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折半屋根(折板屋根)とは?メリット・デメリットや施工方法の種類、メンテナンス方法を解説

折半屋根は金属板を加工して作られている屋根で、費用面や耐久性などに強みがあります。ただし、音や熱には弱い部分もあり、特徴を理解して選択しないと後悔するかもしれません。

また、長く使うためにメンテナンスは必須であり、その方法もあらかじめ理解する必要があるでしょう。

本記事では、折半屋根のメリット・デメリットに加えて施工方法やメンテナンス方法を解説しています。

折半屋根(折板屋根)の特徴

折半屋根は、0.6〜1.2mmほどの厚みがある金属板を凹凸状に折り曲げて作られた屋根のことです。主に、倉庫やプレハブ、体育館などの屋根に用いられています。

長い金属板を加工して作っているのが特徴で、通常、屋根の傾き方向への継ぎ目がありません。1枚の長さが10mを超える場合もあり、大型のものもあることが特徴です。

折半屋根は、梁の上に直接金属板を固定します。下地を作らないため、低コスト・単納期で施工できます。

なお、金属板を折り曲げて使うため、正しくは「折板屋根」と言いますが、「折半屋根」と書かれることも多くあります。

折半屋根(折板屋根)のメリット

折半屋根には以下のようなメリットがあります。

  • 強度が高い
  • 水はけが良い
  • 工期・工事費用が抑えられる

強度が高い

折半屋根は1枚の板金を折り曲げており、傾き方向に継ぎ目がないため、接合部分の劣化が抑えられます。また、凹凸の形状そのものが、強度を高めるのに向いています。

さらに、折半屋根の主に使われている原料の、ガルバリウム鋼板自体が頑丈であることも、強度が高い理由です。

水はけが良い

折半屋根は金属板が使われ、形状が波型になっていることで水が溜まりにくく、水はけがよくなる点もメリットです。

水が貯まることにより、建物に荷重がかかるため負荷が大きくなります。その点、折半屋根は水が溜まりにくいため、建物の負担を抑えられます。

工期・工事費用が抑えられる

折半屋根は下地を作る必要がなく、直接、梁に金属板を取り付けます。そのため、下地作成の工事期間を短縮できるのもメリットです。

また、折半屋根の工期は1週間ほどです。大型の屋根が用いられる場合が多いですが、比較的、短納期といえるでしょう。

工事期間が短くなることで、その分、工事費用も抑えられるというメリットもあります。

耐火性能が高い

折半屋根は金属でできているため、耐火性が高いです。万が一の火災でも燃え広がるのを防ぐことが見込めます。

耐火性が高いため、工場や倉庫など、火災への対策がとくに重要な箇所の屋根に向いています。

折半屋根(折板屋根)のデメリット

折半屋根には以下のようなデメリットもあります。

  • 断熱性能が低い
  • 遮音性が低い
  • 定期的なメンテナンスが必要

断熱性能が低い

折半屋根は金属製のため、外気の影響を受けやすくなっています。夏場は暑く、冬場は寒くなりやすいので、温度管理が必要な場所には適しません。

また、ほとんどの折半屋根は断熱材を入れていないため、より顕著に温度変化による影響が見られるでしょう。

遮音性が低い

折半屋根は金属が剥き出しの状態であり、雨音や風音が建物内部に響きやすいです。また、下地がなく、直接梁に設置しているため、屋根に当たる雨や雪の音がより響きやすくなります。

定期的なメンテナンスが必要

折半屋根は、定期的なメンテナンスが必須です。

折半屋根には錆に強い素材が使われていますが、固定部分のボルトやナットから錆が発生するリスクは避けられません。

錆は、耐久性の低下や穴の原因にもなるため、経年劣化するにつれてメンテナンスが必要になります。木材や落ち葉は錆を発生させる原因になるため、定期的な掃除も求められます。

折半屋根(折板屋根)の施工方法の種類

折半屋根を固定する方法や加工する方法として、代表的なものを紹介します。

  • 重ね式
  • はぜ締め式
  • 嵌合式(かんごうしき)
  • 二重葺き式
  • わん曲加工

重ね式

重ね式は、梁の上に設置したタイトフレームにボルトを取り付け、鋼板を重ねてナットで固定する方式です。

タイトフレームとは、梁と折半屋根との固定に利用する凸型のフレームのことです。

直接締め付けて固定しているので、風に強いのが特徴です。ボルトとナット部分はキャップをつけてカバーすることが多いですが、キャップの割れや劣化で、そこから錆びることもあります。

そのため、錆に対して定期的なメンテナンスが必要です。

はぜ締め式

はぜ締め式は、タイトフレームの上部に取り付けた金具を2枚の屋根材の端で挟み、電動シーマー(締め機)で巻き込んで固定する工法です。

屋根材に穴を開けずに済むため、防水性に優れ、錆びにくくなります。固定にボルトが不要なため、コストを下げられるのもメリットです。

ただし、経年劣化で固定力が下がり外れやすくなるため、定期的に状態の確認が必要です。

嵌合式(かんごうしき)

嵌合式は、タイトフレームに固定金具で屋根材を固定して、さらに継ぎ目の上からキャップをはめ込む工法です。

継ぎ目が見えず、屋根面にボルトもまったく出てこないため、外観が美しく見えます。ただし、工事は高額になりやすいのがデメリットです。

二重葺き式

二重葺き式は、屋根材を2重にして、その間に断熱材を挟んだ構造です。屋根材の間に断熱材の層を作ることで、折半屋根の弱点である温度変化の大きさをカバーしています。

屋根材間に層が設けられることで、通常の工法よりも雪や雨の音を抑えられる点もメリットです。

わん曲加工

わん曲加工は、軒先側を曲げる工法です。

軒先側を直線にせず、カーブをあえて設けることで、雪やつららが落下しやすくなります。また、雨風の侵入を防ぐのにも効果的です。

軒先や外壁をカバーできて保護できる上に、デザイン性にも優れています。

折半屋根(折板屋根)のメンテナンス方法

折半屋根は、定期的なメンテナンスが必要です。屋根の劣化がどの程度進行しているかによって、メンテナンス方法は変わります。

ここでは、劣化の程度別にメンテナンス方法を紹介します。

  • 全面塗装
  • カバー工法
  • 葺き替え

全面塗装

全面塗装は、その名前のとおり、屋根全体に塗装を加えるメンテナンス方法です。全面塗装は、劣化が少ない場合に採用されます。

表面の塗膜の劣化や色褪せ、錆の発生などの場合は、塗装を重ねるだけでカバーできます。

全面塗装を行うタイミングは、表面の軽い錆が見られたときやチョーキング現象が起きたときです。チョーキングとは、外壁などに触れた際に手に塗料が付着する事象を指します。

ただし、すでに穴が空いてしまっている状態では塗装によるメンテナンスでは不十分です。そのため、全面塗装を実施する前に、雨漏りしている箇所はないか確認しましょう。

カバー工法

カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる方法です。屋根を剥がさずにそのまま新しい金属板を上に被せるため、工事費用が比較的おさえられるのがメリットです。

塗装では修復しきれない劣化が起きたときに施工されます。

金属板を重ねるため、施工ごとに屋根が重くなるのがデメリットです。そのため、建物の強度に不安がある場合には適しません。また、古い屋根と新しい屋根の間から結露が生じる場合もあります。

古い屋根と新しい屋根材の間に断熱材や防水シートを挟むことで、これらのデメリットは軽減されます。ただし、断熱材は高額である点に注意が必要です。

葺き替え

葺き替えは、古い屋根を取り外し、新しいものと交換する方法です。

葺き替えは、強風で剥がれてしまうくらいまで劣化しており、カバー工法でも対応できない場合に用いられます。

屋根を剥がし、新しいものを取り付ける作業が必要になるため、紹介した方法の中でもっとも工事費用が高額です。

折半屋根(折板屋根)の特徴を理解しよう

折半屋根は、金属板を変形させて梁の上に載せたタイプの屋根のことで、さまざまな種類があります。強度が高く耐火性にも優れるため、主に工場や倉庫などで用いられています。工期や費用を抑えられるというメリットも魅力的でしょう。

ただし、防音性能や断熱性能は弱みとなります。また、劣化に伴ってメンテナンスも必要です。早めに対応することで負担を抑えられるので、メンテナンス方法も合わせて覚えておきましょう。

この記事のポイント

折半屋根にはどんなメリットがあるの?

費用を抑えつつ、高い強度が確保できます。また、工事期間が短く施工できるのもメリットです。詳しくは、「折半屋根のメリット」にて解説しているので、ぜひご覧ください。

折半屋根のメンテナンスにはどんな方法がある?

劣化が少ない場合には、表面に塗装を重ねます。とくに劣化が激しい場合は、古い屋根を取り外し、新しいものに取り替えが必要です。

「折半屋根のメンテナンス方法」では、そのほかのメンテナンス方法も含めて紹介しているので参考にしてください。

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