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床暖房設置リフォームの種類、費用、補助金などを徹底解説

執筆者プロフィール

桜木 理恵
資格情報: Webライター、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。その他信託銀行にて不動産事務として勤務経験あり。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」所持。

床暖房に興味はあっても、なかなかリフォームに踏み出せない人は多いのではないでしょうか。この記事では床暖房の種類やメリット・デメリットなどを解説します。床暖房設置工事で使える可能性がある補助金も紹介しますので、費用が心配な人はぜひ参考にしてみてください。

熱源で部屋を暖める「床暖房」

床暖房とは、床材の下に設置した熱源により足元から部屋を暖める、暖房に特化した設備です。床そのものだけでなく、ふく射熱と対流によって部屋全体を暖めることができます。足元から暖めるので体への負担が少なく、年配者や小さな子どもにもおすすめの暖房器具です。また心地よい温かさが魅力といえます。

床暖房リフォームというと大変な工事が必要となるイメージがありますが、床暖房の種類によっては最短1〜2日で工事が完了するものもあります。

床暖房のメリット

床暖房は、エアコンのように風が出ないため部屋が乾燥しにくく、ホコリが舞い上がらないのでクリーンな状態を保つことができます。また暖かい空気は上に滞留しますが、床暖房は冷えやすい足元から暖めてくれるので効率的です。

メンテナンス面としては、エアコンのフィルターのように一定期間ごとの掃除が必要になる部分がないため、基本的に手入れは必要ありません。また石油ストーブや扇風機のように季節によって片付ける必要がなく、手間がかからない暖房器具です。

さらに石油ストーブなどは火災の原因になる可能性がありますが、床暖房は火元になることがないため安心して使用できます。床暖房は水蒸気を発生させないので、結露の要因にもなりません。

床暖房のデメリット

ほかの暖房器具に比べて、床暖房は施工費やランニングコストが高く、タイプによってはメンテナンスも必要です。ある程度コストがかかることを想定しましょう。
修理をする場合、不具合の箇所にもよりますが床材をはがして修理する必要があります。そのため、ほかの暖房器具よりも大掛かりな修理となるので費用が高額になり、修理にも時間がかかるでしょう。

また部屋全体を暖めるためには、タイプにもよりますが1時間程度かかります。すぐに部屋を暖めたい場合はほかの暖房器具を併用するか、事前にタイマーを設定しましょう。

床暖房リフォームの種類

床暖房の熱源は床材の下に設置するので見た目は変わりませんが、実は床暖房にも種類があります。

ここでは代表的な「電気式床暖房」と「温水式床暖房」について解説します。

電気式床暖房

「電気式床暖房」とは、フローリングと断熱材やコンクリートの間に電気式のヒーターを設置するタイプです。コンクリートの上にも設置可能で、マンションでも施工できます。また温水式よりも設置費用が安く抑えられるのもメリットです。

ヒーターのタイプにも種類があり、従来品の電熱線ヒーターより省エネな「PTCヒーター」というものもあります。温度が上がりすぎた場合はヒーター自身が判断して発熱量を抑制してくれるので、電気代を節約できるのが強みです。

床暖房パネルには仕上げ材分離型と、仕上げ材一体型があります。分離型であれば床材はフローリングのほかにカーペットやクッションフロアー、磁器タイル(床暖房対応のもの)、畳(床暖房対応のもの)も利用可能です。

工事期間の目安

戸建やマンションなど条件によって多少異なりますが、温水タイプと異なり水道の配管を必要としないため、最短で1~2日で施工できます。また床材一体型か分離型なのかによっても異なります。

温水式床暖房

「温水式床暖房」とは、熱源機で温めたお湯を床暖房パネルに循環させて部屋を暖めるタイプです。床下の温水パネルに温かいお湯を循環させるための熱源機(屋外)と温水を送る配管が必要なため、電気式よりも設置コストが高くなります。

熱源機にヒートポンプ式やエコキュートを利用することにより、ランニングコストを安く抑えられます。また電気式と比べて暖まるのが早いのもメリットです。

循環させる水が凍らないように、使われている「不凍液」が減ってしまった場合には追加で投入するメンテナンスが必要になります。

温水式も床暖房パネルには仕上げ材分離型と、仕上げ材一体型があります。分離型であれば床材はフローリングのほかにカーペットやクッションフロアー、磁器タイル(床暖房対応のもの)、畳(床暖房対応のもの)も利用可能です。

工事期間の目安

工事期間は、戸建てやマンションなど条件によって多少異なりますが、おおむね3~4日程度かかります。また床材一体型か分離型なのかによっても異なります。

マンションもリフォーム可能?

マンションでも床暖房を設置することは可能ですが、注意するべきポイントがあります。
まずは管理規約を確認しましょう。床暖房の設置に限らず、リフォームをする場合には必ず確認してください。

騒音問題対策としてフローリングの等級が定められていることや、そもそも床材の張替えが禁止になっているマンションもあります。

またリフォーム工事をする場合は、通常、事前に工事内容や工程表を管理組合に提出することになっています。詳細については管理会社やリフォーム会社に相談しましょう。

床暖房の設置工事で使える可能性がある補助金

最後に床暖房の設置工事で使える可能性がある補助金を紹介します。

床暖房の工事費は少なく見積もっても80万円~100万円です。いずれはしたいと思っていても、コストを考えると二の足を踏んでしまうのではないでしょうか。

しかし床暖房リフォーム、もしくはそれに付随する工事が補助金の対象となるのであれば、費用負担を軽減できます。それぞれ申請する年度や回によって内容が変更となる場合がありますので、詳細は各団体の問い合わせ窓口やリフォーム会社へ相談しましょう。

断熱リフォーム支援事業

既存の住宅(戸建て・マンション・賃貸も可)を対象とした、カーボンニュートラルを促進するための支援事業です。公益財団法人北海道環境財団が環境省の補助事業者として公募していますが、全国が対象となります。

窓やドア、床を高断熱にする工事や、ヒートポンプなど家庭用蓄熱設備が対象となり、補助対象経費の1/3、120万円が上限です。ただし対象となる製品と、対象とならない製品がありますのでご注意ください。

出典:公益財団法人北海道環境財団│公募情報 -既存住宅における断熱リフォーム支援事業

次世代省エネ建材の実証支援事業

次世代省エネ建材の実証を支援することを目的とした事業です。事業の登録製品を使う場合に対象となります。

外張り断熱・内張り断熱・窓断熱の3つの改修区分が用意されており、それぞれに合った区分で応募します。なお補助金額は補助が対象となる経費のうち1/2以内、工事の区分やエリアによって異なりますが、上限は1戸あたり150~400万円です。おもに断熱効果のある窓やドア、断熱材のうち登録されている製品が対象となります。

出典:一般社団法人 環境共創イニシアチブ|令和4年度 経済産業省による次世代省エネ建材の実証支援事業のご紹介

こどもみらい住宅支援事業

カーボンニュートラルの実現と子育て世帯への支援をするための事業です。高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や住宅の改修工事(リフォーム)にかかるコストを軽減することを目的としています。

2003年4月2日以降に出生した子どもがいる、もしくは夫婦のいずれかが1981年4月2日以降に出生した世帯が対象になり、原則1戸あたり30万円が上限です。工事の内容としては、窓や床の断熱改修やバリアフリー改修が対象になります。

出典:国土交通省│リフォーム- こどもみらい住宅支援事業【公式】

長期優良住宅化リフォーム

既存住宅の長寿命化や省エネ化により、良質な住宅の形成を図り、子育てしやすい生活環境を整備するための支援事業です。リフォーム前にインスペクション(建物の検査)を実施し、リフォーム履歴と維持保全計画を作成する必要があります。

対象となる工事は断熱サッシや高効率給湯器への交換、給水・排水管の更新など多岐にわたります。事業タイプによって補助の限度額は異なりますが、評価基準型は1戸あたり100万円、認定長期優良住宅型は1戸あたり200万円が上限です。また、指定の要件を満たせばさらに50万円の加算があります。

出典:長期優良住宅化リフォーム推進事業(実施支援室)│長期優良住宅化リフォーム推進事業交付申請等手続きのご案内

地方自治体独自の補助金・助成金制度

各自治体でもリフォーム工事に対して補助金や助成金制度を用意している場合があります。リフォームを検討する際はホームページや窓口で相談してみましょう。

たとえば渋谷区では消費税を除く工事費用が5万円以上の場合、工事費の20%(上限10万円)を助成する制度があります。天井や床の改修工事も対象です。

出典:渋谷区公式サイト│住宅簡易改修支援事業

ライフスタイル・家族構成にマッチした床暖房を選ぼう

床暖房の種類によって、それぞれ工事費やランニングコスト、工事期間が異なりますので、ライフスタイルや家族構成にあわせてタイプを選びましょう。

選ぶ製品や工事内容によっては補助金も活用できます。一般的に、補助金を利用する場合は工事前に申請が必要になるので注意してください。寒いシーズンは床暖房を利用し、温かく快適な生活を実現してみてはいかがでしょうか。

この記事のポイント

床暖房を取り入れるメリットは?

床暖房には、エアコンと違って部屋を乾燥させにくく、ホコリを舞い上げないメリットがあります。また、足元から部屋を暖めるので暖房効率も良いです。さらに、日常的な手入れが必要ないことも利点と言えるでしょう。

一方、施工費やランニングコストは高くなる傾向があります。また、一度故障すると修理も大変です。 詳しくは「熱源で部屋を暖める「床暖房」」をご覧ください。

床暖房リフォームに使える補助金はある?

年度や回によって内容が異なる可能性はありますが、断熱リフォーム支援事業やこどもみらい住宅支援事業、長期優良住宅化リフォームなど活用できる可能性がある補助金はいくつかあります。

詳しくは「床暖房の設置工事で使える可能性がある補助金」をご覧ください。

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