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住宅ローン控除の必要書類一覧!申請初年度と2年目以降の注意点も

執筆者プロフィール

大崎麻美
司法書士、FP技能士2級、宅地建物取引主任者、シニアライフマネージャー

日系エアラインのCAを経て30代で司法書士資格を取得。2012年あさみ司法書士事務所を設立。実需・収益不動産・商業に関する登記実務、終活のサポート業務を行う。2022年末より海外に移住。移住後は、実家じまいの情報発信サイト「実家じまい完全攻略ブログ」を運営。法律・不動産専門のライターとして活動。

ざっくり要約!

  • 住宅ローン控除を受けるためには、確定申告書や住宅借入金等特別控除額の計算明細書などさまざまな書類が必要
  • 住宅ローン控除の確定申告は、会社員と個人事業主で2年目以降の手続きが変わる

マイホーム購入後、住宅ローン控除を受けるには初年度は確定申告が必要です。しかし、確定申告が初めての場合、集める書類も多く面倒に感じる方もいるでしょう。初めて耳にする必要書類も多く、どこで入手したらいいか迷ってしまいますね。

そこで本記事では、住宅ローン控除を受けるために必要な書類の種類や入手先、確定申告時の注意点について解説します。また近年の法改正で、住宅ローン控除の手続き面でも複数の変更点があります。

本記事では法改正を踏まえた2023年最新の情報をお届けしますので、ぜひご参考になさってください。

住宅ローン控除の必要書類一覧

住宅ローン控除を受ける際には主に下記の書類が必要です。
それぞれ詳しく解説します。

必要書類名
・確定申告書
・住宅借入金等特別控除額の計算明細書
・住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(原本)
・土地・建物の登記事項証明書(原本)
・土地・建物の不動産売買契約書写し(又は建物請負契約書)
・本人確認書類
・補助金等の額を証する書類(原本)
・贈与税の申告書など住宅取得等資金の贈与の特例の金額を証する書類(写し)
・長期優良住宅など住宅の種類に合わせた必要書類

出典:マイホームを持ったとき|国税庁

確定申告書

個人の確定申告とは、前年の1月1日から12月31日までの間に得た所得から、控除すべきものを控除し、所得税等を計算して税務署に伝えることで、その計算に必要な情報を記入する書類が確定申告書です。

以前はA様式、B様式と2種類の様式がありましたが、2023年の確定申告からA様式は廃止されB様式のみとなりました。確定申告書は税務署や役所で入手できるほか、国税庁のホームページでダウンロードも可能です。

住宅借入金等特別控除額の計算明細書

住宅借入金等特別控除額の計算明細書は、控除額の計算するために必要な「住宅の価格」「契約日」「床面積」などの情報を記入する書類です。

なお、住宅ローンが連帯債務の場合には「連帯債務がある場合の住宅借入金等の年末残高の計算明細書」も必要になります。これらは税務署で入手できるほか、国税庁のホームページからダウンロードも可能です。

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(原本)

いわゆる住宅ローンの年末残高証明書です。年末残高証明書は借入先の金融機関より毎年10月中旬頃に発送されることが一般的です。12月に入っても届かなければ、金融機関に問い合わせをしましょう。

なお税制改正により、マイホームに2023年以降に居住している場合で、2024年1月1日以降に確定申告・年末調整を行う場合、年末残高等証明書の提出が不要になります。

ただし、金融機関の対応が間に合わない場合には、現行通りの運用となる経過措置がとられることになるため、国税庁のホームページで最新情報を確認しておくとよいでしょう。

土地・建物の登記事項証明書(原本)

登記事項証明書は登記簿とも呼ばれ、土地や建物の所在や地番、地積などの現況や所有者の住所、氏名、住宅ローンの借入額などの権利関係が記載された書類です。全国の法務局窓口で入手できるほか、郵送やオンラインで取得することもできます。

なお、「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」に不動産番号を記載すれば、提出不要です。

土地・建物の不動産売買契約書や建物の工事請負契約書(写し)

土地や建物を購入した際は売買契約書の写し、建物を新築した場合は建物の請負契約書の写しが必要になります。

不動産売買契約書や請負契約書は、不動産の引渡しの際に不動産業者や建築業者より手渡されることが一般的です。

本人確認書類

住宅ローン控除を受けるための本人確認書類は次の図のようにマイナンバーカードの有無により異なります。全ての書類は原本を提出せずに写しを提出します。

なお、公的医療保険の被保険者証(写し)の保険者番号と被保険者番号はマジックなどでマスキングして提出します。

※画像:筆者作成

補助金等の額を証する書類(原本)

補助金等の額を証する書面とは、国または地方公共団体から交付される補助金決定通知書のことを指します。国や地方公共団体より自宅へ郵送で送られます。

贈与税の申告書など住宅取得等資金の贈与の特例の金額を証する書類(写し)

贈与税の住宅取得資金贈与の非課税枠の適用や、相続時精算課税の住宅取得等資金贈与の特例の適用を受けた際の、贈与を受けた額を証明するために提出する書類です。

贈与税申告をした際の、申告書の控えが該当します。控えが手元にない場合は、税務署に開示請求を行うと控えを入手することが可能です。

長期優良住宅など住宅の種類に合わせた必要書類

長期優良住宅など特例の適用される住宅を購入した場合は各種証明書が必要です。

代表的な書類は以下のとおりです。全ての必要書類は不動産の引き渡しのときに、手渡されることが一般的です。

住宅の種類必要書類入手先
旧耐震基準の中古住宅
(1982年以前に建築された住宅)
・耐震基準適合証明書
・住宅用家屋証明書
・不動産業者
・司法書士
認定長期優良住宅
認定低炭素住宅
・認定通知書
・住宅用家屋証明書または
・認定長期優良住宅建築証明書
・役所より送付
・司法書士
・建築業者や建築士
認定低炭素住宅・認定通知書
・住宅用家屋証明書または
・認定低炭素住宅建築証明書
・役所より送付
・司法書士
・建築業者や建築士
ZEH水準省エネ住宅・建築住宅性能評価書または
・住宅省エネルギー性能証明書
・住宅用家屋証明書
・建築業者や建築士
・建築業者や建築士
・司法書士

源泉徴収票(提出不要)

勤務先より発行される源泉徴収票には、1年間の収入や所得税額、控除額などが記載されています。

2020年の確定申告から源泉徴収票は提出不要となりました。ただし、源泉徴収票に記載された情報を確定申告書に転記する必要があります。

勤務先から源泉徴収票を受け取った際は大切に保管しておきましょう。

住宅ローン控除の必要書類の注意点

3Dイラストレーションで構成された住宅と確定申告書のイメージ。

住宅ローン控除の確定申告は、会社員と個人事業主で2年目以降の手続きが変わります。必要書類の注意点と併せて手続きの違いも解説します。

年末調整をしている会社員の場合

住宅購入翌年の1月から3月15日までに確定申告を行います。初年度に確定申告を行うと、その後10月頃に税務署から「住宅借入金等特別控除申告書」、11月下旬頃に金融機関から「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」が送付されます。

2年目以降は、これらの書類を勤務先に提出することで、会社が年末調整を行ってくれるため、自分で確定申告せずとも住宅ローン控除が受けられるのです。

勤務先への「住宅借入金等特別控除申告書」と「住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書」の提出を忘れずに行いましょう。

個人事業主や年収2,000万円超えの会社員の場合

個人事業主の場合、年末調整はありませんので毎年確定申告を行います。そのため、2年目以降も確定申告時には「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」「年末残高証明書」を用意します。

また年収2,000万円を超える給与を得た会社員の方は、勤務先での年末調整は受けられないため、確定申告をしなくてはなりません。

なお、2022年以降に自宅を購入した人で、年間所得(収入ではなく)が2,000万円を超える人は、所得制限により住宅ローン控除の適用対象外となります。

以前は3,000万円がボーダーラインでしたが2022年分から変更になりました。

住宅ローン控除の必要書類について知っておきたいポイント

住宅ローン控除の必要書類について、法改正により変わったポイントや注意すべき点を解説します。

原則として住民票の写しの添付は不要

以前は必要書類であった住民票ですが、平成28年1月1日以降に居住した住宅の場合、平成28年度の確定申告からはマイナンバー制度の導入によって提出が不要となりました。

住宅借入金等特別控除申告書はまとめて送付される

初年度の確定申告を行うと、翌年以降12年分の「住宅借入金等特別控除申告書」が届きます。翌年以降に使用する(勤務先に提出する)書類のため、紛失しないように保管しましょう。

確定申告書の作成は国税庁のサイトが便利

確定申告には国税庁の「確定申告書等作成コーナー」が便利です。

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」なら画面の案内に沿って必要項目を入力するだけで、税額や控除額が自動で計算され申告書に反映されます。初めて申告書を作る方でもスムーズに作成可能です。

マイナンバーカードを持っている方は、「確定申告書作成コーナー」を経由してスマートフォンからでも申告が可能です。

確定申告時期の税務署はとても混雑していることが多いため、インターネットで申告までできるのは助かりますね。

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和4年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁

ふるさと納税と住宅ローン控除は併用OK

ふるさと納税と住宅ローン控除は併用できますが、ワンストップ特例制度を選択している人は初年度の確定申告の際に注意が必要です。

確定申告をするとワンストップ特例制度は無効になってしまうため、確定申告時には「ふるさと納税の全ての寄付金額」を寄附金控除額の計算に含める必要があります。初年度の確定申告時、ふるさと納税の寄付金額の控除を忘れないように注意しましょう。

なお、会社員でワンストップ特例制度を選択している場合は、2年目以降は年末調整時に寄付金控除がされます。

この記事のポイント

住宅ローン控除の必要書類には何がある?

確定申告書、住宅借入金等特別控除額の計算明細書、住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(原本)、土地・建物の登記事項証明書(原本)、土地・建物の不動産売買契約書写し(又は建物請負契約書)、本人確認書類が必要です。

併せて補助金等の額を証する書類(原本)、贈与税の申告書など住宅取得等資金の贈与の特例の金額を証する書類(写し)、長期優良住宅など住宅の種類に合わせた必要書類なども用意する必要があります。

詳しくは「住宅ローン控除の必要書類一覧」をご覧ください。

住宅ローン控除の必要書類の注意点は?

住宅ローン控除の確定申告は、会社員と個人事業主で2年目以降の手続きが変わります。

「住宅借入金等特別控除申告書」「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」といった必要書類の取り扱いも変わるので注意が必要です。

詳しくは「住宅ローン控除の必要書類の注意点」をご覧ください。

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