老後 マンション 後悔
更新日:  

老後にマンション購入は後悔する?メリット・デメリットを詳しく解説

執筆者プロフィール

品木 彰
品木彰
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大手生命保険会社に7年半勤め、個人営業と法人営業の両方を経験。人材サービス会社の転職エージェントとしての勤務経験もあり。 2019年1月からはフリーランスのWebライターとして独立。「お金に関する正しい知識を、より多くの人々に届けたい」という思いを原動力に、保険や不動産、資産運用、相続など幅広いジャンルの記事を執筆している。2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を保有。

ざっくり要約!

  • 老後にマンションを購入した場合、初期費用が予想以上にかかったなどの理由で後悔することがある
  • マンションはセキュリティがしっかりしている傾向があり、老後は一戸建てよりも安心して暮らせると感じる方が多い

子どもの独立や定年退職などライフスタイルの変化にともなって、マンション購入を検討しているという方は多いのではないでしょうか。ただ一方で「マンションを購入したことを後悔しないか心配」と、一歩踏み出せないでいるという方も少なくないでしょう。

老後にマンションを購入して後悔しているとすれば、どのようなことが要因になっているのでしょうか。この記事では、マンションを購入して後悔する理由と、老後にマンションを購入するメリットについて解説します。

記事サマリー

老後のマンション購入で後悔する理由とは

老後にマンションを購入して後悔するとしたら、どのようなことが理由として考えられるのでしょうか。とくに後悔の原因となりやすいポイントを7つ紹介します。

1.初期費用が予想以上にかかった

不動産を購入する場合、物件購入費用以外に諸費用がかかります。たとえば不動産会社へ支払う仲介手数料や売買契約書に貼付する印紙代、所有権移転登記費用などです。

購入する物件によってかかる諸費用は異なりますが、一般的には売買代金の7~10%が目安といわれています。たとえば3,000万円のマンションであれば、諸費用を加えた総額が3,210万~3,300万円程度になる計算です。

資金計画を立てる際に諸費用を含めておけば問題ありませんが、購入にかかる費用を見誤ると、老後の資金として蓄えていた資金から諸費用を捻出しなければならず、家計に大きく影響するかもしれません。

また家の売却にも、仲介手数料や印紙代などがかかります。住み替えする場合は、購入と売却にかかる費用の両方を試算しておきましょう。計算が難しい場合は、不動産会社へ相談することをおすすめします。

・「老後資金」に関する記事はこちら
老後資金はいくら必要?不足額やお金の貯め方を知って老後に備えよう!
・「購入にかかる諸費用」に関する記事はこちら
住宅購入にかかる諸費用ってどのぐらい?
・「売却にかかる諸費用」に関する記事はこちら
マンション売却にかかる仲介手数料・諸費用の相場は? 総額をシミュレーション

2.ローン返済の不安

定年退職後は主な収入源が年金となり、世帯収入が現役時代より減るのが一般的であり、貯蓄を取り崩しながら生活する方も多くいます。そのため、老後生活に入った後も住宅ローンの返済を続けることに不安を抱えてしまうケースは少なくありません。

無計画に退職金を繰り上げ返済へ充てた結果、医療費や介護費用、生活費の支払いが厳しくなり「このまま生活していけるのだろうか」と不安を抱える方もいます。

金融機関の多くは、住宅ローンの完済時の年齢を「80歳未満」と定めています。そのため、老後の手前や定年後にローンを組むと返済期間を長く取ることができず、毎月の返済額が増えて家計の大きな負担になってしまうことがあります。

3.管理費・修繕積立金の値上げ

マンションを購入した後は、管理費と修繕積立金が毎月かかります。近年は、人件費や資材価格の高騰により、いずれも高騰傾向にあります。

修繕積立金を「段階増額積立方式」で徴収するマンションは、インフレなどにかかわらず、徐々に徴収額が上がっていくことが想定されます。国土交通省の「令和5年度マンション総合調査結果によれば、段階増額積立方式を採用しているマンションの割合は47.1%とおよそ半分を占めています。一方で、将来の値上げを抑えるために最初から一定額を積み立てる『均等積立方式』を採用しているマンションもあります。購入前にどちらの方式か確認することが重要です。

共用部分の劣化が想定以上に進んでいる場合や現状の管理費・修繕積立金が安すぎる場合は、大幅に値上げされることもあります。ランニングコストが増えてしまったことで、マンションの購入を後悔してしまう方も少なくありません。

4.管理の質が低下

管理組合が適切に機能していないマンションは、共用部分の劣化が進みやすくなります。修繕やメンテナンスが適切に実施されず、建物や設備の故障や老朽化が放置されてしまうと、居住環境が悪化してしまいます。

また、マンションの資産価値が下落する恐れもあります。そうなると「希望するタイミングや価格で売却できない」「第三者に貸そうと思ったが借り手が見つからない」などの事態が生じることにもなりかねません。

マンションの管理の質が低下したことで「快適に暮らすことも売ることも難しいのであれば買わなければ良かった」と後悔する人も一定数います。

5.マンションでの生活が合わない

マンションに暮らしたことがない方、もしくは一戸建てでの暮らしが長い方にとっては、マンションでの生活が合わず、転居したことを後悔するかもしれません。

マンションは言わずもがな共同住宅です。一戸建てに比べて隣家との距離が近く、足音など生活音が気になることもあるでしょう。また共用廊下で住人と顔を合わせることも多く、その都度挨拶することを煩わしいと感じてしまう方にとっては、精神的に負担となるかもしれません。

マンション購入前に実際に生活することをイメージし、マンションでの生活が自分に合っているのか考えてみましょう。

6.住環境の変化がストレスに

住み慣れた街から転居することで、住環境が変化します。引っ越し先によっては、日々買い物する商業施設や通院先なども探し直さなければなりません。

また、コミュニティや人付き合いも変わるため、人によっては少なからずストレスを感じる可能性があります。一戸建てからマンションに引っ越す場合は住まい方も変化するため、転居先エリアの選定にも気をつける必要があるでしょう。

7.バリアフリー性

余生を過ごすためにマンションを購入したものの、バリアフリー性が低い物件を選んでしまったために、日常生活で身体的な負担やストレスを感じて後悔するケースもあります。

たとえば、年齢を重ねて足腰が弱くなると、室内のわずかな段差が転倒を招いたり、ドアの狭さでスムーズな移動ができなくなるかもしれません。エントランスの階段、手すりのない浴室・トイレなどにより、日常生活で足腰へ強い負荷がかかり、思わぬケガを負ってしまうこともあります。

シニアの住まい選び 専用相談窓口

ご自宅の売却からお住み替え先のご紹介、介護・資金のことまでまるごとお答えいたします。

リバブル シニアの住みかえサロン

老後のマンション暮らしは賃貸のほうがいい?6項目を比較

老後 賃貸 マンション

マンションを購入するケースと賃貸マンションを借りるケースにはそれぞれに一長一短があります。

どちらを選ぶべきか迷うときは、初期費用、月額費用、その他の費用、住み替えやすさ、資産性、相続時の扱いという6項目を比較するとよいでしょう。

項目購入賃貸
初期費用物件価格+諸費用がかかり金銭的な負担が比較的重い敷金・礼金・仲介手数料・前払い家賃など比較的少額
月額費用ローンの返済負担・管理費・修繕積立金・駐車場代 など家賃・共益費が住み続ける限り発生
その他の費用固定資産税やリフォーム費用などがかかる税金や修繕費用などの負担は原則としてなし
住み替えやすさ売却に時間と手間がかかる柔軟に引っ越し可能
資産性物件が自身の資産になる資産にはならない
相続時の扱い遺族に相続可能財産として残せない

ここでは購入と賃貸を6つの項目で比較します。

1.初期費用

マンションを購入する際は、物件の購入代金だけでなく、仲介手数料や印紙代、登記費用などの諸費用も支払う必要があります。

住宅ローンを組む場合は、金融機関へ支払う事務手数料も別途必要です。諸費用の目安は、新築マンションが物件価格の4〜6%程度、中古マンションが7〜10%程度といわれています。

また、先述の通り高齢になるほど住宅ローンを組みにくくなるため、まとまった自己資金を用意して借入額を減らさないと購入することが難しいケースもあります。一方、賃貸マンションの初期費用は敷金・礼金・仲介手数料・前払い家賃などで、家賃の4〜6ヶ月分が目安です。

たとえば、毎月の家賃が15万円の場合、初期費用の目安は60万〜90万円です。そのため、購入と比べて住み始める際の金銭的なハードルは低いといえます。

2.月額費用

住宅ローンを組んでマンションを購入した後は、返済額に加えて管理費、修繕積立金なども毎月支払うことになります。しかし、ローンの完済後は返済負担がなくなるため、毎月の住居費は抑えられるでしょう。

賃貸マンションの場合、住み続ける限り、家賃と共益費を毎月支払う必要があります。住む期間が長くなると、家賃などで支払った金額の合計が購入した場合の総支払額を上回るケースもあります。

3.その他の費用

購入したマンションを所有し続ける限り固定資産税を毎年納める必要があり、物件があるエリアによっては都市計画税も課税されます。加齢による体力の衰えや身体能力の低下にあわせたバリアフリー化や、水回り設備の交換などでまとまった金額のリフォーム費用が発生する可能性もあります。

その点、賃貸マンションでは固定資産税や都市計画税を納める必要はありません。これらの税金を納める義務があるのはマンションのオーナーであるためです。室内のリフォーム費用も基本的にオーナー負担となります。

ただし、賃貸の場合は希望するリフォーム工事が必ず実施してもらえるとは限らないため、身体の状態や希望に応じた改装ができない場合は引っ越しを検討することになるでしょう。

4.住み替えやすさ

マンションを購入した場合、住み替えるためには売却するか、第三者に貸し出すことになります。立地や築年数などによっては希望する条件で買い手や借り手を見つけることができず、住み替えが難しくなるかもしれません。空き家にしておくこともできますが、その場合は維持・管理の費用がかかり続ける点に注意が必要です。

その点、賃貸マンションは、所定の退去手続きをすればいつでも解約できます。「足腰が弱ってきた」「子どもと同居することになった」「近隣住民とトラブルになった」などの状況に合わせて住まいを変えやすい点は賃貸ならではの魅力です。

5.資産性

マンションを購入した場合、住宅ローンを完済するとその物件は自身の資産となります。引き続き住み続ける他にも、売却して現金化したり、第三者に貸し出して家賃収入を得たりすることも可能です。

賃貸マンションは、毎月家賃を支払い続けても住戸はオーナーの資産であることに変わりはなく、居住者自身のものにはなりません。

6.相続時の扱い

マンションの名義人が亡くなった際、そのマンションは預貯金や株式などとともに相続財産となるため、残された家族に相続することが可能です。不動産は資産額が大きく分割しづらいため、相続トラブルに発展するケースもありますが、相続税を計算するときに時価よりも低く評価されるというメリットもあります。

賃貸マンションの場合、物件そのものを遺産として家族に相続することはできません。ただし、マンションに借りて住む権利(賃借権)は相続の対象となるため、亡くなった方と同居していた家族などが引き続き家賃を支払って住み続けることは可能です。

老後は一戸建てのほうが暮らしやすい?6項目を比較

老後の住まいの選択肢としてマンションと一戸建てで悩む人も多くいます。
マンションと一戸建てについても特徴が異なっているため、自身に合ったほうを選ぶことが重要です。判断に迷うときは、以下の6項目で比較するのがよいでしょう。

項目マンション一戸建て
1.維持費税金や保険料に加え、管理費・修繕積立金が毎月発生する税金や保険料に加えて、屋根や外壁などの修繕で高額な自己負担が生じることがある
2.バリアフリー性ワンフロアで段差が少なく足腰への負担が少ない階段や段差がある物件が多く、マンションに比べて身体的な負担がかかりやすい
3.セキュリティオートロックや監視カメラ、常駐の管理人などセキュリティ性は比較的高い侵入が容易で狙われやすく、対策に別途費用と手間がかかりやすい
4.資産価値立地が良い物件が多く、管理状態が良好であれば将来的に資産価値が下がりにくい建物が老朽化しても土地の資産価値は残る可能性があり、活用方法の選択肢も多い
5.災害リスク停電や地震時にエレベーターの停止で移動や避難が困難になる可能性がある地震や洪水、火災などで建物が損傷する可能性がある
6.リフォームの自由度管理規約や構造などによる制限の範囲内であればリフォーム可ライフスタイルに合わせて比較的自由に増改築・バリアフリー化が可能

以下では6つの項目でマンションと一戸建てを比較します。

1.維持費

マンションと一戸建てのどちらを購入する場合でも、固定資産税は毎年かかります。また、都市計画税や火災保険料、地震保険料についても必要に応じて支払います。

マンションの場合、これらに加えて管理費や修繕積立金を毎月支払っていかなければなりません。契約状況によっては駐車場代や駐輪場代などもかかります。一方、建物の外壁や共用部分の維持・修繕は管理組合が手配するため、戸建てに比べて突発的な修繕費の負担は発生しにくいといえます。

一戸建ての場合、マンションとは異なり管理費や修繕積立金、駐車場代を基本的に支払う必要はありません。しかし、外壁や屋根、庭の維持管理を所有者自身で行う必要があるため、将来に備えて計画的に修繕・メンテナンスの資金を準備する必要があります。

2.バリアフリー性

多くのマンションは室内に階段がなく、居室・キッチン・浴室・トイレなどが同じ階にあります。そのため、一戸建てに比べて掃除や洗濯などで室内を移動する際の身体的な負担は少ないといえます。

「共用部分がバリアフリー設計である」「手すりを設置しやすい」など将来の身体の変化を見据えてマンションを選ぶと、老後生活を長く送ることができるでしょう。

一戸建ての場合、階段や段差があるケースが多く、足腰が弱くなると日常生活を送る際の身体的な負担が増えてしまうかもしれません。将来、車椅子生活になったときや介護が必要になった際、バリアフリー化を目的とした大規模リフォーム工事が必要になる場合もあります。

3.セキュリティ

マンションには、オートロックや防犯カメラ、モニター付きインターホンなどが備え付けられていることが多いです。管理人や警備員、コンシェルジュなどが常駐しているマンションも多く、セキュリティ性は比較的充実しているといえます。

一戸建ての場合、マンションと比べて窓などからの侵入が比較的容易です。高齢者を狙った空き巣や強盗にも狙われやすい傾向にあります。セキュリティ性を高めるために、ホームセキュリティや防犯カメラなどを導入する場合は、別途費用がかかります。

4.資産価値

マンションの場合、駅や商業施設などの近くに建てられていることも多く、資産価値を比較的維持しやすいといえます。建物や設備が適切に管理されており、大規模修繕も計画的に実施されていれば、将来的に資産価値が下がりにくいでしょう。

一戸建ての場合、建物部分は築年数の経過とともに価値が下がり築20〜25年ほどでゼロになるといわれています。一方、土地は基本的に経年劣化の影響を受けません。立地や広さ、使い勝手などによっては建物部分の価値がなくなった後も、土地部分の資産価値は残り続ける可能性があります。

必要に応じて更地にして売却する選択もできる他、物件を担保に融資を受けられるリバースモーゲージも利用できるなど、さまざまな方法で活用が可能です。

5.災害リスク

マンションは、地震や停電などでエレベーターが停止すると階段での移動を強いられることがあります。特に、高層階の住戸を購入すると、加齢によって足腰が弱ってしまった後にエレベーターが停止した際、外出や帰宅、避難などが著しく困難になる恐れもあります。

その点、一戸建てであればエレベーター停止によって移動が困難になるリスクは基本的にありません。ただし、マンションよりも地震や洪水、火災などで建物が被害に遭うリスクは高い傾向にあるため、災害リスクの確認や対策をより入念に行う必要があるでしょう。

6.リフォームの自由度

マンションの場合、所有者が自由に使用できる住戸(専有部分)であればリフォーム工事ができますが、管理規約で定められる規定にしたがわなければなりません。また、給排水管の配置や建築構造などの制約により、希望する改修工事が実施できない場合もあります。

一戸建てであれば、ライフスタイルの変化や身体状況に合わせて、間取りの変更や増改築、バリアフリー化などを比較的自由に実施できます。

シニアの住まい選び 専用相談窓口

ご自宅の売却からお住み替え先のご紹介、介護・資金のことまでまるごとお答えいたします。

リバブル シニアの住みかえサロン

老後にマンションを購入するメリットは?

老後にマンションを購入することで後悔する方もいれば、大きなメリットを感じて満足している方もいるのも確かです。

老後にマンションを購入することで得られる、おもなメリットを3つ紹介します。

ワンフロアで生活が完結する

先述の通り、マンションの住戸には階段がないケースがほとんどであり、基本的にワンフロアで生活が完結します。日常的に室内の階段を上り下りする必要がないため、掃除機がけや洗濯物の持ち運びなどがしやすく、家事の負担を抑えられるでしょう。転倒事故が起きるリスクも減らせます。

室内の段差も比較的少なく、足腰が弱くなったことで杖や歩行器、車イスなどを使用する必要性が生じた場合でも対応しやすいといえます。

セキュリティがしっかりしている

マンションはセキュリティがしっかりしている傾向があり、一戸建てよりも安心して暮らせると感じる方が多いでしょう。

たとえばオートロックや監視カメラが設置されているマンションであれば、防犯面も安心です。また、災害時の物資の備蓄や有事に備えて消防訓練を実施しているマンションもあります。

マンションを購入する際は、セキュリティ対策や管理組合の取り組みなども確認してみましょう。

メンテナンスや掃除が楽

メゾネットタイプのマンション以外は、基本的にはフラットな構造です。室内に段差が少ないこともあり、一戸建てに比べて掃除や洗濯物を干すのも楽だと感じるでしょう。

またマンションは、共用廊下やエントランス部分などは通常清掃員が清掃するため、庭先も掃除しなければならない一戸建てに比べて手間がかかりません。24時間ゴミステーションにゴミを捨てられるマンションも多く、その場合は回収日までゴミを保管する必要もありません。

外装や共用部分の補修や大規模修繕は管理組合が計画するため、メンテナンスについて一人で悩むようなこともありません。メンテナンスや掃除になるべく手間を掛けたくない方は、一戸建てよりもマンションの方が向いているともいえるでしょう。

立地の利便性が高い

マンションは駅や商業施設の近くにあるケースが多く、一戸建てに比べて利便性が高いのが特徴です。日々の買い物や通院なども便利なケースが多く、車を利用しなければならないシチュエーションも減る可能性があります。

将来的に免許の返納を検討している方は、利便性が高いマンションの方が安心と感じられるかもしれません。

コミュニティが形成されやすい

マンションは同じ建物内に複数の世帯が暮らしているため、エントランスや廊下などで他の住民と顔を合わせる機会が生まれやすいです。理事会や防災訓練などで同じマンションの住民と会話する機会もあるため、住民同士のコミュニティを形成しやすいといえます。

さまざまな人と関わりを持つと、老後生活で孤立してしまうリスクが軽減され、より充実した余生を送りやすくなるでしょう。

・「老後にマンション暮らしが選ばれる理由」に関する記事はこちら
老後にマンション暮らしが選ばれる理由とは?メリットや選び方を解説

老後のマンション購入で後悔しないためのコツ

マンションを老後に購入しても、後悔しないためのコツを3つ紹介します。直近でマンション購入を検討している方だけでなく、将来的に住み替えを検討している方もぜひ参考にしてください。

資金は余裕を持って確保する

老後のマンション購入は、資金に余裕をもって計画しましょう。

年齢によっては住宅ローンの借入期間が短くなり、月々の返済額が高くなる傾向があります。購入時にはなるべく自己資金を用意し、無理のない返済を心がけましょう。

支払い計画はライフプランを踏まえて考える

教育資金や老後資金など、将来必要になる資金を想定し、住宅ローンの返済計画を立てましょう。マンションに住む場合は管理費や修繕積立金がかかり、またマンションの年数に応じて増額する傾向があります。

また、マンションが建て替えとなった場合は、一時金が必要になる可能性もあり、ある程度余裕を持っておくことが重要です。

安全性の高い間取りや設備を選ぶ

マンションは一戸建てに比べて室内に段差が少ない傾向にありますが、築年数や仕様によっては段差がある場合もあります。とくに高齢者は浴室での転倒事故が多くなるため、浴槽の高さにも注意しましょう。

また、中にはホームセキュリティが付いているマンションや、管理人が常駐のマンションもあります。セキュリティ面が充実しているマンションであれば、老後の暮らしもより安心できるでしょう。

将来の売却・相続を見据えて物件を選ぶ

将来的に売却したり家族に相続したりすることも想定して物件を選ぶことも重要です。

長く住むつもりでマンションを購入しても、「子どもが住む家の近くに移住する」「介護施設に入居することになった」などが理由で手放すことになる可能性もあります。資産価値が高く売却しやすいマンションを購入していると、ライフスタイルや身体能力などが変化した際に住み替えやすくなります。

また、買い手がつきやすい物件であれば、将来的に家族が相続した際も処分に困りにくくなるでしょう。家族が住まない場合でも、売却や賃貸に出す選択がしやすくなります。

管理状態をよく確認する

立地や間取り、広さなどが同等のマンションであっても、適切に管理されているかどうかで資産価値は大きく変わります。また、大規模修繕に向けた積立金の残高が不足していると、まとまった一時金を徴収されたり、毎月の修繕積立金が大幅に値上げされたりするリスクがあります。

計画通りに大規模修繕が実施されない場合、マンションの資産価値を大きく損ねてしまいかねません。管理体制の良し悪しは、住み心地にも影響します。購入の際は「管理組合が適切に機能しているか」「修繕積立金が計画的に積み立てられているか」なども確認しておきましょう。

・「老後の住み替え」に関する記事はこちら
老後の住み替えに潜む恐ろしい罠がある?リスクや回避策を紹介

老後のマンション選びで後悔しないための10のチェックリスト

老後のマンション購入で後悔を防ぐためには、検討段階で以下の10項目をよく確認することをおすすめします。

  • 最寄り駅・スーパーまでの距離
  • 医療機関へのアクセス
  • バリアフリー対応
  • 生活動線
  • 管理状態
  • 防音性能
  • 災害リスク
  • 資産性
  • マンション内や地域のコミュニティ
  • マンション内のルール

1.最寄り駅・スーパーまでの距離

年齢を重ねると、長い距離を歩いたり重い荷物を運んだりするのが負担に感じやすくなるため、以下についてよく確認するとよいでしょう。

  • 最寄り駅やバス停まで徒歩10分以内か
  • スーパーやドラッグストアが歩いて行ける範囲にあるか
  • 市区町村役場や金融機関などよく足を運ぶ場所が近くにあるか

距離だけでなく、購入前にマンションの周辺を実際に歩いて道のりの様子も合わせてチェックしましょう。坂道が多い、段差や交通量の多い道を通るといった立地だと、年齢を重ねるほど外出が億劫になることもあります。

2.医療機関へのアクセス

年齢を重ねるほど、持病の通院や薬の受け取り、検査、リハビリなどで医療機関に行く機会が増えていくものです。かかりつけ医や総合病院に通いやすいかどうかで老後生活における安心感も変わってくるため、マンションを購入する前に医療機関へのアクセスはよく確認しておきましょう。

特に、日常的に通う可能性がある内科や整形外科、歯科、薬局などの距離と位置関係は入念にチェックすることをおすすめします。

3.バリアフリー対応

マンションの購入当初は身体機能に問題がなくても、時間の経過とともに足腰が弱くなっていき、車椅子が必要になったり寝たきりの生活となったりする可能性もあります。そのため、将来を見据えてバリアフリー性もよく確認することをおすすめします。

具体的には「玄関や室内に段差はないか」「廊下やドアに車椅子がスムーズに通れるほどの幅があるか」「浴室やトイレに手すりを新設できるか」をチェックしましょう。また、共用玄関の付近から住戸までの動線に段差や急な斜面などがないかも、老後に向けたマンション選びにおける重要なポイントとなります。

4.生活動線

高齢になると少しの移動や家事などが負担に感じやすくなります。足腰が衰えていくにしたがって転倒するリスクも増加していきます。そのため、物件選びの段階で間取りや広さだけでなく、寝室からトイレ、リビングから浴室、玄関から居室など室内の動線も問題がないかよく確認することが大切です。

あわせて、住戸からエントランス、ゴミ置き場、宅配ボックス、駐車場、駐輪場などにも無理なく移動できるかも内覧の際に歩いてチェックしておきましょう。

5.管理状態

「マンションは管理を買え」と言われることもあるほど、管理状態はマンション選びにおける重要なポイントとなります。

中古マンションを検討するときは、内覧の際にエントランスや廊下、駐車場、ゴミ置き場などを見てみるとよいでしょう。これらがきれいな状態に保たれていれば、管理組合がきちんと機能している可能性が高いと判断できます。

加えて、管理規約や長期修繕計画書、総会の議事録、修繕積立金の残高証明などを不動産会社経由で取り寄せて目を通すことも重要です。新築マンションの場合は管理組合がまだ稼働していないため、管理規約案や長期修繕計画案、管理会社の実績などが判断材料となります。

6.防音性能

マンションは上下左右の住戸と接しているため、足音や話し声、ペットの鳴き声、楽器の演奏音などが原因でストレスを抱えたり、近隣トラブルに発展したりするケースもあります。

検討の際は建物の構造や床材、遮音等級、管理規約で定められるルールなどをよく確認しましょう。また、内見の際に窓を閉めた状態で外から聞こえる音や隣室・上階からの物音の聞こえ方をよく聞いてみることも大切です。

昼間は静かであっても夜間は音が気になるケースもあるため、曜日や時間帯を変えて現地を訪れてみるのもよいでしょう。

7.災害リスク

高齢になると、地震や洪水などが発生した際の避難に時間がかかりやすくなります。足腰の衰えが進んでいると、避難自体が困難になる可能性もあります。老後に向けたマンションを選ぶ際は、建物の耐震性能や非常用発電機の有無、管理組合の防災体制など災害リスクに関する項目もよく確認しておきましょう。

国土交通省のハザードマップポータルサイトを閲覧して洪水、内水氾濫、高潮、津波、土砂災害などのリスクを調べることも大切です。

8.資産性

将来の売却や相続を見据えてマンションを購入するために、資産性の高さも意識して選ぶことが重要です。とはいえ、資産性が高いマンションを選ぶためには、立地、管理状態、築年数、エリアの需要などさまざまな要素を総合的に検討しなければなりません。

そのため、マンションの取扱実績が豊富な不動産会社とよく相談し、将来的に資産価値の維持または上昇が期待できる物件を慎重に選びましょう。

9.マンション内や地域のコミュニティ

老後のマンション暮らしを充実させるためには、同じ建物で暮らす住民や地域の住民とゆるやかなつながりを持ち、孤立を防ぐことが重要となります。

住民同士のつながりがあると「体調不良や転倒などの異変に気づいてもらいやすくなる」「災害時に助け合いやすい」「生活トラブルを防ぎやすい」などさまざまな恩恵を受けられます。

そのため、マンションを選ぶときは総会の議事録や共有部の掲示物、自治会の活動状況などでコミュニティの状況を確認し、人間関係を築きやすいマンションを選ぶとよいでしょう。

10.マンション内のルール

マンションには、住民の全員が快適に暮らせるよう管理規約で生活に関するさまざまなルールが決められています。住み始めたあとに、自身のライフスタイルと管理規約のルールが合わないことに気が付くとストレスを抱えてしまいかねません。

そのため、ゴミ出しやペットの飼育、楽器演奏、リフォームなどマンションでの生活に関する規約の内容を購入前に隅々までチェックしておきましょう。

シニアの住まい選び 専用相談窓口

ご自宅の売却からお住み替え先のご紹介、介護・資金のことまでまるごとお答えいたします。

リバブル シニアの住みかえサロン

まとめ

マンションは、ワンフロアで生活しやすく、セキュリティや利便性が高い点が老後の住まいとして大きな魅力です。一方で、管理費や修繕積立金の負担、住環境の変化などが原因で後悔してしまうケースもあります。

そのため、立地や間取りだけでなく、管理状態やバリアフリー性、将来的な資産価値まで含めて確認することが重要です。今だけでなく、10年後・20年後の暮らしも見据えながら、自分たちに合った住まいを選びましょう。

この記事のポイント

老後にマンションを購入して後悔する理由は?

「管理費・修繕積立金の値上がり」「住宅ローン返済への不安」「マンションでの共同生活が合わない」などが、老後のマンション購入で後悔しやすい理由として挙げられます。

詳しくは「老後のマンション購入で後悔する理由とは」をご覧ください。

老後はマンションと一戸建て、どちらが向いていますか?

マンションはワンフロアで生活しやすく、セキュリティや利便性に優れている点がメリットです。一方、一戸建てはリフォームの自由度が高く、土地資産が残りやすい特徴があります。
ライフスタイルや将来の身体状況に合わせて選ぶことが大切です。

詳しくは「老後は一戸建てのほうが暮らしやすい?6項目を比較」をご覧ください。

老後のマンション購入で後悔しないためのポイントは?

無理のない資金計画を立てることに加え、管理状態や修繕積立金の状況、バリアフリー性、医療機関へのアクセスなどを事前に確認することが重要です。

また、将来的な売却や相続まで見据えて物件を選ぶと後悔を防ぎやすくなります。

詳しくは「老後のマンション購入で後悔しないためのコツ」をご覧ください。

シニアの住まい選び 専用相談窓口

ご自宅の売却からお住み替え先のご紹介、介護・資金のことまでまるごとお答えいたします。

リバブル シニアの住みかえサロン

RECOMMENDS

関連記事

logo不動産のプロに
無料で相談してみませんか

初めての不動産購入から売却・賃貸まで、トータルサポート致します。法務・税務関係の難しい内容についてもお気軽にご相談ください。