重要事項説明書
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重要事項説明書とは?契約前に知っておくべき内容・チェックポイントを解説

執筆者プロフィール

桜木 理恵
資格情報: Webライター、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。その他信託銀行にて不動産事務として勤務経験あり。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」所持。
https://x.com/sakuragirie

ざっくり要約!

  • 重要事項説明書には、対象不動産の概要や権利関係、取引条件、法的制限などが記載されている
  • 条件を満たせば、パソコンやスマートフォンを利用してオンラインで重要事項説明を受けるIT重説も可能

「重要事項説明書」は、その名のとおり対象不動産の重要事項が書かれた書面です。購入する意思が固まっていたとしても、疑問や不安があれば理解できるまで説明してもらい、納得したうえで売買契約に臨みましょう。

本記事では、重要事項説明書に記載されている内容と、その中でも購入者が確認すべきチェックポイントを分かりやすく解説します。

IT重説に関することや、重要事項説明でよくあるトラブル事例も紹介しますので、不動産の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

記事サマリー

重要事項説明書とは

重要事項説明書とは

重要事項説明書とは、宅地建物取引業法(以後「宅建業法」)によって定められた書面です。

不動産会社(宅地建物取引業者)は当事者に対して重要事項説明書の交付が義務付けられており、不動産の売買契約に先立ち宅地建物取引士が説明するものです。

重要事項説明書について、より詳しく解説します。

定義

重要事項説明書とは、買主(借主)が売買契約(賃貸借契約)を締結すべきか否かを判断するのに必要な情報を伝えるために、不動産会社が交付する書面です。

買主(借主)が対象不動産についてよく知らずに契約してしまい、損害を被るなどトラブルに発展することがないようにするのが目的です。

重要事項説明書には、対象不動産の概要や権利関係、取引条件、法的制限などが記載されています。

重要事項説明書と契約書の違い

重要事項説明書と売買契約書には、明確な違いがあります。

重要事項説明は買主に対して行うもので、対象となる不動産や取引条件などを説明するのが目的です。

一方で売買契約書は、売主・買主の取引に関する合意を確認するための書類で、契約内容や条件、特約条項、契約解除に関する取り決めが記載されています。両者が納得のうえ署名・押印したら、売買契約成立です。

・「売買契約」に関する記事はこちら
不動産の売買契約とは?簡単にわかりやすく解説!

重要事項説明の実施時期・場所・担当者

重要事項説明はいつでも良い訳でなく、かならず売買契約を締結する前に行わなければなりません。また説明するのは宅地建物取引士でなければならず、その証明として宅地建物取引士証を提示する義務があります。

なお重要事項説明をする場所について制限はなく、条件を満たせばオンラインでも可能です。

重要事項説明書の記載事項は大きく分けて3つ

重要事項説明書の記載事項は大きく分けて3つ

重要事項説明書は、大きく「取引物件に関する事項」「取引条件に関する事項」「その他の重要事項」の3つのパートに分かれます。

ここからは、マンションの重要事項説明書を例に解説します。

引用:FRK標準重要事項説明書の見方|一般社団法人 不動産流通経営協会

重要事項説明書の取引建物に関する事項

「取引建物に関する事項」として、売買対象となる建物の現況や権利関係などが記載されます。

物件の所在地・種類・構造・床面積

マンション(区分建物)の所在地・種類・構造・床面積や、敷地権の目的となる土地の詳細が登記事項証明書のとおりに転記されます。

ちなみに敷地権とはマンション(区分所有建物)の敷地に関する権利のことで、敷地権となっているマンションは、建物と敷地を切り離して売却することはできません。

登記された権利の種類

権利部(甲区)には、現在の建物所有者の情報、所有権移転の仮登記や差押えの登記など所有権にかかる権利に関する事項の有無が記載されます。

権利部(乙区)には所有権以外の権利が記されます。具体的にはローンを組んでマンションを購入した場合に、この欄に抵当権の詳細が記載されることとなります。

法令(都市計画法・建築基準法)に関する事項

不動産には関連する法律が多数あり、法上の制限を知らずに不動産を購入した場合、不動産を使用・処分等するうえで、思わぬ支障が発生し損害を被ることがあります。そのようなことを防ぐため、法令に関する事項は重要事項として記載されているのです。

建築される建物の種類や階数、面積などに影響する「都市計画法」や、建ぺい率や容積率、高さ制限など建物の建築に影響する「建築基準法」による制限が記載されます。

上下水道・電気・ガスの整備状況

利用可能なライフライン設備の状況、または今後整備される予定があればその時期と負担金が記載されます。

造成宅地防災区域内かどうか

造成宅地防災区域とは、宅地造成工事規制区域外の造成宅地で、地震等による崖崩れや土砂流出等の災害発生の恐れがあるとして都道府県知事が指定する区域です。

この項目のチェックがあるかで、造成宅地防災区域の区域内か否かを確認することができます。

アスベスト(石綿)使用の調査内容

現在は使用禁止のアスベストですが、2006年8月以前に建築に着手した建物にはアスベストが使用されている可能性があります。

宅地建物取引業者はマンションのアスベスト使用有無の調査の実施は義務づけられていないものの、調査の結果が記録されていれば次の記録内容を説明しなくてはなりません。

  • 調査の実施機関
  • 調査実施の日付
  • 調査範囲
  • アスベストの使用の有無及び使用箇所

アスベストの調査結果の記録からは判明しない項目に関しては、売主に補足情報を求め、それでも判明しなければその旨を説明します。

水防法に基づく水害ハザードマップにおける所在地

不動産購入の意思決定において水害リスクに関する情報は重要な要素となるため、重要事項説明時には水害リスクについて説明されます。

通常は重要事項説明書とは別に、役所のホームページ上や窓口で入手したハザードマップ(洪水・雨水(内水)・高潮・津波・土砂災害など)が用意され、対象不動産の位置や危険度、避難場所が明示されます。

また自治体によっては、水害の履歴があった場所をリストアップしており、対象不動産が該当する場合はその内容が記載されることがあります。

市区町村で水害ハザードマップを作成していない場合は、その旨が説明されます。

重要事項説明書の取引条件に関する事項

 重要事項説明書の取引条件に関する事項

重要事項説明書における取引条件は契約の解除や、違約金・損害賠償など理解しておくべきポイントが多いです。それぞれ詳しく解説します。

売買代金およびその他の金銭について

対象物件の売買代金とそれ以外に必要な金銭について記載されます。売買代金以外にかかる金銭は、固定資産税・都市計画税の精算金やマンション管理費や修繕積立金の精算金、手付金などです。

ここに記載される金銭は、売主・買主間で直接授受されるものに限られ、第三者に支払う諸費用(仲介手数料や登記費用など)は記載されません。

契約の解除

「契約の解除に関する事項」は契約の存否に関わる重要な事項です。
契約締結後に、どのような場合であれば解除ができるのかについて記載されています。

手付解除

売主は手付解除が可能な期日内に買主から受領済みの手付金返還し手付金と同額の金員を支払うことで手付解除が可能です。

一方、買主は手付解除が可能な期日内であれば、支払済みの手付金を放棄することで解除できます。

引渡し完了前の滅失・毀損による解除

引渡し完了前に天災地変などにより滅失・毀損し売買契約が履行できなくなったときには、契約の解除が可能です。

なお売主は受領済みの手付金を無利息で返還する必要があります。

融資利用の特約による解除

後に解説する「金銭の貸借のあっせん」に関連した解除条項で「ローン特約」とも呼ばれます。

住宅ローンの本審査は売買契約締結後に行われます。

  • 住宅ローンの本審査が通らなかった
  • 満額借りることができなかった

万が一、上記のような状態が生じた場合、買主保護の観点から、「融資利用の特約」を結び買主へ白紙解除が認められるようにするのです。解除期日前に買主から売主に通知をすることで違約金などの問題も生じません。

金融機関や借入額、金利など、できるだけ詳しく明記しておきましょう。予定していた金融機関で希望する借入(金額・返済期間・金利)ができないときは、ローン特約によって解除が可能です。

ただしローン特約について詳細を明記していない場合、希望とは異なる借入を強いられるケースもあり、注意が必要です。

なおローン特約による解除の場合は、支払い済みの手付金も返還されます。

譲渡承諾の特約による解除

譲渡承諾の特約による解除は、マンションの敷地が賃借権の場合、つまり敷地権の譲渡に関し地主の承諾書が必要になる取引で適用されます。

この承諾書が取得できなかった場合には、買主は支払済みの手付金の返還を受け、売主は受領済みの手付金を返還し、契約解除できます。

なお、譲渡承諾を不要とする覚書が取り交わされている場合は、この解除条項は適用になりません。

契約違反による解除

相手方が売買契約に係る債務の履行を怠った場合(遅延したとき)、以下のステップを踏んだのち、売買契約を解除できることが記載されています。

  • 書面で相当の期間を定めて債務の履行を催告
  • その期間内に履行がされない

契約違反による解除については、違約金を請求できます。違約金については後ほど解説します。

供託や保険の加入

宅建業者が売主である場合、買主保護を目的とし、一定額を超える手付金等を受領する場合には宅建業者に手付金等の保全をするため供託や保険に加入する義務が課せられます。

この保全措置の有無や、保全の方式、保全機関が記載されます。

損害賠償額の予定・違約金

契約違反による解除をする場合、解除と同時に相手方に違約金の請求が可能です。
この違約金をあらかじめ取り決めた場合には重要事項として説明します。
違約金の額には売買代金の10~20%の間で定められることが一般的です。

ただし、違約金を取り決めたからといって契約の履行請求権を失うわけではありません。

たとえば買主が自己都合で契約を撤回したいと申し出た場合でも、買主に違約金を請求して契約解除をするのか、契約の履行を求めるのかは売主次第です。

支払金、預り金の保全措置(宅建業者自らが売主の場合)

支払金、預り金とは売主・買主から宅建業者が預かる金銭を指し保全措置を講じるか否かは宅建業者の任意です。ここではその保全措置の有無が記載されます。

なお、支払金、預り金は以下のものは除外されます。

  • 受領する額が50万円未満
  • 宅建業法第41条または第41条の2の規定により保全措置が講じられている手付金
  • 売主又は交換の当事者である宅建業者が登記以後に受領するもの
  • 仲介手数料等の報酬

金銭の貸借のあっせん

不動産会社の提携ローンを利用する場合は「あっせん有」、それ以外のローンを利用する場合は「あっせん無」にローンの詳細が記載されます。

売買契約書に明記されたローンのみが「融資利用の特約による解除」の対象になることにも注意が必要です。

なお、売買契約書に金利や返済期間が記載されていない場合は、重要事項説明書に明記されているか確認するようにしましょう。

契約不適合による修補請求

目的物が契約内容に適合していない場合、売主が買主に対して負う責任を「契約不適合責任」といいます。

この契約不適合責任は任意規定のため、買主・売主の合意により、責任範囲を限定すること、通知期間を短縮・伸長することや責任を免責とすることが可能です。

売主にとっても、引渡し後に負うべき責任の概要は重要なため、取り決めた内容と記載された事項に間違いがないか確認することが大切です。

担保責任の履行に関する措置

前述した契約不適合責任の履行に関して、保証保険契約等の締結やその他の措置を講ずるか否かの説明がされます。

履行に関しての備えをする場合には、備考欄に保険(保証)を行う機関の名称・商号や保険(保証)期間などの詳細が記載されます。

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重要事項説明書のその他重要な事項

重要事項説明書のその他重要な事項

宅建業者は上記以外の事項でも、相手方に告知すべき重要な事項は説明する必要があります。その時点で売主が把握している事情は全て記載することが、後のトラブル防止に役立ちます。

以下はその他重要な事項の具体例の一部です。

  • 越境・境界:境界に関する取り決めや隣地との紛争、越境状況など
  • 騒音・振動・異臭等:一般的には気になると思われるもの
  • 心理的な瑕疵:売買物件、その近隣での自殺や殺人事件、ゴミ屋敷等
  • 環境的瑕疵:ゴミ処理場・葬儀場・墓地・ギャンブル施設等
  • 過去の浸水被害
  • 近隣の建築計画
  • 相隣関係(町内会の取り決めなど)

区分所有建物(マンション)の重要事項

区分所有建物であるマンションは、土地や一戸建てとは性質が異なるため、重要事項説明書に記載されている内容も異なります。

ここでは、主な項目を紹介します。

  • 敷地に関する権利の種類及び内容
    敷地の権利の種類(所有権・借地権)や持ち分の割合、敷地権が登記されているか否か
  • 共有部分に関する規約等の定め
    共有部分の範囲(共用廊下・階段など)と規約の定めの有無
  • 専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約等の定め
    専用部分の用途(住居専用など)・ペットの飼育・楽器の演奏・リフォーム等に関する制限について
  • 専用使用権に関する規約等の定め
    専用使用できる範囲の有無とその使用料(バルコニーや専用庭、駐車場など)、空き状況など
  • 管理費・修繕積立金等について
    管理費・修繕積立金の月額や滞納している住戸の有無、その滞納額、修繕積立金の総額など
  • マンション管理の委託先
    管理会社の名称や住所、連絡先、管理形態(全部委託・日勤・巡回など)について
  • 建物の維持修繕の実施状況の記録
    大規模修繕の実施の有無や実施時期、工事の内容、今後の予定など

重要事項説明の電子化|IT重説

重要事項説明の電子化|IT重説

重要事項説明は対面で行うことが義務付けられていましたが、制度が改正されたことでオンラインによる重要事項説明(IT重説)が可能になりました。

ただしIT重説を実施するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

ここではその条件と、メリット・デメリットについて解説します。

IT重説とは?行うための条件も解説

IT重説とは、パソコンやスマートフォンを利用して、オンラインで重要事項説明を受ける方法をいいます。

2017年には賃貸契約に対するIT重説が認められ、その後2021年には売買契約でも可能になりました。

ただし、いくつかの条件を満たす必要があります。

  • 重要事項説明書を事前に交付(電子もしくは郵送)しておく
  • ネット回線やWi-Fiを整備し、安定したインターネット環境を用意する
  • 宅地建物取引士証をカメラにかざし、説明する相手側に書面に記載された宅地建物取引士と同一人物であることを確認してもらう
  • 説明する相手側に顔写真付き身分証明書を画面越しに提示してもらい、本人確認をする
  • スタンプ機能や改変防止措置のある電子契約サービスを利用して、電子署名を利用する

IT重説のメリット・デメリット

IT重説は対面する必要がないため、日程調整がしやすく、交通費や身体的負担がかからないのがメリットです。また重説の記録を録画して残せるため、万が一トラブルになった際は証拠として使えます。

IT重説のデメリットは、ネットワーク環境を整えなければならず、ビデオ通話ツール(アプリ)が必要になる点です。日頃からパソコンやスマートフォンを使い慣れていない方にとっては、ハードルが高いかもしれません。

重要事項説明書で購入者が確認すべきチェックポイント

重要事項説明書で購入者が確認すべきチェックポイント

重要事項説明書で購入者がチェックすべきポイントについて、詳しく解説していきます。

土地・建物に関するチェック項目

はじめに、土地や建物に関してチェックすべき4つの項目を紹介します。

対象物件の所在地や面積など基本情報

対象物件の所在地や面積、建築年月日、建物の構造など、基本的な情報が間違っていないか、登記簿謄本(登記事項証明書)と照らし合わせて確認してください。

・「登記簿謄本の取得方法」に関する記事はこちら
登記簿謄本の取得方法 オンラインでの方法についても解説

法令上の制限|建蔽率や用途地域など

次に、法令上の制限を確認します。

建物の建築が制限される「市街化調整区域」に該当しないか、どのような用途地域に建てられているのか、周辺にはどのような建物が建てられているのかなどをチェックしましょう。

例えば、すでに建ぺい率や容積率いっぱいに建てられている場合は、増改築によって面積を増やせません。もし建て替えの予定があれば、建築に関する制限がないか確認しておきましょう。

・「建蔽率(建ぺい率)と容積率」に関する記事はこちら
「建蔽率(建ぺい率)」と「容積率」って何?建築前に知っておきたい基礎知識を紹介

ライフラインの供給状況

水道や電気、ガス、排水など、ライフラインの供給状況や、引き込み管の有無などを確認しましょう。また、管の所有者の確認も大切です。

例えば公共下水が整っていない場合は、整備の予定があるのか、負担金が発生するのかなどを確認しましょう。

また都市ガスとプロパンガスではランニングコストが変わってくるため、事前にどちらが利用できるのか確認できると安心です。

土地と道路の関係

土地と道路の関係は、不動産の資産価値に影響する非常に重要な項目です。

敷地に接する道路の種類や幅員、接する長さを確認してください。

例えば道路の幅員が4m未満の場合は、セットバックが必要になり、その分敷地面積は減少します。

また4m以上の道路に敷地が2m以上接していない場合や、接道する道路が私道で道路位置指定を受けていない場合も、建物は建てられません。

敷地と道路の関係については、よく確認するようにしてください。

契約条件・金銭に関するチェック項目

次に、契約条件や金銭に関するチェック項目を紹介します。

代金以外の必要な金銭

売買代金に以外にも、売主・買主間で授受する金銭について記載されています。

手付金の額や保全措置の有無、保全措置の方法などのほか、固定資産税等の精算金、マンションの場合は管理費や修繕積立金の精算金があるのが一般的です。

それぞれの金額や授受する時期、方法などを確認しておきましょう。

契約解除

特に「手付解除」「ローン特約による解除」「契約違反による解除」といった契約解除に関する項目は、よく確認しておく必要があります。

手付解除とは、手付金と同額の金額を相手側に支払うことで、契約を解除できる特約です。ただし手付解除の期日を過ぎたときや、相手側が契約の履行に着手した後は手付解除できません。解除できる条件や期日も確認し、どのような特約なのか理解しておくことが大切です。

ローン特約による解除(住宅ローンの本審査が通らなかったときに契約を解除できる)や、契約違反による解除(相手側が物件を引き渡さない、代金を支払わないなど契約違反による解除)が付いているのかも確認し、条件も把握しておきましょう。

重要事項説明でよくあるトラブル事例

重要事項説明でよくあるトラブル事例

重要事項説明においては、どのようなことがトラブルに発展しやすいのでしょうか。実際のトラブル事例から、対処方法を学んでおきましょう。

ここでは、重要事項説明でよくあるトラブル事例を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

事例1:住宅ローンの本審査が通らないのに契約解除できない

ローン特約による解除ができると聞いていたのに、希望しない金融機関での借り入れを強いられてしまった事例です。

住宅ローンを利用する場合は、通常ローン特約を付けて契約します。予定していた条件でローンが借りることができなければ、売買契約を解除できるという特約です。

しかし金融機関の名称や借入額などが記載されていない場合は、希望しない金融機関での借り入れを強いられるなど、解除をめぐってトラブルになることがあります。

金融機関や借入額だけでなく、金利や借入期間など、できるかぎり明確にしておきましょう。

ちなみに買主が住宅ローンの手続きをしないなど落ち度がある場合は、ローン特約による解除ができない可能性があります。

事例2:ペット飼育可だが大型犬は飼えないことが判明

ペット飼育可のマンションだと説明を受けていたものの、引っ越し後に大型犬は飼えないことが判明した事例です。

ペット飼育可のマンションであっても、無条件にペットが飼えるわけではありません。

共有部分でのお散歩が禁止されているケースも多く、抱きかかえることを想定し、中型犬までなどとルールが決まっていることがあります。また猫を飼う場合でも、2匹までなど頭数が決まっていることがほとんどです。

本来は重要事項説明で詳細まで説明すべきですが、もしペットを飼う予定があれば、制限がないか確認しておくと安心です。

事例3:購入後にリノベーションできないマンションだと判明

リノベーションすることを想定して、築年数が古いマンションを購入したものの、引き渡し後に希望のプランを実現できないことが判明した事例です。

専有部分は自由にリノベーションできると思いがちですが、共用部分に大きな影響を与えるような工事はできないことがほとんどです。また騒音トラブルを未然に防ぐことを目的に、フローリングの等級が定められているマンションもあります。

リノベーションを計画している場合は、管理規約だけでなく使用細則なども確認し、希望する工事ができるのか事前に確認しておきましょう。

重要事項説明で後悔しないために意識すべき3つのポイント

重要事項説明で後悔しないために意識すべき3つのポイント

最後に、重要事項説明に際して、後悔しないために意識しておきたい3つのポイントを解説します。

1.重要事項説明は契約の最終判断であると理解する

宅地建物取引士による重要事項説明は、契約するか否かを最終判断する場だと心得ましょう。

疑問や不安があれば、理解できるまで説明してもらい、納得がいかないときは、一度持ち帰る勇気も必要です。

重要事項説明書への署名・押印は、重要事項説明を理解したことを意味します。売買契約を結んでしまったら、簡単には解除できません。疑問点がある場合はそのままにせず、しっかり確認した上で押印しましょう。

2.事前に写しをもらって読んでおく

重要事項説明書は専門用語が多く、内容も多岐に渡っています。売買契約前に一度説明されただけで、完全に理解することは難しいでしょう。

可能であれば事前に写しをもらって読んでおくようにし、疑問点は早めに解消しておくようにしてください。

3.録画・録音・メモを取る

重要事項説明書に記載された内容以外に、口頭で説明されるケースがあります。

内容によっては言った・言わないでトラブルに発展することもあるため、了承を得た上で録音または録画しておくと良いでしょう。

万が一拒否された場合は、気になる箇所だけで構いませんので、メモを取るなどして残しておくことをおすすめします。

まとめ

重要事項説明書の定義や記載されている内容、購入者がチェックすべきポイントについて解説してきました。

トラブル防止のために、可能であれば事前に重要事項説明書の写しをもらいましょう。聞きなれない用語が記載されていたとしても、事前にどのような内容が書かれているのか把握しておくことで、理解しやすくなります。

売買契約当日は、ぜひ最終確認のつもりで臨むようにしてください。

この記事のポイント

重要事項説明書とは何ですか?

重要事項説明書とは、買主(借主)が売買契約(賃貸借契約)を締結すべきか否かを判断するのに必要な情報を伝えるために、不動産会社が交付する書面です。
買主(借主)が対象不動産についてよく知らずに契約してしまい、損害を被るなどトラブルに発展することがないようにするのが目的です。

詳しくは「重要事項説明書とは」をご覧ください。

IT重説とは何ですか?

IT重説とは、パソコンやスマートフォンを利用して、オンラインで重要事項説明を受ける方法をいいます。
2017年には賃貸契約に対するIT重説が認められ、その後2021年には売買契約でも可能になりました。

詳しくは「重要事項説明の電子化|IT重説」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

重要事項説明は、買主が購入するか否かを判断するために受けるものです。対象不動産について疑問や不安があれば、重要事項説明を受ける際に解消するようにし、もし説明を受けても納得がいかなければ、重要事項説明の段階で断りましょう。ちなみに仲介手数料は成功報酬のため、売買契約が成立しなければ、仲介手数料を請求されることもありません。

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