ざっくり要約!
- 築40年のマンションの売却相場は、首都圏の場合2,500万円〜2,700万円前後
- 2025年に首都圏で売買された中古マンションのうち、築40年を超える物件が占める割合は23.5%で、築年帯別で最多となっている
東日本不動産流通機構が公表したデータによれば、築40年のマンションの売却相場は、首都圏の場合2,500万円〜2,700万円前後です。
マンションは年数が経つにつれて劣化し、設備も古くなるため、資産価値は下がる傾向にあります。それでは築40年を超えたマンションは、売却できないのでしょうか。
この記事では、築40年前後のマンションの売却相場と、売却しづらいといわれる理由を解説します。築40年のマンションでも十分売却できる理由と、好条件で売るためのコツを紹介しますので、売却を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
記事サマリー
築40年前後のマンションの売却相場はどれくらい?

まずは、首都圏・近畿圏の築40年前後の中古マンションの売却相場を見ていきましょう。
首都圏
東日本不動産流通機構が公表した「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2025年)」によれば、首都圏で成約に至った築36年〜40年・築41年以上のマンションの平均価格は、以下のとおりです。
■2025年首都圏中古マンション平均成約価格
| 成約価格 | 成約平米単価 | |
|---|---|---|
| 築36年〜40年 | 2,761万円 | 40.40万円 |
| 築41年以上 | 2,558万円 | 47.50万円 |
2025年の首都圏中古マンションの平均成約価格は「5,200万円」のため、築40年前後のマンションは平均価格の5割程度の価格で取引されていることがわかります。
出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2025年)中古マンション・戸建住宅ともに成約物件は築浅の比率が縮小 図表6 中古マンション成約状況(万円、㎡)|東日本不動産流通機構
首都圏不動産流通市場の動向(2025年)P2|東日本不動産流通機構
近畿圏
次に、近畿圏の成約価格を見てみましょう。以下は近畿圏不動産流通機構が公表した、築年帯別のマンションの成約価格から抜粋したものです。
■2024年近畿圏中古マンション平均成約価格
| 成約価格 | 成約平米単価 | |
|---|---|---|
| 築36年〜 | 1,496万円 | 23.47万円 |
出典:2024年度年刊市況レポート | 表12-① 中古マンションの築年帯別状況[近畿圏]
近畿圏のデータは、首都圏と時期が異なりますが、2024年が最新のデータです。また築年帯の区分についても、近畿圏では築36年以上の中古マンションの成約価格がまとめて紹介されています。
築36年以降の中古マンションの成約価格は「1,496万円」でした。同年の近畿圏中古マンションの平均成約価格は「3,006万円」であったため、築36年以上のマンションは平均価格の5割程度の価格で取引されています。
・東急リバブルの売出相場検索はこちら
築40年のマンションが売却しづらいとされる5つの理由

築40年マンションが売れにくいと言われる理由として、以下の5つが挙げられます。
・建物・設備の老朽化は否めない
・買い手の住宅ローン審査が通りにくい
・修繕積立金が高い傾向にある
・管理組合が機能していない場合がある
・買ってからリノベ・リフォームのコストがかかる
それぞれの理由を、詳しく解説していきます。
1.建物・設備の老朽化は否めない
築40年というと、中には老朽化から建て替えや取り壊しが検討されているマンションもあります。見た目にも、専有部、共用部ともに劣化や汚れが目立つこともあるでしょう。
数千万円払って夢のマイホームを取得するにあたり、建物や設備の老朽化が懸念点となる可能性も否めません。
2.買い手の住宅ローン審査が通りにくい
住宅ローン審査に影響するのは、本人の年齢や年収、属性だけではありません。
金融機関はマンションの担保評価(資産価値)も審査して融資をするか否か判断するため、築年数が古いマンションは希望額を借りられず、買い手が購入を断念するケースがあります。
また築40年のマンションは、金融機関によっては35年のローンが組めないことがあります。期間が短くなることで、月々の返済が負担になってしまいがちなことも、売りにくいといわれる理由でしょう。
・「旧耐震・新耐震の違いと購入時の確認点」に関する記事はこちら
マンション査定はどこを見る?注意点と売却に向けた手順を解説
3.修繕積立金が高い傾向にある
マンションは、経年につれて必要な修繕コストが高くなっていきます。そのため、築40年前後のマンションは修繕積立金が高い傾向にあります。
毎月徴収される金額がそこまで高くなかったとしても、大規模修繕や建て替えのため、一時金としてまとまった費用が請求される可能性があります。
・「修繕積立金」に関する記事はこちら
修繕積立金ってどうして必要なの?相場や値上がりする理由も徹底解説
4.管理組合が機能していない場合がある
管理組合とは、区分所有者で運営する組織で、大規模修繕や共用部の設備の更新、管理費や修繕積立金の管理・運用などを行います。
築年数が古いマンションは、区分所有者も高齢化している傾向があります。管理組合の担い手が不足し、理事会や総会が開催できず、管理組合が機能していないケースも見受けられます。
適切に管理されていないマンションは、買い手から敬遠されやすく、売却に苦労する可能性は否めません。
5.買ってからリノベ・リフォームのコストがかかる
築40年のマンションは、クロスやフローリングの張替えだけでなく、浴室やキッチンの交換や、配管の更新なども必要になるケースが多いでしょう。
築年数が古いマンションほど、リフォームやリノベーションにかかるコストが高額になるため、購入代金以外にかかる費用を負担に感じてしまう人は少なくありません。つまり購入後にかかるコストが高いことが、売れにくさにつながるのです。
それでも築40年のマンションが十分売却可能な理由

多少の売りづらさは否めない築40年前後のマンションですが、次のような理由から十分売却可能です。
新築・築浅のマンションが高騰している
近年は、新築マンション価格が大きく高騰しています。不動産経済研究所のデータによれば、2026年6月の首都圏新築マンションの平均価格は10,137万円、近畿圏は6,421万円でした。
築浅の中古マンションも、新築マンションに引っ張られるように高騰しており、一般的な収入の世帯にはなかなか手が出しづらい価格水準にまで達しています。
一方、築40年前後のマンションの価格も高騰傾向にあるものの、先述のとおり首都圏でも平均価格は2,000万円台であることから、インフレ局面・金利上昇局面でも買い求めやすい価格帯といえるでしょう。
出典:首都圏 新築分譲マンション市場動向 2026 年 6 月|株式会社不動産経済研究所
近畿圏 新築分譲マンション市場動向 2026 年 6 月|株式会社不動産経済研究所
取り引きされるマンションの割合は築40年超が最多
築40年のマンションは「古くてあまり人気がない」という印象があるかもしれません。
ただ実際には2025年に首都圏で売買された中古マンションのうち、築40年を超える物件が占める割合は23.5%で、築年帯別で最多となりました。
成約した中古マンションの平均築年数は、年々上昇傾向にあり、築40年以上の物件比率も高まっています。
出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2025年)|東日本不動産流通機構
築40年のマンションは総じて好立地
現在、築40年前後のマンションは、昭和のバブル期に建築されています。
当時は現在と比べてマンション用地も多く、駅前や駅近など好条件の土地で多くのマンションが分譲されました。条件の良い土地を取得できたのは「先行者利益」ともいえます。
また、築40年前後のマンションは、総じて立地が良いだけでなく、重厚感のある物件も多い傾向にあります。造りが良い物件も多いことから、この築年帯のマンションは「ヴィンテージマンション」と呼ばれ、根強い人気があります。
リフォーム・リノベーションの普及
リフォームやリノベーションの普及もまた、高経年のマンションが流通しやすくなった要因の一つといえるでしょう。マンションの共用部は管理組合の決定がなければ改修できませんが、専有部については規約を遵守し、構造上主要な壁などを残せばフルリノベーションも可能です。
近年は、築40年など古さの目立つマンションを新築のように改修した「リノベーションマンション」も人気があります。
築40年のマンションを好条件で売る8つのコツ

築40年のマンションは今の市況からすれば十分売却可能ですが、好条件で売るには次のようなコツが必要です。
1.売却相談前に修繕・リフォームしない
築40年のマンションは「修繕やリフォームが必須」と考えるかもしれませんが、売却するために独断で改修するのは賢明とはいえません。
それは、修繕やリフォームにかけた分だけ高く売れるとは限らないからです。改修によって多少高く売ることができたとしても、それ以上に費用がかかってしまっては本末転倒です。
また、近年はリフォームやリノベーションが普及していることもあって、自ら改修したいという買主も少なくありません。こうした方にとっては、リフォーム済みであることがデメリットにもなり得ます。
・「売却前のリフォーム」に関する記事はこちら
マンション売却時にリフォームは必要?判断基準や費用を解説
2.リフォームプランを提案する
リフォームは不要だったとしても「リフォームプラン」を提案するのは効果的な施策です。
買主が提案したプランを採用しなかったとしても「こんな暮らしができるんだ」「こんな形に生まれ変わるんだ」ということが印象づけられれば、物件自体の魅力も向上します。
3.インスペクションで状態を「見える化」する
築40年など一定の築年数のマンションを購入する方の多くは「状態」を気にします。見た目には大きな損傷がなかったとしても、引き渡し後に雨漏りや漏水が発生することは避けたいはずです。
売主がいくら「大丈夫」といっても信憑性に欠けますが「インスペクション」による調査結果を共有することで、買主の大きな安心につながります。
インスペクションとは、第三者の専門家による建物の状況調査を指します。5〜7万円程度の費用がかかりますが「安心」を付帯できることから、費用対効果は高いといえるでしょう。
・「インスペクション」に関する記事はこちら
インスペクションとは?メリットや費用、注意点、自治体の補助金を解説
・東急リバブルの「リバブルあんしん仲介保証」
4.内見対応として室内清掃をきっちりと行う
築40年のマンションが売れるかどうかは、内覧時の印象が大きく影響します。築年数が古くても、清潔感のある部屋は売主が丁寧な暮らしをしてきた証になり、買い手は引っ越し後の生活をイメージしやすくなります。
特に水回りは念入りに清掃し、フローリングにはワックスをかけるとツヤがよみがえります。バルコニーも掃き掃除をして、水でホコリを流しておきましょう。
不用品を処分すると、掃除がしやすくなり、室内の見栄えも良くなります。内覧に備えて、日々整理整頓を心掛けましょう。
ハウスクリーニングを利用する方法もありますが、プランによっては数十万円単位の費用がかかってしまいます。本当に必要なのか不動産会社へ相談し、費用対効果を考えましょう。
5.管理状況がわかる資料を用意する
マンションの管理状況がわかる資料を用意しておくと、購入希望者の質問にスムーズに答えることができ、売却のチャンスを逃さずに済みます。
管理状況がわかる資料とは、管理費や修繕積立金の月額やマンション全体の滞納状況、大規模修繕の予定や有無、駐車場や駐輪場の空き区画の有無などを調査した書類で、重要事項調査報告書と呼ばれるものです。
・「重要事項調査報告書で確認する管理・修繕状況」に関する記事はこちら
不動産売却時の物件調査とは?やり方や目的を解説
基本的には不動産会社が管理会社へ依頼して入手してくれるので、売主が用意する書類ではありませんが、もし管理組合が作成した資料などがあれば、手元に用意しておきましょう。より詳しい内容を回答でき、購入希望者の不安を解消できるかもしれません
6.なるべく空室にしてから売り出す
築40年のマンションは、なるべく空室の状態で売り出しましょう。家具や家財がない状態すると、内覧時の印象が良くなります。
住みながら売り出すと生活感が出てしまうだけでなく、部屋の広さがわかりにくいうえ、購入希望者は遠慮しながら内覧することになりかねません。
また不動産会社に鍵を預けておけば、売主が内覧に立ち合う必要がなく、日程調整がしやすくなるのもメリットです。
7.大規模修繕後のタイミングで売り出す
近々大規模修繕が予定されているのであれば、大規模修繕後のタイミングで売り出しましょう。
改修工事後は外観や共用部分がきれいになるため、築40年のマンションの古臭さを払拭できます。また配管の老朽化を不安視する人も、大規模修繕後であれば安心して購入できます。
大規模修繕工事後のタイミングを最大限生かして、築40年のマンション売却を成功させましょう。
8.築古マンションの売却経験が豊富な不動産会社に依頼する
実は不動産会社によって、得意とするジャンルが異なります。築40年のマンションを売却するのであれば、築古マンションの売却実績が豊富な不動産会社へ依頼しましょう。
築古マンションならではの魅力を上手に訴求することができ、販売戦略も持ち合わせているからです。
売却依頼先に迷ったら、同じマンションや競合となりそうな物件の販売実績があるか聞いてみましょう。
東急リバブルは、豊富な販売実績とさまざまなご要望に対応する幅広い提案力が強みです。築40年超のマンション売却は、売却力に定評がある東急リバブルにご相談ください。

築40年のマンションは「買取」も有効

築40年のマンションが仲介で売れないときは、買取による売却を検討してみましょう。
仲介とは、不動産会社に買主を探して売却する方法で、買取は不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。
買取売却と仲介売却の違い
仲介と買取の違いは、以下のとおりです。
| 仲介 | 買取 | |
|---|---|---|
| 買主 | 個人 | 不動産会社 |
| 売却価格 | 市場価格に近い価格 | 市場価格の7~9割程度 |
| 売却期間 | 3~6ヶ月 (1年程度かかることもある) | 早ければ数週間程度 |
| 仲介手数料 | 必要 | 不要 |
| 内覧対応 | 必要 | 不要 |
| 契約不適合責任 | 売主が責任を負う | 免除にできることが多い |
仲介による売却が一般的ですが、売却したい時期が決まっている場合や、内覧対応が難しく、手間をかけずに売却したいときは、買取による売却を検討しましょう。
ただし買取価格が市場価格の7~9割程度になるケースが多いため、時間を多少かけてもなるべく高く売りたいときは、仲介による売却をおすすめします。
・「不動産の仲介と買取の違い」に関する記事はこちら
不動産の仲介と買取の違いとは? メリット・デメリットを比較
買取に向いているケース・仲介に向いているケース
マンションを売却する方法として、買取と仲介がありますが、何を基準にして選んだらよいのでしょうか。
ここからは「買取に向いているケース」と「仲介が向いているケース」を、具体例を挙げて紹介します。
買取に向いているケース
買取が向いているのは、具体的に以下のようなケースです。
・転勤や相続、離婚による財産分与などで、すぐに売却する必要がある場合
・マンションを売ることを周囲に知られたくない場合
・内覧対応などの手間をかけずに売却したい場合
・設備などに不具合があり、契約不適合責任に不安を感じる場合
・仲介での売却が難しい場合
仲介に向いているケース
仲介が向いているのは、具体的には以下のようなケースです。
・比較的マンションの条件や状態が良く、仲介でもすぐに売却できそうな場合
・多少時間がかかったとしても、なるべく高く売りたい場合
・内覧対応が苦にならない場合
・マンションの売却を周囲に知られても問題ない場合
築40年のマンションの売却相場にまつわるQ&A

最後に、築40年のマンション売却にまつわる、よくある質問にお答えします。
Q.築40年のマンションは買取と仲介、どちらが向いている?
早く、確実に売りたいのであれば「買取」、なるべく高く売りたいのであれば「仲介」が向いています。マンションの立地や状態、売却したい期限に応じて判断しましょう。
Q.築40年のマンションを売る前にリフォームすべき?
売却するためのリフォームは、原則不要です。築40年超のマンションの場合、買主が購入後にリフォームするケースが多く、かかった費用を回収できるとは限らないからです。
もし汚れや見た目が気になる場合でも、ハウスクリーニング程度にとどめましょう。
まとめ
築40年超のマンションは多く流通していて、実際に成約にも至っています。ただし条件や状態によっては、売却に苦労するケースもあります。
本記事で紹介した「好条件で売る8つのコツ」を参考にし、高値かつスムーズな売却を目指してください。そして仲介による売却が難しいときに備えて、買取による売却も視野に入れておくとよいでしょう。
この記事のポイント
- 築40年のマンションの売却相場は?
築40年のマンションの売却相場は、首都圏が2,500万円〜2,700万円前後、近畿圏は1,500万円前後です。
詳しくは「築40年前後のマンションの売却相場はどれくらい?」をご覧ください。
- 築40年のマンションでも売却できる?
2025年に首都圏で売買された中古マンションのうち、築40年を超える物件の占める割合は23.5%で、築年帯別で最多となりました。
成約した中古マンションの平均築年数は、年々上昇傾向にあり、築40年以上の物件比率も高まっています。
詳しくは「それでも築40年のマンションが十分売却可能な理由」をご覧ください。
- 築40年のマンションを好条件で売るには?
リフォームプランを提案したり、インスペクションを実施したりするのが効果的です。
詳しくは「築40年のマンションを好条件で売る8つのコツ」をご覧ください。
- 築40年のマンションは買取と仲介、どちらが向いていますか?
売却したい時期が決まっている場合や、内覧対応が難しく、手間をかけずに売却したいときは、買取による売却を検討しましょう。
ただし買取価格が市場価格の7~9割程度になるケースが多いため、時間を多少かけてもなるべく高く売りたいときは、仲介による売却をおすすめします。
詳しくは「築40年のマンションは「買取」も有効」をご覧ください。
- 築40年のマンションを売る前にリフォームすべきですか?
売却するためのリフォームは、原則不要です。築40年超のマンションの場合、買主が購入後にリフォームするケースが多く、かかった費用を回収できるとは限らないからです。
詳しくは「築40年のマンションを好条件で売る8つのコツ」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
マンションの売却をそれほど急いでいないのであれば、まずは仲介で売り出し、一定期間後に買取に切り替える方法もあります。一般の市場に売り出すことによって、相場を肌で感じることができ、買取になった場合でも、売却価格について納得しやすくなるでしょう。
不動産会社によっては、売却保証や買取保証などのサービスを提供しています。仲介と買取のどちらにするか迷ったら、まずは査定を依頼して、買取価格についても相談してみてください。

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