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なぜ利回り計算を行うのか?
「表面利回り」と「実質利回り」の
よりシビアな計算方法

なぜ利回り計算を行うのか?「表面利回り」と「実質利回り」のよりシビアな計算方法|イメージ
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不動産投資において、利回りは誰もが気にするポイントです。
不動産投資における利回りの計算方法は色々とありますが、代表的なものに表面利回り(グロス利回り)と実質利回り(NOI利回り)があります。今回は、この2つの利回りの計算方法についてと、その活用方法について解説します。また、計算方法を少しアレンジすれば、よりシビアな(現実的な)判断をすることができます。

目次
利回り計算はなぜ行うのか
表面利回り計算と空室想定
実質利回り(NOI利回り)の算出方法

利回り計算はなぜ行うのか

利回り計算を行う理由(=活用方法)は、主に2つです。

1つ目は、共通のモノサシ(指標)を持つことで、投資用不動産物件選びの判断材料になる
2つ目は、他の投資商品(例えば株式など)と比較する際の、指標となる

1つ目の活用は「投資用不動産物件選びの判断基準」としては「〇%以下の物件には投資をしない」という投資可否や、あるいは「A物件は〇%で、B物件は〇%」という感じで、比較としての活用もあります。
2つ目の活用では、不動産投資における利回り計算では、後述するように設定(想定)を行うことになりますので、その設定などをよりシビアに行うことが求められます。そうすることで、他の投資商品との比較が明確になります。

そのため、利回りを活用する際には、
1) 共通のモノサシとして使えること
2) よりシビアな計算方法もおさえておくこと

この2つが重要なポイントとなります。

以下、これに則って解説をしていきます。

表面利回り計算と空室想定

表面利回りとは、賃料総額を投資総額で単純に割ったもので、一般的には「賃料を12倍(12カ月分)し、購入金額(物件価格)で割る」という計算式で算出します。

年間収益 ÷ 物件価格 = 表面利回り

ここで、物件比較で使う際には、月々の家賃や管理費など「年間収益には、何が含まれているか」また「物件価格には、どこまで含まれているのか」を確認し、共通にしておかなければ「モノサシ」としては不適合ということになります。

次に、よりシビアに計算する時には、空室想定を織り込むことといいでしょう。
上の式では、単純に賃料を12倍(12カ月分)していますので、この式では一年間を通じて満室想定ということになります。例えば、年間平均約5%程度の空室が見込まれる場合(2年ごとに退去などでの1カ月の空室想定)は、賃料×12カ月に95%を掛けて、それを購入金額で割るという計算がより現実に近いものとなります。また、年数が経てば当然空室可能性や賃料下落可能性が高まるので、注意が必要となります。

実質利回り(NOI利回り)の算出方法

表面利回りの計算では、必要経費・費用などは考慮されていません。これらを含めた利回りの考え方が実質利回りです。
賃料等収入合計から必要な経費などを引いたものをNet Operating Income と表現されます(頭文字をとってNOIと称しています)。このNOIを物件価格で割ったものが実質利回り(NOI利回り)で、一般的には、実質利回りの計算式が収益力を見定めるバロメーターとして使われています。

( 年間収入-年間支出 ) ÷ 物件価格 = 実質利回り

ここでも共通のモノサシとして注意しておきたい点は、先に述べた表面利回りで共通にしておくべき「年間収入の範囲」と「物件価格の範囲」に加えて「経費をどこまで含めるか」という点です。これら3つを合わせておかないとモノサシとして活用できず、正確な判断はできません。

さらに、他の投資商品との比較において(上記の2つ目での活用)は、広く費用を見ておくとよいでしょう。管理費や修繕積立費、ローン金利、保険、税金など、できる限りかかる費用を見込んでおくことで、よりシビアな収益力を判断することが出来ます。

また、経営計画の中の収入計画を立てる際には、表面利回りの時にも述べたように常に満室ということはありませんので「空室率」を読むことや、経年に伴う「賃料の下落」の見込みを盛り込まなければなりません。どれくらい見込むべきかについては、立地やオーナーとしてのニーズ、その時々の不動産市況などにより異なりますが、5%~10%程度見込めるとよいでしょう。

東急リバブルでは長期運用シュミレーションで
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長期運用シミュレーションサンプル
長期運用シミュレーションサンプル|グラフ
さいごに

不動産投資において、利回りの数字は、判断基準の主要指標として、初期の段階である物件選びの場面から、契約、そしてその後の賃貸経営中、そしていつか売却する際にも、この数字が判断材料となります。
 そのため、利回りの計算方法だけでなく、ここに述べたような活用方法についても理解しておくとよいでしょう。

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