マンション売却,手数料
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マンション売却の仲介手数料の相場や諸費用シミュレーション・注意点

執筆者プロフィール

桜木 理恵
資格情報: Webライター、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。その他信託銀行にて不動産事務として勤務経験あり。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」所持。
https://x.com/sakuragirie

ざっくり要約!

  • マンション売却の仲介手数料は売却金額×3%+6万円(+消費税)で求められる
  • 3,000万円でマンションを売却した場合、仲介手数料を含めた諸費用額の目安は115万円前後

不動産会社の仲介でマンションを売却した場合は「仲介手数料」がかかります。仲介手数料の相場は、マンションを売った金額の3%程度です。また、マンションの売却では、仲介手数料のほか、印紙税や登記費用などもかかります。これらの諸費用は売買契約時や物件の引き渡し時に支払う必要があるため、あらかじめ試算しておきましょう。

この記事では、マンション売却の仲介手数料とその他の諸費用の相場や手残りを増やすコツなどを解説します。

記事サマリー

マンション売却の仲介手数料の相場は?

マンション売却の仲介手数料の相場

仲介手数料とは、マンション売却の仲介をしてくれた不動産会社に支払う手数料です。仲介手数料には上限額が定められており、この上限額が仲介手数料の相場といえます。

仲介手数料の上限額

マンションの売却金額仲介手数料の上限額
200万円以下の部分取引価格×5%(+消費税)
200万円超え400万円以下の部分取引価格×4%(+消費税)
400万円超えの部分取引価格×3%(+消費税)

仲介手数料の上限額は、上記のとおりです。取引価格が400万円を超える場合は、以下の速算式でも上限額を求めることができます。

仲介手数料の速算式:マンションの売却金額×3%+6万円(+消費税)

たとえば、マンションの売却金額が3,000万円の場合の仲介手数料は「3,000万円×3%+6万円」で「96万円(税別)」、6,000万円の場合は「6,000万円×3%+6万円」で「186万円(税別)」です。

仲介手数料はいつ払う?

仲介手数料は不動産会社の成功報酬のため、支払うのは売買が成立した後です。売買成立後であれば不動産会社は全額請求することができますが、売買契約時に半金、物件引き渡し時に残りの半金を請求されるのが一般的です。

ただし、仲介手数料の支払時期は不動産会社のルールや慣習によって異なるため、事前に確認しておくのが望ましいでしょう。

【早見表】マンション売却の仲介手数料の相場

【早見表】マンション売却の仲介手数料の相場

不動産会社に支払う仲介手数料は、成約価格で決まります。仲介手数料の上限は法律によって定められていますが、下限は決められていないため、端数処理や割引などによって違いが出ることがあります。

ちなみに安価な物件は、仲介手数料よりも経費の方が高くなるケースも少なくありません。

空き家の流通促進と不動産会社の救済を目的に、成約価格800万円以下の物件は、仲介手数料の上限を33万円(税込)とする特例があります(空き家等に係る媒介報酬額の見直し)。

マンションの売却金額ごとの仲介手数料の相場は、次のとおりです。売買を予定しているマンションの査定額や売り出し価格と照らし合わせ、資金計画にお役立てください。

マンションの売却金額仲介手数料(+消費税)速算式
500万円21万円(+21,000円)500万円×3% + 6万円
1,000万円36万円(+36,000円)1,000万円×3% + 6万円
2,000万円66万円(+66,000円)2,000万円×3% + 6万円
3,000万円96万円(+96,000円)3,000万円×3% + 6万円
4,000万円126万円(+126,000円)4,000万円×3% + 6万円
5,000万円156万円(+156,000円)5,000万円×3% + 6万円
6,000万円186万円(+186,000円)6,000万円×3% + 6万円
7,000万円216万円(+216,000円)7,000万円×3% + 6万円
8,000万円246万円(+246,000円)8,000万円×3% + 6万円
9,000万円276万円(+276,000円)9,000万円×3% + 6万円
1億円306万円(+306,000円)1億円×3% + 6万円

仲介手数料以外でマンションの売却にかかる費用

仲介手数料以外でマンションの売却にかかる費用

マンションの売却では、仲介手数料以外に次のような諸費用がかかります。仲介手数料を含めた諸費用の相場は、売却金額の4%程度です。

印紙税

マンションの売買契約書は、印紙税が課される文書です。税額は、契約金額に応じて異なります。なお、2027年3月31日までに作成される売買契約書は、下表右の軽減税率が適用されます。

契約金額本則税率軽減税率
10万円を超え50万円以下のもの400円200円
50万円を超え100万円以下のもの1千円500円
100万円を超え500万円以下のもの2千円1千円
500万円を超え1千万円以下のもの1万円5千円
1千万円を超え5千万円以下のもの2万円1万円
5千万円を超え1億円以下のもの6万円3万円
1億円を超え5億円以下のもの10万円6万円
5億円を超え10億円以下のもの20万円16万円
10億円を超え50億円以下のもの40万円32万円
50億円を超えるもの60万円48万円
出典:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|国税

登記費用

マンション売却時に住宅ローンを完済する場合は、抵当権抹消に伴う登録免許税が課されます。
抵当権とは、住宅ローンを貸し出す金融機関が設定する担保権の一種で、住宅ローン完済すると、金融機関から抵当権の抹消書類が送られてきます。自動的に抹消されるわけではありません。
抵当権抹消にかかる登録免許税の税額は、不動産1個につき1,000円です。マンションの多くは土地1個、建物1個で計2,000円が課されますが、土地が2つ以上にまたがっている場合は土地の数だけ1,000円がプラスされます。
抵当権抹消手続きを司法書士に委託する場合は、別途、2〜3万円程度の司法書士報酬がかかります。

住宅ローン完済手数料

住宅ローン完済時には、金融機関に手数料を支払う必要があります。
金額は金融機関によって異なりますが、数千円から5万円程度が一般的です。ネットバンクであれば、手数料が無料の場合もあります。

・「住宅ローンを一括返済できない家の売却」に関する記事はこちら
住宅ローンを一括返済できない家を売却するにはどうすればいい? 対処法と注意点を解説

その他の見落としがちな費用

マンション売却に際して、仲介手数料や印紙税、登記費用以外にも費用はかかります。

ここでは、マンション売却で発生する可能性がある費用を紹介します。

譲渡所得税
譲渡所得税とは、不動産の売却で利益が発生した場合に課される税金です。
ただしマイホームを売却した場合で、一定の条件を満たすときは、特例により譲渡所得から最大で3,000万円が控除されます。
計算方法については、この後に詳しく解説します。

住宅ローン返済にかかる費用
マンションを買主へ引渡す前に抵当権を抹消する必要があり、住宅ローン完済時には抵当権抹消費用(登録免許税・司法書士の報酬)と、金融機関の事務手数料がかかります。

引っ越し費用
引っ越し会社へ依頼する場合は、引っ越し費用がかかります。また、仮住まいに引っ越してから新居に転居する場合は、引っ越し費用が2回かかるので注意しましょう。

ハウスクリーニング代
内覧時の印象をよくするためや、ハウスクリーニングをしてから引渡すと買主と約束した場合などは、ハウスクリーニングの費用がかかります。

マンションの売却で譲渡所得税が課されるケース

マンションの売却で譲渡所得税が課されるケース

マンションの売却で譲渡所得(売却益)が発生した場合は、住民税と所得税、復興特別所得税が課されます。これらの税金を総称して「譲渡所得税」と呼びます。
譲渡所得は、次の算式で求めます。
譲渡所得 = 譲渡収入金額(譲渡価額等) – ( 取得費 + 譲渡費用 )– 特別控除
「譲渡収入金額」はマンションを売って得た金額、「取得費」はマンションの取得にかかった費用から減価償却費相当費を引いた金額、「譲渡費用」は売却にかかった金額です。

特別控除

マンションの売却で適用されることの多い特別控除は、次のとおりです。

3,000万円特別控除(マイホーム特例)

「3,000万円特別控除」は、自己居住用マンションを売却したときに適用できる特例で、譲渡所得を最大3,000万円控除できます。

・「3,000万円特別控除」に関する記事はこちら

マンション売却で活用可能! 3,000万円特別控除とは?

軽減税率の特例

3,000万円特別控除を適用してもなお譲渡所得が出る場合は「軽減税率の特例」によって税率を下げることができます。

買換え特例

マンションを売って買い替える場合は、譲渡所得税が繰り延べられる「買換え特例」が適用できます。繰り延べられるのは、買い換え先の不動産を売却するときまでです。

税率

譲渡所得にかかる税率は、マンションを所有していた期間によって次のように異なります。なお、所有していた期間は、マンションを売却した年の1月1日時点で考えます。

所有期間所得税住民税復興特別所得税
5年以下 (短期譲渡所得)30%9%0.63%
5年超 (長期譲渡所得)15%5%0.315%

・「短期譲渡所得・長期譲渡所得」に関する記事はこちら
短期譲渡所得・長期譲渡所得の基礎知識!不動産売却で気をつけるべき点も

マンションの売却にかかる諸費用をシミュレーションしてみよう

マンションの売却にかかる諸費用のシミュレーション

マンションを売却するときにかかる諸費用は、売却価格に応じて大きく変わります。仲介手数料のように金額に比例して増えるものもあれば、登記費用やローン完済手数料のようにほぼ一定額で発生するものもあります。ここでは実際に「3,000万円」「4,500万円」「6,000万円」でマンションを売却したケースをシミュレーションし、どの程度の手残りが見込めるのかを確認してみましょう。

3,000万円のマンションを売ったケース

3,000万円でマンションを売却した場合の仲介手数料を含めた諸費用額の目安は、次のとおりです。

・仲介手数料
 3,000万円 × 3% + 6万円 = 96万円(税別)
 税込105万6,000円

・印紙税
 売買契約金額が「1,000万円超〜5,000万円以下」のため、軽減税率適用で 1万円

・登記費用(抵当権抹消登記)
 登録免許税は不動産2個で 2,000円
 司法書士報酬を依頼する場合は 2〜3万円程度

・住宅ローン完済手数料
 金融機関に支払う手数料は数千円〜5万円程度

仲介手数料(税込)1,056,000円
印紙税10,000円
登記費用(登録免許税・司法書士への報酬)※概算32,000円
住宅ローン完済費用 ※概算50,000円
諸費用合計1,148,000
手残り28,852,000円

合計すると、115万円前後の諸費用がかかります。手残りは、約2,880万円が目安となります。

4,500万円のマンションを売ったケース

次に、マンションの売却価格が4,500万円だった場合は手残りがいくらになるのか、シミュレーションしてみましょう。

仲介手数料を含めた諸費用額の目安は、次のとおりです。

・仲介手数料

 4,500万円 × 3% + 6万円 =141万円(税別)

 税込155万1,000円

・印紙税

 売買契約金額が「1,000万円超〜5,000万円以下」のため、軽減税率適用で 1万円

・登記費用(抵当権抹消登記)
 登録免許税は不動産2個で 2,000円

 司法書士報酬を依頼する場合は 2〜3万円程度

・住宅ローン完済手数料

 金融機関に支払う手数料は数千円〜5万円程度

仲介手数料(税込)1,551,000円
印紙税10,000円
登記費用(登録免許税・司法書士への報酬)※概算32,000円
住宅ローン完済費用※概算50,000円
諸費用合計1,643,000円
手残り43,357,000円

合計すると、170万円前後の諸費用がかかります。手残りは、約4,330万円が目安となります。

6,000万円のマンションを売ったケース

続いて、マンションを6,000万円で売却した場合の諸費用額と、手元にいくら残るのか計算してみましょう。

・仲介手数料
 6,000万円 × 3% + 6万円 = 186万円(税別)
 税込204万6,000円

・印紙税
 売買契約金額が「5,000万円超〜1億円以下」のため、軽減税率適用で 3万円

・登記費用(抵当権抹消登記)
 登録免許税は 2,000円
 司法書士報酬を依頼する場合は2〜3万円程度

・住宅ローン完済手数料
 金融機関に支払う手数料は数千円〜5万円程度

仲介手数料(税込)2,046,000円
印紙税30,000円
登記費用(登録免許税・司法書士への報酬)※概算32,000円
住宅ローン完済費用※概算50,000円
諸費用合計2,158,000円
手残り57,842,000円

合計すると、諸費用額は220万円前後です。手残りの目安は、約5,780万円となります。

売却にかかる諸費用を抑えて手残りを増やす5つのコツ

売却にかかる諸費用を抑えて手残りを増やす5つのコツ

マンションの売却では、仲介手数料や印紙税、登記費用など避けられない費用がありますが、次のような方法で負担を抑えることも可能です。ただし、仲介手数料については必要経費と考えるのが賢明です。

1.控除・特例を利用する

マンションの売却で利益が発生しなければ、そもそも税金はかかりません。

もし利益(所得)が発生するときは、節税につながる控除や特例がないか確認しましょう。

ここでは、マンション売却で使える主な控除や特例を紹介します。

  • 3,000万円の特別控除(居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例)
    居住用の家を売却した際に、一定の条件を満たす場合、所有期間に関係なく譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例です。
  • 居住用財産の買い替え特例
    居住用の家を売却して新居を購入するときは、一定の条件を満たすことで、譲渡所得に対する課税を将来に繰り延べることができる特例です。
  • 軽減税率の特例(マイホームを売ったときの軽減税率の特例)
    居住用財産を売却して一定の条件を満たす場合は、長期譲渡所得に対する税率(20.315%)よりも低い税率が適用されます。適用となるのは6,000万円以下の譲渡所得で、税率は14.21%(所得税10.21%・住民税4%)になります。
  • 譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例(マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)
    居住用財産を売却して新居を購入する場合で、売却の際に譲渡損失が生じたときは、一定の条件を満たす必要はありますが、譲渡損失をその年の給与所得などから控除(損益通算)できます。

出典:No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁
No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁
No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例|国税庁
No.3370 マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)|国税庁

・「居住用財産の買換え特例」に関する記事はこちら
居住用財産の買換え特例とは?併用できない特例と適用要件をわかりやすく解説
・「不動産売却時の節税方法例」に関する記事はこちら
不動産売却時の節税方法とは?譲渡損失が出た場合の特例活用法も解説

2.複数の会社に相談する

手残りを増やすには、マンションを高く売ることが重要です。

マンションが建つエリアでの売却実績が豊富で、親身になって売却活動を進めてくれる不動産会社を選びましょう。

1社への相談では、比較できません。かならず複数の不動産会社に査定を依頼し、そのなかで信頼できると感じた不動産会社や担当者を選ぶようにしてください。

プロが解説 取引の流れ 費用と税金 不動産売却なら東急リバブル

3.取得費用・譲渡費用を漏れなく計上する

譲渡所得が発生した場合、譲渡所得金額に税率を乗じて譲渡所得税を計算しますが、このときマンションの取得や譲渡にかかった費用を控除できます。

譲渡所得 = 譲渡収入金額(譲渡価額等) – ( 取得費 + 譲渡費用 )– 特別控除
譲渡所得税=譲渡所得×税率

取得費や譲渡費用をなるべくたくさん計上し、譲渡所得税の課税対象となる譲渡所得を減らしましょう。なお、根拠となる契約書や領収書等が必要になります。

取得費や譲渡費用として計上できるのは、以下の費用です。

取得費

  • マンションの購入代金
  • マンション購入時にかかった登記費用(登録免許税・司法書士への報酬)
  • マンション購入時に支払った仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 改良費(リフォーム費用など)
  • 売買契約書に貼った印紙代(印紙税)

譲渡費用

  • マンション購入時に支払った仲介手数料
  • 売買契約書に貼った印紙代(印紙税)
  • 抵当権抹消・住所変更の登記にかかった費用(登録免許税・司法書士への報酬)

4.電子契約にする

不動産の売買契約書は印紙税が課される文書に該当しますが、電子契約の場合は「文書」ではないためこの限りではありません。不動産の売買契約は、2022年5月から電子データによる締結が可能になりました。

ただし、どの不動産会社も電子契約に対応しているわけではなく、環境的に電子契約が可能であったとしても、買主との合意を要します。

・「不動産売買の電子契約」に関する記事はこちら

不動産売買の電子契約とは? 流れやメリット・デメリットを解説

5.自分で登記する

抵当権抹消や住所変更の登記は、自分(個人)ですることもできます。

司法書士へ依頼する場合と同じように登録免許税はかかりますが、司法書士への報酬を節約できるのがメリットです。すでに住宅ローンを完済している場合は、事前に法務局へ足を運び、抵当権抹消登記をしておくとよいでしょう。

ただし残代金決済時に受領した代金で完済し、抵当権を抹消してから所有権移転登記をする場合は、その日のうちに申請する必要があり、確実性が問われます。基本的には、司法書士へ依頼することになります。

・「自分で抵当権抹消手続きをする方法」に関する記事はこちら

抵当権抹消手続きは自分でできる?必要書類や費用を解説

仲介手数料は必要経費と考えよう

仲介手数料は上限額が法律で決められていますが下限はなく、半額や無料としている不動産会社も見られます。しかし、仲介手数料の安さだけで不動産会社を選んでしまうと、売却活動に十分な労力をかけてもらえず、機会損失につながってしまうリスクがあります。

マンションは、不動産会社のやる気や能力によって、売値に100万円単位の差が簡単に生じてしまうものです。仲介手数料の安さは魅力かもしれませんが、適正額を支払って積極的に売却活動をしてくれる信頼できる会社を選ぶことが、最終的には手残りを増やす近道となります。

・「不動産仲介業者の選び方」に関する記事はこちら
マンション売却の不動産仲介業者の選び方を徹底解説

マンション売却で仲介手数料無料の会社・割引交渉はお得?リスクや注意点とは

マンション売却で仲介手数料無料の会社・割引交渉

仲介手数料は、売却にかかる諸費用の大部分を占めます。仲介手数料が無料になれば手元に残る資金を増やせるため、「無料もしくは値引き交渉に応じてくれる不動産会社へ依頼したい」と考える方もいるでしょう。

しかし不動産を売却するためには、不動産調査や広告宣伝、購入希望者の案内、契約業務をする必要があり、少なくとも人件費がかかります。常識的に考えれば、無料や大幅な値引きができるはずはありません。

仲介手数料が無料、もしくは大幅な値引きができる不動産会社へ売却を依頼する際は、くれぐれも慎重に検討するようにしてください。

ここでは、仲介手数料無料の不動産会社や、値引き交渉のリスクについて解説します。

仲介手数料無料・割引される仕組み

以前は、仲介手数料の上限額を請求されるケースがほとんどでした。しかし近年になって、仲介手数料無料もしくは半額など、割引する不動産会社が増えてきています。

仲介手数料は売主・買主のどちらに対しても請求できるため、社内で両手成約できることを条件に、一方に対しては無料とし、片方からは上限額を請求しているケースが多いでしょう。

無料・値引きによるリスク

仲介手数料の上限額は定められていますが、下限は決められていません。したがって無料や割引になるよう交渉することは、法的にも問題ありません。

しかし過度に要求したりすれば、リスクをともないます。ここでは、仲介手数料を無料もしく値引きを要求した場合、どのようなリスクが生じるのかを解説します。

仲介手数料を払っている側に寄り添った活動になる

売主と買主で支払う仲介手数料が異なれば、不動産会社は心情的に多く支払った方に寄り添いたくなるものです。

両手成約の場合、本来不動産会社は中立でなければなりませんが、仲介手数料をより多く支払っている方が価格や条件面で有利になる可能性は否めません。

担当者の意欲が低下する

仲介手数料を過度に値切ると、担当者の意欲が低下するリスクがあります。複数の物件を担当している場合、より多くの仲介手数料をもらえる物件の広告や売却活動を優先しないとは限りません。

積極的な売却活動を行ってもらえなければ、いつまで経っても売れず、値下げをすることになれば、かえって損をすることになるでしょう。

囲い込みされる可能性がある

仲介手数料が無料の場合、囲い込みされる可能性があります。

囲い込みとは、不動産会社が社内両手で成約するために、他社へ物件情報を公開しないことをいいます。

物件情報が多くの人に伝わらなければ、売却までに時間がかかる可能性があり、売主にとっては不利な状況になるでしょう。

内覧件数が少ないなど囲い込みが疑われる場合は、レインズの登録証明書を使って登録内容を確認するか、他の不動産会社に依頼して問い合わせてもらいましょう。

手数料の節約よりも安心感が重要

仲介手数料の節約ではなく、より高く売却して、手元に残る利益を増やすことを考えましょう。

仲介手数料を50万円値切るよりも、200万円高く売却する方が手元に資金を残すことができます。

仲介手数料を無料にしてもらえるかどうかではなく、売却実績が豊富か、高く売却できる見込みがあるのかを重視し、信頼できる不動産会社を選びましょう。

手数料無料業者・大手仲介業者の選択基準

手数料無料業者・大手仲介業者の選択基準

仲介手数料が無料、もしくは割引してくれる不動産会社が、すべて悪い訳ではありません。

もし仲介手数料が無料になる不動産会社と、大手不動産会社のどちらにするか迷ったら、これから紹介するポイントに注意して選んでください。

  • 仲介手数料の安さではなく、最終的に手元に残る金額が多いか
  • 充分な広告宣伝費をかけて、売却活動しているか
  • 販売戦略や売却のノウハウを持ち合わせているか
  • 担当者が誠実で、親身になって相談に乗ってくれるか
  • 業務報告の内容と頻度
  • マンションが建つエリアでの売却実績

・「マンション売却の不動産仲介業者の選び方」に関する記事はこちら
マンション売却の不動産仲介業者の選び方を徹底解説

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マンション売却の失敗事例から学ぶ!5つの落とし穴

マンション売却の失敗事例から学ぶ5つの落とし穴

最後に、マンション売却で、手数料に関するよくある失敗事例を紹介します。

同じような失敗をしないためにも、どのようなポイントに注意したら良いのか、失敗事例から学んでおきましょう。

1.手数料を値切りすぎて売却活動が停滞した

仲介手数料を値切ることに成功しても、担当者との関係性が悪化すれば、売却活動に影響します。過度な値切り交渉は避け、担当者と信頼関係を築くことを重視してください。

積極的に売却活動を行ってもらう方が、結果的には満足のいく売却になるでしょう。

2.無料に惹かれて囲い込みに気づけなかった

仲介手数料が無料であることにメリットを感じて、売却を依頼する方もいるでしょう。しかし仲介手数料を無料にできるのは、囲い込みをして、社内両手で成約を想定しているからかもしれません。

内覧数が極端に少ない、もしくは他社から紹介の購入希望者が現れないときは、囲い込みされている可能性があります。

状況に応じて、媒介契約の解除を検討してください。

3.売却活動を任せっぱなしにしている

仲介手数料を期待できない物件は、社内で優先順位が低く、積極的に活動してもらえない可能性があります。そのような物件を担当者に任せっきりにしてしまえば、業務報告はおろか、売却活動もおろそかになりかねません。

担当者にはこちらから定期的に連絡し、コミュニケーションをとるようにしましょう。担当者と良好な関係性を築くことで、活動状況を把握できるだけでなく、優先順位も上がるかもしれません。

4.売却にかかる費用を理解していなかった

マンション売却には、仲介手数料以外にも費用がかかります。想定以外の費用がかかり、自己資金が足りなくなってしまうことがないように、できるだけ正確な資金計画を立てておきましょう。

とくに買い替えを検討している場合は、手元に資金を残しておく必要があります。もし資金計画が難しいと感じたら、不動産会社に相談してみてください。

5.仲介手数料以外の費用を請求されて払った

新聞折り込み広告やポータルサイトへの掲載費など、広告宣伝費は仲介手数料に含まれています。請求された額をいわれるがままに支払うのではなく、内訳や計算方法を確認するようにしてください。

仲介手数料外に広告費を請求することは宅建業法違反になるため、行政機関に相談するようにしましょう。

なお売主が特別に依頼した広告にかかった費用や、遠方への出張にかかった費用は、請求される可能性があります。

まとめ

マンション売却で支払う仲介手数料の相場と、仲介手数料以外にかかる費用について解説しました。

マンション売却でかかる諸費用の目安は、売却金額の4%程度といわれていますが、税金の控除や特例を利用できれば、手残りを増やせます。

税金の優遇措置を味方につけて、手元に残る資金を増やしましょう。

この記事のポイント

マンション売却で仲介手数料無料の会社・割引交渉はお得?

仲介手数料が無料の場合、お得に思えますが、囲い込みされる可能性もゼロとは言えません。
囲い込みとは、不動産会社が社内両手で成約するために、他社へ物件情報を公開しないことをいいます。
物件情報が多くの人に伝わらなければ、売却までに時間がかかる可能性があり、売主にとっては不利な状況になるでしょう。

詳しくは「マンション売却で仲介手数料無料の会社・割引交渉はお得?リスクや注意点とは」をご覧ください。

6,000万円のマンションを売却したら仲介手数料はいくらですか?

マンションを6,000万円で売却した場合、仲介手数料は税込 204万6,000円です。
そのほか、印紙税や登記費用(抵当権抹消登記)、住宅ローン完済手数料がかかり、諸費用額は220万円前後となります。

詳しくは「マンションの売却にかかる諸費用をシミュレーションしてみよう」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

マンション売却の仲介手数料が高すぎると感じる方もいるでしょう。しかし売却活動には広告宣伝費がかかり、内覧対応にも人件費がかかっています。仲介手数料を値引きや無料にしたら、不動産会社はどこかで節約をしなければならなくなります。
つまり仲介手数料を無料にすると、どこかにしわ寄せができるため、リスクが生じないとも限りません。仲介手数料を安くすることではなく、なるべく高く売却することを優先させましょう。

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