不動産市況レポート2026年6月度の不動産市況

中古マンション成約平米単価、2ヶ月連続で下落

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は7月10日、2026年6月度首都圏(一都三県)不動産市場の動向を発表しました。中古マンションの成約平米単価は前年同月比で2ヶ月連続の下落となり、成約件数も3ヶ月連続で減少しています。在庫件数も4ヶ月連続で増加しており、市場の変調がより鮮明になってきました。

首都圏中古マンション

項目 2026年6月成約物件の平均 対前年同月
平米単価 82.64万円/㎡ -0.8%
件数 4,241件 -1.3%
価格 5,208万円 -0.02%
専有面積 63.02㎡ +0.8%
築年数 27.48年 +0.52年
在庫件数 45,995件 +3.5%

(参考:東日本不動産流通機構

 2026年6月に成約した首都圏中古マンションの平均平米単価は、前年同月比-0.8%の「82.64万円/㎡」でした。ほぼ横ばいながら2ヶ月連続の下落となり、2020年5月から続いてきた上昇局面は転換点を迎えています。成約件数も同-1.3%と3ヶ月連続で減少しました。在庫件数は同+3.5%と4ヶ月連続で増加しており、市場に出回る物件が積み上がりつつあります。

エリア 2026年6月成約㎡単価前年同月比 2026年6月成約件数前年同月比
東京都区部 +1.5% -12.8%
東京都多摩 +5.5% +7.4%
横浜・川崎市 +7.8% +6.9%
上記除く
神奈川県
+5.5% +7.2%
埼玉県 +6.1% +2.9%
千葉県 +20.5% +19.0%

(参考:東日本不動産流通機構

 エリア別に見ると、成約平米単価は全エリアで前年同月を上回りました。東京都区部は+1.5%と、2020年5月から74ヶ月連続の上昇です。それでも首都圏平均が下落しているのは、単価水準の高い東京都区部の成約件数が同-12.8%と6ヶ月連続で減少し、相対的に単価の低い周辺エリアの成約割合が高まっているためです。成約件数は東京都区部以外のすべてのエリアで増加しており、なかでも千葉県は成約件数・成約平米単価ともに大きく伸びました。

首都圏中古戸建

項目 2026年6月成約物件の平均 対前年同月
価格 4,006万円 +1.7%
件数 2,019件 +3.9%
土地面積 145.20㎡ +0.6%
建物面積 102.73㎡ -0.8%
築年数 25.24年 +1.47年
在庫件数 22,893件 -1.9%

(参考:東日本不動産流通機構

 2026年6月に成約した首都圏中古戸建の平均価格は、前年同月比+1.7%の「4,006万円」で、6ヶ月連続の上昇となりました。成約件数は同+3.9%と3ヶ月連続で増加しています。在庫件数は同-1.9%と5ヶ月連続で減少しており、在庫の積み上がりが続く中古マンションとは対照的な動きです。

エリア 2026年6月成約㎡単価前年同月比 2026年6月成約件数前年同月比
東京都区部 +2.5% -5.4%
東京都多摩 -4.8% -2.0%
横浜・川崎市 +1.5% +11.1%
上記除く
神奈川県
+12.1% +11.2%
埼玉県 +5.0% +4.5%
千葉県 +8.3% +6.2%

(参考:東日本不動産流通機構

 成約件数は、東京都区部が前年同月比-5.4%と4ヶ月連続で減少し、東京都多摩も同-2.0%と3ヶ月ぶりに減少しました。一方、神奈川県では横浜・川崎市、それ以外の地域とも1割を超える増加となっています。成約価格は東京都多摩が同-4.8%と6ヶ月ぶりに下落したものの、その他のエリアでは上昇が続き、とくに横浜・川崎市を除く神奈川県は同+12.1%と高い伸びを示しました。

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「マンションすまい・る債」応募が過去最高ペース

 住宅金融支援機構は6月30日、マンション管理組合向け債券「マンションすまい・る債」の令和8年度応募状況を発表しました。募集開始から約2ヶ月経過した6月19日時点の応募組合数は911組合と前年同営業日比で約1.5倍にのぼり、過去最高のペースで推移しています。

マンションすまい・る債とは

マンションすまい・る債 4つのうれしいポイント

(出典:住宅金融支援機構

 マンションすまい・る債は、マンション管理組合による修繕積立金の計画的な積立てをサポートするため、住宅金融支援機構が国の認可を受けて発行する利付10年債です。1口50万円から購入でき、毎年1回利息を受け取れるほか、大規模修繕などで資金が必要になった場合には手数料無料で中途換金できる仕組みになっています。

 令和8年度募集分は、10年満期時の年平均利率(税引前)が2.000%と、令和7年度の0.525%から大きく引き上げられました。金利のある世界が戻ってきたなかで、修繕積立金を「ただ寝かせておく」のではなく、安全性を確保しながら運用しようという管理組合の意識の高まりが、応募増加の背景にあると考えられます。

「管理の質」が問われる時代に

 令和8年度は、管理計画認定やマンション管理適正評価制度において一定の評価を取得したマンション向けに利率を上乗せする制度が拡充されました。上乗せ対象の応募組合数は全体の22.7%を占めています。適正管理に取り組むマンションほど有利な条件で積立てができる設計であり、管理組合の運営姿勢が金銭面の差となって表れる時代になりつつあります。

 なお、マンションすまい・る債の令和8年度の応募期間は10月9日までですが、先着順のため、応募口数が募集口数に達した時点で受付終了となります。

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