ざっくり要約!
- 空き家を売却することでまとまった現金が手に入ることがあり、税金の負担などもなくなる可能性がある
- 空き家を賃貸物件として貸し出すことで、家賃収入を得ることができる
空き家に住む予定がなければ、なるべく早く売却しましょう。人が住んでいなくても税金がかかり、庭木や雑草の手入れが必要であれば、維持管理にも費用がかかります。
本記事では空き家を売却するメリット・デメリットと、売却する方法を解説します。売却する方法に応じて注意すべき点もあるため、事前に把握したうえで売却方法を決めるようにしましょう。
空き家を売却ではなく、賃貸物件として貸し出すべきか判断するポイントも紹介しています。空き家の活用方法に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
記事サマリー
空き家は売却するべき!メリットとデメリットを解説

住む予定がない空き家であれば、売却することをおすすめします。ただし空き家の売却には、メリットだけではなくデメリットもあります。本当に売却するべきか、よく考えたうえで決めるようにしてください。
ここでは、まず空き家を売却するメリット・デメリットを紹介します。
メリット①現金が入る
空き家を売却することで、まとまった現金を手にすることができます。
立地や条件によって異なりますが、数千万円単位で売却できるケースもあり、普段手に入れられないような金額を手に入れられるでしょう。
そのまま教育資金や老後資金として貯蓄することができ、一部を投資に回すこともできるかもしれません。
大きなお金を手にした際に気になるのが、税金がかかるのかということですが、空き家の3,000万円控除などの特例が適用できれば譲渡所得税を払わずに済みます。
ちなみに、国税庁が作成した「相続した空き家を売却した場合の特例チェックシート」があります。3,000万円の特別控除を使えるかどうか、ぜひチェックしてみてください。
メリット②税金などを払わなくて済む
空き家を売却することで、税金や管理費用を払わなくて済むのがメリットです。
空き家を所有していると、住んでいなくても固定資産税や都市計画税を納めなければなりませんが、売却することで納税義務がなくなります。
またマンションの場合は、毎月管理費や修繕積立金を支払う必要がありますが、手放すことでその負担もなくなります。
自宅を別に所有している場合は、二重の負担になります。空き家を所有し続けることでどのくらいの支出になるのか、早めに把握するようにしましょう。
・「空き家 売却 税金」に関する記事はこちら
空き家の売却でかかる税金とは?特別控除についても解説
メリット③物件管理の手間や負担から解放される
空き家を売却することで、維持管理の手間や負担から解放されることもメリットです。
空き家に住んでいないからといって、放置してもよいということではありません。
空き家を荒れ果てた状態のまま放置してしまうと、近隣トラブルになることがあるため注意しましょう。
たとえば近隣住民や通行人に迷惑をかけないように、庭木の手入れや除草をする必要があります。また屋根や外壁に劣化や不具合があれば、周囲に危険が及ばないようにメンテナンスするようにしてください。
メリット④特定空き家に指定される心配がなくなる
空き家を売却することで、特定空き家に指定される心配がなくなります。
特定空き家とは、そのまま放置してしまうと倒壊するおそれがある建物や、周囲に危険を及ぼす可能性や、衛生面に問題がある建物として指定された空き家のことをいいます。
自治体から特定空き家に指定されると、改善するように助言や指導がおこなわれ、それでも所有者が改善しない場合は、より重い勧告を受けることになります。
状況によっては住宅用地の特例対象から除外され、固定資産税が最大6倍(都市計画税は3倍)になる可能性があります。
また自治体からの命令に違反すると50万円以下の過料を科せられ、行政代執行によって空き家を解体することになれば、その費用は所有者が負担することになります。
出典:「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針 (ガイドライン)|国土交通省
デメリット①将来住みたくても難しくなる
空き家を売却するデメリットとして考えられるのは、将来住みたくなっても住めなくなることです。もし空き家が自分も住んでいたことがある実家であれば、家族との思い出が詰まった家を売却することになります。
もし将来的に住む可能性があるのであれば、賃貸することも検討しましょう。賃貸するメリット・デメリットについては、後半でも解説します。

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空き家売却の方法は「買取」「仲介」の2つ!それぞれのメリット・デメリット

空き家の売却方法としては、不動産会社に探してもらった買主と売買契約を締結する「仲介」と、不動産会社に直接売却する「買取」があります。
仲介と買取について、メリット・デメリットも含めて詳しく解説します。
不動産の仲介とは
不動産の仲介とは、不動産会社に広告宣伝活動をしてもらい、買主を探す方法です。不動産を売却する方の多くが、この不動産会社による仲介を利用しています。
ここでは、不動産仲介のメリット・デメリットについて解説します。
メリット
不動産を仲介で売却する場合は、多くの場合において個人が買主になるため、相場に近い価格で売却できるのがメリットです。
買取で売却するのに比べて、高値で売却できる可能性があります。
また不動産会社が仲介するため、売買価格や引き渡し条件などについて、買主と直接交渉することはありません。不動産会社の担当者が、内覧から売買契約締結、物件の引き渡しまでサポートしてくれるのも魅力です。
不動産会社が提示した査定価格で、かならずしも売り出す必要はありません。希望する価格で売り出すことも可能なため、売買価格に納得しやすいことも特徴といえます。
デメリット
不動産を仲介で売却する場合、買主を見つけるまでに時間がかかることがあり、物件の条件によっては半年から1年以上かかる可能性があります。
空き家の内覧対応をする場合は、その都度スケジュールを調整して対応する必要があります。
また仲介による売却は、仲介手数料がかかるのがデメリットです。仲介手数料は数百万円単位の金額になることが多く、売却にかかる経費の中でも高額になるでしょう。
契約不適合責任を免責にできることが多い買取とは異なり、仲介で個人へ売却する場合、基本的には契約不適合責任を負うことになります。
契約不適合責任とは、物件に不具合(瑕疵)があった場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。
売買契約書で定めた状態と異なることが判明した場合、内容や程度によっては、買主から損害賠償や契約解除を請求される可能性があります。
不動産の買取とは
不動産の買取とは、不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。需要が期待できず、仲介による売却が難しい場合などに採用されることがあります。
次に、買取のメリット・デメリットについて解説します。
メリット
買取のメリットとして、早期に売買契約を締結できること、現金化までが早いことが挙げられます。
不動産会社が提示する買取価格に合意できれば、すぐに売却できます。
買取査定の際に原則立会いは必要ですが、仲介のようにその都度内覧に対応するような手間はかかりません。
買取は宣伝広告活動をしないため、売却することを近隣住民に知られる心配がなく、不動産会社へ直接売却する場合は、仲介手数料がかからないことも魅力です。
買取は不動産会社が買主になるため、契約不適合責任を免責にできることが多く、引き渡し後の不具合について責任を負わずに済みます。築年数が古い空き家でも、安心して取引できるでしょう。
デメリット
買取で売却する場合、相場よりも安くなる傾向があります。
条件や立地によっては市場価格に近い価格で売却できることもありますが、基本的には下がることを想定しておきましょう。
不動産会社は、買取した空き家を再販することを想定しています。したがって空き家の条件によっては需要が見込めないと判断され、買取を断られることもあります。
買取を専門に扱う不動産会社を、個人が見つけるのは難しいかもしれません。まずは仲介をおこなう不動産会社に、買取も対応しているか相談してみましょう。
・「空き家」に関する記事はこちら
空き家を手放したいなら早くすべき!5つの処分方法と注意点

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空き家を売却せず賃貸に出す方法もある!メリット・デメリットは?

空き家の状態がよく、将来住む可能性がある場合や、手放すかどうか迷っているときは、賃貸物件として貸し出すことも検討してみましょう。
ここでは、空き家を賃貸するメリット・デメリットについて解説します。
メリット
空き家を賃貸物件として貸し出すことで、家賃収入を得ることができます。
給与所得以外に安定した収入を得ることができれば、家計にゆとりが生まれるでしょう。
人が住むことで、空き家の劣化を防ぐことにもつながります。
建物は換気や掃除をしないとカビが生えやすくなりますが、入居者が換気や掃除をしてくれることで、カビが生えにくい状態になります。
また水道管は使わない期間が長くなると、内部に錆が発生することがあります。
しかし、入居者が水を使うことで、水道管の劣化速度を遅らせることができるかもしれません。
デメリット
空き家を貸し出す場合は、入居者を探す手間と入居者への対応が必要になることがあります。
また家賃収入については、翌年に確定申告が必要です。「家賃収入は不労所得」と表現されることがありますが、まったく手がかからないということではありません。
貸し出す前にリフォームやメンテナンスが必要になることが多く、貸し出し中に設備が故障すれば、修理や交換をしなければなりません。貸し出すために、費用がかかることを想定しておきましょう。
またかならずしも安定して家賃収入を得られるわけではなく、借り手が見つからないことも考えられます。費用をかけてリフォームする場合は、不動産会社に必要性や需要の有無を相談するようにしてください。
空き家は売却する?賃貸する?判断のポイント

売却と賃貸のどちらにもメリット・デメリットがあるため、空き家への対処方法を迷ってしまう方もいるかもしれません。
最後に、売却と賃貸のどちらにするべきか、判断するためのポイントを2つ紹介します。
判断ポイント①将来住みたいか
自分が将来空き家に住みたいのか、もしくは家族の誰かが住む可能性があるのかで判断しましょう。
一度手放してしまうと将来買い戻すことは難しく、後悔することになるかもしれません。もし少しでも将来住む可能性があるのであれば、それまでの期間貸し出すことを考えてみてください。
ただし一度貸し出してしまうと、正当な理由なく入居者に立退いてもらうことは難しいため、賃貸する期間を定めて貸し出せる「定期借家契約」で貸し出すことを念頭に置いておきましょう。
判断ポイント②賃貸の需要があるか
空き家を賃貸物件として貸し出した場合に、需要があるかどうかで判断しましょう。
空き家を借りたい人が見つからないのであれば、貸したくても貸すことはできません。賃貸物件を扱っている不動産会社に、需要の有無や家賃相場について相談してみましょう。
空き家の老朽化が進んでいる場合は、貸し出すためにリフォームや修繕工事が必要になりますが、家賃によっては回収できない可能性があります。ぜひ費用対効果も含めて、判断するようにしてください。

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この記事のポイント
- 空き家を売却した方がいいのはなぜ?
空き家を売却することで、まとまった現金を手にすることができます。
立地や条件によって異なりますが、数千万円単位の価値があることが多く、普段手に入れられないような金額を手に入れられるでしょう。
また、税金や管理費用を払わなくて済むのもメリットです。
詳しくは「空き家は売却するべき!メリットとデメリットを解説」をご覧ください。
- 空き家を売却or賃貸の判断ポイントは?
自分が将来空き家に住みたいのか、もしくは家族の誰かが住む可能性があるのかで判断しましょう。
一度手放してしまうと将来買い戻すことは難しく、後悔することになるかもしれません。もし少しでも将来住む可能性があるのであれば、それまでの期間貸し出すことを考えてみてください。
詳しくは「空き家は売却する?賃貸する?判断のポイント」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
空き家を相続したら、早めに売却もしくは賃貸することを検討しましょう。空き家は所有しているだけで固定資産税や維持費がかかり、放置することで建物の劣化を早めてしまう可能性があります。まずは売買と賃貸の両方を扱っている不動産会社に相談し、査定してもらうことから始めてみてください。
実際に不動産会社に相談することで、疑問や不安を解消できることも多く、不動産に関連する税金について説明を受けることもできます。いくつかの不動産会社に相談して、信頼できると感じた担当者に依頼することをおすすめします。

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