中古マンション成約件数、18ヶ月ぶりに減少
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は5月13日、2026年4月度首都圏(一都三県)不動産市場の動向を発表しました。中古マンションは成約平米単価の上昇が72ヶ月連続に達し、引き続き1990年9月の水準を上回っています。一方で、中古マンションの成約件数は18ヶ月ぶりに減少に転じています。
首都圏中古マンション
| 項目 | 2026年4月成約物件の平均 | 対前年同月 |
|---|---|---|
| 平米単価 | 85.93万円/㎡ | +5.9% |
| 件数 | 3,903件 | -1.2% |
| 価格 | 5,321万円 | +5.4% |
| 専有面積 | 61.92㎡ | -0.5% |
| 築年数 | 27.25年 | +0.80年 |
| 在庫件数 | 45,215件 | +2.7% |
(参考:東日本不動産流通機構)
2026年4月に成約した首都圏中古マンションの平均平米単価は、前年同月比+5.9%の「85.93万円/㎡」でした。平均平米単価の上昇は、2020年5月から72ヶ月連続で、引き続き1990年9月の水準を上回っています。成約件数は同-1.2%と、18ヶ月ぶりに減少しました。また、在庫件数は同+2.7%と2ヶ月連続で増加しています。
| エリア | 2026年4月成約㎡単価前年同月比 | 2026年4月成約件数前年同月比 |
|---|---|---|
| 東京都区部 | +10.1% | -9.0% |
| 東京都多摩 | +13.7% | +4.8% |
| 横浜・川崎市 | +9.5% | +5.7% |
| 上記除く 神奈川県 |
+14.0% | +1.2% |
| 埼玉県 | +4.0% | +6.2% |
| 千葉県 | +5.7% | +6.6% |
(参考:東日本不動産流通機構)
成約平米単価は全エリアで上昇しており、とくに横浜・川崎市を除く神奈川県と東京都多摩で上昇率が高くなりました。東京都区部は+10.1%と、首都圏全域と同様、72ヶ月連続の上昇となりました。一方、成約件数は東京都区部で-9.0%と4ヶ月連続で減少しましたが、その他エリアでは増加が続いています。
首都圏中古戸建
| 項目 | 2026年4月成約物件の平均 | 対前年同月 |
|---|---|---|
| 価格 | 4,177万円 | +9.8% |
| 件数 | 1,839件 | +3.5% |
| 土地面積 | 146.01㎡ | -3.3% |
| 建物面積 | 104.39㎡ | +2.3% |
| 築年数 | 25.04年 | +0.81年 |
| 在庫件数 | 23,231件 | -1.4% |
(参考:東日本不動産流通機構)
2026年4月に成約した首都圏中古戸建の平均価格は、前年同月比+9.8%の「4,177万円」で、4ヶ月連続の上昇となりました。成約件数は同+3.5%で2ヶ月ぶりに増加しました。在庫件数は同-1.4%と3ヶ月連続で減少しています。
| エリア | 2026年4月成約㎡単価前年同月比 | 2026年4月成約件数前年同月比 |
|---|---|---|
| 東京都区部 | +20.1% | -9.0% |
| 東京都多摩 | +8.5% | +15.0% |
| 横浜・川崎市 | -1.1% | +10.5% |
| 上記除く 神奈川県 |
+11.8% | +3.8% |
| 埼玉県 | +5.8% | +2.5% |
| 千葉県 | +18.3% | +5.3% |
(参考:東日本不動産流通機構)
成約件数は東京都区部で前年同月比-9.0%と2ヶ月連続で減少しましたが、その他のエリアでは増加しました。とくに東京都多摩と横浜・川崎市での増加が目立ちます。成約価格は東京都区部が同+20.1%と大幅に上昇した一方、横浜・川崎市は同-1.1%と3ヶ月ぶりに下落しました。千葉県は同+18.3%と4ヶ月連続の上昇が続いています。
“注目”の不動産ニュース
「ナフサ・ショック」が住宅市場を直撃
中東情勢の悪化により、ホルムズ海峡の通航リスクが高まり、石油化学製品の基礎原料である「ナフサ」の調達に影響が出始めています。ナフサは、住宅設備、塗料、断熱材、ビニールクロスなど、住宅に使われる多くの建材・資材の原料となるものです。
国産ナフサ価格は大幅に上昇するとの見方もあり、いわゆる「ナフサ・ショック」が住宅業界にも波及しつつあります。今後は、新築住宅やリフォームの費用上昇に加え、資材不足による工期の遅れにも注意が必要です。
新築住宅への影響
新築住宅では、外装材、内装材、断熱材、住宅設備など、さまざまな工程でナフサ由来の資材が使われています。そのため、ナフサ価格の上昇は建築コスト全体を押し上げる要因となります。
影響は戸建て住宅に限られません。新築マンションでも、資材価格の上昇や調達遅れが生じれば、販売価格への転嫁や引き渡し時期の遅延につながる可能性があります。これから新築住宅の購入や建築を検討する場合は、見積もりの有効期限や追加費用の発生条件、工期の見通しを事前に確認しておくことが大切です。
中古住宅・リフォーム
新築住宅の価格上昇が続けば、相対的に割安感のある中古住宅への関心が高まる可能性があります。ただし、中古住宅を購入してリフォームする場合も、ナフサ・ショックの影響を受けないわけではありません。
ビニールクロス、塗料、断熱材、水回り設備など、リフォームで使用される資材の多くにもナフサ由来の原料が使われています。そのため、リフォーム費用の上昇や希望する設備・建材の納期遅れが生じる可能性があります。
リフォームを検討している場合は、早めに見積もりを取得し、材料費の変動リスクや工期への影響を確認したうえで、物件価格だけでなく、リフォーム費用を含めた総予算で判断するようにしましょう。