住団連、26年版住生活産業ビジョン策定

2026年09月03日

―建物価値の適正評価へ「車検の住宅版」

 住宅生産団体連合会は、今後約10年の住宅業界の取り組みの指針をまとめた「住生活産業ビジョンVer.2026」を策定した。基本方針として「良質な住宅ストックの形成」「良質な住宅を選択できる社会の実現」などを盛り込んだ。国が3月に閣議決定した住生活基本計画の「多様なライフスタイルやライフステージ等に対応した質の高い住生活の持続的な実現」に向けた取り組みを踏まえ、2021年版を改定した。

 新ビジョンでは、建物の価値が適切に評価されるよう新たな住宅査定方法の構築を国に訴える方針を示した。現状では築年数により資産価値が決まるが、建物性能や維持保全の取り組みが売却時に適正に評価されることを求める。平松幹朗専務理事は「車検制度の住宅版だ。最重要の取り組みの1つ」と話した。住宅の資産価値を適正に評価するため、新築時の性能や修繕履歴を管理し、売買時に不動産業者が確認できるデータベースの整備が必要となる。平松氏は「国土交通省など公的機関によるお墨付きが要る」と指摘した。

 住宅税制の改革も要望する。具体的には、消費税の取得時の一括課税から毎年の住宅サービスの消費に対する課税方式への見直し、その考え方を前提とした軽減税率の適用、住宅の上物への固定資産税の廃止を含めた保有課税の見直し、不動産取得税・登録免許税などの流通課税の軽減・廃止、電子契約の合理化を欠く印紙税廃止などを例示した。新ビジョンには新たに「住生活リテラシーの向上」も明記した。住宅性能や維持管理が資産価値に与える影響や、税金や金融の仕組みを消費者に伝えていく。国には初等中等教育段階から住宅が安全性や健康、地球環境に与える影響を学ぶ住教育カリキュラムの体系的な推進などを期待する。

(提供:日刊不動産経済通信)

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