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2025.04.01

#不動産市場#不動産投資#投資戦略

2025年の不動産投資戦略は?金利や価格の動向を解説

2025年の不動産投資戦略は?金利や価格の動向を解説

ざっくり要約!

  • 都市部と地方では市場動向の違いが顕著になっている
  • 金利が上がる可能性は高いがまだ低水準にある
  • インバウンド需要の拡大から都市部のホテルなどは値上がりする可能性

2024年は、物価や不動産価格の上昇などが大きく報道された1年でした。不動産価格の上昇が止まらない中で、投資用物件の買い時や出口戦略に悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

この記事では、不動産投資市場を取り巻く環境の変化や物件価格の動きなどから、2024年の不動産投資市場を振り返るとともに、2025年における不動産投資市場の見通しなどについて解説します。

2024年の不動産投資市場を振り返り

最初に、不動産投資市場は2024年にどのような動きを見せたかについて分析していきます。

市場全体の動向

国内不動産
出典:ニッセイ基礎研究所

ニッセイ基礎研究所が発表したレポートによると、2024年の国内不動産取引額は約8.5兆円で、前年比20%増となりました。第3四半期までは前年同期からほぼ横ばいでしたが、第4四半期に大幅に増加した形です。とくにオフィス、産業施設の取引額が大幅に増加しています。また、日経平均株価が史上最高値を記録するなど、経済成長に関連する指標が好調だったことが不動産投資市場にも良い影響を与えています。

東京都心を中心とした高級マンションの価格は一部で上昇しており、富裕層による需要が価格を押し上げている形です。その一方で、戸建て住宅の価格動向にはマンションほどの勢いがなく、需要が供給を下回っていると考えられます。

・「2024年の基準地価」に関する記事はこちら
2024年基準地価3年連続の上昇!観光地・再開発・企業誘致などによる商業地の上昇が目立つ

建設資材物価指数 推移
出典:建設物価調査会

一方で、ネガティブな要素もいくつか見られました。代表的なポイントは建設コストの上昇です。建築用の資材費や人件費が高騰していることから新築住宅の価格が下がらず、中古物件への関心が高まっています。

また、少子高齢化の波が止まらないこともあって、都市部では価格上昇の動きがある一方、地方では空き家などの問題が深刻化しています。総じて、2024年の不動産投資市場は活況だった一方で、社会問題の影響を避けられず、先行き不透明な状況が続いていると言えるでしょう。

インバウンド需要の動向

訪日外客数 推移
出典:日本政府観光局

2024年の不動産投資市場において、インバウンド需要の動向は無視できない要素になったと言えるでしょう。日本政府観光局の発表によると、2024年における年間訪日外国人の数は3,686万9,900人で、年間過去最高を更新しました。

インバウンド需要の増加によって、ホテルへの投資が活発化しています。一方、訪日外国人は、ホテルだけでなく民泊や短期賃貸アパートなど、多様な宿泊施設を利用する傾向があります。特に都市部の利便性が高い物件や観光地周辺の物件は、短期賃貸の需要が非常に高く、賃貸価格の上昇が期待されているところです。

また、インバウンド需要の拡大は都心や観光地の地価上昇に寄与しています。特に、東京・大阪といった都心に加えて、世界的な観光地となった京都、韓国や中国から近い福岡などはその傾向が顕著です。そのほか、不動産投資業界で有名な所としては、北海道のニセコなどが挙げられるでしょう。

日本は世界的に見て金利が低いため、イールドギャップを活かした投資先として海外投資家から人気です。しかし、今後金利が上がる見通しとなっていることや、都市開発を当て込んだ投資は資金が長期的に拘束されることなどから、短期的なキャピタルゲインを狙った投資を優先する傾向が強まっています。

物件価格の動向

不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家が発表した2024年の年間レポートによると、区分マンションと一棟マンションは、いずれも2023年と比較して価格が上昇しました。

一棟アパートのみ価格が下落している状況です。なお、価格の上昇に伴って、いずれの物件も利回りは横ばいから下落傾向にあります。

不動産投資物件 価格 利回り 推移
出典:不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家

いずれの物件も、2020年前後を境として大幅な価格上昇の傾向にあります。価格上昇の背景には建築コストの上昇などがあることを考慮すると、急激に価格が下がるとも考えにくい状況です。価格上昇の傾向は今後も続く可能性があるでしょう。

2025年の「金利」はどうなる?

金利 動向

不動産投資はローンを活用して行われることが多いため、長期金利の動向は不動産投資市場にも大きな影響を与えます。日本銀行(以下「日銀」)の総裁が黒田東彦氏から植田和男氏に交代した影響が大きく表れたのが、2024年の主なトピックです。

日銀総裁が交代した影響

日銀の総裁が植田氏になったのは2023年4月で、長らく続いていたマイナス金利政策からの転換が起こると期待されていました。賃金と物価の上昇を背景として、2024年3月に日銀はマイナス金利政策の解除を決定し、政策金利が0.0%から0.1%程度に引き上げられています。

また、同時に日銀が金利動向を操作するイールドカーブコントロールの政策も廃止されることになり、金利の動向が金融市場の動きと連動するようになりました。

2024年7月には、さらに政策金利が0.25%程度まで引き上げられ、長期金利も連動して1.1%まで上がっている状況です。結果的に長期金利は約13年ぶりの高水準となりました。

・「利上げ」に関する記事はこちら
利上げ発表で株価・円相場が乱高下! 不動産市場への影響は?

金利動向が不動産投資市場に与えた影響は?

日銀は2025年1月にも、再び利上げを発表しています。利上げ幅は0.25%程度。これを受け、三大メガバンクを中心とした大手金融機関は、変動金利の指標となる短期プライムレートの引き上げを発表しました。引き上げ時期はいずれも3月以降ですが、メガバンクは5年間にわたって返済額が変わらない「激変緩和措置」を設けています。

なお、不動産投資の融資元として利用されることが多いのは、地方銀行や信用金庫などです。しかし、金融業界全体の動向として金利の引き上げに向かっているため、中小金融機関への影響は避けられないでしょう。

2025年不動産投資市場の見通し

最後に、今後の見通しとして2025年の不動産投資市場に関する見通しを解説します。

ポジティブな要素

これまでと比較すると勢いは弱まるものの、2025年には東京を中心とした都心部で引き続き物件価格が上昇すると予測されています。特に高級物件や再開発エリアの物件は、今後も大きな注目を集めるでしょう。

また、変動金利の引き上げなど、日銀が利上げした影響は具体化しているところですが、依然として金利が低水準であることに変わりはありません。変化はあるものの、金利の面からはまだ投資環境は良いと言えるでしょう。

そのほか、新築物件の供給量が減少することで、中古物件の価格上昇は続くと予測されます。状態・立地の良い中古物件を購入できれば、大きなキャピタルゲインを狙えます。

ネガティブな要素

都心部と地方では市場動向に大きな違いが出ており、地方では市場の伸び悩みや不安定化が予測されます。今後、地方ではより慎重なリスクヘッジが求められるでしょう。なお、物価上昇や建築業界の人手不足は解消される目途が立っておらず、新築物件の価格上昇は今後も続く見通しです。

また、金利や物件価格の上昇を原因として、金融機関が融資の引き締めに向かう可能性もあり、投資未経験者の新規参入に関してハードルが上がっていく可能性も否定できません。

すでにローンを活用して物件を運用している人も、金利見直しの申し入れが入るなどの可能性があり、より慎重な運用を求められるといったこともあるでしょう。

・「2025年の不動産市場」に関する記事はこちら
2025年注目の不動産市場はアジア太平洋地域! なかでも日本の不動産の魅力が高い理由
2025年不動産市場を考察! 2025年問題・金利上昇の影響は?

まとめ

2024年もそれ以前と同様に不動産価格の上昇が続き、不動産投資市場は活発な動きを見せました。一方で、都心と地方では市場動向に違いが出ており、地方では投資の難易度が上がっている状況です。

金利に関しては、日銀の総裁交代に伴って利上げが始まっており、金融機関も2025年の春から金利の引き上げに取り掛かります。ただ、金利が引き上げられても、いまだ低金利の状態であることに変わりはありません。今後、金利引き上げがどこまで進むかによって、不動産投資の市況も変わってくるでしょう。

また、2025年初頭の時点では、建築資材や人件費の高騰など複数の要素が絡み合って不動産価格の上昇が起きており、これらの原因がいつ解消されるかは目途が立っていません。金融機関の姿勢にも変化が起きているため、これから不動産投資を始めたいと考えている人には特に、スピーディーな意思決定が求められそうです。

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ワンポイントアドバイス

2025年の不動産投資市場はこれまでと同様に不透明な状況が続くと予測されます。また、日銀の利上げが金融機関の変動金利にも影響を与えており、ローン金利の上昇など具体的な動きも出てきました。

ただ、市場や金利の動向にかかわらず、良い物件を運用できれば安定した収益を上げられるのが不動産投資の特徴です。市場動向を気にして今が買い時かを悩むよりは、理想の物件像を固めて粘り強く物件を探す方が賢いと言えるでしょう。

この記事のポイント

Q. 2024年の不動産投資市場はどのような状況でしたか?

A. 不動産投資市場は2024年にどのような動きを見せたかについて「2024年の不動産投資市場を振り返り」にて分析しています。


 Q. 現在の金利の動向はどのようになっていますか?

A. 不動産投資はローンを活用して行われることが多いため、長期金利の動向は不動産投資市場にも大きな影響を与えます。詳しくは「金利の動向は?」をご覧ください。


 Q. 2025年の不動産投資市場はどのようになっていきます?

A. 今後の見通しとして2025年の不動産投資市場に関する見通しを「2025年不動産投資市場の見通し」にて解説しています。

ライター:秦創平

海外も含めた不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門。

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