不動産投資が「やめとけ」といわれる理由とは? 失敗を避けるために必要なこと
ざっくり要約!
- 不動産投資が「やめとけ」といわれる理由は、金額が高い、リスクがある、知識が必要の3つです。
- 不動産投資は、価値がなくなるリスクが低く、少ない自己資金で大きな額を運用できることがメリットです。
- 利回りだけで物件を選ばないことや、綿密なシミュレーションを行うことで、不動産投資の失敗を避けることが可能です。
不動産投資は「やめとけ」と聞いたことがある方もいるでしょう。
不動産投資は初期コストが高いため、多少のリスクが伴うものの、コツを押さえることで失敗を回避することは可能です。また、多くのメリットも享受できます。
この記事では、不動産投資は「やめとけ」といわれる理由や、失敗を避ける方法をお伝えします。不動産投資のメリットや向いている人も解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
不動産投資はなぜ「やめとけ」といわれるのか
不動産投資が「やめとけ」といわれる理由は、主に以下の3つです。
- 金額が高い
- リスクがある
- 一定の知識が必要
それぞれ詳しく説明します。
金額が高い
不動産投資には、多額の初期投資が必要です。一般的な投資用物件は数千万円規模になることが多く、手が届きにくい金額です。物件の購入費用に加えて、リフォームや修繕費用、さらに固定資産税などの維持費もかかります。
また、購入に際しては大半の人がローンを組むため、長期間にわたる返済の負担が伴います。十分な資金計画を立てることが重要です。
リスクがある
不動産投資にはさまざまなリスクが伴います。代表的なリスクとして、以下の6つが挙げられます。
| 不動産投資の6大リスク | |
|---|---|
| 1. 空室リスク | ・人口増加が見込めるエリアで物件を探す ・周辺相場に合わせて家賃を設定する |
| 2. 滞納リスク | ・入居審査を厳しくする ・管理会社の「滞納保証」を利用する |
| 3. 老朽化リスク | ・修繕積立金を準備しておく ・築浅物件への買い替えを検討する |
| 4. 資産価値下落リスク | ・長期的な需要が見込める物件を選ぶ ・定期的にメンテナンスを行う |
| 5. 金利上昇リスク | ・固定金利を選択する ・繰上返済を視野に入れて余剰資金を準備しておく |
| 6. 自然災害リスク | ・火災保険と地震保険に加入しておく ・ハザードマップを活用する ・投資物件の耐震設計を確認しておく |
投資である以上、リスクをゼロにすることはできません。多少のリスクがあるのは不動産投資のみに限らず、他の投資方法でも同様です。
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不動産投資の6大リスク一覧!未然に防ぐ方法とは?
一定の知識が必要
不動産投資を成功させるには、一定の知識が不可欠です。物件選びや法律、税金、ローンの仕組みなど、必要な知識は多岐にわたります。これらを理解していないと、思わぬトラブルに巻き込まれたり、収益が上がらなかったりするリスクがあります。
一方、不動産の基礎知識を身につければ、リスクを回避しながら投資することも可能です。
不動産投資のメリット
不動産投資は「やめとけ」といわれる一方で、以下のように多くのメリットもあります。
- 価値がゼロになる可能性が限りなく低い
- レバレッジ効果が得られる
- 節税効果がある
- 保険代わりになる
- 手間や時間をかけずに運用できる
ひとつずつ見ていきましょう。
価値がゼロになる可能性が限りなく低い
不動産は物理的な資産であることから、経済情勢が悪化しても価値がゼロになる可能性が低いとされています。特に都市部の不動産は需要が高く、長期的に価値を維持できる傾向があります。
市況の影響を大きく受ける株式などと比較すると、価値が安定しているのが不動産投資のメリットです。
レバレッジ効果が得られる
不動産投資の魅力の一つに、レバレッジ効果があります。レバレッジとは、少ない自己資金で大きな資産を運用することを指します。
不動産の価格は高額ですが、ローンを利用することで、自己資金の数倍の価値がある物件を購入可能です。家賃収入でローン返済分をカバーできれば、少ない資金で大きな利益を得られる可能性があります。
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不動産投資の「レバレッジ効果」とは?
節税効果がある
不動産投資には、大きな節税メリットがあります。たとえば、不動産を購入すると減価償却費として建物の価値を経費に計上でき、その分、課税所得を減らせます。
また、不動産所得と他の所得を合算して「損益通算」を活用すれば、不動産投資で赤字が出た場合には、給与所得から差し引いて税金を抑えることが可能です。不動産投資は、さまざまな面で節税効果を得られるといえます。
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不動産投資で節税ができる仕組みを解説! 住民税・所得税・相続税を節税したいときの注意点は?
保険代わりになる
不動産投資は、ローンを組む際に団体信用生命保険(団信)に加入することで、生命保険の代わりとして機能します。
団信とは、ローンの契約者が亡くなるなどもしものことがあった場合に、残債が保険金で支払われる仕組みです。万が一の場合にも家族に経済的負担をかけずに、完済済みの不動産を資産として残すことができます。
不動産投資は、資産形成と保険対策を同時に行える運用方法だといえるでしょう。
手間や時間をかけずに運用できる
不動産投資は、他の投資方法と比べて手間や時間をかけずに運用できる点がメリットです。物件管理を不動産管理会社に委託することで、日常的な管理業務や入居者対応を任せることができます。
また、不動産投資は株式のように頻繁に市場をチェックする必要がありません。このため、投資家は本業に専念しながら、資産運用をすることが可能です。
不動産投資の失敗を避けるために必要なこと

メリットが多い不動産投資ですが、失敗を避けるためには以下のポイントを押さえておくことも大切です。
- 不動産や市況について学ぶ
- 不動産投資の目的を明確にする
- 信頼できるパートナーを見つける
- 一定の資金を貯める
- 利回りだけで物件を選ばない
- 投資物件を購入する前に綿密なシミュレーションを行う
それぞれ見ていきましょう。
不動産や市況について学ぶ
不動産投資で成功するためには、市場の動向や不動産の基礎知識を学ぶことが重要です。
知識が不足していると、誤った情報に基づいて高値で物件を購入してしまうリスクがあります。セミナーに参加したり、関連書籍を読んだりして、最新の情報を常に確認するようにしましょう。情報の偏りを避けるために、複数の情報源から学ぶことも大切です。
不動産投資の目的を明確にする
不動産投資で成功するためには、目的を明確にすることが重要です。
たとえば、節税対策や安定した収入の確保など、目的に応じて選ぶべき物件は異なります。目的を明確にすると、適切な物件を選ぶことができ、投資で失敗するリスクを下げることが可能になります。
信頼できるパートナーを見つける
不動産投資を成功させるためには、信頼できるパートナーを見つけることが重要です。一人で不動産投資を進めると、知識不足から誤った判断をしてしまうリスクがあります。
物件選びや資金計画の作成など、プロの意見を参考にすることで、失敗を未然に防げるでしょう。信頼できる不動産会社を選ぶ際には、収益不動産の取引実績や評判、地域への精通度などを確認することが大切です。
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一定の資金を貯める
不動産投資で失敗しないためには、一定の資金を貯めておくことが大切です。資金が不足していると想定外の支出や修繕費用に対応できず、資金繰りが悪化するリスクがあります。
自己資金を多く持っていると金融機関からの融資を受けやすくなるほか、ローン返済の負担も軽減できます。目安として、物件価格の15〜30%程度の自己資金を準備するのが望ましいとされています。
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不動産投資に自己資金はいくら必要?自己資金別の購入できる物件価格と種別を紹介
利回りだけで物件を選ばない
不動産投資で失敗しないためには、利回りだけで物件を選ばないことが重要です。利回りが高い物件は魅力的に見えますが、リスクも伴います。
物件の築年数や設備、周辺環境、将来性などを総合的に判断しなければ、実際の収益が期待を下回る恐れがあります。利回りが多少低くても、長期的に安定した収益が見込める物件を選ぶことが賢明です。
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投資物件を購入する前に綿密なシミュレーションを行う
不動産投資で失敗しないためには、投資物件を購入する前に入念なシミュレーションを行うことが大切です。
ローン返済額や修繕費、賃料収入、空室率など、さまざまな条件を考慮して、長期的な収支計画を立てましょう。将来的な家賃の下落や金利変動にも備えておくことで、投資リスクを最小限に抑えられます。
不動産投資に向いているのはどんな人?
ここまでの内容を踏まえると、以下のような人が不動産投資に向いているといえます。
- 安定した収入がある人
- 不動産に興味がある人
- 学び続けることができる人
それぞれ説明しています。
安定した収入がある人
安定した収入がある人は、不動産投資に向いています。会社員や公務員のように、毎月の収入が一定の職業に就いていると、金融機関からの評価が高く、不動産投資ローンの審査に通りやすい傾向があるためです。
また、安定した収入があることで資金を貯めやすく、不動産投資のリスクを抑えることが可能です。
「不動産投資 年収」に関する記事はこちら
不動産投資に必要な年収は?融資審査で見られる項目と不動産投資のポイントを紹介
不動産に興味がある人
不動産に興味を持っている人は、不動産投資に向いています。情報収集や勉強が苦にならず、物件の選定や市場動向の調査を楽しみながら行えるでしょう。
興味を持っていると新しい情報を積極的に取り入れるため、タイミングよく物件を見つけられる可能性も高まります。
学び続けることができる人
不動産投資は、市場の動向や不動産について学び続けられる人に向いています。
税制や法律の変更、新しい投資手法など、学ぶべきことはなくなりません。業界ニュースや専門書籍、セミナーなどで知識を深めることが必要です。
常に最新の情報を得ることによって、適切な投資判断ができ、リスクを抑えることが可能になります。
まとめ
不動産投資は、初期コストが高いことやリスクがあることから「やめとけ」といわれる場合があります。
一方で、手間や時間をかけずに運用できたり、価値がなくなる可能性が低かったりと、投資初心者におすすめの投資方法でもあります。
綿密なシミュレーション作成や不動産の知識を習得することで、失敗を避けることは可能です。一人で判断をせずに、信頼できるパートナーを見つけましょう。
東急リバブルでは、地域に精通した不動産のプロがお客様のご要望にお応えしています。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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ワンポイントアドバイス
不動産投資で失敗しないためには、無理のある返済計画を立てないことが重要です。ローン返済中の修繕維持費や家賃の下落なども考慮して、長期的な計画を立てましょう。そうしたシミュレーションは自分でも作成できますが、プロに依頼するほうが精度も高く安心です。不動産会社では無料相談を実施していることが多いため、ぜひ活用してみてください。
この記事のポイント
Q. なぜ不動産投資は「やめておけ」と言われるのでしょうか?
A. 不動産を取得する金額が高い、リスクがあるなど理由はさまざまです。詳しくは「不動産投資はなぜ「やめとけ」といわれるのか」をご覧ください。
Q. 不動産投資のメリットは?
A. 不動産は価値がゼロになる可能性が低く、レバレッジ効果も得られます。詳しくは「不動産投資のメリット」をご覧ください。
Q. 不動産投資に向いている人はどんな人?
A. 不動産投資は安定した収入がある人や学び続けることができる人に向いている投資です。詳しくは「不動産投資に向いているのはどんな人?」をご覧ください