するだけでなく、金利上昇が起きると返済額がいくら増えるのかも確認することが大切です。

まとめ

不動産投資ローンの金利は金融機関によって異なっており、年1〜2%の場合もあれば、年4%を超える場合もあります。また、融資に対する姿勢や審査基準なども、金融機関によって千差万別です。

不動産投資ローンの金利タイプには「全期間固定金利」「選択型固定金利」「変動金利」の3種類があります。借り入れの際は、さまざまな条件で返済シミュレーションをしたうえで、自分自身に合った金利タイプを慎重に選びましょう。

「不動産投資 ローン」に関する記事はこちら
不動産投資ローンとは? 金利・審査・選び方を徹底解説!

ワンポイントアドバイス

不動産投資ローンを選ぶ際、金利の低さのみを重視するのはおすすめできません。たとえば、金利が2%台や3%台であっても、借入期間を長くすることで毎月の返済額は減るため、手残りが増えやすくなります。金利だけでなく、返済期間や融資金額なども踏まえて不動産投資ローンを選ぶとともに、高く安定した家賃収入が期待できる物件を探すことが重要となります。

この記事のポイント(こちらで記載します)

Q. 不動産投資ローンの金利の相場はどのくらいですか?

A. 金融機関の種類によって、不動産投資ローンの金利や審査の難易度などは異なります。都市銀行、地方銀行、信用金庫などが取り扱う不動産投資向け融資の金利の相場について、詳しくは「【2024年最新】不動産投資ローンの金利相場」をご覧ください。


 Q. 不動産投資ローンの金利は固定・変動どちらが良いでしょうか?

A. 不動産投資ローンの金利タイプは、大きく分けて「固定金利」と「変動金利」の2種類で、固定金利は「全期間固定金利」と「固定期間選択型」があります。金利タイプごとの特徴やメリット・デメリットについて詳しくは「不動産投資ローンは「固定金利」「変動金利」どちらで組む?」をご覧ください。


 Q. 不動産投資ローンを借り入れると、毎月いくらの返済が必要になりますか?

A. 固定金利と変動金利で2,000万円を借り入れたときの返済額をシミュレーションで確認してみましょう。詳しくは「不動産投資ローンの金利タイプによる返済額を比較!」をご覧ください。

ライター:品木 彰

大手生命保険会社に7年半勤め、個人営業と法人営業の両方を経験。人材サービス会社の転職エージェントとしての勤務経験もあり。 2019年1月からはフリーランスのWebライターとして独立。「お金に関する正しい知識を、より多くの人々に届けたい」という思いを原動力に、保険や不動産、資産運用、相続など幅広いジャンルの記事を執筆している。2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を保有。

投資物件収益ランキング

投資用物件なら東急リバブルに
ご相談ください

投資用不動産の査定を無料で承ります。

地域に精通した不動産のプロがお客様の
ご要望にお応えいたします。