金子国交相、新築M価格高騰緩和へ対策

2026年09月07日

―閣議後会見で「総合的に取り組む」明言

 国土交通省は新築マンションの過度な価格高騰を和らげるための対策に乗り出す。短期転売など投機的な取引の横行が価格を吊り上げる一因になっているとみて、27年度税制改正要望に必要な措置を盛った。課税強化を通じた転売抑制を視野に入れているようだ。金子恭之国交相は4日閣議後の記者会見で、マンション価格が上昇を続け、実需層が入手できない状況を「重要な問題と認識している」と明言。「投機的取引の抑制に留まらない総合的な対策を講じていく必要がある」と強調し、来年度も住宅取得の負担軽減や空き家を含むストック活用に取り組む方針を示した。

 不動産経済研究所の調査では、東京など首都圏1都3県の7月の新築分譲マンション平均価格は前年同月比63・7%増の1億6493万円。東京23区は前年7月の倍額となる2億6520万円と、首都圏、都区部ともに過去最高を更新した。港など都心6区に限ると平均額は4億3699万円。建築費高騰などで供給が細り、一部の都心物件が平均価格を押し上げる構図だが、東京市部の平均も1億円台に乗るなど消費者が購入に二の足を踏む状況に拍車が掛かる。

 他方、長期金利の上昇に伴い住宅ローン金利も上向く。住宅金融支援機構によると「フラット35」の9月の最低金利は3・46%。現行制度になった17年10月以降の最高値だ。住宅価格と金利の上昇で購入のハードルがせり上がり、東京のマンション市況には陰りも出てきた。一部物件の需要が剥がれ、値下げの事例が増えた。会見で金子大臣は「国民一人ひとりがニーズに応じて住まいを選べる環境作りが必要だ」と述べ、投機的取引を抑える必要性を強調した。ただ抑制策も時期と手法を誤れば必要以上に市況を冷やしかねない。税制改正には慎重な制度設計が求められる。

(提供:日刊不動産経済通信)

最新のニュース