2025年12月の不動産ニュース

日々、移り変わる不動産市場。
私たちにとって“情報”を理解し、
精査することは何よりの財産です。
ここでは不動産業界のニュースをお届けします。
※記載されている内容は、全て掲載時点のものです。
最新の内容とは異なる場合がありますのでご了承ください。

2025年12月

  • 2025.12.02

    東京圏物流施設、空室率5年ぶりの低下

    ―一五不の10月調査、関西圏は安定続く


    一五不動産情報サービスがこのほどまとめた8~10月の物流施設の賃貸マーケット調査(10月調査)によると、東京圏の空室率は前期(7月調査)比で1・1㌽減の8・5%となり、5年ぶりに低下した。需給緩和と建築費高騰などで新規供給が抑制されことで、供給過多が続いていた需給バランスが改善された。

    10月期は新規需要58万4000㎡に対し大和ハウス工業と日本貨物鉄道による「DPL千葉レールゲート」(千葉市)など6物件・17万9000㎡が供給された。26年の新規供給の見通しは200万㎡強で25年比で1割ほど少なくなる。一方で圏央道周辺など苦戦が続く地域では空室期間が長期化しており、東京圏全体での急速な需給改善には至らない。リーシング中の物件が多いことから賃料の下落圧力も引き続き強く、1坪あたり募集賃料は前期比1・7%減の4540円で24年4月の調査以降下落が続いている。

    関西圏の空室率は前期比0・2㌽増の4・1%。新たに日本GLPの「GLP ALFALINK 尼崎」など4物件(36万4000㎡)が竣工し、32万9000㎡の新規需要と近い供給規模だった。今年の供給規模は約160万㎡と過去最大だが需給バランスは均衡しており、10月の1坪当たり募集賃料も前期と同じ4590円だった。来年供給される予定の約100万㎡はすでにテナントが決まっている物件が多く、冷凍冷蔵倉庫の需要も旺盛で安定している。このほかの地域の来年にかけての予想では、需給バランスが改善されつつある中京圏で空室率の低下が期待できる。九州圏では供給が需要を上回る状況が続く見通し。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2025.12.01

    東京23区の中古M、築浅70㎡超は2億円

    ―アットH、首都圏でも住宅価格は上昇


    アットホームは11月27日、10月の住宅売り出し価格の動向を公表した。首都圏で、中古マンションの戸当たり平均価格は4914万円(前年同月比21・3%増)だった。東京23区が7645万円(33・0%増)と上昇し、横浜市・川崎市の3732万円(8・0%増)、東京都下の3423万円(7・1%増)で、この3エリアは調査を始めた17年からの最高額を更新した。

    東京23区は、大型ファミリー向き(70㎡超)物件のうち、築10年以内は2億183万円(30・8%増)、築20年以内は1億5487万円(41・9%増)と上昇が際立つ。アットホームラボの磐前淳子・執行役員は、「築浅のファミリー向き物件は、調査で初めて平均2億円に達した。23区は都心に限らず多くのエリアで、築浅ファミリー物件が1億円を上回ることは珍しくない」と話す。特に、東京23区は調査での最高額の更新が15カ月連続となっている。また、前年同月比では全8エリアの価格の上昇が続く一方で、前月からの推移をみると、さいたま市の3389万円(3・9%増)と、西部を除く千葉県他の2915万円(3・9%増)は前年より下落した。

    新築戸建ては、首都圏の戸当たり平均が4867万円(6・3%増)だった。エリアごとの詳細は、東京23区が7959万円(12・9%増)と前年から2ケタ増の上昇だった。さいたま市の4586万円(7・1%増)、千葉県西部の4559万円(6・8%増)、都下の5054万円(6・1%増)など、全8エリアで前年比は上昇傾向で、前月比でも8エリアすべて上昇。千葉県他を除く首都圏7エリアは17年以降における最高額を更新した。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2025.12.01

    東急不、ブランズを「GX ZEH」化

    東急不動産は新築分譲マンションの自社ブランド「ブランズ」の環境性能を引き上げる。既存の「ZEH」基準よりも高い断熱性や省エネ性などが求められる「GX ZEH」が27年度に創設されるのに先駆け、同基準をブランズに標準採用する。今年10月以降に設計に取り掛かる新築物件に適用する。先月発売した「ブランズ西小山」(総戸数28戸)が第一号案件。一般販売する27戸のうち23戸をGX ZEH仕様にする。

    ブランズでは従来、ZEH相当の環境性能を標準仕様としてきたが、今回の対応で断熱等性能等級は6、住宅性能表示制度の一次エネルギー消費量等級は8などと環境性能がさらに高まる。エネルギー消費量の削減幅は従来の20%から35%以上に拡大する。これらにより光熱費やCO2排出量を減らすことにもつながるとしている。ブランズ西小山の販売予定価格は6千万円台~2・1億円台。26年6月の竣工、同8月の入居開始を予定している。

    (提供/日刊不動産経済通信)