東京都心のビル空室率は2カ月連続上昇

2026年04月10日

―三幸と三鬼、賃料は引き上げる動きも

 三幸エステートと三鬼商事は、3月のオフィス需給動向を公表した。三幸によると、東京都心5区にある1フロア面積200坪以上の大規模賃貸オフィスビルの空室率は1・15%(前月比0・05㌽増)だった。三鬼の調査では、東京都心5区の基準階面積が100坪以上の主要貸事務所ビルの空室率は2・22%(0・02㌽増)だった。両社の調査はともに、2カ月連続で空室率がわずかに上昇した。

 三幸の調査をみると、東京都心5区の大規模ビルにおける共益費込みの募集賃料が、坪当たり3万2772円(570円増)だった。オーナー側が新年度から募集条件を一段と引き上げる動きもみられるという。今関豊和チーフアナリストは「オフィス需要は活発な状況が続く一方、中東紛争の長期化により世界経済へ大きな悪影響が及ぶ可能性が高まっている」と警戒感を滲ませる。ただ、東京都内の大規模ビルでは定期借家契約が多いため、景気の悪化が直ちに解約の増加とはなりにくい構造と分析。また、オフィス需要の縮小は、各種データに反映されるまでにタイムラグがあるため、マーケット動向への注意を促している。

 三鬼商事の調査では、拡張移転に伴う解約や大規模新築ビル1棟が空室を残して竣工した影響があり、空室率はわずかに上昇した。都心5区全体の空室面積も、1カ月間で約2600坪のわずかな増加だった。区ごとの空室率をみると、千代田区の1・35%(0・02㌽減)と渋谷区の1・27%(0・16㌽減)は1%台が続いている。他も港区の2・69%(0・07㌽増)など小幅な増減だった。都心5区の共益費を原則含まない賃料は、坪当たり2万2302円(333円増)と上昇。5区すべてで上昇傾向が続いている。

(提供:日刊不動産経済通信)

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