国交省と都、災害に強い首都ビジョン公表
2026年06月10日
─大規模地下街やマンションの対策推進
国土交通省と東京都は、災害に対しハード・ソフトの両面で連携し防災まちづくりを進めるための「災害に強い首都『東京』形成ビジョン」(26年改定版)を公表した。近年の社会情勢の変化や能登半島地震などを教訓に、水害・地震・複合災害の対策を強化する。
水害対策の新規追加項目のひとつ「大規模地下街等の避難誘導」では、浸水に脆弱な地下空間対策を強化する。大規模地下街の避難経路を最適化し、デジタルサイネージや多言語放送といった避難情報発信手段の充実を図る。ターミナル駅周辺など甚大な人的被害が懸念される場所を優先してこれらの取り組みを順次推進する。また、地下空間がある民間ビルと連携した浸水対策も進めていく。
地震対策には、電柱がない安全・安心なまちの推進、上下水道インフラの機能確保、マンション防災の推進などが改定により新たに追加された。このうちマンション防災の推進では、耐震診断を重視する。耐震診断を実施していないマンション管理組合に新たに個別訪問し、アドバイザーを派遣することで、耐震診断の実施を促す。区市町村が行うマンションの耐震診断や耐震改修の助成事業への支援も強化する。
複合災害は、対策項目の全てが新規追加。ビジョンは東京で起きうる災害として、地震(火災)、津波、風水害(暴風・高潮・洪水・土砂災害)、火山噴火、渇水、雪害、感染症、猛暑・厳冬などを挙げ、これらの様々な組み合わせを想定する。複合災害対策は、▽適切な避難行動支援▽被災状況の早期把握▽先発災害発生後の復旧・復興の迅速化▽都市の事前復興の取り組み推進─の4点を掲げた。
(提供:日刊不動産経済通信)