国交白書発刊「インフラで経済成長を」

2026年07月21日

―国交省が最新版、生産性向上策など紹介

 国土交通省は全省の施策を示す年次報告書「国土交通白書」の26年度版を17日に公表した。主題に「経済成長を牽引するハード・ソフトのインフラ」を掲げ、インフラ整備の進ちょくや生産性向上の取り組みを紹介した。冊子の分量は二部構成の全316頁で前年とほぼ同じだが、物流施策の説明を手厚くしたほか、リニア中央新幹線など交通関連の施策にも触れ、防災など危機管理を含む成長投資の必要性を説いた。第二部では観光やDX、環境対応、海外展開などの主要施策を掲載。第5章の「不動産業の動向と施策」では地価や住宅市況、不動産投資動向などを網羅的に載せた。

 人口減少が進む中、インフラの整備と維持管理を成長への踏み台にする施策の紹介に重心を置き、積極投資の必要性を強調した。欧米など海外諸国の先進的な取り組みに対し、日本国内ではインフラの老朽化が成長の阻害要因になりかねないとの問題意識を提示した。新技術の活用について、民間部門のAI投資額は米国が約2860億ドルと主要国で最も多いのに対し、日本の投資実績は約11億ドルと250倍以上の開きがあることを紹介し、技術革新を急ぐ重要性を説いた。

 半導体産業の集積による街づくりや「交通空白」の解消など旬の話題を扱った53本のコラムも掲載。今春に実施した事業者向け意識調査の結果も載せた。学識者やタレントらへの6本のインタビュー記事では、経済学や造船、鉄道・交通、建設業のAI活用など多面的な切り口でインフラ整備の考え方を紹介した。

 金子恭之国交相は17日の閣議後の会見で白書の内容について「インフラと経済社会の課題が同時に解決されるような豊かな未来を展望した」と述べた。

(提供:日刊不動産経済通信)

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