2026年9月の不動産ニュース

日々、移り変わる不動産市場。
私たちにとって“情報”を理解し、
精査することは何よりの財産です。
ここでは不動産業界のニュースをお届けします。
※記載されている内容は、全て掲載時点のものです。
最新の内容とは異なる場合がありますのでご了承ください。

2026年9月

  • 2026.09.15

    中古戸建ては首都圏6エリアで最高額に

    ―アットH、東京23区は前年比11%上昇


    アットホームは、首都圏における26年上期(1~6月)の中古戸建ての売り出し価格動向をまとめた。首都圏の中古戸建ての価格は、中央値で3100万円(前年同期比3・4%増)に上昇した。1都3県8エリアすべてで価格の中央値が前年同期以上となり、特に東京23区をはじめ合計6エリアは、17年の調査開始からの最高額を更新した。

    東京23区で価格の中央値は6980万円(11・1%増)と2ケタ上昇した。前期比も6・6%増と強い伸びで、24年下期から4%を上回る勢いで上昇している。また、東京23区で上位25%の位置にある物件の価格は1億1498万円(16・6%増)と、中央値より高額帯は更に大きな上昇幅を示した。

    26年上期における各区の物件数の割合をみると、世田谷区が13・1%で最多。続いて練馬区、足立区、江戸川区、杉並区となり、上位5区で49・0%と約半数を占めた。戸建ては一定の敷地を必要とするため、23区でも主に東西の外縁部で住宅ストックが蓄積され、市場の形成に影響を与えているという。

    23区以外のエリアは、都下が3700万円(5・7%増)。前期比は0・5%の上昇にとどまった。横浜市・川崎市は4380万円(2・3%増)で、横ばい傾向から上昇に転じた。両市を除く神奈川県他は2980万円(3・5%増)だった。埼玉県でも、横ばいだったさいたま市が3490万円(0・3%増)と上昇。千葉県では、西部が3180万円(6・7%増)に上昇した。東京23区を含むこれら6エリアは、調査における最高額となった。さいたま市以外の埼玉県他は2280万円(増減なし)、千葉県西部を除いた千葉県他は1680万円(増減なし)。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.15

    東急不、神戸市長田区で物流施設を竣工

    東急不動産が神戸市長田区で開発していたマルチテナント型の物流施設「ロジック神戸新長田」が竣工した。セレンディクスと協業し、3Dプリント技術を活用して敷地内の空地に屋外休憩スペースを整備した。東急不が3Dプリント技術を活用するのは今回が初めて。今後もセレンディクスと3Dプリント技術の活用を検討していく。

    阪神高速3号線の湊川ICから約2・3㎞、同7号北神戸線の神戸長田ICから約3・7㎞の距離に位置し、神戸市内全域と大阪市内の大部分へ1時間で配送でき、ラストワンマイルの都市型配送にも対応する。建物はS造4階建て、延床面積は約5万6655㎡。区画は最大6区画に分割が可能で、最小は約7200㎡から。約4分の1が契約済み。屋上に設置した太陽光発電の設備で発電した再生可能エネルギー電力は、外部売電を予定する。セレンディクスの3D技術を活用して屋外休憩スペースの柱やベンチを製造。3Dプリントは、柱1本を1時間以内で製造でき、製造した部材を現地へ輸送し組み立てて、コンクリート打設により約1日半で完成させることができる。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.14

    経産省、大規模DCを全国9地域に誘致

    ―「GX戦略地域」選定、産業団地整備も


    経済産業省は全国で大規模なデータセンター(DC)整備やコンビナートの跡地活用、再生可能エネルギーを用いた産業団地の形成などを促す「GX戦略地域」の選定結果を11日に公表した。DC整備は北海道石狩・苫小牧両市や茨城県常総・つくば両市など9地域、再エネ団地形成は青森県六ヶ所村・六戸町や福島県浪江町、松江市など8地域を選定した。コンビナート跡地活用は川崎市臨海部を選んだ。経産省はこれらの地域で電力系統の先行整備や規制改革などの補助事業を展開し、産業クラスターの形成を促す。

    昨年2月に閣議決定した「GX2040ビジョン」で、素材から製品に至る供給網を再エネやDXなどで高度化する産業の将来像が示された。経産省は具体策としてGX戦略地域制度を創設。昨年12月から今年2月にかけてDC集積型、コンビナート等再生型、脱炭素電源活用型の3区分で公募し、戦略地域を決めた。

    大規模なDCの集積を目指す9つの地域は、北海道と茨城のほか、秋田市や宮城県富谷市、栃木県矢板市、富山県南砺市、香川県綾川町と坂出・丸亀両市、鹿児島県薩摩川内市。これらの地域に今後10年でギガワット級の施設を誘致し、DCの地方分散につなげる。一方、再エネ団地の形成などを促す脱炭素電源活用型では、青森、福島、島根のほか、秋田市、新潟県聖籠町、新潟県柏崎・小千谷両市、福井県福井・小浜両市を選定した。DCの開発を巡っては地域住民の合意形成が難航する事例がある。内閣官房は10日、経産省や国交省らが参加する「データセンターの立地に関する関係省庁連絡会議」の初会合を開催。DC整備に伴う地域共生、電力確保などの課題を整理し、年末までに行動計画を策定することを決めた。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.14

    国交省、25年度の証券化資産73・4兆円

    ―「開発型の証券化」は大幅減166件


    国土交通省は25年度版「不動産証券化の実態調査」の結果をまとめた。証券化の対象となった不動産と信託受益権の資産総額は前年度よりも6・8兆円多い約73・4兆円と初めて70兆円台に乗った。そのうち私募リートを含むリートと不動産特定共同事業(FTK)の合算規模は1・3兆円増の33・9兆円と推計。総額、リートともにJリート市場が創設された01年度以降で最大規模だ。リートとFTKが取得した不動産、信託受益権は約2・8兆円、譲渡額は約1・1兆円といずれも前年度並みで、取得資産額の内訳はオフィスが24・1%、宿泊施設が20・5%、住宅が18・7%だった。

    リートとFTKの資産総額は右肩上がりで増え続けている。15年度の実績は16・5兆円。この10年で倍増した計算だ。25年度の実績をみると、FTKのうち、不動産の開発資金を証券化で調達する「開発型の証券化」は166件(24年度は249件)、金額は約2212億円(約2640億円)といずれも目減りした。

    取得資産を所在地別にみると、東京都が523件、大阪府が114件、神奈川県が108件、千葉県が81件など。東京都のシェアは19年度の45%に対し25年度は33%と徐々に低下している。都の割合は10、11年度は67%と全体の7割近くを占めていたが、大阪や福岡などの大都市を除く「その他府県」の割合が年々高まるなど地域の内訳が変わりつつある。

    Jリートは今月10日に市場創設25周年の節目を迎えた。銘柄数は11日時点で58。東証REIT指数は同日の終値で1742円。NAV倍率は全ての銘柄が解散価値である1倍を下回っている。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.14

    全国の中古M、成約㎡単価が前年割れに

    ―4レインズ動向、戸建て成約価格は上昇


    不動産流通推進センターは、8月に全国の指定流通機構(レインズシステム)に売買成約報告があった取引事例のうち、既存住宅のデータをまとめた。中古マンションの成約価格は4047万円(前年同月比2・79%減)と前年同月を下回った。成約㎡単価も62・56万円(3・46%減)で、75カ月ぶりに前年割れとなった。成約件数は6006件(8・04%減)で、6カ月連続で前年より減少した。中古戸建て住宅は、成約価格が2726万円(4・32%増)、成約件数は4746件(0・15%増)だった。

    中古マンションの動向をエリア別にみると、成約価格は首都圏の5155万円(3・12%減)と近畿圏の3091万円(3・71%減)のみ前年割れだった。他の8エリアは中部圏の2379万円(0・63%増)や九州・沖縄の2874万円(8・86%増)も含めて上昇した。一方で成約件数は、首都圏の3174件(10・49%減)や近畿圏の1369件(7・31%減)、九州・沖縄の351件(10・46%減)も含めて前年より5エリアが減少した。大都市圏では、中部圏のみ490件(6・75%増)と前年超えだった。

    中古戸建て住宅はエリア別に、成約価格が首都圏の3971万円(2・72%増)をはじめ9エリアが増加傾向だった。近畿圏の2340万円(2・90%増)や中部圏の2253万円(2・92%増)を含む大都市圏は揃って上昇傾向だった。成約件数は、首都圏が1606件(2・42%増)と前年を上回った。近畿圏の1204件(5・89%増)など大都市圏を中心に5エリアが増加している一方、北海道の279件(14・42%減)を含む5エリアが前年から下回った。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.11

    プロロジス、初の物流施設景況調査

    ―コスト増でも底堅い需要と投資意欲


    プロロジスは、運営する賃貸用物流施設の入居企業を対象とした「プロロジス物流景況感調査2026」を行った。景況感調査は初の事例となる。荷物量が増加し投資意欲は高いが、労働力不足と人件費・輸送費のコスト増が課題となっていることなど判明した。

    調査は4月から5月にかけてプロロジスパーク85拠点に入居する260社を対象に物流センター長へのアンケートで実施し、50が中立、大きな数字ほど増加・充足などを示す0~100の指数で可視化した。今後も継続する。

    荷物量の景況感指数は60・0㌽と底堅く、1年後の見通しも64・6㌽と上向く見通し。設備・システムの投資意欲は59・0㌽で積極的な姿勢がうかがえる。一方で労働力確保の景況感は40・0㌽と苦戦しており、「深刻に不足」「やや不足」を合わせた回答の合計が約4割を占めた。自動化が遅れがちな中小規模の拠点ではより逼迫していた。労働力・輸送力に関しては首都圏・近畿圏ともに湾岸部の方が内陸部より足りない傾向だ。コスト増の大きな要因にもなっており、回答した企業の6~7割が「人件費」「輸送費」が「増えた」とした。なお、「賃料」「水道光熱費」などの項目で「増えた」としたのは1ケタ~1割程度にとどまった。

    業種別では製造業が荷物量63・3㌽、労働力確保37・5㌽、投資傾向65・0㌽で、需要増・労働力不足・高い投資意欲という傾向が最も顕著だった。荷主・物流企業別でみると荷物量の見通し、設備・システムへの投資傾向ともに荷主企業の方が数字が大きく、意欲が先行していた。どちらも4~7㌽ほど荷主企業が上回る。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.11

    東急不、芦屋駅直結の複合ビルに着工

    東急不動産は、JR東海道本線の芦屋駅(兵庫県芦屋市)に直結する再開発ビルに着工した。芦屋市が施行者として進める「阪神間都市計画事業JR芦屋駅南地区第二種市街地再開発事業」で、30年度の竣工を予定する。敷地面積は約2748㎡。施設規模はRC造地上11階地下2階建てで、延床面積は約1万6364㎡。住宅と商業、公益施設、駐車場が入る複合施設を整備する。施工は清水建設。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.11

    リフォーム1Q受注、22・8%増5兆円

    国土交通省は「建築物リフォーム・リニューアル調査」(26年度第1四半期時点)の結果を10日に公表した。回答した建設業許可業者約5000者の総受注高は前年同期比22・8%増の5兆427億円と増えた。そのうち住宅関連の受注高は7・6%減の1兆807億円と縮小したのに対し、非住宅建築物の受注高は34・9%増の3兆9619億円と大きく増えた。

    工事種類別の受注高をみると、住宅は改装・改修が9・7%減の8052億円、維持・修理が1・2%減の2280億円と減り、一部改築は8・5%増の419億円と増えた。用途・構造別の受注高は、木造戸建てが1・5%増の5582億円、コンクリート系構造の共同住宅が19・8%減の3883億円。工事目的は「劣化や壊れた部位の更新、修繕」「省エネルギー対策」などが多かった。他方、非住宅は改装・改修と維持・修理の合算が30・9%増の3兆6472億円と最多で、増築は148・3%増の2399億円、一部改築は38・8%増の748億円だった。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.10

    三幸、都心ビル空室率6年ぶり1%割れ

    三幸エステートが9日公表した8月の東京都心5区におけるオフィス空室率は、前月比0・04㌽低い0・96%だった。新築ビルを中心に空室消化が進んだことが主な要因となり、20年9月以来6年ぶりに1%を下回った。潜在空室率は0・01㌽下がり2・32%。

    好調な企業業績を背景にオフィス需要は強い。一方、新規供給が限られ空室率は低下傾向にある。26年の新規供給は17万7400坪。来年以降、27年は7万4400坪、28年は10万5500坪と供給が減る。チーフアナリストの今関豊和氏は「今後も空室率は緩やかに下がり、賃料は上昇していくと考えられる」と話す。

    募集賃料は前月比259円高い坪当たり3万4575円と10カ月連続で上昇。都心部では品薄感が強く、引き締まった需給バランスを背景に賃料の上昇傾向が継続している。オフィス需要は活発な状況が続くものの、賃料水準の上昇や移転先の選択肢が限定的なことから、移転ではなく現オフィスの再契約を選択するケースも多く見られる。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.09

    東京都心5区の投資家、高年収層が半数

    ―健美家、購入検討層の実態調査を実施


    LIFULLグループで不動産投資と収益物件の情報サイトを運営する健美家は、過去1年間に東京都心5区の物件に問い合わせを行った利用者を分析した結果をまとめた。期間は25年8月1日~26年7月31日。都心5区の物件を狙う投資家は、「年収1500万円以上」が48・8%で、全国平均の27・8%に比べて約1・75倍だった。利用者の職業は「会社員」が約5割で全国平均と大きな差はないものの、「会社役員」と「医師・弁護士・会計士」の合計は都心5区で4分の1ほどを占め、全国平均の2割弱より多かった。

    職業別にみた平均問い合わせ価格は、都心5区では会社員の3・44億円、会社役員の5・91億円が全国平均より6倍ほど高い。不動産経営は6・24億円で全国比の6・9倍、自営業は3・54億円で7・3倍と価格差が大きく開いた。一方で、医師・弁護士・会計士は都心5区が1・80億円で全国比は2・0倍と他の職業と比べてエリアによる価格差は小さい。

    職業と年収帯を掛け合わせて物件種別の問い合わせ割合や平均問い合わせ価格を分析したところ、会社員と士業は、年収1000万円帯では「区分マンション」が過半数だったが、年収5000万円以上の層は「一棟ビル」や「一棟マンション」など大型物件が8割前後と大多数だった。年収5000万円以上の会社員、自営業、不動産経営は「一棟ビル」の購入検討が過半数だったが、会社役員や医師・弁護士・会計士は「一棟マンション」が最も多かった。自営業や会社役員は、年収5000万円以上でも2割以上が「区分マンション」を検討。高級な区分マンションへの一定のニーズが明らかになった。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.08

    都心主要駅に超大型ビル供給で賃料上昇

    ―SMTRI、30年までの相場傾向を予測


    三井住友トラスト基礎研究所(SMTRI)は、東京都心5区の主要ターミナル駅近くでの超大型ビルの供給がオフィス賃料相場に与える影響について分析した。基準階面積1000坪以上の超大型ビルと、最寄り主要ターミナル5駅(東京駅・品川駅・渋谷駅・新宿駅・池袋駅)までの距離の平均値を集計。21~25年の竣工ビルは平均1800m程度だったが、26~30年の竣工(予定含む)ビルは平均1000m程度に縮まった。そのため、需給バランスの改善などが続く限り、賃料は上昇していくと予測する。

    主要駅から超大型ビルの距離は、26~30年の開発計画が東京駅前や品川駅前など一等地に集中していることが影響して縮小したとみられる。これまでの既存ビルでは主要ターミナル駅から遠い供給が多かったが、「Torch Tower」や「YAESU CORE」「品川駅西口地区」など、今後の開発物件は主要ターミナル駅に近接した立地が多い傾向だ。

    基準階面積の大きいビルは、集約移転の受け皿や人材の採用強化・定着の観点でもニーズがある。多くの従業者に通勤利便性のある主要ターミナル駅に近い超大型ビルは潜在需要があると分析。建築費が上昇しても主要ターミナル駅に近接するビルほど賃料に転嫁しやすく、需給バランスの改善やマーケット賃料の上昇傾向が続けば大型開発も予定通り進行しやすいとみる。

    直近の26年時点で、基準階面積1500~2000坪・地上50階の新築ビルの新規賃料は9万円台前半(月額坪単価・共益費込み)と推計。東京以外の主要都市でもマーケット賃料上昇と物件スペックの向上から、大阪・名古屋で坪4万~5万円といった高賃料単価も達成している模様だ。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.07

    金子国交相、新築M価格高騰緩和へ対策

    ―閣議後会見で「総合的に取り組む」明言


    国土交通省は新築マンションの過度な価格高騰を和らげるための対策に乗り出す。短期転売など投機的な取引の横行が価格を吊り上げる一因になっているとみて、27年度税制改正要望に必要な措置を盛った。課税強化を通じた転売抑制を視野に入れているようだ。金子恭之国交相は4日閣議後の記者会見で、マンション価格が上昇を続け、実需層が入手できない状況を「重要な問題と認識している」と明言。「投機的取引の抑制に留まらない総合的な対策を講じていく必要がある」と強調し、来年度も住宅取得の負担軽減や空き家を含むストック活用に取り組む方針を示した。

    不動産経済研究所の調査では、東京など首都圏1都3県の7月の新築分譲マンション平均価格は前年同月比63・7%増の1億6493万円。東京23区は前年7月の倍額となる2億6520万円と、首都圏、都区部ともに過去最高を更新した。港など都心6区に限ると平均額は4億3699万円。建築費高騰などで供給が細り、一部の都心物件が平均価格を押し上げる構図だが、東京市部の平均も1億円台に乗るなど消費者が購入に二の足を踏む状況に拍車が掛かる。

    他方、長期金利の上昇に伴い住宅ローン金利も上向く。住宅金融支援機構によると「フラット35」の9月の最低金利は3・46%。現行制度になった17年10月以降の最高値だ。住宅価格と金利の上昇で購入のハードルがせり上がり、東京のマンション市況には陰りも出てきた。一部物件の需要が剥がれ、値下げの事例が増えた。会見で金子大臣は「国民一人ひとりがニーズに応じて住まいを選べる環境作りが必要だ」と述べ、投機的取引を抑える必要性を強調した。ただ抑制策も時期と手法を誤れば必要以上に市況を冷やしかねない。税制改正には慎重な制度設計が求められる。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.07

    賃貸型冷凍冷蔵倉庫の開発、27年急拡大へ

    ─CBRE調査、最多は千葉県で約20棟に


    賃貸型の冷凍冷蔵倉庫の開発が、27年から全国的に拡大する。シービーアールイーは、26年の冷凍冷蔵倉庫の市場動向調査をまとめた。マルチテナント型コールドストレージ(賃貸用冷凍冷蔵倉庫)は、23年までほとんど開発がなく、25年までの開発面積合計は9・3万坪だった。27年、28年は単年度で15万坪弱の開発面積となり、供給ペースが加速する見込みだ。

    28年までの開発案件を地域別にみると、首都圏と近畿圏が全体の88%を占めた。25年までの実績では近畿圏の開発が先行。一方、26~28年は首都圏の開発棟数が全体の54%を占めた。地方都市圏では竣工済みと計画を合わせても1~2棟だが、北海道から九州まで全国に広がりつつある。28年までの開発棟数が最も多いのは千葉県で20棟近くになる。

    需要の動向も調査した。首都圏・近畿圏の契約テナントの業種は物流業が73%、卸売業23%、食品製造業4%。テナントのうち物流業者と契約する荷主企業は、複数荷主が45%で最多、次いで小売業33%、EC13%だった。複数荷主の荷物を扱うテナントの多くは市中への低温配送を専門とする企業。CBREは賃貸型冷凍冷蔵倉庫のユーザーについて「原材料等の長期保存ではなく、日次の出荷・配送を伴う販売商品の流通を主な利用目的としている」とみる。

    竣工済み物件のテナント決定状況をみると、24年竣工済み物件は全物件で竣工前後にテナントが決定していた。25年竣工物件は面積の80%がテナント決定済み。26年上半期は57%がテナントが決定している。CBREは、「ユーザーは搬出入作業の効率を重視して賃借物件を選択している。開発者がメインユーザーを明確にすることで、市場は拡大するだろう」とする。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.03

    住団連、26年版住生活産業ビジョン策定

    ―建物価値の適正評価へ「車検の住宅版」


    住宅生産団体連合会は、今後約10年の住宅業界の取り組みの指針をまとめた「住生活産業ビジョンVer.2026」を策定した。基本方針として「良質な住宅ストックの形成」「良質な住宅を選択できる社会の実現」などを盛り込んだ。国が3月に閣議決定した住生活基本計画の「多様なライフスタイルやライフステージ等に対応した質の高い住生活の持続的な実現」に向けた取り組みを踏まえ、2021年版を改定した。

    新ビジョンでは、建物の価値が適切に評価されるよう新たな住宅査定方法の構築を国に訴える方針を示した。現状では築年数により資産価値が決まるが、建物性能や維持保全の取り組みが売却時に適正に評価されることを求める。平松幹朗専務理事は「車検制度の住宅版だ。最重要の取り組みの1つ」と話した。住宅の資産価値を適正に評価するため、新築時の性能や修繕履歴を管理し、売買時に不動産業者が確認できるデータベースの整備が必要となる。平松氏は「国土交通省など公的機関によるお墨付きが要る」と指摘した。

    住宅税制の改革も要望する。具体的には、消費税の取得時の一括課税から毎年の住宅サービスの消費に対する課税方式への見直し、その考え方を前提とした軽減税率の適用、住宅の上物への固定資産税の廃止を含めた保有課税の見直し、不動産取得税・登録免許税などの流通課税の軽減・廃止、電子契約の合理化を欠く印紙税廃止などを例示した。新ビジョンには新たに「住生活リテラシーの向上」も明記した。住宅性能や維持管理が資産価値に与える影響や、税金や金融の仕組みを消費者に伝えていく。国には初等中等教育段階から住宅が安全性や健康、地球環境に与える影響を学ぶ住教育カリキュラムの体系的な推進などを期待する。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.03

    SMTRI、インフラ投資の動向を調査

    ―今後は機関投資家の投資が慎重姿勢に


    三井住友トラスト基礎研究所(SMTRI)は、「インフラ投資に関する調査」の結果をまとめた。5月に年金基金や機関投資家の251者を対象にアンケート調査を行い、有効回答70件を集めた。インフラ商品は年金基金の53%、機関投資家の63%が投資残高があった。今後のインフラ投資の考えを聞くと、年金基金では積極的な姿勢は45%だったが、機関投資家は投資方針に慎重な姿勢がみられた。

    既に投資しているセクターは、年金基金・機関投資家ともに「再生可能エネルギー発電」が最多。続いて「空港」「道路」「データセンター」「発電(再生可能エネルギー除く)」が上位だった。現在の投資エリアは、年金基金では「グローバル分散」が最も多く、次に「北米」。機関投資家は「北米」と「国内」が最多で「欧州(英国含む)」が続いた。

    今後の投資意向については、特定の投資セクターでは、年金基金が「新エネルギー(水素関連等)」、機関投資家が「データセンター」が最も多かった。投資エリアは、年金基金・機関投資家ともに「国内」が多かった。

    レバレッジ水準や投資期間は「特に定めていない」の回答が、年金基金か機関投資家を問わず最も多かった。運用スタイルも年金基金・機関投資家はともに「コア」が最多だった。

    リターン目線について質問すると、米ドル・ユーロ・日本円のいずれの通貨でも単年度配当利回り・投資IRRともに「設定していない/案件ごとに異なる」が最も多い回答となっている。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.03

    東急不、門前仲町にサウナ店付き賃貸M

    東急不動産が東京・江東区に開発した賃貸マンション「コンフォリア・リヴ門前仲町EAST」(総戸数22戸)の1、2階に、居住者が無料で利用できるサウナ店舗「門仲SAUNAS LO」が18日に開業する。物件は東京メトロ東西線の門前仲町駅から徒歩7分の立地。

    所在地は江東区富岡2―6―12。建物は10階建て。住戸は1DKが8戸、2DKが7戸、2LDKが7戸。専有面積は約25~40㎡。サウナ店舗はスパ施設のプロデュースなどを行うTOYOKE(東京・渋谷区)がプロデュースし、イースト(東京・千代田区)が運営する。外部の人も利用できる一般施設だが、同賃貸マンションの居住者は何度でも無料で利用できる。賃貸マンションは3月下旬に竣工済みだが、サウナ好きな人をターゲットに、「住めるサウナ」としてこれから本格的にリーシングを行っていく。募集賃料は16万9000~26万3000円(別途管理費・共益費)。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.02

    東京圏の物流空室率、4期連続で改善

    ─一五不の調査、賃料は上昇圧力高まる


    一五不動産情報サービスは、7月時点の物流施設の賃貸市場動向をまとめた。東京圏の空室率は7・1%で、前期(4月)から0・6㌽低下した。低下は4期連続で、25年7月の9・6%をピークに、1年にわたり需給改善が継続している。今期(26年5~7月)は新たに11物件が竣工し、満室稼働は3物件だったが、東京圏は多くの募集物件で空室消化が進んだ。

    東京圏の募集賃料は坪あたり4430円(前期比+0・7%)だった。東京圏の募集賃料は、24年4月の坪あたり4860円以降、2年強にわたり下落基調だったがわずかに持ち直してきた。空室率からも東京圏の需給バランスは回復に向かっている。建築費の高騰もあり、募集賃料は上昇圧力が高まってきている。

    関西圏の空室率は2・8%で、前期比横ばいだった。5物件が竣工し、満室稼働は2物件。関西圏の募集賃料は坪あたり4490円(△2・2%)。関西圏は需給環境が安定し、建築費の上昇に伴う賃料転嫁も積極的だったが、募集賃料が既に高水準に達していることから若干の揺り戻しとなった。

    中京圏の空室率は14・8%(△0・6㌽)。2物件が高稼働で新規で竣工し、その他の募集物件も空室消化が進んだことから、空室率はやや低下した。中京圏の募集賃料は坪あたり3180円(△0・9%)に下落した。九州圏の空室率は7・8%(+1・8㌽)に上昇。2物件が新たに募集区画を残して竣工したことで空室率の上昇につながった。九州圏の募集賃料は坪あたり3120円(△1・0%)。

    調査は延床面積または敷地面積1万㎡以上の賃貸物流施設を対象にしている。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.02

    賃貸住宅選びは立地から住み心地重視へ

    ―積水化学系が調査、若年層の部屋選び


    積水化学工業住宅カンパニーの調査研究機関、住環境研究所は、若年層を対象に賃貸住宅に対する価値観やニーズの調査を実施した。若年層の賃貸住宅選びでは、立地や利便性に加え、住環境や安心感に関わる要素への関心が高まっていることが分かった。

    調査対象は20~30歳代の男女、直近1年以内に賃貸住宅から賃貸住宅へ住み替え、現在は大手住宅会社の低層賃貸住宅に居住する人。部屋探しで重視する項目を32項目の中から選んでもらい順位付けした。21年に行った同様の調査と比較して、26年調査では「周辺の利便性(通勤・通学、買い物、病院施設など)」の順位が5位から12位へ下がった。一方、「部屋の日当たり・通風」は11位から5位へ、「防犯セキュリティ」は14位から8位へ、「床や壁の遮音性」は17位から12位へ、「ペット可」は25位から17位へそれぞれ上昇した。同研究所は「在宅勤務の浸透やネットショッピング・デリバリーサービスの普及などにより、以前ほど立地条件だけが暮らしやすさを左右しなくなっているのではないか」と分析する。

    26年調査では新たに「若者が魅力を感じる賃貸住宅での暮らし方」を調べた。その結果、心身を休めながら自分らしく快適に過ごせる住環境へのニーズが高いことが分かった。魅力的な暮らし方として上位につけた項目は、「一人時間と二人時間をバランスよく確保できる」「疲れを取れる・深く休息できる」「同居でも一人になれる時間や空間がある」だった。同研究所は「賃貸住宅に求められる価値が立地や利便性だけでなく暮らしの質へと広がりつつある」と指摘。「今後は入居者が安心して長く心地よく暮らせる住環境を提供することがより重要になっていく」としている。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.01

    26年度建設投資、30年ぶり80兆円超え

    ―7月の新設住宅着工戸数は分譲Mなど増


    国土交通省は26年度の「建設投資見通し」を8月31日に公表した。総投資額は25年度比2・9%増の81兆4700億円と、96年度以来30年ぶりに80兆円台に乗った。内訳は民間投資が4・1%増の54兆8700億円、政府投資が0・6%増の26兆6000億円で、民間投資が7割を占める。建築工事は3・5%増の52兆9500億円で、内訳は民間非住宅が6・6%増の22兆2600億円、民間住宅が1・9%増の18兆200億円。一方、同日公表した7月の建築着工統計調査では、新設住宅着工戸数は前年同月比8・2%増の6万6439戸と4カ月続けて増加。分譲マンションは24・7%増の7448戸と3カ月連続で増加となった。

    来年度の建設投資見通しのうち、土木工事は1・8%増の28兆5200億円だった。建築工事は政府と民間、住宅と非住宅の各部門が増え、全体額が膨らんだ。民間投資のうち改修など建築補修は3・1%増の14兆5900億円と推計している。建設投資には15年度から建築補修も計上しているが、投資総額は同年度以降、10年以上にわたり増加の一途だ。ただ建築工事の対前年度比の伸び率は、24年度の4・9%増、25年度の6・3%増に比べ26年度は3・5%とやや縮小した。

    他方、7月の新設住宅着工実績では、着工した床面積も前年同月比8・1%増の511万5千㎡と4カ月連続で拡大した。着工戸数をみると、持家、貸家、分譲住宅が各1万7730戸、3万164戸、1万8208戸といずれも増えた。地域別では、首都圏が13・8%増の2万5234戸、近畿圏が17・3%増の1万1252戸と増えたのに対し、中部圏は6・1%減の7348戸と減った。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2026.09.01

    東京23区の中古M、価格上昇が鈍化傾向

    ―アットH、足立区や葛飾区で実需支え


    アットホームは8月31日、首都圏における7月の住宅売り出し価格動向を公表した。戸当たり平均価格が、中古マンションは5928万円(前年同月比25・8%増)だった。8エリアすべてで前年同月より15カ月連続上昇。前月比も全8エリアで上昇した。東京23区は8884万円(23・6%増)だったが、前月比は0・2%増。また、前月比の上昇率は5月が0・8%増、6月は0・5%増と鈍化傾向が続いている。

    アットホームラボ・磐前淳子執行役員は「東京都心6区の価格は、前月比で1・8%下落した。23区内では、足立区や葛飾区が実需でもまだ購入できる価格水準ということもあり、堅調に価格が上昇した」と話す。東京23区を除くと、都下は3775万円(13・1%増)で、前月比も3・1%増と強く上昇した。3県では、横浜市・川崎市の4087万円(11・9%増)、さいたま市の3923万円(14・2%増)が、ともに2ケタ増だった。千葉県西部は3119万円(7・7%増)。3県では、中心部以外の各エリアも前年同月より5%以上の上昇幅だった。

    新築戸建ては、首都圏の戸当たり平均価格が5184万円(7・8%増)だった。前年から8エリアすべてが上昇した。東京23区は9143万円(21・8%増)と、調査を始めた17年以降で過去最大の価格と上昇率だった。ただ、前月比は0・3%増。さいたま市は4962万円(11・1%増)、都下は5449万円(9・7%増)と前年より1割前後の上昇。横浜市・川崎市の5718万円(5・6%増)や、両市を除く神奈川県他も4617万円(6・0%増)、さいたま市を除く埼玉県他も3988万円(5・9%増)なども、それぞれ上昇した。

    (提供/日刊不動産経済通信)