Jリートの9割が「TCFD」情報開示

2026年02月04日

―ARES公表、ESG投資シェア高く

 Jリートの全ての保有不動産のうち、CASBEEやBELSなどの環境認証を取得した「環境不動産」のシェアが昨秋、延床面積ベースで8割近くに高まったことが不動産証券化協会(ARES)の調べで分かった。約9割の銘柄が「TCFDフレームワーク」に基づき気候変動対策の情報開示を行ったり、ガバナンスの観点でサステナビリティの推進体制を構築したりしていることも判明した。米国を起点に反ESG、反DEIの動きが広がる中、多くのJリートが環境対応や人権擁護、企業統治を重視している実態が浮かんだ。

 年に一度実施している「JリートのESG取組調査」の最新版を1月30日に公表した。今回は昨年8~10月に全58投資法人を対象として外部委託事業者が調査を実施した。それによると、「環境(E)」の対応ではJリートに占める環境不動産の割合が前年比2・8㌽増の76・4%に高まった。調査を始めた21年度の62・6%に対し、4年で約14㌽上昇したことになる。

 一方、「社会(S)」の対応では、人権擁護と従業員の多様性、労働安全衛生という3つの方針を策定した銘柄の割合が前年と同様、9割前後と多くを占めた。不動産投資を通じて社会課題の解決を図る「インパクト投資」を実施し、かつ開示した割合は12・1%で、ARESは「今後、取り組みが広がることが期待される」とコメントしている。「ガバナンス(G)」については94・8%がサステナビリティの方針を策定したほか、82・8%が専門部署を設けるなど推進体制を構築したと回答。取締役会などに女性が参画している割合は前年比10・3㌽上昇の74・1%になった。Jリートの有利子負債残高に占めるサステナブル金融の比率は約18%と、23年比で10㌽ほど上昇した。

(提供:日刊不動産経済通信)

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