ざっくり要約!
- スタディスペースとは、勉強をするための机や照明、収納を設えた空間を指す
- スタディスペースは設置場所が重要。家族とコミュニケーションを取れるだけでなく、集中できる環境であることも大切
近年、リビング学習の一般化に伴い、自宅に「スタディスペース」を設けるご家庭が増えています。しかし、スタディスペースはただ作れば良いというわけではありません。勉強に適した環境でなければ、使われずにデッドスペースになってしまうこともあります。 この記事では、スタディスペースのメリット・デメリットを解説するとともに、後付けする際のポイントまで解説します。スタディスペースを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
記事サマリー
スタディスペースとは?
スタディスペースとは、勉強をするための机や照明、収納を設えた空間を指します。個室ではなく、オープンで他の空間とつながりがあることが特徴です。スタディスペースの広さや場所に明確な決まりはなく、LDKの一角や階段ホールなどに設けられます。
子ども部屋との違い
子ども部屋とスタディスペースの違いは、個室であるか否かという点です。子ども部屋は基本的に個室のため、プライバシーが守られた空間になります。勉強に限らず、遊びや睡眠など様々な活動を行う場所として使うことができます。
一方、スタディスペースは家族との距離が近いオープンな空間です。家族とコミュニケーションが取りやすい反面、一人で過ごしたい時には適していません。基本的に子ども部屋も必要になると考えておきましょう。
| ・「子ども部屋」に関する記事はこちら 子供部屋の収納アイデア。成長に合わせた収納方法を紹介 |
ワークスペースとの併用も可能
スタディスペースのカウンターを長めに作り、ワークスペースと併用するプランもよく見られます。
日中は親のワークスペースとして使い、子どもが勉強する時間にはスタディスペースに早変わり。子どもの勉強を見ながら、傍らで読書や裁縫をすることも可能です。
また、幅広のカウンターは勉強だけでなく、絵や工作などの作業台としても重宝します。
・「スタディスペース」を含む物件一覧はこちら
スタディスペースはどんな場所にあるの?

スタディスペースを設ける場所に決まりはありませんが、設置しやすい場所や使い勝手の良い場所を3つご紹介します。
リビング・ダイニング
リビング・ダイニングのスタディスペースは、勉強を教えやすかったり、コミュニケーションを取りやすかったり、家族との距離が近いことがメリットです。
特に小学校低学年のうちは、自主的に勉強することが難しく、リビング学習が一般化しています。リビング・ダイニングにスタディスペースを設けることは、理に適っているといえるでしょう。
ただし、集中できる環境にするためには、腰壁や袖壁で仕切ったり、間仕切りを立てたりといった工夫も必要になります。
| ・「リビングのレイアウト」に関する記事はこちら リビングはどうレイアウトすればいい?広さや形状に合わせたレイアウト方法を解説 横長リビングはどうレイアウトする?10畳・12畳・16畳など広さ別のアイデアを紹介 |
スキップフロア
スキップフロアのスタディスペースは、フロアが半階ずれていることにより、オープンな空間でありながら視線が交わりにくく、集中しやすい環境になります。
適度な距離感がありながら家族の気配も感じられるため、子どもも安心して勉強することができるでしょう。
ただし、階段途中にあるスタディスペースは通路でもあるため、家族が頻繁に通る時間帯は勉強に適さないことも。子ども部屋との使い分けが必要になるかもしれません。
| ・「スキップフロア」に関する記事はこちら スキップフロアとは?スキップフロアが向いているケースや注意点も紹介 |
階段ホール
階段を上った2階ホールに設けるスタディスペースは、吹き抜けと相性の良い間取りです。
1階から距離があるので勉強に集中しやすく、吹き抜けを通じて家族とコミュニケーションも取れるので安心感もあります。
階段ホールのスタディスペースは、カウンターを長く作っておくことで、兄弟姉妹で並んで勉強したり、ワークスペースにしたり、多用途に使うことが可能です。
スタディスペースのメリット
スタディスペースは、勉強に親のサポートを必要とする小学校低学年のお子さんに特におすすめです。スタディスペースを通して、物の管理や片付け習慣を身につけることもできます。
家族の存在を感じながら学習できる
スタディスペースの大きなメリットは、勉強しているときにも家族が近くにいるという「安心感」です。安心することによって、勉強への意欲や集中力が増すでしょう。
特に、小学校低学年のお子さんは、一人で勉強するのは寂しいと感じることも少なくないといいます。子ども部屋で一人で勉強する前段階として、スタディスペースを活用すると良いでしょう。
学習効率が上がるという説も
分からないことに一旦つまずいてしまうと、勉強はそこから進みません。家族がすぐに教えてあげれば、学習効率もアップします。よくできた箇所をその場で褒めてあげれば、子どものモチベーションの向上にもつながるでしょう。
小学生が宿題をする場所は、自宅のリビング・ダイニングという回答が7割に上っています。学年が上がるにつれて傾向は変わりますが、リビング学習の定着化がうかがえます。

リビング・ダイニングが散らかりにくくなる
リビング学習はダイニングテーブルを使うケースが多く、教科書や消しゴムのカスが散らかりがちです。食事をする際には、片付けや掃除をしなくてはならないので、手間に感じてしまうこともあるでしょう。
スタディスペースがあれば、リビング・ダイニングが散らかりにくくなり、夕食前に慌てて片付ける必要がなくなります。
また、スタディスペースで勉強に必要な物を一括管理することもできます。子どもに管理を任せて、片付け習慣を身につけることも可能です。
スタディスペースのある家を買って後悔? デメリットとは
スタディスペースは学習環境として多くの魅力がありますが、導入してから後悔したり、使わなくなったりする可能性もあります。
将来使わなくなる可能性がある
スタディスペースを設けても、子どもが成長するにつれて使用頻度が下がる可能性は否定できません。高校受験を控える中学2〜3年生頃になると、自然と自分の部屋で勉強する機会が増えていきます。
スタディスペースは小学生の間は重宝する空間ですが、いつまで使うかはお子さんによって異なります。デッドスペースにしないためには、将来的な用途も踏まえて検討することが重要です。
リビングでくつろげない
リビング近くにスタディスペースがある場合、子どもが勉強している時間は他の家族がテレビや会話を遠慮してしまい、くつろぎにくくなることがあります。
家族のライフスタイルによっては、リビング以外の場所にスタディスペースがあったほうが良いかもしれません。
空間が狭く感じられることも
スタディスペースのために、リビングやダイニングの空間を削っている場合は、狭いと感じてしまうことがあります。
リビング・ダイニングの空間を優先したい場合は、スキップフロアや階段ホールなど、他の空間にスタディスペースがある物件を検討しましょう。
スタディスペースは後付けも可能
スタディスペースは1畳程度の空間があれば、後付けも十分可能です。ただし、設置場所や家族の動線を考慮する必要があります。
他のリフォームと比べて安価
スタディスペースの設置は、水回りリフォームや間取り変更と比較して、工事の規模が小さいので安価に行うことができます。
工事内容はカウンターの設置や部分的な内装工事がメインです。照明やコンセントの増設は、必ず専門業者に依頼する必要がありますが、それを除けばDIYで設置することも難しくありません。
また、スタディスペースにインターネット環境は必須のため、忘れずに整備しておきましょう。
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フレキシブルに使えるようにする
スタディスペースは、将来的な用途の変化に対応できるよう、フレキシブルな設計にすることも大切です。収納棚やカウンターの高さを変えられるように可動式にしておくと、子どもの成長や用途の変化に対応できるようになります。
また、スタディスペースを細部まで作り込み過ぎないこともポイントです。出来るだけシンプルな作りで、多用途に使える可変性を残しておきましょう。
デッドスペースなどを上手く活用する
コンパクトなスタディスペースであれば、1畳程の広さがあれば設置可能です。階段ホールや使用頻度の低い和室の一角など、家の中のデッドスペースを探してみましょう。
ただし、どのようなデッドスペースでもスタディスペースに活用できるとは限りません。
家族の出入りが激しい場所は、集中力が途切れやすく、スタディスペースに適さない場合もあるので注意が必要です。
特に、背後や上部に人の気配を感じやすい場所は適していません。例えば、人がよく通る廊下やリビング階段の真下などは、人の気配を感じやすい場所なので避けた方が無難です。
まとめ
スタディスペースは、家族とコミュニケーションを取りながら学習を進められるので、特に幼児期から小学校低学年頃まで活躍する空間です。
リビング・ダイニングの一角やスキップフロア、階段ホールなど設置場所は様々ですが、集中力を継続できる場所であることがポイントになります。
また、何歳まで使うかはお子さんによっても異なるので、将来的な用途も踏まえて検討することが重要です。
・「スタディスペース」を含む物件一覧はこちら
この記事のポイント
- スタディスペースとはどのようなスペースですか?
スタディスペースとは、勉強をするための机や照明、収納を設えた空間を指します。個室ではなく、オープンで他の空間とつながりがあることが特徴です。
詳しくは「スタディスペースとは?」をご覧ください。
- スタディスペースはどんな場所にありますか?
スタディスペースを設ける場所に決まりはありませんが、設置しやすい場所や使い勝手の良い場所3つを「スタディスペースはどんな場所にあるの?」にてご紹介します。
- スタディスペースは後付けも可能ですか?
スタディスペースは1畳程度の空間があれば、後付けも十分可能です。ただし、設置場所や家族の動線を考慮する必要があります。
詳しくは「スタディスペースは後付けも可能」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
スタディスペースで重要なことは「集中力」を継続できる環境であることです。家族とのコミュニケーションの取りやすさも大切ですが、背後や上部に人の気配を感じやすい場所はおすすめできません。設置場所を工夫したり、間仕切りを立てたりして、集中できる環境に整えてあげましょう。また、ロールスクリーンで仕切れるようにすると、家族に教えてほしい時は開放し、集中したい時には閉めるといったメリハリのある使い方ができるようになります。

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