ざっくり要約!
- 首都圏における築26〜30年の中古マンションの平均成約価格は5,133万円、築30年超は2,887万円
- 築30年超の物件は、首都圏の中古マンション成約件数の40%以上を占めている
築30年のマンション売却に際して「古くて売れないのではないか」「資産価値が大きく下がっているのではないか」と不安に感じていませんか。ただ結論から言えば、築30年のマンションでも立地や管理状態によっては十分に需要があり、適切な対策を講じることで希望に近い価格での売却が可能です。
本記事では、最新のデータに基づく築30年マンションの売却相場や資産価値の推移を解説するとともに、売れ残りを防ぎ、少しでも高く売却するためのプロのコツを詳しくご紹介します。
記事サマリー
築30年のマンション売却相場と資産価値の推移は?
マンションの資産価値は、築年数の経過とともに下落していくのが一般的です。しかし、下落率は一定ではなく、築年数が経過するほど下落カーブは緩やかになっていきます。
東日本不動産流通機構が公表した「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2026年1〜3月】」によると、首都圏の中古マンションの築年帯別平均成約価格は以下のとおりです。
| 築年数 | 首都圏の平均成約価格 | 平均㎡単価 |
|---|---|---|
| 〜築5年 | 9,746万円 | 156.4万円 |
| 〜築10年 | 8,264万円 | 132.9万円 |
| 〜築15年 | 8,059万円 | 123.6万円 |
| 〜築20年 | 7,021万円 | 103.5万円 |
| 〜築25年 | 6,593万円 | 93.0万円 |
| 〜築30年 | 5,133万円 | 75.0万円 |
| 築30年〜 | 2,887万円 | 48.7万円 |
「〜築5年」と「〜築30年」を比較すると、平均成約価格には4,000万円以上の開きがあります。一方で「〜築30年」の平均成約価格は前年同期比で17.8%、築30年超も同12.0%上昇しています。近年の中古マンション市況の上昇は新しい物件だけのものではなく、築古物件の価格も押し上げています。
また、同調査では「築30年〜」の物件が成約件数全体の40%以上を占めていることも示されています。価格が手頃かつ新耐震基準で建築されているという安心感から需要も底堅く「築30年だから売れない」という認識は実態と異なることがデータから読み取れます。
・「築年帯別の売却相場」に関する記事はこちら
【2026年最新】マンション売却相場は築年数でどう変わる?築年帯別の価格推移と売り時を解説
【エリア別】築30年マンションの平均売却相場
マンションの売却相場は、築年数だけでなくエリアによっても大きく異なります。同じく東日本不動産流通機構のデータから、首都圏の都県別に築30年以内(築26〜30年)および築30年超の平均成約価格を見てみましょう。
| エリア | 〜築30年の平均成約価格 | 築30年〜の平均成約価格 |
|---|---|---|
| 東京都 | 6,606万円 | 4,153万円 |
| 神奈川県 | 3,967万円 | 2,045万円 |
| 埼玉県 | 3,259万円 | 1,564万円 |
| 千葉県 | 3,006万円 | 1,498万円 |
| 首都圏全体 | 5,133万円 | 2,887万円 |
東京都では築30年以内でも平均成約価格は6,000万円を超えており、周辺3県との価格差は歴然です。とくに都区部に限れば、〜築30年の平均成約価格は7,290万円に達します。都心部では新築・築浅物件の価格高騰を受け、比較的手が届きやすい築古物件へ需要が流れている構図がうかがえます。
ただし、これらはあくまで平均値です。実際の売却価格は、駅からの距離や管理状態、専有面積、リフォーム履歴などによって大きく変動します。ご自身のマンションの相場を正確に把握するには、周辺の取引事例に精通した不動産会社の査定を受けるようにしましょう。
・「売却査定」に関する記事はこちら
マンション査定はどこを見る?注意点と売却に向けた手順を解説
マンションは査定だけで売却しなくてもOK?査定方法や注意点を解説
築30年のマンションが「売れない」と言われる4つの理由

築30年のマンションに底堅い需要があるのは前述のとおりですが、売り出し方によっては長期間売れ残ってしまうリスクも潜んでいます。ここでは、築30年のマンションが敬遠されがちな主な理由を解説します。
1. 外観や共用部分の老朽化が目立つ
購入希望者が物件を訪れて最初に目にするのは、専有部分(室内)ではなくエントランスや外壁、廊下といった共用部分です。共用部分の印象は、購入希望者の購買意欲に大きく影響します。
築30年ともなれば、適切な時期に大規模修繕が実施されていないマンションはとくに、外壁のひび割れや汚れ、サビなどにより古さが目立ちやすくなります。共用部分は売主個人の努力では改善できないため、管理組合による修繕の履歴や長期修繕計画の有無が、物件評価を左右する重要なポイントとなります。
・「マンションのメンテナンス」に関する記事はこちら
マンションのメンテナンスはなぜ必要?寿命や区分別の費用負担者を紹介
2. 室内設備の劣化と間取りの古さ
専有部についても、見た目の印象は売却期間や売値に大きく影響します。キッチンや浴室、給湯器などの水回り設備は、一般的に15〜20年程度が寿命とされています。築30年で一度もリフォームされていない場合、設備の交換が必須と見なされ、購入後のリフォーム費用がネックとなることがあります。
また、築30年前後のマンションは、和室を含む間取りや独立型キッチンなど、現代のライフスタイルと異なる間取りが採用されているケースも少なくありません。こうした間取りの古さも、購入をためらわせる要因のひとつです。
3. 新耐震基準と旧耐震基準の境界線
1981年6月以降に建築確認を受けた建物は「新耐震基準」に適合しています。2026年時点で築30年、すなわち1990年代半ばに竣工したマンションは新耐震基準の建物であり、耐震性の面で旧耐震の物件とは明確に区別されます。
しかし、一般の買主の中には「築年数が古い=地震に弱い」と誤解している人も少なくありません。新耐震基準に適合した物件であることを売却活動の中で明確に伝えるなど、買主の不安を払拭する工夫も求められます。
・「耐震基準」に関する記事はこちら
旧耐震と新耐震の違いは?地震発生時のリスクも解説
4. 住宅ローン控除の適用条件に関する誤解
以前は、耐火建築物であるマンションの場合、築25年以内でなければ住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の適用を受けられませんでした。しかし、2022年度の税制改正により築年数要件は撤廃され、現在は1982年1月1日以降に建築された住宅であれば、新耐震基準適合住宅として築年数にかかわらず適用対象となっています。
築30年のマンションは当然この要件を満たしますが、旧制度の印象が根強く残っており、「築古物件はローン控除が使えない」と思い込んでいる買主も存在します。この誤解が解消されないままだと、検討の土俵にすら乗らない可能性があります。販売時には、建築時の耐震基準に加え、住宅ローン控除が利用可能であることの訴求も不可欠です。
築30年のマンションを少しでも高く・早く売却する5つのコツ
築30年特有のデメリットをカバーし、物件の魅力を最大限に引き出すためには、戦略的な売却活動が不可欠です。ここでは、高く・早く売却するための5つのコツをご紹介します。
1. リフォームは「しない」のが基本
専有部の古さが目立つとしても、売却前に大規模なリフォームを行うのはおすすめしません。築30年の物件を探している層は「安く買って自分好みにリノベーションしたい」と考えているケースが多いためです。
売主がリフォーム費用を売却価格に上乗せすると、かえって割高感が出て売れにくくなるうえ、リフォーム内容が買主の好みと合致するとも限りません。リフォーム費用を回収できないまま値下げを迫られるリスクを考えれば、現状のまま売り出し、後述するような施策や価格面の魅力で訴求するのが合理的です。
・「マンション売却前のリフォーム」に関する記事はこちら
中古マンション売却時にリフォームは必要?判断基準や費用を解説
2. ハウスクリーニングで第一印象をアップさせる
基本的に大がかりなリフォームは不要ですが、内覧時の第一印象を良くするための清掃は非常に重要です。とくに、水回りの清潔感は購買意欲に直結します。蓄積した水アカやカビは、個人の掃除では落としきれないことも多いため、プロによるハウスクリーニングも検討してみましょう。
不動産会社がサービスとしてハウスクリーニングを提供していることもあります。たとえば東急リバブルでは、キッチン・バス・洗面・トイレをクリーニングする「水まわりブライトニング」というサービスを提供しています。売り出し前に物件の印象を整えることで、同じ築30年でも内覧時の評価は大きく変わります。
・東急リバブルの「水まわりブライトニング」
・「ハウスクリーニング」に関する記事はこちら
ハウスクリーニングの相場はいくら?水回りから一戸建てにかかる費用まで紹介
3. インスペクション(建物状況調査)を実施する
築古物件の購入をためらう最大の理由は、「見えない不具合」への不安です。この不安を払拭するために有効なのが、専門家によるインスペクション(建物状況調査)です。
建物の状態を客観的な調査で証明できれば、買主は安心して購入に踏み切れます。調査の結果、大きな不具合がないことがわかれば、それ自体が物件のアピール材料にもなります。加えて、東急リバブルの「リバブルあんしん仲介保証」を利用すれば、引き渡し後の設備トラブルにも対応できるため、買主・売主双方の安心につながります。
・東急リバブルの「リバブルあんしん仲介保証」
・「インスペクション」に関する記事はこちら
インスペクションとは?メリットや費用、注意点、自治体の補助金を解説
4. 適切な売出価格を設定する
相場から大きく乖離した金額設定は、売れ残りの最大の原因です。売り出しから時間が経過した物件は「何か問題があるのでは」と敬遠され、結果的に相場以下でしか売れなくなる悪循環に陥りかねません。
注意が必要なのは、不動産会社が提示する「査定額」が必ずしもその価格で売れることを約束するものではない点です。査定額がどのような根拠に基づいているのかを確認したうえで、周辺の取引事例に精通した不動産会社による正確な査定をもとに、戦略的な価格設定を行いましょう。
5. ターゲット層を明確にした広告戦略
築30年のマンションの購入検討者は、新築や築浅物件の検討者とは異なる視点で物件を見ています。「立地の割に安い」「リノベーションで理想の住まいを実現できる」といった築古物件ならではの魅力をアピールするには、リノベーション希望者や利回りを重視する投資家など、ターゲット層を絞った広告展開が効果的です。
どの層に、どの媒体で、どんな訴求をするか。物件のポテンシャルを引き出す提案力を持つ不動産会社を選ぶことが、売却成功の分かれ道となります。
・「不動産仲介業者の選び方」に関する記事はこちら
マンション売却の不動産仲介業者の選び方を徹底解説
築30年のマンションがどうしても売れない場合の最終手段とは?
仲介で長期間売り出しても買い手が見つからない場合は、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」を検討するのもひとつの方法です。
「買取」で売却する
買取は、不動産会社が直接買主となるため、買い手を探す期間が不要で、短期間で確実に現金化できるのが最大のメリットです。また、売主の契約不適合責任が免責されるのが一般的であり、売却後に設備の不具合などをめぐるトラブルに発展するリスクも低減します。
一方で、買取価格は仲介による売却相場の7〜8割程度になるのが一般的です。スピードと確実性を優先するか、価格を優先するかを踏まえて判断しましょう。

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・「マンション買取」に関する記事はこちら
マンションの買取とは?買取向きの物件と詳しい売却方法を徹底解
東急リバブルの「売却保証」という選択肢
「できれば高く売りたいが、売れ残るのも困る」という方には、東急リバブルの「売却保証」がおすすめです。
売却保証は、一定期間は仲介で市場に売り出し、万が一期間内に売却できなかった場合には、あらかじめ約束した価格で東急リバブルが買い取る仕組みです。仲介による高値売却のチャンスを狙いながら、最終的な売却時期と金額が確定しているため、住み替えなどの資金計画が立てやすくなります。

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築30年のマンション売却は「不動産会社選び」が成功の鍵
築30年のマンションは、中古マンションの中でも比較的購入しやすい価格帯にあり、リノベーション需要も見込めるため、十分に売却が期待できる物件です。しかし、物件の魅力を正しく伝え、買主の不安を払拭するためには、築古物件の売却ノウハウを持つ不動産会社のサポートが不可欠です。東急リバブルでは、豊富な実績と多彩なサポートサービスで、お客様のマンション売却を強力にバックアップいたします。まずは無料査定をご利用ください。

この記事のポイント
- 築30年のマンションでも売却できますか?
東日本不動産流通機構のデータによると、首都圏では築30年超の物件が中古マンション成約件数全体の40%以上を占めています。価格の手頃さやリノベーション需要を背景に、築古物件の市場は活発です。
詳しくは「築30年のマンション売却相場と資産価値の推移は?」をご覧ください。
- 築30年のマンションの売却相場はどれくらいですか?
2026年1〜3月の首都圏における平均成約価格は、築26〜30年が5,133万円、築30年超が2,887万円です(東日本不動産流通機構調べ)。
詳しくは「【エリア別】築30年マンションの平均売却相場」をご覧ください。
- 築30年のマンションは住宅ローン控除の対象になりますか?
2022年度の税制改正で築年数要件が撤廃され、現在は1982年1月1日以降に建築された住宅であれば、築年数にかかわらず住宅ローン控除の適用対象です。築30年のマンションは新耐震基準の建物であり、この要件を満たします。
詳しくは「築30年のマンションが『売れない』と言われる4つの理由」をご覧ください。
- 築30年のマンションは売却前にリフォームすべきですか?
基本的に不要です。築30年の物件を探している買主は、購入後に自分好みにリノベーションすることを前提としているケースが多く、リフォーム費用を価格に上乗せするとかえって売れにくくなる可能性があります。
詳しくは「築30年のマンションを少しでも高く・早く売却する5つのコツ」をご覧ください。
- 築30年のマンションがどうしても売れないときはどうすればいいですか?
不動産会社が直接買主となる「買取」を検討するのもひとつの方法です。また、一定期間仲介で売り出し、売れなければ約束した価格で買い取る「売却保証」という選択肢もあります。
詳しくは「築30年のマンションがどうしても売れない場合の最終手段とは?」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
築30年というと「古い」という印象を持つ方も多いでしょうが、中古マンションの平均成約築年数は築25年以上です。築30年であれば新耐震基準で建築されており、住宅ローン控除の対象にもなります。「古いから」と弱気になり、安易な値下げや不要なリフォームに走らず、まずは相場と物件の強みを正しく把握することから始めましょう。

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