不動産売買 印紙代
更新日:  

不動産売買で必要な印紙代とは?印紙税額・軽減措置・節約のポイント解説

執筆者プロフィール

水野 崇
水野崇
CFP®︎認定者/1級ファイナンシャルプランニング技能士

水野総合FP事務所代表。東京理科大学理学部卒業後、東京エレクトロン株式会社に就職。30歳で独立起業し、複数事業のスタートアップに参画、スモールM&Aを経験。現在は独立系FPとして活動の幅を広げ、相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、テレビ出演など多方面で活躍。
https://mizunotakashi.com/

ざっくり要約!

  • 紙の不動産売買契約書を作成した場合は、原則として契約書に記載された金額に応じた収入印紙を貼り、印章や署名で消印することで印紙税を納める
  • 不動産売買契約書などに収入印紙を貼ったあとでも、必要な税額を超えて印紙税を納めた場合など、一定のケースでは還付を受けられる

不動産を売買するときは売買代金だけでなく、仲介手数料や登記費用、税金などさまざまな費用がかかり、その中のひとつが不動産売買契約書などの作成時に納める「印紙税」です。

印紙税額は契約書に記載された金額によって異なり、一定の不動産売買契約書には軽減措置も設けられています。

本記事では、不動産売買で印紙代が必要になる書類や税額、収入印紙の貼り方・消印、印紙代を抑える方法までわかりやすく解説します。

不動産売買の印紙代(印紙税)とは?

不動産売買の印紙代(印紙税)とは

印紙税とは、契約書や領収書など、法律で定められた特定の文書を作成したときに課される国税です。印紙税の対象となる文書を「課税文書」といい、不動産売買契約書もそのひとつに該当します。

紙の不動産売買契約書を作成した場合は、原則として契約書に記載された金額に応じた収入印紙を貼り、印章や署名で消印することで印紙税を納めます。

単に収入印紙を貼るだけでなく、再利用できないよう消印まで行うことが必要です。

収入印紙を貼らずに課税文書を作成すると、原則として本来の印紙税額の3倍にあたる過怠税が課されます。また、収入印紙を貼っていても適切に消印していない場合は、その印紙の額面に相当する過怠税が課されるため注意しましょう。

不動産売買で印紙代が発生する書類と印紙税一覧

不動産売買で印紙代が発生する書類と印紙税一覧

不動産売買や関連する手続きで、印紙税がかかる主な書類は以下の4つです。それぞれ詳しく紹介します。

① 不動産売買契約書
② 建築工事請負契約書
③ 金銭消費貸借契約書
④ 仲介手数料の領収書

不動産売買契約書

不動産売買契約書は、印紙税の課税対象となる文書です。

印紙税額は、契約書に記載された売買金額によって決まります。

さらに、2027年3月31日までに作成される一定の不動産売買契約書には軽減措置が設けられており、通常よりも低い税率が適用されます。

不動産譲渡に関する契約書に記載された契約金額通常の税率軽減税率
10万円以下のもの200円―――
10万円を超え50万円以下のもの400円200円
50万円を超え100万円以下のもの1,000円500円
100万円を超え500万円以下のもの2,000円1,000円
500万円を超え1,000万円以下のもの1万円5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下のもの2万円1万円
5,000万円を超え1億円以下のもの6万円3万円
1億円を超え5億円以下のもの10万円6万円
5億円を超え10億円以下のもの20万円16万円
10億円を超え50億円以下のもの40万円32万円
50億円を超えるもの60万円48万円
※契約金額が10万円以下は軽減税率の対象外
※1万円未満は非課税
出典:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|国税庁

建築工事請負契約書

建設会社や工務店などへ建築工事を依頼する場合に締結する、工事請負契約書も印紙税の課税対象となる文書です。

不動産売買契約書とは異なる第2号文書と定められており、適用される税率が異なります。

工事請負契約書にも軽減措置があり、2027年3月31日までに作成される一定の文書に適用されます。具体的な条件は後述します。

工事請負契約書に記載された契約金額通常の税率軽減税率
100万円以下のもの200円―――
100万円を超え200万円以下のもの400円200円
200万円を超え300万円以下のもの1,000円500円
300万円を超え500万円以下のもの2,000円1,000円
500万円を超え1,000万円以下のもの1万円5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下のもの2万円1万円
5,000万円を超え1億円以下のもの6万円3万円
1億円を超え5億円以下のもの10万円6万円
※5億円超は省略
※契約金額が100万円以下は軽減税率の対象外
※1万円未満は非課税
出典:不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置|国税庁

金銭消費貸借契約書(ローン契約)

住宅ローンを借り入れる場合には、金融機関と「金銭消費貸借契約」を締結しますが、このときの契約書も印紙税の課税対象となる文書です。

不動産売買契約書と同じ第1号文書に該当し、通常の印紙税額は同じです。

ただし、金銭消費貸借契約書については、不動産売買契約書や工事請負契約書とは異なり軽減措置はありません。たとえば3,000万円の借入れのケースは、印紙税額は2万円です。

金銭消費貸借契約書に記載された契約金額税率
10万円以下のもの200円
10万円を超え50万円以下のもの400円
50万円を超え100万円以下のもの1,000円
100万円を超え500万円以下のもの2,000円
500万円を超え1,000万円以下のもの1万円
1,000万円を超え5,000万円以下のもの2万円
5,000万円を超え1億円以下のもの6万円
※1億円超は省略
※1万円未満は非課税
出典:印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁

仲介手数料の領収書

不動産会社が紙で発行する仲介手数料の領収書も、一定の場合は印紙税の課税対象となります。不動産会社は、仲介手数料の金額に応じた収入印紙を貼り、消印して納めます。

ただし、記載された受取金額が5万円未満の領収書は非課税です。

個人が自宅などの私的な財産を売却した際に作成する領収書は、「営業に関しない受取書」として非課税です。これに対し、個人でも営利を目的として同種の取引を継続・反復して行っている場合、その取引に関して作成する領収書は課税対象となります。

プロが解説 取引の流れ 費用と税金 不動産売却なら東急リバブル

不動産売買契約書・工事請負契約書の印紙代の軽減税率とは?

不動産売買契約書・工事請負契約書の印紙代の軽減税率とは

不動産売買契約書と工事請負契約書には、一定の要件を満たす場合、印紙税の軽減措置が適用されます。

2026年8月現在、対象となるのは2027年3月31日までに作成される契約書です。

不動産売買契約書は契約金額が10万円を超えるもの、工事請負契約書は請負金額が100万円を超えるものが対象となります。

たとえば、不動産売買契約の金額が5,000万円の場合、通常の印紙税額は2万円ですが、軽減措置の適用により1万円となります。対象となる金額の基準は契約書の種類によって異なります。

出典:不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置|国税庁

印紙の購入場所と貼り方・消印

印紙の購入場所と貼り方・消印

不動産売買契約書を紙で作成する場合は、契約金額に応じた収入印紙を用意し、契約書に貼り付けたうえで消印します。

収入印紙は郵便局などで購入できますが、販売場所によって取り扱う額面が異なる場合があります。必要な印紙税額を事前に把握し、契約日までに準備しておくと安心です。

続いて、購入場所や具体的な貼り方、消印の方法を見ていきましょう。

購入場所

収入印紙は1円から10万円まで31種類あり、印紙税を納める額に応じて購入します。

収入印紙は、郵便局や「収入印紙売りさばき所」のほか、コンビニエンスストアなどで購入できます。

販売場所によって取り扱う額面や在庫は異なるため、不動産売買契約書で使用する高額の収入印紙が必要な場合は、事前に取り扱い状況を確認しておくとよいでしょう。

貼り方

収入印紙を貼る位置について、法律上の細かな指定はありません。

不動産売買契約書では左上など、契約書の余白部分に貼るのが一般的ですが、書式によって位置が決められている場合もあります。

収入印紙は切手と同じように、裏面を水で濡らして貼り付けます。また、必要な税額と同じ額面の収入印紙が用意できない場合は、複数枚を組み合わせても問題ありません。

たとえば、軽減措置が適用される5,000万円の不動産売買契約書では、印紙税額は1万円です。1万円の収入印紙を1枚貼るほか、5,000円の収入印紙を2枚貼って納めることもできます。ただし、枚数が増えると貼付スペースが必要になるため、できるだけ少ない枚数で用意したほうが扱いやすいでしょう。

収入印紙を貼った後は、再利用を防ぐために消印を行います。消印の具体的な方法は、次項で詳しく解説します。

消印(割印)の方法

契約書に収入印紙を貼った後は、再利用を防ぐために消印する必要があります。一般に「割印」と呼ばれることもありますが、印紙税上は「消印」といいます。

消印は、収入印紙と契約書の両方に印影が残るように押します。たとえば、印紙の右下などに、印紙と契約書にまたがる形で押すとわかりやすいでしょう。

消印に使う印鑑は、契約時に使用した実印である必要はありません。認印のほか、氏名や会社名などが確認できる浸透印、社名入りの角印、ゴム印などでも差し支えありません。また、自筆の署名による消印も認められています。

ただし、単に斜線を引いたり、「印」と記入しただけでは消印として認められません。印影が不鮮明で誰が消印したのかわからない場合や、印紙だけに印影が入り、契約書本体にかかっていない場合も注意が必要です。うまく押せなかったときは、同じ場所に重ねて押すのではなく、別の位置で印紙と契約書の両方にかかるよう押し直しましょう。

収入印紙の消印の正しい押し方
※画像:筆者作成

印紙を貼り忘れると罰則が科される

印紙を貼り忘れると罰則が科される

印紙税を納める必要がある契約書に収入印紙を貼らずに作成すると、本来納付すべき印紙税額の3倍に相当する「過怠税」が課されます。

本来の印紙税額が5,000円だった場合、税務調査などによって不納付が判明すると、過怠税は次のようになります。

5,000円×3=1万5,000円

税務調査などで不納付を指摘される前に、自ら所轄税務署長へ申し出た場合は、一定の条件のもとで1.1倍に軽減されます。

5,000円×1.1=5,500円

収入印紙を貼っていても消印していない場合は、消印されていない印紙の額面と同額の過怠税が課されます。

不動産売買で印紙代が還付されるケース

不動産売買で印紙代が還付されるケース

不動産売買契約書などに収入印紙を貼ったあとでも、必要な税額を超えて印紙税を納めた場合など、一定のケースでは還付を受けられます。

還付には税務署の確認が必要で、対象となるケースや申請方法にも決まりがあります。ここでは、還付の対象や手続き、注意点を順に解説します。

還付が受けられる主なケース

印紙税の還付対象となる代表例は、本来必要な税額より高額な収入印紙を契約書に貼ってしまったケースです。たとえば、1万円の印紙税でよい契約書に3万円の収入印紙を貼った場合などが該当します。

本来は印紙税がかからない文書を課税文書と勘違いして収入印紙を貼った場合も、還付の対象となります。課税文書の用紙に収入印紙を貼ったものの、その文書を使用しないことになった場合も対象となることがあります。

文書に貼っていない未使用の収入印紙そのものは、印紙税の還付対象にはなりません。

ただし、間違えて購入した未使用の収入印紙であれば、郵便局で所定の手数料(1枚につき5円〜100円程度)を支払うことで、他の額面の印紙や切手と交換することが可能です。

還付を受ける手続き

還付を受けるには、過誤納となった契約書などの納税地を管轄する税務署へ申請し、過誤納の事実について確認を受ける必要があります。

書面で手続きする場合は「印紙税過誤納[確認申請・充当請求]書」に必要事項を記入し、所轄税務署へ提出します。

現在はe-Taxを利用した申請も可能です。

申請方法にかかわらず、誤って収入印紙を貼った契約書など、過誤納の事実を確認できる現物の提示が必要です。

還付を受ける際の注意点

還付を申請するときは、収入印紙が貼られた文書をそのままの状態で提示する必要があります。印紙を無理にはがしたり、貼付部分を切り取ったりすると還付の対象にならないため注意しましょう。

還付を請求できる期間は、原則として請求することができる日から5年です。収入印紙を貼り付けて納付した場合は、印紙を貼り付けた日が基準となるため、誤りに気づいたら早めに手続きを進めることが大切です。

契約成立後に売買契約そのものが解除・取消しとなった場合は、すでに印紙税の課税関係が成立しているため、原則として還付の対象にはなりません。

不動産売買の印紙代を安く抑えるコツ

不動産売買の印紙代を安く抑えるコツ

不動産売買契約書の印紙代は、契約書の作成方法や金額の記載方法によって負担を抑えられる場合があります。

代表的なのが、紙の契約書の原本を1通だけ作成する方法と、消費税額等がある取引で、その金額を区分して記載する方法です。それぞれの仕組みを確認してみましょう。

契約書の原本は1通のみ作成する

不動産売買では、売主と買主がそれぞれ保管できるよう、不動産売買契約書の原本を2通作成するのが一般的です。この場合、それぞれが契約の成立を証明する課税文書となるため、2通とも収入印紙が必要になります。

契約書の原本を1通だけ作成して一方が保管し、もう一方はそのコピーを控えとして保管する方法もあります。

原本を複写しただけで、契約の成立を証明するための署名・押印や、原本と相違ない旨の証明などを加えていなければ、原則として課税文書には該当しません。

この方法を利用する場合は、売主・買主双方で原本と写しの取り扱いについて認識をそろえておくことが大切です。契約書に「本契約書を1通作成し、買主が原本を保有し、売主はその写しを保有する」といった内容を記載しておくと、原本と写しの関係が明確になります。

「写し」や「副本」と表示されていても、改めて署名・押印がされているなど、契約の成立を証明する目的で作成されたものは課税文書となる場合があります。単純に2通目を「コピー」としただけで、印紙税がかからなくなるわけではありません。

契約金額を明確に記載する

印紙税は、原則として契約書に記載された契約金額をもとに税額を判定します。

消費税の課税対象となる取引では、消費税額等を区分して記載することで、その金額を印紙税の「記載金額」に含めない扱いとなる場合があります。税込価格と税抜価格の両方を記載し、消費税額等が明らかな場合も同様です。

そのため、税抜価格と消費税額等を明確に分けて記載すると、印紙税の判定に用いる金額が小さくなり、結果として印紙税額を抑えられる場合があります。

消費税額等を区分せず、税込価格のみを記載した場合は、その総額をもとに印紙税額を判定します。たとえば「税込」とだけ記載し、消費税額等が明らかでない場合は、税込価格が記載金額となります。

土地の譲渡には消費税がかからないほか、売主や取引内容によって消費税の課税関係は異なります。

電子契約なら印紙税がかからない(節税メリットと注意点)

電子契約なら印紙税がかからない(節税メリットと注意点)

印紙税は、法律上の「文書」を作成した場合に課される税金です。電子契約で作成される電磁的記録は、印紙税法上の文書に含まれないため、原則として印紙税はかかりません。

紙の不動産売買契約書では、契約金額に応じて印紙税がかかりますが、電子契約を利用すればこの負担を抑えられます。

ここでは、不動産売買で電子契約を利用するメリットと注意点を解説します。

電子契約のメリット

2022年5月18日から宅地建物取引業法の関連規定が施行され、不動産取引における重要事項説明書や契約締結時書面などを電磁的方法で提供できるようになりました。

電子契約では、紙の課税文書を作成しないため印紙税がかからず、印刷や郵送にかかる費用も抑えられます。売主と買主が離れた場所にいる場合でも、契約手続きを進めやすくなるでしょう。

契約書をデータで保管できるため、紙の書類を保管するスペースが不要になり、必要な書類を検索・管理しやすくなります。

・「不動産売買の電子契約」に関する記事はこちら
不動産売買の電子契約とは? 流れやメリット・デメリットを解説

電子契約の注意点

電子契約にはメリットがあるものの、すべての不動産会社や取引で利用できるとは限りません。

対応状況や手続きの方法は不動産会社によって異なるため、電子契約を希望する場合は事前に確認しておく必要があります。

不動産取引における重要事項説明書や契約締結時書面などを電磁的方法で提供する場合は、あらかじめ相手方の承諾を得るなど、所定の手続きが求められます。

電子契約書を紙に出力する場合の扱いにも注意が必要です。保管用として単に印刷しただけであれば、通常は新たな課税文書にはなりません。これに対し、印刷した書面に契約当事者双方が署名・押印するなど、契約の成立を証明する文書として別途作成した場合は、印紙税の課税対象となることがあります。

電子契約を利用する際は、紙に出力した書面の用途についても整理しておくことが大切です。

不動産売買の印紙代にまつわるQ&A

不動産売買の印紙代にまつわるQ&A

最後に不動産売買の印紙代について、よくある質問をQ&A形式で紹介します。

Q.印紙代の負担者は売主・買主どちらになる?

不動産売買契約書は売主・買主それぞれが保有するために、2部作成するのが一般的です。そして売主・買主が平等に負担するのが通例で、それぞれ印紙を用意することになります。

ただし、売買契約書を1部のみ作成し、いずれか一方は写しや副本を保有するケースは注意が必要です。国税庁は写し(副本)であっても、契約の成立を証明するために作られたものであれば、印紙税の課税対象になるとしています 。

なお、1部作成の場合は、原本を保有する側が印紙税を負担する場合が多いでしょう。ケースバイケースで、保有の有無に関わらず売主、買主で折半することもあります。

出典:契約書の写し、副本謄本等|国税庁

Q.印紙を貼り忘れた場合の過怠税はいくら?

印紙税を納める必要がある契約書に収入印紙を貼り忘れた場合、本来納めるべき印紙税額の3倍に相当する過怠税が課されるのが原則です。

本来の印紙税額が1万円なら、過怠税は3万円となります。税務調査などで不納付を指摘される前に自主的に所轄税務署長へ申し出た場合は、一定の条件を満たせば1.1倍の1万1,000円に軽減されます。

収入印紙を貼っていても消印していない場合は、その印紙の額面相当額の過怠税が課されます。

Q. 収入印紙はどこで購入できる?

収入印紙は、郵便局や「収入印紙売りさばき所」のほか、コンビニエンスストアなどで購入できます。

ただし、販売場所によって取り扱う額面や在庫は異なります。コンビニエンスストアでは少額の収入印紙のみを扱っている場合もあるため、不動産売買契約書で使用する高額の収入印紙が必要な場合は、事前に取り扱い状況を確認しておくとよいでしょう。

まとめ

不動産売買では、不動産売買契約書だけでなく、建築工事請負契約書や住宅ローンの金銭消費貸借契約書など、取引に伴って作成する書類に印紙税がかかることがあります。税額は契約書の種類や記載金額によって異なるため、対象となる書類と税額をあらかじめ把握しておくことが重要です。

不動産売買契約書や一定の建設工事請負契約書には、2027年3月31日まで軽減措置が設けられています。契約書の作成方法によっては印紙代を抑えられるほか、電子契約を利用すれば、電磁的記録そのものには印紙税がかかりません。

紙の契約書を作成する場合は、必要な額の収入印紙を貼り、適切に消印するところまでが一連の手続きです。貼り忘れや消印漏れは過怠税につながる可能性もあります。契約書の作成方法や必要な印紙税額を不動産会社の担当者に事前に確認しておけば、契約時の準備漏れを防げます。

この記事のポイント

不動産売買で印紙代が発生する書類にはどんなものがありますか?

不動産売買で印紙代が発生する書類は、不動産売買契約書、建築工事請負契約書、金銭消費貸借契約書、仲介手数料の領収書です。

詳しくは「不動産売買で印紙代が発生する書類と印紙税一覧」をご覧ください。

不動産売買の印紙代の負担者は売主・買主どちらになる?

不動産売買契約書は、売主・買主が1部ずつ保有できるよう2部作成し、印紙代もそれぞれが負担するのが一般的です。

詳しくは「不動産売買の印紙代にまつわるQ&A」をご覧ください。

印紙を貼り忘れた場合の過怠税はいくらですか?

印紙税を納める必要がある契約書に収入印紙を貼らずに作成すると、本来納付すべき印紙税額の3倍に相当する「過怠税」が課されます。

税務調査などで不納付を指摘される前に、自ら所轄税務署長へ申し出た場合は、一定の条件のもとで1.1倍に軽減されます。

詳しくは「印紙を貼り忘れると罰則が科される」をご覧ください。

収入印紙はどこで購入できますか?

収入印紙は、郵便局や「収入印紙売りさばき所」のほか、コンビニエンスストアなどで購入できます。

販売場所によって取り扱う額面や在庫は異なるため、不動産売買契約書で使用する高額の収入印紙が必要な場合は、事前に取り扱い状況を確認しておくとよいでしょう。

詳しくは「印紙の購入場所と貼り方・消印」をご覧ください。

電子契約なら印紙税はかかりませんか?

電子契約で作成される電磁的記録は、印紙税法上の文書に含まれないため、原則として印紙税はかかりません。

ただし、不動産取引における重要事項説明書や契約締結時書面などを電磁的方法で提供する場合は、あらかじめ相手方の承諾を得るなど、所定の手続きが求められます。

詳しくは「電子契約なら印紙税がかからない(節税メリットと注意点)」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

水野 崇

不動産売買では、契約書の書式や原本の通数、紙・電子のどちらで契約するかなどは、不動産会社の案内や運用に沿って進めるのが一般的です。印紙代だけで契約方法を選ぶのではなく、契約後にどの書類を保管するのかまで確認しておくことがポイントです。特に原本を1通のみ作成する場合は、売主・買主それぞれが手元に残す書類を整理しておくと、原本と写しを区別して管理できます。

売りたい物件・時期がお決まりの方はこちら

60秒で入力完了!売却査定を承ります。

不動産の売却可能額を査定する

logo不動産のプロに
無料で相談してみませんか

初めての不動産購入から売却・賃貸まで、トータルサポート致します。法務・税務関係の難しい内容についてもお気軽にご相談ください。