不動産売却,共有名義
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共有名義の不動産売却はどう進める?手順・税金・トラブル対策を網羅

執筆者プロフィール

辻本 剛士
辻本剛士
宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー1級

1984年8月3日生まれ、神戸・辻本FP合同会社代表。大学卒業後、医薬品・医療機器会社に就職し、在職中にFP1級、CFP、宅地建物取引士に独学で合格。会社を退職後、未経験から神戸で数少ない独立型FPとして起業。現在は相談業務、執筆業務を中心に活動している。
https://kobe-okanesoudan.com/

ざっくり要約!

  • 共有名義の不動産売却では、すべての共有者の同意が必要
  • 共有名義の不動産を売却する際に発生する仲介手数料や登記費用などは、各共有者の持分割合に応じて按分することが原則

共有名義の不動産売却は、単独名義の不動産売却とは異なり、共有者間の合意や手続きなど注意すべき点があります。
しかし、離婚などをきっかけに「共有名義の自宅を売却したい」と考えている方もいるのではないでしょうか。一般的な売却との違いが分からず「どのように進めればよいのだろうか」と悩む方も少なくありません。

本記事では、共有名義の基本的な仕組みから具体的な売却方法、実際の売却までの流れをみていきます。あわせてトラブルを避けながらスムーズに売却を進めるためのポイントについても解説するため、ぜひ参考にしてください。

不動産の「共有名義」とは?

不動産の共有名義

不動産は、個人が単独で所有することもできますが、複数人が共有することもできます。共有名義とは、1つの不動産を複数人が登記している状態です。

複数人で相続するケースや夫婦または親子が協力してマイホームなどを買う場合に共有名義となります。

・共有名義に関する記事はこちら
共有名義とは?
単独名義との違いやメリット、デメリットをわかりやすく解説

共有持分割合とは?

複数人が共有するとしても、持分は全ての共有者が同等とは限りません。

たとえば、3000万円の不動産を購入するにあたって、Aが2000万円を出資し、Bが1000万円出資したとすれば、持分の割合はA:B=2:1となります。

この割合を「共有持分割合」といいます。

共有者の権利

共有者は、不動産に対してさまざまな行為を行う権利を持っており、これを共有持分権といいます。

主な行為は以下の3つに区分され、それぞれ必要となる同意の範囲が異なります。

内容必要な同意
保存行為建物の修繕や所有権移転登記など単独で実施可能
管理行為賃貸借契約の締結など共有者の過半数の同意
変更・処分行為売却や分筆など共有者全員の同意

たとえば、兄弟3人で相続した実家を共有しているケースで考えてみましょう。

雨漏りが発生し、修繕を行う場合は「保存行為」にあたるため、1人の判断で修理を進めることができます。一方で、その家を第三者に貸し出す場合は「管理行為」に該当し、共有者の過半数の同意が必要です。

さらに、家を売却する場合や土地を分筆する場合は「変更・処分行為」にあたり、共有者全員の同意が求められます

共有名義の不動産を売却する5つの方法

共有名義の不動産売却方法

共有名義の不動産を売る方法は、次の5つです。

1.すべての共有者の同意を得て第三者に売却

先で述べた通り、共有名義の不動産を売るには、すべての共有者の同意が必要です。たとえば、A・B・Cの3人が共有している不動産の売却にAだけが反対している状態では、不動産を売ることができません。

不動産会社と締結する媒介契約書や買主と締結する売買契約書には、すべての共有者の署名・捺印と本人確認が必要です。

それ以外は、一般的な不動産売却と同様の手続きで売却できます。

2.自分の持分だけを売却

どんなに共有持分割合が少なくても、誰か1人が「売りたくない」といえばその不動産の”全部”を売ることはできません。しかし“全部”ではなく“自分の持分のみ”であれば、共有者の同意を得ず、自由に売却できます。

とはいえ、不動産の持分は形があるものではありません。「家の1階部分だけ」「特定の部屋だけ」「土地の一角だけ」など部分的に売却できるのではなく、あくまで自分が持っている持分だけの売却となります。持分売買の場合、基本的に売却価格は大幅に安くなる傾向にあります。

・「不動産の共有持分の売却」に関する記事はこちら
不動産の共有持分の売却はトラブルが発生しやすい?注意点を解説

3.共有者に売却

自分の持分を売る相手は、共有者であっても問題ありません。たとえば、A・B2人が共有する不動産のうちAの持分をBに売却すれば、その不動産はBの単独名義となります。

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4.司法手続きを経て売却

ほかの共有者の同意が得られない場合は、裁判所に申し立てを行い「共有物分割請求訴訟」を通じて売却を進める方法があります。

共有物分割請求訴訟では、不動産を物理的に分割する方法(現物分割)や、不動産を売却して得られた収益を持分割合に応じて分配する方法(換価分割)などが検討されます。

ただし、建物は構造上分割することが難しいケースが多く、実務上は売却して代金を分配する方法が検討されます。

手続きには時間や費用がかかるため、まずは共有者間での話し合いによる解決を目指し、最終的な手段として活用する位置づけとなります。

5.分筆して売却

土地のみを売却する場合は、分筆して売却する方法が有効です。分筆とは、1つの土地を複数に分け、それぞれを別の不動産として扱えるようにする手続きです。

それぞれの持分割合に応じた面積で土地を分け、所有権登記を行うことで、単独名義の不動産として売却や活用が可能になります。

たとえば、150㎡の土地を兄弟3人で共有している場合、それぞれ50㎡ずつに分筆することで各自が自由に売却したり、自宅を建てたりすることが可能です。

ただし、分筆後の土地は方角や日当たり、接道状況などに差が生じ、資産価値に違いが出る場合があります。

分け方によっては不公平感が生じ、トラブルにつながる可能性もあるため、事前に不動産会社などの専門家に相談し、適切な分割方法を検討することが重要です。

共有名義の不動産を売却するときの流れ

共有名義不動産,売却の流れ

共有名義の不動産も、売却の流れ自体は単独名義の不動産と同様、次の5ステップです。

  1. 事前準備
  2. 不動産会社への査定依頼
  3. 不動産会社と媒介契約を締結
  4. 売却活動の開始
  5. 売却代金の受け取り、物件の引き渡し

不動産会社と締結する媒介契約の締結やその更新契約、不動産の価格変更、売買契約、物件引き渡しに際しては、すべての共有者の署名・捺印が必要です。

必要書類

不動産売却に必要な書類も、単独名義の不動産と同様で次の通りです。

  • 権利証または登記識別情報
  • 実印および印鑑証明書
  • 本人確認書類
  • 固定資産税・都市計画税納税通知書
  • 管理規約・使用細則(マンションの場合)
  • 建築確認通知書・検査済証・建物図面など(一戸建ての場合)
  • 測量図(一戸建てや土地の場合)
  • 境界確認書

ただし、本人確認書類や実印、印鑑証明書はすべての共有者の分が必要になりますのでご注意ください。

必要書類の取得方法

ここからは、必要書類の主な取得方法と費用の目安についてみていきます。主な内容を以下の表にまとめました。

内容・用途取得方法費用の目安
登記識別情報・登記済権利証所有者であることを証明する書類購入時に交付済
境界確認書隣地との境界を明確にする書類土地家屋調査士に依頼数十万円程度
地積測量図土地の面積や形状を示す図面法務局で取得数百円程度
固定資産税・都市計画税納税通知書税額や評価額の確認に使用毎年自治体から送付

これらの書類は売却の進行に応じて必要となるため、早い段階でそろえておくと安心です。

なお、固定資産税・都市計画税納税通知書は毎年自治体から送付されるため、手元にない場合は市区町村で証明書を取得することも可能です。

・「地積測量図」に関する記事はこちら
地積測量図とは?取得方法や確定測量図との違いを解説
・「土地境界線立会い」に関する記事はこちら

土地境界線立会いとは?注意点や拒否時の対応・トラブル予防法も解説

委任状があれば代理人が売却手続きできる

委任状があれば代理人が売却手続きできる

共有者が多いと、売却手続きがスムーズに進みにくくなります。とくに、共有者の住んでいる地域がバラバラであったり、高齢の方がいらっしゃったりすると、すべての共有者の署名・捺印をもらうのも一苦労です。媒介契約やその更新契約、価格変更など、意思決定の遅れは、機会損失にもつながりかねません。

そこで、共有不動産をスムーズに売却するために「委任」という方法も検討してみましょう。

委任とは?

不動産売却における「委任」とは、売却手続きを代理人に代わってもらうことを指します。

共有不動産の売却にはすべての共有者の同意が必要になりますが、売却の手続きに関しては意思を示したうえで代理人に委任することも可能です。

たとえば、A・B・Cの3人が共有している不動産の売却で、B・CがAを代理人として委任すれば、Aが当事者かつB・Cの代理人となって1人で売却手続きを進めることができます。もちろん、共有者ではなく、第三者を代理人にすることも可能です。

委任の方法

不動産売却の手続きを代理人に委任するには、委任状を用意する必要があります。委任状に決まった書式はありません。不動産会社が用意してくれることもあるので、担当者に聞いてみましょう。

委任状に明記するものは、次の通りです。

  • 委任の内容
  • 本人の名前・住所・実印での捺印
  • 代理人の名前・住所・実印での捺印
  • 有効期限

委任の内容には、売却を委任する不動産の情報や委任したいことを記載します。たとえば、売買契約を委任したい場合はその旨を、媒介契約を委任したい場合はその旨を記載し、第三者が追記できないよう「以上」で締めると良いでしょう。

委任者、代理人ともに実印で捺印し、それを証明するため3ヶ月以内に取得した印鑑証明を添付します。

共有名義の不動産売却でかかる費用・税金と負担割合

共有名義の不動産売却でかかる費用・税金と負担割合

共有名義の不動産売却では、費用や税金の負担をめぐってトラブルが生じるケースも少なくありません。こうした問題を避けるためには、あらかじめどのような費用や税金が発生するのか、またどのように負担するのかを把握しておくことが重要です。

ここでは、売却時にかかる主な費用や税金と、負担割合の基本的な考え方についてみていきます。

売却でかかる費用・税金

まずは不動産を売却するうえで、どういった費用や税金が発生するのかを把握しておきましょう。主な項目は次のとおりです。

項目内容
譲渡所得税売却によって得た利益(譲渡所得)に対して課される税金
印紙税売買契約書に貼付する収入印紙にかかる税金
登録免許税抵当権抹消登記など、登記手続きにかかる税金
司法書士報酬登記手続きを依頼する司法書士への報酬
仲介手数料不動産会社に仲介を依頼した場合に支払う手数料

これらの費用のなかでも、高額になりやすいのが仲介手数料です。

仲介手数料は「物件価格×3.3%+6万6000円」が上限とされており、たとえば3000万円で売却した場合は最大105万6000円の支払いが発生します。

そのため、仲介手数料をはじめとした各種費用については、あらかじめ準備しておくことが大切です。

・「土地売却の費用」に関する記事はこちら
土地売却の費用はいくら?手数料・税金と費用を抑えるコツを伝授

費用は持分割合で按分

共有名義の不動産を売却する際に発生する仲介手数料や登記費用などは、各共有者の持分割合に応じて按分することが原則です。

たとえば仲介手数料などの費用が100万円発生した場合、夫婦で持分が夫70%、妻30%であれば夫が70万円、妻が30万円を負担する形になります。

費用負担をめぐるトラブルを避けるためにも、特別な事情がない限り持分割合に応じて分けることが基本となります。

使える可能性のある特別控除

不動産を売却して利益が出た場合は譲渡所得税が課されますが、要件を満たすことで「3000万円特別控除」の特例を適用できる場合があります。

この特例を活用することで、譲渡所得から最大3000万円を差し引くことができ、税負担を軽減することが可能です。

主な適用要件は以下のとおりです。

  • 売却する不動産が自宅(居住用財産)であること
  • 実際に居住していた、または住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却したこと
  • 親子や夫婦など特別な関係にある相手への売却ではないこと
  • 過去に同様の特例を一定期間内に利用していないこと

共有名義の場合でも、その家に住んでいるなどの各共有者がこ要件を満たしていれば、それぞれが最大3000万円まで控除を受けることが可能です。

なお、この特例を適用するためには確定申告が必要となるため、売却後は忘れずに手続きを行いましょう。

・「3,000万円特別控除」に関する記事はこちら
マンション売却で活用可能! 3,000万円特別控除とは?

相続による共有不動産のトラブル例

相続による共有不動産のトラブル例

相続によって不動産が共有名義になることは少なくありません。共有持分割合は細かく定めることができるため、公平に相続しやすいからです。

相続資産が自宅しかないような場合はとくに、相続人の共有となるケースが多くなります。

しかし「公平」であることだけを考えて相続すると、相続後にトラブルが発生してしまうことも。共有者が兄弟姉妹であっても、それぞれに家庭があれば、不動産の売却や活用の方向性が合わず揉めてしまうこともあるでしょう。

また、兄弟姉妹の共有だった不動産も、時が経てばその次の世代に所有権が移行します。時間が経てば経つほど、共有者同士の関係性は希薄になり、ますます売却や活用などの方向性が合いづらくなるものと考えられます。

その他にも、下記のようなトラブル事例があります。

事例①共有者が把握できない

相続登記が行われないまま相続が繰り返されると、共有者が誰であるか把握できなくなるケースがあります。

とくに長期間放置されている不動産では、相続人が世代をまたいで枝分かれし、人数が増えることで権利関係が複雑化しやすくなります。

共有者の一部が不明な状態では、売却に必要な同意を得ることができず、手続きを進めることが困難になります。また、戸籍の収集や相続関係の整理には時間と手間がかかるため、個人で対応するには限界があるでしょう。

こうした場合は調査費用などが発生するものの、司法書士に相談しながら相続関係を整理していくことが有効です。専門家に依頼することで、共有者の特定や必要な手続きをスムーズに進められます。

事例②売却価格で揉める

共有名義の不動産では、別の共有者に自身の持ち分を売却するケースもありますが、売却金額をめぐって意見が対立することも少なくありません。

売却する側は少しでも高く売りたいと考える一方で、購入する側はできるだけ安く取得したいと考えます。

このように価格面で折り合いがつかない場合は、まず不動産会社に査定を依頼し、客観的な相場を把握するとよいでしょう。市場価格を基準にすることで、感情的な対立を避けやすくなります。

事例③全共有者の合意が取れず売却できない

相続した不動産について売却したいと考えていても、ほかの共有者の同意が得られず売却できないことがあります。共有者のなかには売却を希望する方もいれば、そのまま保有したいと考える方もいるため、意見が対立することは珍しくありません。

共有名義が2人であれば、一方の持分をもう一方が買い取ることで解決できる場合もあります。しかし、名義人が複数に分かれている場合は意見をまとめることが難しく、合意に至らないケースも多いです。

このような場合は、裁判所に申し立てを行い「共有物分割請求」によって解決を図る方法が挙げられます。

ただし、最終的な分割方法や結果が必ずしも自身にとって納得のいく内容になるとは限らない点には注意が必要です。

離婚による共有不動産のトラブル例

離婚による共有不動産のトラブル例

離婚時に持ち家があり、夫婦の共有となっている場合もトラブルが起きやすい傾向にあります。たとえば、夫は「売りたい」と主張し、妻が「住み続けたい」と主張すれば、話は平行線に。住宅ローンが残っていれば、名義変更も容易ではありません。

離婚後も共有の状態を維持したまま妻や子が住み続けることもできますが、その場合、元夫の住宅ローンの返済が滞ったら自宅が差し押さえられ、競売にかけられてしまうリスクがあります。元妻の持分は侵害されないとしても、元夫の持分が第三者に移行すれば、元妻は住み続けたり、処分したりすることができなくなってしまう恐れがあります。

下記に、離婚による共有不動産のトラブル事例と対策を紹介します。

事例①離婚後に片方が家を独占使用

離婚後も夫と共有名義のままとなっている住宅に、妻だけが住み続けるケースがあります。
このような場合、夫が持分割合に応じた家賃の支払いを求めることがあり、それに妻が応じず意見が対立することもあります。

また、片方が住宅ローンを滞納するリスクや、固定資産税などの費用負担をめぐる問題が生じる可能性もあるため、離婚時には共有状態を解消しておくことが望ましいです。

共有状態を解消する方法は主に以下の2つです。

  • どちらかが相手に持分を売却する
  • 2人で協力して売却し、代金を分配する

離婚後に一方が住み続ける場合は持分の買い取りを、どちらも住まない場合は売却を検討するとよいでしょう。

事例②離婚後も共有持ち分の住宅ローンの支払い義務が発生

離婚して家を出た後であっても、住宅ローンの残債がある場合は、原則として銀行との契約に基づき、返済義務が継続します。しかし、実際には住んでいないにもかかわらず返済負担が生じるため、不公平感からトラブルに発展するケースも多いです。

このような状況を避けるためには、前述のトラブルと同様に、一方が持分を買い取って単独名義に変更する方法や、不動産を売却してローンを完済する方法などが考えられます。

ただし、単独名義に変更する場合、変更方法によって贈与税や司法書士への報酬、登録免許税などの費用が発生する可能性があります。

共有名義の不動産売却をスムーズに進めるポイント

共有名義の不動産売却をスムーズに進めるポイント

共有名義の不動産を売却する場合、関係者が複数いることから、単独名義の不動産と比べてトラブルが生じやすい傾向にあります。

スムーズに売却を進めるためには、あらかじめ押さえておくべきポイントを理解しておくことが大事です。ここでは、共有名義の不動産をスムーズに売却するためのポイントをみていきます。

1.窓口になる担当者を決めておく

共有名義の不動産を売却する際は、共有者全員で手続きを進める必要があるため、連絡や意思決定を円滑に行うための調整役を決めておくとよいでしょう。窓口となる担当者を明確にすることで、情報共有や調整がしやすくなります。

一方で、売却には不動産の知識だけでなく、法律や税金などさまざまな分野への対応が求められます。そのため、経験豊富な不動産会社に相談し、間に入ってもらうのも効果的です。第三者のサポートが入ることで、手続きを進めやすくなります。

2.仲介は信頼できる不動産会社に依頼する

共有名義の不動産を売却する際は、売却実績が豊富で信頼できる不動産会社に依頼することで、手続きを円滑に進められます。経験豊富な担当者であれば、さまざまなケースの売却事例を経験してきているため、効果的なアドバイスが期待できるでしょう。

また、不動産会社を選ぶ際は、1社だけで判断するのではなく、複数社に査定や相談を依頼し、提案内容や対応を比較したうえで選ぶことが大切です。

査定価格だけでなく、売却方針やサポート体制なども含めて総合的に判断するとよいでしょう。

3.余裕をもって売却のスケジュールを組む

不動産の売却は、査定から引き渡しまで数カ月かかることが一般的です。さらに共有名義の場合は、共有者間での合意形成や条件調整が必要となるため、想定以上に時間がかかることも珍しくありません。

こうしたなかで急いで売却を進めてしまうと、条件面で納得できないまま契約に至り、売却後のトラブルにつながるおそれがあります。

共有名義の不動産を売却する際は、あらかじめ余裕をもったスケジュールを組み、無理のない形で進めていきましょう。

まとめ

共有名義とは、1つの不動産を複数人で所有している状態を指します。共有名義の不動産は、単独名義と比べて売却方法や手続きが複雑になりやすく、共有者間の合意や費用負担をめぐってトラブルになることも少なくありません。

共有名義の不動産を売却する場合、すべての共有者の同意を得て第三者に売却する方法のほか、共有者に持分を売却する方法などがあります。スムーズに売却を進めるためには、窓口となる担当者を決めておくことや、信頼できる不動産会社に依頼することがポイントとなるでしょう。

まずは不動産会社に相談し、売却方法や価格、進め方などの提案を受けながら進めていくことが大事です。

この記事のポイント

共有名義の不動産を売却する方法は?

共有名義の不動産を売却する場合、すべての共有者の同意を得て第三者に売却する方法があります。
共有名義の不動産を売るには、すべての共有者の同意が必要です。たとえば、A・B・Cの3人が共有している不動産の売却にAだけが反対している状態では、不動産を売ることができません。不動産会社と締結する媒介契約書や買主と締結する売買契約書には、すべての共有者の署名・捺印と本人確認が必要です。
それ以外は、一般的な不動産売却と同様の手続きで売却できます。または自分の持分だけを売却するなどの方法もあります。

詳しくは「共有名義の不動産を売却する5つの方法」をご覧ください。

共有名義の不動産を売却するには?

共有名義の不動産を売却する際に発生する仲介手数料や登記費用などは、各共有者の持分割合に応じて按分することが原則です。
たとえば仲介手数料などの費用が100万円発生した場合、夫婦で持分が夫70%、妻30%であれば夫が70万円、妻が30万円を負担する形になります。

詳しくは「共有名義の不動産売却でかかる費用・税金と負担割合」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

辻本 剛士

相続によって共有名義となった不動産を放置したままにすると、新たな相続が発生するたびに相続人が枝分かれし、権利関係がさらに複雑化していきます。その結果、売却や活用の判断が難しくなり、解決までに時間や手間がかかるおそれがあります。
こうした状況を避けるためにも、次の世代に引き継ぐのではなく、できるだけ自身の代で整理・解決できるよう取り組んでください。

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