ざっくり要約!
- マンションの査定額は、日当たりや眺望、リフォームの有無、大規模修繕を実施済みかどうかなど個別の状況に左右されるため、近隣マンションの相場と異なるケースもある
- マンション査定前の相場確認では、成約価格と売出価格の両方をチェックすることが大切
マンション査定を依頼する前に売却相場をチェックしておくと、不動産会社が提示した査定額が適正なのか判断しやすくなり、資金計画を立てるのに役立ちます。
本記事では、マンション査定を依頼する前に知っておきたい知識や情報を紹介し、マンション売却価格の相場を、主要都市別と築年帯別に解説します。
マンション査定で不動産会社がチェックするポイントや、マンション査定における注意点にも触れています。納得のいくマンション売却を進めていくためにも、ぜひお役立てください。
記事サマリー
マンション査定の相場はあくまで売却の目安|3つの価格と手取り額に注意

マンション査定の相場はあくまで売却の目安となる金額です。
まずは不動産会社へ相談する前に、査定から売却が成立するまでのステップにおいて、マンションの価格を表す「査定額」「売出価格」「成約価格」の違いを理解しておきましょう。
査定額・売出価格・成約価格の違いとは
査定額とは、不動産会社が「売却予想額」として提示する価格です。
売主は査定額をもとに売出価格を設定しますが、必ずしも査定額で売り出す必要はありません。また査定額と成約価格が一致するとも限らないため、一つの目安として考えましょう。
マンションの売却活動を開始する前に、査定額を参考にして売主が決めるのが売出価格です。
価格交渉されることを想定して、査定額よりも高めに設定することが多いですが、売却を急いでいる場合などは査定額のまま、もしくは低めに設定するケースもあります。
成約価格とは、売主と買主が最終的に合意した価格です。
つまり売買契約を結ぶ際の契約金額(売買代金)のことで、仲介手数料を計算する際は、成約価格を用いて算出します。
・「マンションの売り出し価格と成約価格」に関する記事はこちら
マンションの売り出し価格と成約価格には差がある? 高く売る方法を解説
手取り額に注意
買主には成約価格で売り渡すことになりますが、そっくりそのまま手元に残るわけではありません。
マンション売却に際しては、印紙代や登記費用、仲介手数料(成約価格×3%+6万円+消費税※)、住宅ローンの完済手数料などがかかるからです。
※成約価格400万円以上の場合の仲介手数料を求める速算式
売却価格の5~7%程度の諸経費がかかると想定し、手元にいくら残るのか具体的にシミュレーションしておくことが大切です。
・「マンション売却の注意点」に関する記事はこちら
マンション売却の注意点は?基本の流れから売却後の手続きまで解説
マンション査定前に確認! 中古マンションの需要傾向

マンション査定額には需要や供給量、金利などが影響しますが、需要があるほど査定額も上がりやすくなります。
近年、中古マンションの需要は、都心部を中心に大きな高まりを見せています。
新築マンションの供給量が減少傾向であることや、資材や人件費の高騰が影響していると推測できます。
首都圏のマンションは人気があるため、タイミングによって多少の増減はあるものの、成約㎡単価は右肩上がりに上昇し続けています。
今後も希少性があるエリアでは、高い需要が継続する可能性があるでしょう。

次に不動産価格指数も見てみましょう。不動産価格指数とは指数化した統計データのことで、国土交通省のサイトから確認できます。

2025年12月分の不動産価格指数(全国)で、住宅総合が148.0、戸建住宅は121.9なのに対し、マンションは225.1と他の種別に比べて高いことがわかります。
しかし今後、金利のさらなる上昇が、不動産取引やマンションの需要に影響する可能性は否定できません。
マンション売却を検討しているのであれば、不動産市況を見極めて好機を逃さないようにしてください。
・「不動産市況」に関する記事はこちら
【査定前にチェック】主要都市別のマンション売却価格の相場

ここからは、主要都市別にマンション売却価格の相場を紹介していきます。査定を依頼する前に、いくらぐらいでマンションを売却できるのか想定しておきましょう。
なお、都市別相場は平均値であり、駅距離・専有面積・築年数で変動します。買取で売却する場合は、売却相場の6~8割程度を目安にしてください。

東京都
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、東京都の中古マンションの売却価格の相場は6,835万円でした。
2025年6月の売却価格の相場は6,791万円で、前年同月比では0.6%の上昇にとどまっていて、
近年上昇傾向であった㎡単価も、前年比−0.1%でほぼ横ばいとなっています。
ただし2025年12月と2026年2月~4月は、7,000万円超となっています。売買価格が高まる時期を見逃さないように注意しましょう。
また、マンション売却価格相場の全国平均である約2,520万円(2026年6月度の相場価格の全国平均)と比較しても、東京都内のマンションが非常に高い価格で取引されていることがわかります。
| 2025年6月 | 2026年6月 | |
|---|---|---|
| マンションの売却価格相場 | 6,791万円 | 6,835万円 |
| ㎡単価 | 117.01万円/㎡ | 116.91万円/㎡ |
| 専有面積 | 58.04㎡ | 58.46㎡ |
| 築年数 | 25.87年 | 26.54年 |
| 件数 | 2,360件 | 2,136件 |
神奈川県
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、神奈川県の中古マンションの売却価格の相場は3,957万円でした。
2023年9月の売却価格の相場は3,751万円で、前年同月比では約5.5%の上昇が見られます。
しかし過去1年間の相場価格を見てみると、2026年1月には4,137万円を記録しており、相場価格は変動していることが分かります。
全国平均の約2,520万円を1,500万円以上上回っていますが、月によっては下降傾向が見られるため、今後も価格の動向に注意しましょう。
| 2025年6月 | 2026年6月 | |
|---|---|---|
| マンションの売却価格相場 | 3,751万円 | 3,957万円 |
| ㎡単価 | 56.28万円/㎡ | 60.35万円/㎡ |
| 専有面積 | 66.66㎡ | 65.56㎡ |
| 築年数 | 27.62年 | 28.06年 |
| 件数 | 1,003件 | 1,073件 |
埼玉県
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、埼玉県の中古マンションの売却価格の相場は3,110万円でした。
2025年6月の売却価格の相場は2,906万円で、前年同月比では約7%の伸びを見せていて、
全国平均の2,520万円を大きく上回る価格で取引されています。
埼玉県の過去1年間の月別の平均価格を見ると2,900万円台~3,100万円台で推移しており、比較的変動幅が大きいことがわかります。なるべく需要が高まる時期に売却できるように、売り出すタイミングを見極めるようにしましょう。
| 2025年6月 | 2026年6月 | |
|---|---|---|
| マンションの売却価格相場 | 2,906万円 | 3,110万円 |
| ㎡単価 | 43.32万円/㎡ | 45.97万円/㎡ |
| 専有面積 | 67.09㎡ | 67.64㎡ |
| 築年数 | 27.49年 | 27.75年 |
| 件数 | 509件 | 524件 |
千葉県
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、千葉県の中古マンションの売却価格の相場は3,175万円でした。
2025年6月の売却価格の相場は2,629万円で、前年同月比では約20.08%と大きな上昇が見られます。
ただし2026年1月は2,749万円、2026年5月は2,862万円です。1年前と比較すると伸び率は大きいものの、変動も大きいため、需要が高まるタイミングを見逃さないようにしてください。
| 2025年6月 | 2026年6月 | |
|---|---|---|
| マンションの売却価格相場 | 2,629万円 | 3,175万円 |
| ㎡単価 | 36.57万円/㎡ | 44.05万円/㎡ |
| 専有面積 | 71.89㎡ | 72.07㎡ |
| 築年数 | 30.85年 | 29.99年 |
| 件数 | 427件 | 508件 |
大阪府
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、大阪府の中古マンションの売却価格の相場は3,688万円でした。
2025年6月の売却価格の相場は3,457万円で、前年同月比では約6.7%の伸びを見せています。
過去1年間の相場価格を見ても、3,500万円前後以上をキープしていることが分かります。引き続き不動産市況に注目するようにしましょう。
| 2025年6月 | 2026年6月 | |
|---|---|---|
| マンションの売却価格相場 | 3,457万円 | 3,688万円 |
| ㎡単価 | 52.88万円/㎡ | 55.63万円/㎡ |
| 専有面積 | 65.38㎡ | 66.30㎡ |
| 築年数 | 28.06年 | 28.47年 |
| 件数 | 980件 | 897件 |
愛知県
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、愛知県の中古マンションの売却価格の相場は2,573万円でした。
2025年6月の売却価格の相場は2,416万円で、6.5%の上昇率です。ただし2025年10月には−12.5%となっており、変動が比較的大きいのが特徴です。
時期によっては2,500万円を超えるため、全国水準を上回るタイミングを逃さないようにしたいものです。
| 2025年6月 | 2026年6月 | |
|---|---|---|
| マンションの売却価格相場 | 2,416万円 | 2,573万円 |
| ㎡単価 | 32.51万円/㎡ | 35.00万円/㎡ |
| 専有面積 | 74.33㎡ | 73.51㎡ |
| 築年数 | 26.82年 | 26.94年 |
| 件数 | 371件 | 364件 |
福岡県
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、福岡県の中古マンションの売却価格の相場は2,851万円で、全国平均の約2,520万円を上回る価格帯です。
2025年6月の売却価格の相場は2,688万円で、前年同月比で約6%の伸び率を見せており、3,000万円を超えている月もあります。
需要が高まる2~3月にタイミングを合わせるなどして、高値での売却を目指しましょう。
| 2025年6月 | 2026年6月 | |
|---|---|---|
| マンションの売却価格相場 | 2,688万円 | 2,851万円 |
| ㎡単価 | 40.23万円/㎡ | 42.92万円/㎡ |
| 専有面積 | 66.83㎡ | 66.42㎡ |
| 築年数 | 26.14年 | 28.15年 |
| 件数 | 355件 | 323件 |
北海道
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、北海道の中古マンションの売却価格の相場は2,445万円で、全国平均の約2,520万円をやや上回ります。
2025年6月の売却価格の相場は2,228万円で、前年同月比で約9.7%の伸び率です。
ただし2025年8月は2,052万円、同年9月は2,177万円と全国平均を大きく下回る月もあったことから、時期によっては下降傾向に転じる可能性は否めません。相場価格は変動すると心得て、売却のタイミングを検討しましょう。
| 2025年6月 | 2026年6月 | |
|---|---|---|
| マンションの売却価格相場 | 2,228万円 | 2,445万円 |
| ㎡単価 | 30.52万円/㎡ | 32.67万円/㎡ |
| 専有面積 | 73.01㎡ | 74.85㎡ |
| 築年数 | 29.98年 | 30.47年 |
| 件数 | 253件 | 276件 |
【査定前にチェック】築年数別のマンション売却価格の相場

マンションの建物部分は、経年により劣化します。したがってマンションの査定額は、築年数に応じた評価になります。
レインズの首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2026年04~06月】によれば、東京都の築年帯別の価格は以下の通りです。
| ~築5年 | ~築10年 | ~築15年 | ~築20年 | ~築25年 | ~築30年 | 築30年超 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京都 価格(万円) | 12,327 | 8,991 | 9,378 | 8,205 | 7,772 | 6,928 | 3,908 |
マンションは5年目までは建物の状態が良く、大きなリフォームを必要としないため人気があり、売主にとって有利な条件で売却できることが多いでしょう。
15年を超えたあたりから内装や設備の劣化が目立つようになるため、高値で売却しようとすると工夫が必要になってきます。需要が高まる時期に合わせて売却する、マンション売却が得意な不動産会社に依頼するなどして、スムーズな売却を目指しましょう。
マンションも30年を超えると、建物の資産価値はほとんどなくなり、土地値(底値)になります。また旧耐震基準(建築確認済証の交付日が1981年5月31日以前)のマンションは、ローンの借入れが難しい傾向があり、敬遠されるケースは少なくありません。
しかし築年数が古いからといって、売却できない訳ではありません。希少性のある物件や管理体制の良い物件は常に人気があり、また築年数が古くても、大規模修繕後などで外観がきれいになると売りやすくなります。
近年の新築マンションの価格高騰により、中古マンションの需要が高まっていることから、立地や条件によってはそれほど値崩れしないケースもあるでしょう。
2~3月など不動産需要が高まる時期や、大規模修繕が終わった時期など、売りやすいタイミングでの売却を検討してみてください。
・「中古マンションを買うなら築何年」に関する記事はこちら
中古マンションを買うなら築何年がおすすめ?年数ごとの特徴や選び方解説
マンション査定は3種類

マンション査定は、主に「AI査定」「机上査定」「訪問査定」の3種類があります。それぞれ特徴や精度の高さが異なるため、状況にあったタイプを選ぶようにしましょう。
ここでは、それぞれの特徴を詳しく解説します。
AI査定
AI査定とは、Webサイト上に必要な情報を入力すると、AIに学習させた過去の取引データを活用して、機械的に相場価格が算出される仕組みです。
個人情報を入力する必要がなく、多くは1分程度で査定額が分かるため、売却するか決めていないものの、おおよそのマンション価格を知りたい人に適した査定方法といえます。
ただし依頼者が入力した一定の情報のみで査定するため、他の査定方法と比べて、精度が低い傾向があります。
提示された価格はあくまでも参考として活用するにとどめ、売却を本格的に検討する際は不動産会社へ依頼し、訪問査定を実施するようにしましょう。

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机上査定
机上査定とは、不動産会社が現地調査をすることなく、所在や専有面積、間取り、階数、方角などの情報と、過去の取引事例のデータをもとに査定額を算出する方法です。
早ければ3日、遅くとも1週間程度で査定額を提示してもらえるでしょう。
ただしマンションの周辺環境や室内を調査せずに行うため、訪問査定に比べて精度は下がります。売却することが決まっている場合は、最初から訪問査定を依頼するとよいでしょう。
不動産会社と直接会わずに依頼できるため、スケジュール調整が難しい人や、査定額を見てから売却するかどうか決めたい人に向いています。
たとえば複数の不動産会社に机上査定をしてもらい、ある程度依頼先を絞ってから、訪問査定を依頼する方法もおすすめです。
訪問査定
訪問査定は、その名の通り担当者が実際に訪問し、室内や周辺環境を調査して、査定額を算出する方法です。
内装や設備の劣化具合、リフォームの有無、日当たり、眺望、生活の利便性などを加味して査定を行うため、3つの方法の中で最も精度が高い査定方法といえます。
売却を依頼する場合は、基本的に訪問査定が必要になります。段階を踏まずに、最初から訪問査定を依頼しましょう。
訪問査定は現地調査に1~2時間程度、査定報告書の作成に1週間程度かかります。複数社に依頼しようとすると、1カ月程度かかるため、売却を急いでいる場合は注意が必要です。また現地調査に時間がかかるので、余裕をもってスケジュールを組むようにしてください。

マンション査定で不動産会社がチェックするポイント

不動産会社にマンション査定を依頼する前に、不動産会社が何を重視し、何をチェックしているのか確認しておきましょう。
ここでは、代表的なチェックポイントを紹介します。
| 築年数 | ・築5年以内:売却理由(希少性が高く、需要も高い) ・築10年前後:内装や設備の状態(給湯器の交換をしているかなど) ・築15年前後:大規模修繕の実施や計画の有無 ・築20年前後:リフォームの実施の有無 ・築30年超:耐震診断報告書やインスペクション報告書の有無 ・築40年超:建築確認済証の交付日 |
|---|---|
| 専有面積・間取 | ・需要が見込める広さや間取りか(ファミリー向けが好ましい) |
| 日当たり | ・南向きや角部屋か(南向き以外で人気があるのは東・西・北の順) |
| 眺望・通風 | ・窓から眺望が望めるか、視界や通風を遮るような大きな建物がないか |
| 階数 | ・高層階(3階以上)か、1階の場合は専用庭があるか |
| 管理体制・セキュリティ | ・管理人の勤務形態(常駐・日勤・巡回・特定の時間や曜日のみなど) ・オートロックか、防犯カメラの数は妥当か |
| 内装や設備 | ・リフォーム実施の有無 ・内装や設備の劣化や目立つ傷や汚れがあるか、カビが生えていないか |
| 共用部分・共有施設等 | ・清掃が十分にされているか、切れた照明や枯れた植栽がそのままになっていないか |
| 周辺環境 | ・嫌悪施設や騒音が発生する施設がないか ・繁華街が近くないか ・公園や歩道、街灯の有無や整備状況 |
| 交通の利便性 | ・最寄駅までの距離・バス停までの距離や本数 |
| 生活の利便性 | ・スーパーやドラッグストア、郵便局、役所、病院までのアクセスや数 |
| 駐車場や駐輪場 | ・駐車場や駐輪場に空きがあるか |
| 管理費・修繕積立金 | ・近隣の類似するマンションと比べて高すぎないか ・長期修繕計画が作成されているか |
| 売主・施工会社・管理会社 | ・売主や施工会社が大手ゼネコンか、管理会社が大手ゼネコンのグループ(系列)会社か |
マンション査定と相場は違う?その理由とは

マンション査定を複数社へ依頼した場合、査定額が一致することはまずありません。
なぜ相場と売出価格や成約価格が異なるのか、不動産会社ごとに査定額が違うのか、その理由を解説します。
相場と異なる理由
マンションの査定額は、日当たりや眺望、リフォームの有無、大規模修繕を実施済みかどうかなど個別の状況に左右されるため、近隣マンションの相場と異なるケースは少なくありません。
そもそも売主が売出価格を設定し、買主が了承すれば契約が成立するため、物件ごとに成約価格も異なるものだと理解しておきましょう。
たとえば売主が売り急いでいる場合は、相場よりも安めに設定することがあり、リノベーション済みの物件であれば、相場よりも高値で売り出すケースもあります。また価格交渉を想定して売出価格を決めることも多く、相場と異なる理由もさまざまです。
会社ごとに異なる理由
マンションの査定額は、不動産会社ごとに異なるといっても過言ではありません。査定額の算出に法的なルールはなく、不動産会社ごとに独自の方法を採用していたり、担当者の経験値によって変わったりするからです。
不動産会社ごとに、得意とするエリアや種別が異なることも影響しています。たとえばマンション仲介実績が豊富な場合、その独自の販売戦略やノウハウによって、相場よりも高く売却できると判断するケースもあるでしょう。
相場より安く売らないために!マンション査定の注意点5つ

マンションには相場がありますが、必ずしも相場価格で売却できるとは限りません。
相場よりも安い価格で売らないようにするためにも、これから紹介する5つの注意すべきポイントを参考にしてください。
1. 余裕をもって売却までのスケジュールを組む
マンションを売却する際は、余裕をもってスケジュールを組みましょう。売却したい時期が迫ってきて焦った結果、大幅な値下げに応じるなどして、損をしてしまう恐れがあるからです。
マンションを売り出してから成約までに、通常3カ月~6カ月程度かかります。売却したい時期が決まっているときはそこから逆算して、余裕をもって計画しましょう。
・「家を売却する流れ7ステップ」に関する記事はこちら
家を売却する流れ7ステップ|かかる期間や税金・注意点も解説
2.相場価格を把握する
不動産会社に査定依頼するからといって、マンションの相場を知らないまま売り出してしまうと、損をすることになるかもしれません。
マンション査定前の相場確認では、成約価格と売出価格の両方をチェックすることが大切です。
マンションの相場価格を調べるのは、それほど難しいことではありません。以下のサイトを利用して、同じマンションや類似するマンションの成約価格(取引価格)や売出価格を検索してみましょう。
- 不動産情報ライブラリ
国土交通省が運営するWEBサイトです。マンションや土地の過去の取引価格や成約価格を検索できます。なお個人情報の入力や会員登録は不要です。 - レインズマーケットインフォメーション
不動産流通機構である「レインズ」が運営しているサイトです。マンションの成約事例を、都道府県や地域を絞って検索できます。なお個人情報の入力や会員登録は不要です。 - 不動産査定一括サイト
必要事項を1度入力するだけで、複数の不動産会社に一括して査定依頼できるサイトです。個人情報を入力する必要があり、不動産会社から電話やメールが届きます。依頼先が多くなりすぎないように注意しましょう。 - 不動産ポータルサイト
現在売り出されている不動産を検索できるサイトです。類似するマンションの売出価格や供給量を参考にして、売出価格を設定しましょう。
・東急リバブルの売出相場検索はこちら
3.複数の業者に査定を依頼する
マンション査定は必ず複数の不動産会社に依頼し、複数の査定価格を参考にしましょう。査定価格は不動産会社によって異なることがあり、1社のみの査定で適正な価格なのか判断することは難しいでしょう。
また複数の担当者に相談することで、担当者との相性や不動産会社の実績を知ることができ、有益な情報を得られる可能性もあります。
4.他と比べて査定額が高すぎる場合は根拠をしっかり確認する
不動産会社によって、査定額が異なることが多いと解説してきました。ただし他社に比べて高すぎるときは、その査定額を算出した根拠や理由をしっかり確認するようにしてください。
中には、スピーディーに媒介契約を結びたいがために、実勢相場とかけ離れた価格を提示する会社があるからです。そもそも1番高い査定額を提示した不動産会社へ売却を依頼したからといって、その価格で売れるとはかぎらず、その価格で買い取ってくれるわけでもありません。
査定額が適正なのか判断するためにも、事前に近隣相場を把握しておくとよいでしょう。
5.内覧に丁寧に対応する
不動産会社と媒介契約を結ぶと、早ければ次の週末に内覧の予定が入る可能性があります。当日に内覧希望の連絡が入ることもあるので、できれば急な内覧にも対応できるように、日々室内は整理整頓をしておき、汚れが気になる箇所は念入りに掃除しておきましょう。
費用をかけてリフォームやハウスクリーニングをする必要はありませんが、設備に不具合や故障があれば修理を検討しましょう。
購入希望者に対してアピールし過ぎると、印象が悪くなります。質問が出たら答える程度にとどめましょう。
・「内見」に関する記事はこちら
内見とは?内覧との違いや持ち物・流れ・確認することを解説
・「マンションの査定額アップのポイント」に関する記事はこちら
マンションの査定額を上げるには?査定額アップのポイントを徹底解説
まとめ
マンションは、その立地や築年数、日当たりの良さ、内装や設備の劣化具合はもちろんのこと、売却のタイミングによっても変わります。また売主が売却を急げば、値下げをすることになり、成約価格は下がります。逆に工夫次第では、高値での売却も不可能ではありません。
相場より安く売らないためにも、マンション売却は余裕をもって計画しましょう。そして査定額が適正でないと感じたら、近隣相場を把握しつつ、信頼できる不動産会社へ売却を依頼しましょう。
この記事のポイント
- マンション売却の査定額・売出価格・成約価格の違いは?
査定額とは、不動産会社が「売却予想額」として提示する価格です。
マンションの売却活動を開始する前に、査定額を参考にして売主が決めるのが売出価格です。
成約価格とは、売主と買主が最終的に合意した価格です。
詳しくは「マンション査定の相場はあくまで売却の目安|3つの価格と手取り額に注意」をご覧ください。
- 東京都のマンション売却価格の相場は?
レインズが毎月公表している「月例速報Market Watch」の2026年6月版によると、東京都の中古マンションの売却価格の相場は6,835万円でした。
2025年6月の売却価格の相場は6,791万円で、前年同月比では0.6%の上昇にとどまっていて、近年上昇傾向であった㎡単価も、前年比−0.1%でほぼ横ばいとなっています。
詳しくは「【査定前にチェック】主要都市別のマンション売却価格の相場」をご覧ください。
- 築年数でマンション売却価格の相場はどう変わる?
マンションは5年目までは建物の状態が良く、大きなリフォームを必要としないため人気があり、売主にとって有利な条件で売却できることが多いでしょう。
15年を超えたあたりから内装や設備の劣化が目立つようになるため、高値で売却しようとすると工夫が必要になってきます。需要が高まる時期に合わせて売却する、マンション売却が得意な不動産会社に依頼するなどして、スムーズな売却を目指しましょう。
詳しくは「【査定前にチェック】築年数別のマンション売却価格の相場」をご覧ください。
- マンション査定にはどんな方法がある?
マンション査定は、主に「AI査定」「机上査定」「訪問査定」の3種類があります。それぞれ特徴や精度の高さが異なるため、状況にあったタイプを選ぶようにしましょう。
詳しくは「マンション査定は3種類」をご覧ください。
- マンションの査定額が相場と違うのはなぜ?
マンションの査定額は、日当たりや眺望、リフォームの有無、大規模修繕を実施済みかどうかなど個別の状況に左右されるため、近隣マンションの相場と異なるケースが少なくありません。
そもそも売主が売出価格を設定し、買主が了承すれば契約が成立するため、物件ごとに成約価格も異なるものだと理解しておきましょう。
詳しくは「マンション査定と相場は違う?その理由とは」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
マンション相場を把握するのは、難しいと感じるかもしれません。しかし事前にある程度の相場をつかんでおくことで、査定額が適正かどうかの判断がしやすくなります。そして不動産会社の提案する査定額を参考にしつつ、希望する売出価格で売り出してみてください。売却までに多少時間がかかったとしても納得しやすく、早期に売却できた場合も「安すぎたのではないか」と悩まずに済むでしょう。

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