非居住者との不動産取引に源泉徴収義務
2025年11月10日
─国税庁、所有者の住所や金融機関に注意
国税庁は、外国に住所がある非居住者や外国法人との不動産取引で発生する源泉徴収義務の周知を強化している。国内不動産の取引で所有者が非居住者や外国法人の場合、所有者が負担すべき所得税・復興特別所得税を、買主・借主が源泉徴収して納める義務がある。日本の不動産を所有する外国人が増えるなか、顧客がトラブルに巻き込まれないよう注意が必要だ。
非居住者等の所得税の申告漏れを防ぐための措置。買主・借主は代金や賃料から税額分を差し引いて支払い(源泉徴収)、所轄の税務署に納税する。源泉徴収が必要なケースは次の通り。【売買】①買主が法人②買主が個人で購入不動産が自己または親族の居住用ではない③買主が個人で購入不動産が自己または親族の居住用かつ1億円超【賃貸】①借主が法人②借主は個人で不動産が自己または親族の居住用ではない。
源泉徴収する税額は、売買は不動産譲受対価の10・21%、賃貸は賃料の20・42%。税務署への納付期限は、売買・賃貸とも譲受対価や賃料を支払った翌月10日まで。賃料は、支払いの都度納税する必要がある(年払いなら年1回納税、月払いなら毎月納税)。
国税庁は不動産業者に対し、「不動産の所有者の住所が海外であったり、賃料などの支払先が海外の金融機関になっていたりする場合は、仲介相手に一言案内を」と呼びかける。国税庁は9月末に公式サイトに専用チラシを掲載。周知強化を目的に、10月下旬に国土交通省を通じて不動産業界に通知した。不動産業者が「源泉徴収義務ありの物件」と伝えることや、国税庁のチラシを提示することは差し支えない。無資格者が個別の税務相談に応じると税理士法違反になる。
(提供:日刊不動産経済通信)
