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2025.09.30

#エリア情報#不動産投資#物件探し

不動産投資で成功する物件の選び方|優良物件を見極めるポイントと現地調査のコツ

不動産投資で成功する物件の選び方|優良物件を見極めるポイントと現地調査のコツ

ざっくり要約!

  • 情報収集は「相場観の把握」と「パートナー選び」から
  • データに基づき「将来性」と「収益性」を客観的に分析する
  • 現地調査で「リアルな価値」と「隠れたリスク」を見極める

「不動産投資で絶対に失敗したくない」
「何千万円もの借金を背負って、もし空室だらけになったらどうしよう……」
「知識がないせいで、不動産会社の営業マンに”カモ”にされてしまうんじゃないか」

不動産投資に興味はあるものの、失敗しにくい物件はどんなものなのか、自分に合った物件はどんなものなのかなど、悩む人も多いのではないでしょうか。

不動産投資の物件選びで失敗しないためには、事実に基づいた客観的な評価方法を確立することが必要です。この記事では、不動産投資における物件選びについて、以下の3つのステップに分けて具体的に解説します。

  • 良質な情報を得るための収集方法
  • エリア・利回り・需要を見極める分析のポイント
  • データではわからない価値を判断する現地調査のコツ

良質な不動産投資物件を選ぶための情報収集方法

不動産投資における物件選びで重要なのは、闇雲に物件情報を集めるのではなく「何のために」「どの情報源を」「どのように活用するか」を明確にすることです。代表的な情報源であるポータルサイトと不動産会社の特性を理解し、両者を効果的に使い分けるための具体的な方法を解説します。

不動産ポータルサイトを閲覧する

不動産ポータルサイトは、物件を即決するためのものではなく「相場観を養うための学習ツール」として活用するのがおすすめです。

特定のエリアや駅、希望する物件種別(ワンルームやファミリータイプなど)で条件を固定し、定期的に物件情報をチェックする「定点観測」をしてみましょう。定点観測を続けると、そのエリアの標準的な価格帯や利回りが肌感覚でわかるようになります。

また、新着物件の数や情報掲載から成約までの標準的なスピード感、売れ残り物件の特徴(例:価格が相場より高い、駅から遠い)なども、物件選びにおける重要なポイントです。

相場観が身につけば、広告に掲載されている利回りが妥当なものか、あるいは割高な物件なのかを自分で判断できるようになります。まずは市場の状況を把握する目的で利用してみてください。

不動産会社に相談する

不動産会社は、物件を紹介してもらうだけの存在ではなく、投資戦略を共に考える「パートナー」として捉えるのが重要です。

不動産会社の担当者と良い関係を築くためには、相談へ行く前の準備が欠かせません。最低限、以下の項目を自分の中で整理しておきましょう。

・投資の目的
なぜ不動産投資をしたいのか(例:毎月5万円の副収入、将来の年金対策)

・予算と自己資金
物件購入に充てられる自己資金はいくらか、ローンはどの程度の利用を想定しているか

・希望エリアと物件種別
ポータルサイトの定点観測で目星をつけたエリアや物件の種類

これらの情報を明確に伝えることで、不動産会社はあなたの本気度を理解し、より具体的で質の高い提案をしてくれるようになるでしょう。目的が曖昧なまま「何か良い物件はありませんか?」と聞くよりも、有益な情報を引き出せる確率が大幅に上がります。

掲載物件と未公開物件の違い

不動産市場には、ポータルサイトなどに情報が掲載される「掲載物件」と、一般には公開されない「未公開物件」が存在します。物件の情報公開が制限される理由は、主に以下の2つです。

売主の意向
相続などの事情で、売却を近隣に知られたくないケース。

販売準備段階
販売図面の作成や広告掲載の準備が整う前の、情報が表に出る直前の物件。

ただし、未公開物件が必ずしも優良物件とは限りません。中には、何らかの問題を抱えていてなかなか買い手がつかず、表立って広告できない物件もあります。なぜその物件が未公開なのか、その背景を冷静に考える視点も忘れないようにしましょう。

不動産会社との関係構築のコツ

優良な物件の情報を得るためには、不動産会社の担当者に「この人に良い情報を届けたい」と思われる存在になることが近道です。お客様として受け身で情報を待つのではなく、信頼されるビジネスパートナーとしての関係を目指しましょう。関係構築のポイントは以下の3点です。

希望条件を具体的に伝える

例えば「〇〇駅から徒歩10分以内、築20年以内の鉄筋コンクリート造マンションで、実質利回り4%以上を希望」などのように、数字を交えて具体的に希望を伝えます。希望が具体的であるほど、担当者から連絡が来る確率は上がります。

ただし、現実的でない条件設定は紹介できる物件も減ってしまい、担当者からの連絡が来なくなる可能性がある点に注意が必要です。

紹介物件へのフィードバックを欠かさない

紹介された物件を見送る際は、必ず理由を添えて返答しましょう。例えば「駅から近い点は魅力ですが、修繕積立金が相場より高いため今回は見送ります」などの具体的なフィードバックをすることで、担当者があなたの判断基準を把握できるため、次の提案の精度が上がります。

迅速なレスポンスを心がける

担当者からの連絡には、できる限り早く返信するよう心がけましょう。迅速な対応は、あなたの投資に対する本気度を示すわかりやすい指標となります。

不動産投資物件のエリア・利回り・需要を見極めるポイント

情報を集めたら、次のステップは客観的なデータに基づいて物件の価値を分析することです。良い物件を選ぶためには、物件そのものの魅力だけでなく、その物件が建つ「土地の将来性」を見極めることも必要です。将来性の予測においても、感覚ではなくデータに基づいた冷静な判断が求められます。

地価動向・人口推移をチェック

不動産投資の収益を安定させるためには、継続的な賃貸需要が必要です。賃貸需要の大きさは「その場所に住みたい、あるいは住み続けたいと思う人がいるか」に左右されます。賃貸需要の将来性を測るための最も基本的な指標が、地価と人口の動向です。

地価動向のチェックポイント

地価が安定または上昇しているエリアでは、物件の資産価値を維持しやすいと言えます。国土交通省の「不動産情報ライブラリ」などを活用し、公示地価や実際の取引価格が過去から現在にかけてどのように推移しているかを把握しましょう。長期的なトレンドを見ることが重要です。

人口推移のチェックポイント

人口については、総人口の推移だけでなく、賃貸住宅の主な借り手となる「生産年齢人口(15〜64歳)」の増減に注目することが重要です。総務省統計局の「e-Stat」や各自治体が公表している人口統計データを活用し、検討エリアでは将来的に人口が維持・増加する見込みがあるか確認します。

都市計画・再開発計画から将来性を読み解く

現在のデータを把握するだけでなく、注目エリアの「未来の価値」を予測することも重要です。自治体が策定する都市計画や再開発計画を見れば、そのエリアで今後どんな変化がありそうか予測できます。

予測に際しては、各自治体のウェブサイトに掲載されている「都市計画マスタープラン」を見るのがおすすめです。大半は抽象的な内容も多いものですが、以下のような将来の街の変化に関する情報を見逃さないようにしましょう。

  • 新駅や新路線の開業、道路の拡張計画
  • 駅前広場の再開発やタワーマンションの建設計画
  • 大型商業施設、大学、企業のキャンパスやオフィスの誘致計画

上記のような計画は、将来的な人口増加や交通の利便性向上に繋がり、エリアにおける賃貸需要を押し上げる要素となります。

ただし、計画が「決定事項」なのか、まだ「検討・構想段階」なのか、その進捗状況を冷静に見極める必要があります。建物の建設費が上がっている2025年時点では、検討の結果、計画が見送りとなることも少なくありません。

表面利回りと実質利回りの違い

投資物件の情報で最も目につくポイントが「利回り」です。しかし、物件広告に掲載されている数字を鵜呑みにするのは危険です。利回りには大きく分けて2種類あり、その違いを理解することが、正確な収益予測の第一歩となります。

表面利回り(グロス利回り)

年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100 で計算される、最もシンプルな指標です。物件のおおまかな収益性を比較検討する際のデータとして役立ちますが、1年間満室の前提で計算されているほか、各種経費が考慮されていません。

実質利回り(ネット利回り)

(年間家賃収入 – 年間運営経費) ÷ 物件価格 × 100 で計算される、より実態に即した指標です。運営経費には、管理費、修繕積立金、固定資産税、火災保険料、賃貸管理会社への手数料などが含まれます。

なお、投資用物件の広告には表面利回りしか掲載されていないことが大半です。物件購入については、必ず実質利回りを基に判断するようにしてください。

・「利回り」に関する記事はこちら
不動産投資の理想的な利回りは?計算方法と物件選びのポイントを紹介

利回り以外に見るべき指標

高い利回りには、それ相応のリスクが潜んでいる可能性もあります。物件の情報を見る際には、以下の指標と合わせて多角的に物件を評価しましょう。

空室率

検討物件の数字だけではなく、そのエリア全体の平均空室率を把握した上で比較してリスクを判断します。大手賃貸仲介会社が発表するマーケットレポートなどを参考にすると良いでしょう。

築年数

築年数は「耐震性」と「融資期間」の2つの観点で重要です。建物の安全性の観点から、1981年6月1日以降に建築確認申請された「新耐震基準」の物件であることが一つの目安となります。

また、金融機関は建物の法定耐用年数を融資期間の基準にすることが多いものです。築古物件は融資期間が短くなる、あるいは融資を受けにくい点にも要注意です。

・「不動産投資ローン」に関する記事はこちら
不動産投資ローンとは? 金利・審査・選び方を徹底解説!
不動産投資ローンの審査に落ちる理由とは? 審査基準と対策を解説

修繕状況

修繕費は不動産投資のキャッシュフローに大きな影響を与えます。検討物件がマンションである場合は、不動産会社を通じて「長期修繕計画書」と「修繕履歴」を確認しましょう。

チェックすべきポイントは「計画通りに修繕積立金が貯まっているか」「近い将来に一時金の徴収予定はないか」といった点です。積立金が不足している物件には、購入後すぐに大きな支出が発生するリスクもあります。

物件選びでは「現地調査」も不可欠! 見るべきポイント

物件選び 現地調査 ポイント

データ分析で有望な物件を絞り込めたら、最終判断の前には必ず現地調査を行います。地図上の情報や数値だけでは決してわからない、その物件が持つ「リアルな空気感」や「入居者の生活の質」を肌で感じるための重要なステップが現地調査です。

周辺環境

入居者が「ここに住みたい」と感じるかどうかは、物件そのものだけでなく、日々の生活を支える周辺環境に大きく左右されます。地図アプリで調べるだけではなく、実際に現地を歩いて利便性を確かめましょう。

生活利便施設の種類と質

スーパーマーケットは、ただ近いだけでなく、品揃えや価格帯がターゲット入居者(単身者向けか、ファミリー向けか)に合っているかがポイントです。

また、コンビニやドラッグストア、クリーニング店などが、日常的に使いやすい距離にあるかも見ておくと良いでしょう。

街の雰囲気と安全性

街全体の清潔さやどんな人が歩いているかといった点から街の雰囲気を掴みます。また、飲食店や娯楽施設が近隣にある場合は、夜間の騒音や治安に影響がないか、時間帯を変えて確認することも重要です。

駅までの道のり

物件広告に記載されている「徒歩〇分」という時間は、あくまで机上の数字です。実際の通勤・通学で毎日通る道としてストレスがないか、必ず自分の足で確かめる必要があります。

地図を見るだけではわからない急な坂道や階段の有無は、体感的な負担に大きく影響するものです。また、信号や踏切が多く、駅まで行くのに時間がかからないかもポイントになります。特に夏場や雨天時を想像しながら歩いてみましょう。

加えて重要なのが夜道の環境です。明るさや人通りを見て、女性や子どもが一人で歩いても不安を感じないかという視点で確認しましょう。

共用部の状態・管理状況

エントランスや共用廊下、ゴミ置き場といった共用部からは、その物件の管理品質と入居者のマナーを読み取れます。

ゴミ置き場と駐輪場は、その物件の管理状態が最も現れる場所の一つです。ゴミが分別ルール通りに出されているか、悪臭や散らかりはないかを確認しましょう。駐輪場が整理整頓されているか、錆びついた自転車が長期間放置されていないかといった点からは、物件の管理体制と入居者のモラルを推測できます。

また、エントランス、廊下、階段などのきれいさは、管理会社の仕事ぶりを示す最も分かりやすい指標です。電球が切れたまま放置されていないかなども確認しましょう。

そのほか、エントランスの掲示板には、管理会社からのお知らせや町内会の情報などが貼られています。内容が定期的に更新されているか、家賃滞納の督促状などネガティブな掲示物がないかといった点が確認のポイントです。

入居者の属性

その物件にどんな人が住んでいるかを知ることは、将来的な経営の安定性やリスクを予測する上で重要なポイントです。直接的な調査はできませんが、物件の現地を見ればヒントを得られます。

メールコーナーにチラシが溜まっている郵便受けが多ければ、空室や長期不在者が多い可能性もあります。そのほか、玄関周りに置かれた私物からも、住人のライフスタイルが垣間見えます。

加えて、駐輪場に電動アシスト自転車や子ども用のシートがついた自転車が多ければ、ファミリー層が多く住んでいると予測できます。駐輪場を見るだけでも、入居者に関するおおよその家族構成をイメージできるものです。

まとめ

不動産投資の物件選びで失敗しないためには、とにかく客観的な事実に基づいて判断することが重要です。

まずポータルサイトで相場観を養い、人口動態や都市計画といったデータからエリアの将来性を、実質利回りから物件の収益性を客観的に評価します。そして最後に、現地で管理状態や周辺環境といったリアルな価値を確認するという流れがポイントになります。

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ワンポイントアドバイス

収益還元法を活用する際は、利回りや収益だけでなく、「誰をターゲットとして」「いくらで」「どれだけの期間貸せるか」といった「収益の質」にまで踏み込んで考えましょう。

出口戦略を意識するなら特に、物件購入時の利回りだけでなく、数年後に売却できる見込みや市場の変化も視野に入れて評価することが重要です。数字に現れないリスクや将来の運用計画まで含めて、総合的な判断を下す目を養うことが、不動産投資で後悔しないコツです。

この記事のポイント

Q. 良い不動産投資物件を選ぶためにはどう情報収集したら良いでしょうか?

A. 不動産投資における物件選びで重要なのは、闇雲に物件情報を集めるのではなく「何のために」「どの情報源を」「どのように活用するか」を明確にすることです。詳しくは「良質な不動産投資物件を選ぶための情報収集方法」をご覧ください。


 Q. 不動産投資用の物件のエリアや利回りなどの見極めポイントを教えてください。

A. 情報を集めたら、次のステップは客観的なデータに基づいて物件の価値を分析することです。詳しくは「不動産投資物件のエリア・利回り・需要を見極めるポイント」をご覧ください。


 Q. 現地調査は必要でしょうか?

A. データ分析で有望な物件を絞り込めたら、最終判断の前には必ず現地調査を行います。詳しくは「物件選びでは「現地調査」も不可欠! 見るべきポイント」をご覧ください。

ライター:秦創平

海外も含めた不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門。

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