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マーケットレポート2026, 08

2026年8月1日時点公表分
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人口減少でも住宅需要は続く? 2025年国勢調査速報から見えた「世帯数」の変化

2025年国勢調査(速報)が公表されました。人口減少が続く日本では、「住宅需要も減っていくのでは」と考えられがちです。しかし、住宅市場を考えるうえでは、人口だけでは見えてこない重要な指標があります。それが世帯数です。そのため、人口が減少していても、世帯数が増えていれば住宅需要は維持される可能性があります。
今回は、2025年国勢調査の速報値をもとに、人口と世帯数の関係から住宅需要の変化を見ていきます。

目次
多くの地域で人口は減少、それでも世帯は増えている
5年間で東京都と沖縄県のみ人口が増加
前回調査と比較
近似曲線による比較
住宅市場を見るときは「人口」と「世帯数」の両方を見ることが重要

多くの地域で人口は減少、それでも世帯は増えている

まず、2025年国勢調査では、全国の人口は前回調査(2020年)から2.5%減少しました。一方で、世帯数は2.3%増加しています。
人口が減少する一方で世帯数が増加する傾向は、全国の多くの地域で見られます。下図は、都道府県ごとの人口増減率と世帯増減率を散布図にしたものです。

■都道府県別 人口増減率と世帯増減率(2020年→2025年)
国勢調査速報から見えた「世帯数」の変化
(総務省統計局「国勢調査2025年(速報)」より作成)

5年間で東京都と沖縄県のみ人口が増加

これを見ると、2020年からの5年間で東京都と沖縄県のみ人口が増加しており、その他のエリアでは人口が減少しています。一方、世帯数では、32府県と多くのエリアで増加となっています。これは、単身世帯や高齢者のみの世帯、夫婦のみ世帯などが増え、「1世帯当たりの人数」が小さくなっているためです。つまり、人口だけでは、住宅需要の実態を十分に把握できないことが分かります。

前回調査と比較

次に、前回調査と比較してみましょう。下図は、2020年国勢調査時点(2015年→2020年)の散布図と、今回の2025年調査(2020年→2025年)の散布図を重ね合わせたものです。

■人口増減率と世帯増減率の比較(2020年調査・2025年調査)
国勢調査時点(2015年→2020年)の散布図
青:2020年(2015年比) 赤:2025年(2020年比)

散布図を重ねて見ると、2025年調査(赤)の点群は、2020年調査(青)と比べて、全体的に「左」と「上」へシフトしていることが分かります。
「左」へのシフトは人口減少が前回より進んでいること、「上」へのシフトは世帯数が前回より増えやすくなっていることを表しています。つまり、人口減少が進む一方で、世帯数は引き続き増加している地域が多くなっていることが読み取れます。
この傾向をより分かりやすく示すため、散布図には近似曲線を表示しています。近似曲線とは、散布図にばらつくデータ全体の傾向を一本の線で表したものです。細かな地域差はあるものの、「人口が変化すると世帯数はどのように変化する傾向があるのか」を把握することができます。

近似曲線による比較

今回の近似曲線は次のようになりました。
近似曲線

傾きはほぼ変わらない一方で、切片は約1.6ポイント上昇しています。切片とは、近似曲線全体が上下にどの程度位置しているかを示す値です。切片が高くなったということは、同じ人口増減率で比較した場合でも、5年前より世帯数が増えやすい傾向になっていることを意味します。その背景には、単身世帯や高齢者のみ世帯の増加、晩婚化・未婚化、核家族化などによる世帯の小規模化が進んでいることが考えられます。人口が同じでも、1世帯当たりの人数が少なくなれば、必要となる住宅戸数は増えます。住宅市場では、「人口減少=住宅需要減少」と単純には言えない理由がここにあります。

近似曲線による比較

住宅市場の把握には「⼈⼝」と「世帯数」の両⽅が重要

住宅市場の分析では人口動向が注目されることが多いものの、実際の住宅需要を考える上では世帯数の変化も欠かせません。

2025年国勢調査では、全国的な人口減少が続く一方で、多くの地域では世帯数が増加していました。また、2020年調査と比較すると、その傾向はさらに強まっています。
もちろん、今後は金利上昇や建築費の高騰、地域ごとの人口流入・流出など、住宅市場に影響を与える要因は数多くあります。しかし、住宅需要の基礎となる「世帯数」の動向を併せて見ることで、市場をより正確に捉えることができます。今後も、人口と世帯数の動向を継続的に注視していく必要があります。

ご留意事項
不動産投資はリスク(不確実性)を含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、元本を上回る損失が発生する可能性がございます。
本マーケットレポート に掲載されている指標(例:利回り、賃料、不動産価格、REIT指数、金利など)は、
不動産市場や金融市場の影響を受ける変動リスクを含むものであり、これらの変動が原因で損失が生じる恐れがあります。
投資をする際はお客様ご自身でご判断ください。当社は一切の責任を負いません。
本マーケットレポートに掲載されている情報は、2026年7月1日時点公表分です。
各指標は今後更新される予定があります。
本マーケットレポートに掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。
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