不動産投資は割に合わないと言われる理由と本当のメリット・後悔しないためのコツを伝授
ざっくり要約!
- 不動産投資は初期費用やリスクが大きいが、準備と運用次第で安定した収益が得られる
- 成功の鍵は、事前の十分な知識習得、適切な自己資金の確保、信頼できるパートナー選び
不動産投資は安定した収益に期待できる資産運用方法であるものの「割に合わない」という声も少なくありません。不動産投資には一定の資金が必要であり、空室の発生や資産価値の下落などさまざまなリスクが存在するため、このような声があるのでしょう。しかし、何の準備もせず、簡単に利益が得られる投資など存在しません。
この記事では、不動産投資が割に合わないといわれる理由、実際のメリット、そして後悔しないためのコツについて解説します。
目次
不動産投資が割に合わないといわれる理由
不動産投資が割に合わないといわれる理由として、主に以下の3つがあります。
取得費が高額
不動産投資は、株式投資などと比べて取得費用が高額です。一般的な投資用不動産の価格は数千万円から数億円に及び、多くの人にとって大きな決断が必要となります。取得費用の大部分を融資でまかなうことも可能ですが、その場合、毎月の返済負担が重くなる点に注意が必要です。また、一つの物件に資金を集中投資する形になるため、投資リスクの分散が難しく、失敗した際の影響が大きくなりがちです。
一定のリスクがある
不動産投資にはさまざまなリスクが伴います。主な不動産投資リスクは以下のとおりです。
| 不動産投資の6大リスク | 回避策 |
|---|---|
| 1. 空室リスク | ・人口増加が見込めるエリアで物件を探す ・周辺相場に合わせて家賃を設定する |
| 2. 滞納リスク | ・入居審査を厳しくする ・管理会社の「滞納保証」を利用する |
| 3. 老朽化リスク | ・修繕積立金を準備しておく ・築浅物件への買い替えを検討する |
| 4. 資産価値下落リスク | ・長期的な需要が見込める物件を選ぶ ・定期的にメンテナンスを行う |
| 5. 金利上昇リスク | ・固定金利を選択する ・繰上返済を視野に入れて余剰資金を準備しておく |
| 6. 自然災害リスク | ・火災保険と地震保険に加入しておく ・ハザードマップを活用する ・投資物件の耐震設計を確認しておく |
しかし、これらのリスクは株式投資など他の投資にも共通しており、適切な対策を講じることで回避可能です。
「不動産投資のリスク」に関する記事はこちら
不動産投資の6大リスク一覧!未然に防ぐ方法とは?
キャッシュフローが出にくいケースがある
不動産投資では、物件の維持管理費用や税金、ローン返済などの支出が家賃収入を上回り、マイナスのキャッシュフローとなる場合があります。特に新築物件は取得費が高く、利回りが低い傾向にあるため、家賃収入だけでは経費を賄えず、持ち出しになるケースも少なくありません。
本当に割に合わない? 不動産投資の7つのメリット
「割に合わない」と感じられる不動産投資は、物件選びや融資の受け方に問題があると考えられます。ここで改めて、不動産投資のメリットを確認してみましょう。
1.手間がかからない
不動産投資は「経営」となりますが、管理会社に管理を委託することで、日々の業務負担を大きく軽減できます。管理会社には、入居者の募集や審査、契約手続き、家賃回収など、ほとんどの業務を任せることが可能です。定期的な収入を得ながら、他の仕事や生活に集中できることが、不動産投資の大きな魅力です。
2.レバレッジ効果が得られる
不動産投資の大きな特徴は、少額の自己資金で大きな投資ができる点です。たとえば、自己資金が数百万円でも、融資を受ければ数千万円の物件に投資可能です。
テコの原理のように、少額な自己資金で高額な資産を取得して投資し、大きな利益を得ることを「レバレッジ効果」といいます。不動産投資で得られる収入は、家賃収入などのインカムゲインと売却益などのキャピタルゲインに大別されます。安定した収入が得られるだけでなく、売却時に物件価格が上昇していれば、自己資金に対して大きな利益を得られる可能性があります。
ただし、空室率が高くなったり、物件の価値が大幅に下落した場合は、自己資金以上の損失を被るリスクもあります。また、借入には金利負担が伴うため、収支計画を立てる際には十分な検討が必要です。
3.生命保険代わりになる
不動産投資を行う際、多くの人がローンを組み、団体信用生命保険(団信)に加入します。団信は、債務者が死亡または高度障害状態になった場合に、ローン残債を保険で弁済する仕組みです。万が一の際には、家族に債務のない不動産を残せるだけでなく、家賃収入が遺族の生活を支える資金源となるため、不動産投資は資産運用の手段であると同時に、生命保険の代替手段としても活用できます。
4.セカンドインカムになる
不動産投資による家賃収入は、給与所得とは別の安定した収入源となります。特に都心部の優良物件であれば、高い入居率を維持し、毎月安定した収入を期待できます。また、家賃収入は景気変動の影響を受けにくく、インフレに強い収入源といえる点も魅力です。
この追加収入は多用途に活用できます。たとえば、生活水準の向上や子どもの教育資金、住宅ローンの返済原資、さらなる投資資金など、ライフプランに応じて柔軟に使うことが可能です。
5.老後の安心にも
ローンの返済が完了すれば、家賃収入がそのまま手元に残り、老後の安定収入となります。年金受給額の減少が予想される中、不動産投資による収入は老後生活の重要な支えとなるでしょう。また、物件価値が維持されれば、将来的な売却益も期待できます。
6.相続対策になる
不動産は、相続税評価額が実勢価格より低く算定される傾向があり、相続税対策として効果的です。特に収益物件では、借地権割合の適用によりさらに評価額が抑えられます。
「不動産投資が節税できる仕組み」に関する記事はこちら
不動産投資で節税ができる仕組みを解説! 住民税・所得税・相続税を節税したいときの注意点は?
7.節税効果がある
不動産経営では、減価償却費をはじめ、管理費や修繕費、ローン金利などの諸経費を計上できます。これらの経費は確定申告時に計上することで、総合課税の対象となる所得を減らすことができます。特に、中古物件は耐用年数が短いため、より多くの減価償却費を計上できる可能性があります。
「不動産投資の経費」に関する記事はこちら
不動産投資の経費とは? どこまで・いくらまで計上できる?
割に合わない……と後悔しないためのコツ

不動産投資が割に合わないと後悔しないためには、主に以下のポイントを意識することが重要です。
投資前に勉強する
不動産投資を始める前には、十分な勉強と調査が必要です。市場動向、物件の特性、法律や税制に関する知識を深めることで、投資のリスクを軽減し、適切な判断を下せるようになります。たとえば、地域の需要供給バランスや将来的な人口動態、インフラ開発などの情報を収集することで、将来的にどのような影響があるかを予測できます。
「不動産投資の勉強方法」に関する記事はこちら
不動産投資の勉強方法は? 効率的に学ぶ4つの方法
一定の自己資金を入れる
自己資金を一定程度投入することは、不動産投資の成功に大きく貢献します。自己資金を投入することで、返済負担が軽減され、キャッシュフローが改善します。また、自己資金比率が高ければ、資産価値に対するローン残債の割合が低くなり、売却や資産の組み替えがしやすく、市場の動きにも柔軟に対応できます。2024年には日本銀行が長年継続していたマイナス金利政策を解除し、ローン金利が上昇傾向にありますが、自己資金比率が高ければ、金利上昇の影響を受けにくくなります。
「不動産投資の自己資金」に関する記事はこちら
不動産投資に自己資金はいくら必要?自己資金別の購入できる物件価格と種別を紹介
信頼できる不動産会社を見つける
物件の選定から購入後の管理まで、専門的な知識と経験を持つ不動産投資会社のサポートを受けることで、リスクを回避しやすくなります。複数の不動産会社を比較し、実績や評判、提供されるサービスの内容などを十分に検討した上で、信頼できるパートナーを見つけると重要です。
まとめ
不動産投資は、確かに高額な初期投資やさまざまなリスクを伴う投資手法です。「割に合わない」といわれる背景には、これらのリスクを十分に理解せずに投資を始めてしまうケースも少なくありません。
しかし、適切な準備と運用を行えば、安定した収益を得ることができる投資手法でもあります。手間をかけずに定期的な収入を得られることや、レバレッジ効果による資産形成、生命保険や老後の収入源としての機能、相続対策や節税効果など、多くのメリットがあることも事実です。リスクを恐れるあまり投資をためらうのではなく、それらを理解したうえで適切に対策を講じるようにしましょう。

不動産投資用物件なら東急リバブルにお任せ下さい。
投資用マンション・投資用アパート・ビル購入など、最新の投資用不動産情報をお届けします。
ワンポイントアドバイス
不動産投資で「割に合わない」と感じる最大の理由は、事前準備の不足です。特に重要なのは、投資前に十分な知識を習得し、適切な資金計画を立てることです。不動産投資に関する知識を身につけ、一定の自己資金を確保することで、リスクを回避しやすくなります。また、不動産投資は一度始めると簡単に撤退できないため、信頼できる不動産会社選びが欠かせません。複数の会社に相談し、実績や提案内容を比較検討したうえで、長期的なパートナーとして適切な会社を見つけることが大切です。
この記事のポイント
Q. 不動産投資って割に合わないのでしょうか……?
A. 取得費が高額だったり、一定のリスクがあることから「割に合わない」と言われることがあります。詳しくは「不動産投資が割に合わないといわれる理由」をご覧ください。
Q. 不動産投資にはどんなメリットがありますか?
A. 不動産投資には「レバレッジ効果が得られる」「生命保険がわりになる」などメリットがたくさんあります。詳しくは「本当に割に合わない? 不動産投資の7つのメリット」をご覧ください。
Q. 不動産投資に後悔しないコツはありますか?
A. 不動産投資が割に合わないと後悔しないためには、意識するポイントがあります。詳しくは「割に合わない……と後悔しないためのコツ」をご覧ください。