上半期の東京圏物流施設空室率8・4%
2026年10月02日
―コリアーズ、賃料は坪4900円で微増
コリアーズ・インターナショナル・ジャパンが公表した26年上半期の東京圏大型物流施設空室率は、年初比1・7㌽低い8・4%に改善した。新規供給20万2400坪に対してネットアブソープションは33万1500坪。市場に滞留していた空室の消化が進んだ。一方、中東情勢の緊迫化によるサプライチェーンの不確実性を背景に、第2四半期以降は製造業を中心に移転判断を保留する動きもみられた。
平均賃料は0・2%増の坪当たり4900円だった。新築物件は既存ストックとの競争から強気の設定を取りにくく、既存物件は大幅な増額がテナント退去を招いた例もあり、契約更改時の値上げ幅を抑制する動きが拡がりをみせた。リサーチ責任者の川井康平氏は「本格的な賃料上昇にはもう一段空室が減る必要がある」としている。
主な需要層のEコマース業種は、労働力確保と消費地へのアクセスを同時に満たす東京近郊を選んでいる。エリア別の空室率は、東京23区内が1・9%、千葉内陸が3・0%、外環道が3・7%と相対的に低い水準で推移。東京23区内の平均賃料は年初から2・8%高い坪当たり9100円となった。西東京では空室率が8・0㌽低下し、まとまった空室の消化が進む。
賃料相場が全体的に切り上がるなか、従来需給が緩んでいた圏央道沿いなどのエリアでも賃料条件の低廉さを理由とした成約がみられ始めた。圏央道茨城の空室率は20・0%と依然として高水準だが、年初から5・2㌽低下した。川井氏は「外環道沿いから国道16号沿いにかけての首都圏郊外はテナントの需要も強く、今後ほかのエリアと格差が生じるかが注目される」と指摘した。
(提供:日刊不動産経済通信)
