ざっくり要約!
- マンション売却の「仲介」とは不動産会社が売主と買主の間に入る方法で、「買取」とは不動産会社に直接マンションを買い取ってもらう方法
- 仲介は売却価格を重視する人、買取は売却スピードを重視する人に向いている
- 買取価格は市場価格の7〜8割程度が目安で、査定額によっては手取りに数百万円以上の差がつくこともある
マンションを売却する際、「仲介」と「買取」のどちらが適しているのか迷う方は少なくありません。一般的には、価格を重視する場合は仲介、売却の早さを重視する場合は買取が選ばれる傾向にあります。ただし、2つの違いはそれだけではなく、価格差の実額や手間、売却後の責任など、比較すべきポイントはほかにもあります。
本記事では、マンション売却における仲介と買取の価格差シミュレーションを交えながら、それぞれのメリット・デメリットと状況に応じた選び方を解説します。ご自身の条件や目的に合った売却方法を判断するために、ぜひ参考にしてください。
記事サマリー
不動産仲介と買取の違いとは?
マンションを売却するには、主に「仲介」と「買取」の2つの方法があります。どちらを選ぶかによって、売却価格やスピード、手間などが大きく変わるため、まずはそれぞれの基本的な仕組みと違いを把握しておきましょう。
仲介とは
仲介とは、不動産会社が売主と買主の間に入り、売買契約の成立をサポートする売却方法です。不動産会社は、広告活動などを行って広く購入希望者を探し、内覧の調整や価格交渉、契約手続きなどを進めます。
あくまで不動産会社は取引の仲立ち役であり、実際にマンションを購入するのは、主に個人の買主となります。
・「不動産仲介」に関する記事はこちら
不動産仲介とは? 仕組みや手数料相場、メリット・デメリットを解説
買取とはとなった場合と仲介で市場価格どおりに売却して仲介手数料を差し引いた場合の手取り額をシミュレーション
買取とは、不動産会社に直接マンションを買い取ってもらう売却方法です。一般の購入希望者を探す必要がなく、売主と不動産会社の条件が合えば、すぐに売買契約が成立します。
買い取られたマンションは、リフォームやリノベーションが施されたのち、再販売されるのが一般的です。

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仲介と買取の違いは?
仲介と買取の主な違いは「買主」「売却価格」「売却期間」の3つです。
仲介の場合、買主は主に個人です。価格は市場の需要と供給によって決まり、相場に近い金額で売れる可能性があります。ただし、買主が見つかるまでに時間がかかることもあり、売却期間は不確定です。
一方、買取の買主は不動産会社です。再販時の利益やリフォーム費用などを見込んで価格を算出するため、市場価格より低くなる傾向があります。その代わり、買主を探す必要がないため、短期間で確実に売却し、現金化できる点が特徴です。
・「仲介と買取の違い」に関する記事はこちら
不動産の仲介と買取の違いとは? メリット・デメリットを比較
マンション買取と仲介の価格差はどれくらい?具体的なシミュレーション
マンションを売却する際、買取と仲介では手元に残る金額に大きな差が生じます。一般的に、買取の成約価格は仲介で売却する場合の市場価格の7〜8割程度といわれています。
各数万円程度の印紙税や抵当権抹消費用などの諸費用は、買取・仲介のどちらで売却しても同様にかかるため、両者の手取り額を分けるのは「売却価格」と「仲介手数料の有無」です。そこでここでは、3つの価格帯で、買取価格が市場価格の7割となった場合と仲介で市場価格どおりに売却して仲介手数料を差し引いた場合の手取り額をシミュレーションします。
| 査定額(市場価格) | 売却方法 | 売却金額 | 仲介手数料 | 手取り額 |
|---|---|---|---|---|
| 3,000万円 | 買取 | 2,100万円 | – | 2,100万円 |
| 仲介 | 3,000万円 | 105万6,000円 | 2,894万4,000円 | |
| 5,000万円 | 買取 | 3,500万円 | – | 3,500万円 |
| 仲介 | 5,000万円 | 171万6,000円 | 4,828万4,000円 | |
| 7,000万円 | 買取 | 4,900万円 | – | 4,900万円 |
| 仲介 | 7,000万円 | 237万6,000円 | 6,762万4,000円 |
査定額が高くなるほど、買取と仲介の価格差は金額として大きくなります。ただし、買取は仲介と比べてスピーディーに売却できることに加え、契約不適合責任が免責になりやすいなどのメリットもあります。
価格差だけで判断するのではなく、次章から解説する両者のメリット・デメリットも踏まえて検討するようにしましょう。
・「契約不適合責任」に関する記事はこちら
契約不適合責任とは?不動産取引で買主ができる4つの請求と売主がとるべき対策を解説
不動産仲介のメリット・デメリット
まずは、仲介のメリットとデメリットを具体的に見ていきましょう。
メリット
不動産仲介を利用する大きなメリットは、価格面で有利になりやすい点です。具体的には、次のような点が挙げられます。
- 市場価格に近い価格で売却できる可能性がある
- 幅広い購入希望者にアプローチできる
- 売却活動をプロに任せられる
仲介では、個人の買主を対象に市場で販売活動を行うため、需要と供給のバランスによっては、相場以上の価格で売れる可能性もあります。とくに立地条件の良い物件や築浅物件は、高値で取引されるケースも少なくありません。
また、不動産ポータルサイトやチラシなど、多くの媒体を活用し、広く買主を募集できる点もメリットです。さらに、売却活動は不動産会社が代行してくれるため、専門知識がなくてもスムーズに進められます。

デメリット
不動産仲介は高値で売れる可能性がある一方で、時間や手間がかかるなどの注意点もあります。主なデメリットは次のとおりです。
- 売却までに時間を要する場合がある
- 仲介手数料が発生する
- 内覧の対応が必要になる
- 契約不適合責任を負う可能性がある
仲介では、買主が見つかるまで平均で3ヶ月から半年ほどかかるとされ、短期間での現金化には向きません。購入希望者の内覧の対応も必要で、準備や日程調整の負担が生じます。
また、売買契約が成立した場合は、成功報酬として仲介手数料を不動産会社へ支払う必要があります。売却後に物件の欠陥が判明した場合、売主が契約不適合責任を負う可能性がある点も理解しておくことが大切です。
・「売却にかかる期間」に関する記事はこちら
中古マンションを売却する平均期間はどのくらい? 売れないときの対処法も解説
・「仲介手数料」に関する記事はこちら
不動産売買にかかる仲介手数料はいくら?上限や支払うタイミングも解説
不動産買取のメリット・デメリット
続いて、不動産買取のメリット・デメリットを見ていきましょう。前述のシミュレーションでは価格面で仲介に劣る結果となりましたが、買取にはそれを補う利点があります。
メリット
不動産買取の魅力は、売却のスピードと手間の少なさにあります。主なメリットは次のとおりです。
- 短期間で現金化できる
- 仲介手数料が不要
- 契約不適合責任が免責となる場合が多い
- 内覧対応などの負担が少ない
買取では不動産会社が買主となるため、買主探しの時間が不要です。早ければ数週間から1ヶ月程度で売却が完了し、現金化できます。仲介の売却期間が平均3ヶ月から半年ほどかかることを考えると、転勤や住み替えなどで売却を急ぐ場合には大きな利点です。また、シミュレーションで見たとおり、不動産会社との直接取引のため仲介手数料も発生しません。
さらに、契約不適合責任が免責となるケースが多い点も買取のメリットのひとつです。契約不適合責任とは、引き渡した物件が契約内容に適合しない場合に、売主が修補や代金減額、損害賠償などを求められる責任を指します。たとえば、売却後に雨漏りや設備の故障が見つかったケースがこれに該当します。
仲介で個人の買主に売却した場合も、特約で免責とすることは可能です。しかし、買主が一般消費者である以上、売主には契約不適合責任を負ってほしいと考えるのが自然で、免責を条件にすると買主が見つかりにくくなったり、価格交渉の材料にされたりすることもあります。実態としても、引き渡しから3ヶ月程度は売主が契約不適合責任を負う特約を結ぶのが一般的です。
一方、買取では買主が不動産のプロである不動産会社のため、免責の特約を結べるのが通例です。売却後のトラブルの心配を大きく減らせることは、価格差と天秤にかけるだけの価値がある利点といえます。さらに、広告活動が不要で内覧対応もほとんど発生しないため、周囲に知られずに売却したい場合や売却前のクリーニングなどの手間をかけたくない場合にも適しています。
・「不動産買取にかかる費用」に関する記事はこちら
不動産買取で仲介手数料はかかる? 必要な費用の種類を解説
・「内覧対応」に関する記事はこちら
家を売るときに内覧希望者を迎えるポイント!早期売却への道を徹底ガイド

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デメリット
買取のデメリットは価格面に集約されます。主な注意点は次のとおりです。
- 売却価格が仲介より低くなる傾向がある
- すべての物件が買取対象になるわけではない
前述のとおり、買取価格は市場価格の7〜8割程度にとどまるのが一般的です。これは、不動産会社が再販時の利益やリフォーム費用をあらかじめ差し引いて価格を設定するためです。高値での売却を重視する場合、この差は大きなマイナス要素となります。
ただ近年は、長らく目安とされてきた「相場の7掛け」が当てはまらず、相場の8掛けや9掛け、なかには相場と遜色ない金額で買い取ってもらえるケースも増えています。不動産市況が良く、再販時に高く売れる見込みが立つほど不動産会社は仕入れ価格である買取価格を引き上げやすくなるうえ、買取再販事業者の増加で優良物件の取り合いが起きていることも価格を押し上げている要因です。
とはいえ、相場に近い価格が提示されるのは、駅近や築浅など再販で利益が見込める物件に限られます。築古や駅遠など需要の弱い物件では依然として7掛け前後にとどまることも珍しくなく、買取価格はその物件が再販市場でどれだけ売りやすいかに左右されます。実際にどの程度の価格がつくかは、査定で確かめてみるのが確実です。
また、物件の状態や立地条件、不動産会社の方針によっては買取を断られる場合もあります。すべての物件が買取の対象になるわけではない点も認識しておきましょう。
・「買取価格」に関する記事はこちら
マンションの買取価格は相場の7〜9割! 査定依頼方法と不動産会社の選び方
マンションの条件別!仲介と買取どっちに向いている?
仲介と買取のどちらが向いているかは、マンションの条件によって異なります。ここでは、物件のタイプ別に適している売却方法を解説します。
- 築浅物件
- 築古物件
- 駅近物件
- 空き家
築浅物件
築年数が浅い物件は、購入検討者からの人気が高く、需要が見込めるため「仲介」による売却が向いています。 建物や設備の状態が比較的良いため、個人の買主も見つかりやすく、市場価格に近い、あるいはそれ以上の価格で売却できる可能性があります。
前述のとおり、近年は築浅など再販しやすいマンションほど買取価格も相場に近づく傾向にありますが、それでも仲介で高値がつく期待値の高さを考えると、買取で進めることで本来得られたはずの利益を逃してしまう可能性があります。売却を急いでいるなどの事情がある場合を除き、まずは仲介で販売活動を行うのが得策です。
築古物件
築年数が古いマンションは、修繕やリフォームの必要性から敬遠される場合があります。買い手が見つかりにくい場合は「買取」が選択肢になるでしょう。不動産会社はリフォームして再販するノウハウを持っているため、修繕が必要な状態でも買い取ってもらえる場合があります。
一方、立地が良いマンションやリノベーション済みのマンションは、築古であっても仲介で売れる可能性が十分にあります。
駅近物件
駅から近いマンションは、交通の利便性が高く資産価値が落ちにくいため、築浅物件と同様に「仲介」での売却が適しています。需要が高いエリアのマンションは多くの購入検討者の関心を集めやすく、有利な条件で売却を進めやすいでしょう。
買取では、こうした人気や需要が価格に十分に反映されず、仲介よりも安くなる可能性があります。
空き家
誰も住んでいない空き家状態のマンションは、その状態によって向き不向きが分かれます。室内の状態が良く、立地にも問題がなければ「仲介」で売却できる可能性があります。
一方で、室内が著しく傷んでいたり、遠方にあって管理が行き届いていなかったりする場合には「買取」が向いています。買取であれば現状のままスピーディーに売却でき、住んでいなくても発生し続ける管理費・修繕積立金や固定資産税の負担、換気や通水といった管理の手間から早期に解放されるメリットがあります。
事情別!仲介と買取どっちに向いている?
マンションの条件に加えて、売主が抱えている事情によっても、最適な売却方法は異なります。ここでは、価格とスピードという2つの観点から、向いている方法とその理由を解説します。
マンションを高く売りたい
少しでも高くマンションを売却したい場合、向いているのは「仲介」です。買取は不動産会社の利益や経費が差し引かれるため、売却価格が市場価格よりも低くなるのが一般的です。
一方、仲介は市場の相場価格で売却活動を行うため、買取よりも高い価格で売れる傾向にあります。前述のシミュレーションのとおり、査定額によっては手取りに数百万円以上の差がつくこともあります。時間に余裕があり、売却価格を最優先したい場合は、条件に合う買主を仲介で探すのが良いでしょう。
・「マンションを高く売るコツ」に関する記事はこちら
マンション売却時の内覧を成功させるポイントは?高く売るコツを解説
マンションを早く売りたい
転勤や相続、住み替えなど、何らかの理由でマンションを早く現金化する必要がある場合は「買取」が適しています。仲介は買主を探すのに時間がかかり、いつ売れるか不確定な側面があります。
それに対して買取は、不動産会社が買主となるため、査定から契約、決済までの流れが非常にスピーディーです。価格面では仲介に劣るものの、早く確実に売れるという点は、スピードを重視する方にとって大きなメリットとなります。

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東急リバブルなら仲介と買取の「いいとこ取り」が可能
「高く売りたいから仲介がいいけれど、売れ残るリスクが心配」「早く確実に売りたいけれど、買取だと安くなりすぎるのが不満」。そんな方に向けて、東急リバブルでは仲介と買取の利点を組み合わせた「売却保証」というサービスをご用意しています。
一定期間で売れなければ買い取る「売却保証」
東急リバブルの「売却保証」は、あらかじめ設定した期間内(3ヶ月以上6ヶ月未満)に仲介で売却できなかった場合、事前に約束した金額で東急リバブルが買い取るサービスです。1983年に業界に先駆けて導入された、買い替えのサポートを目的とした歴史ある制度でもあります。
まず仲介で高値売却に挑戦し、期間内に売れなければ約束の価格で買い取ってもらえるため、仲介の「高く売れる可能性」と買取の「確実性」の両方を備えた売却方法といえます。

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仲介と買取の査定額を同時に提示
東急リバブルでは、仲介で売り出した場合の査定額と買取の場合の査定額の両方を提示してもらえます。売却方法を決める前に両者の価格差が確認できるため、マンションの条件や意向に合った売却方法を具体的な金額をもとに選べます。
売却を検討し始めたら、まずは無料査定で、自分のマンションの実際の価格差を確かめてみると良いでしょう。

まとめ
マンションを売却する際の「仲介」と「買取」どちらが向いているかは、物件の状態と売主の抱えている事情によって異なります。
時間に余裕があり価格を重視するなら仲介、早く現金化する必要があるなら買取が基本的な選択肢となります。また、築年数や立地といった物件の特性も、どちらの方法が有利に働くかを左右する要素です。
仲介と買取のどちらがご自身の状況に合うか、判断に迷う場合は不動産のプロに相談してみるのがおすすめです。東急リバブルでは、お客様のご事情に合わせた売却プランをご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。
この記事のポイント
- マンション売却の仲介と買取の違いは?
仲介は不動産会社が買主を探して売買を成立させる方法で、買取は不動産会社が直接マンションを買い取る方法です。買主・売却価格・売却期間の3点が主な違いです。
詳しくは「不動産仲介と買取の違いとは?」をご覧ください。
- 買取と仲介の価格差はどれくらい?
買取価格は市場価格の7〜8割程度が目安で、査定額3,000万円のマンションを7割の金額で買い取ってもらった場合、仲介手数料を考慮しても手取りに794万4,000円の差がつく計算です。
詳しくは「マンション買取と仲介の価格差はどれくらい?具体的なシミュレーション」をご覧ください。
- なぜ買取は仲介より安くなるの?
不動産会社が再販時の利益やリフォーム費用をあらかじめ差し引いて買取価格を設定するためです。ただし近年は、相場に近い金額で買い取られるケースも増えています。
詳しくは「不動産買取のメリット・デメリット」をご覧ください。
- 買取が向いているのはどんなケース?
転勤や住み替えなどで早く現金化したい場合や、室内の傷みが目立つ物件・空き家状態のマンションなどに向いています。
詳しくは「マンションの条件別!仲介と買取どっちに向いている?」をご覧ください。
- 仲介で売却して売れ残らないか不安な場合は?
一定期間内に売れなければ、あらかじめ約束した価格で買い取る「売却保証」の利用が選択肢になります。
詳しくは「東急リバブルなら仲介と買取の『いいとこ取り』が可能」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
仲介と買取の価格差は、あくまで「目安どおりに売れた場合」の机上の比較にすぎません。実際の差は物件によってまったく異なり、近年は買取価格が相場に迫るケースもあれば、仲介でも値下げを重ねて想定を下回るケースもあります。思い込みで決める前に、まずは仲介と買取の両方の査定を依頼し、自分のマンションの本当の価格差を確認してみましょう。

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