2026年後半 狙い目 マンション
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再開発エリアのマンション価格急騰。2026年後半に狙うべきは「一駅隣」「実需エリア」「都心近郊」

執筆者プロフィール

亀梨奈美

株式会社realwave代表取締役。大手不動産会社退社後、不動産ジャーナリストとして独立。
2020年には「わかりにくい不動産を初心者にもわかりやすく」をモットーに、不動産を“伝える”ことに特化した株式会社realwaveを設立。
住宅専門全国紙の記者として活動しながら、不動産会社や銀行、出版社メディアへ多数寄稿。不動産ジャンル書籍の執筆協力なども行う。

近年、都市部を中心に日本各地で再開発事業が進められています。再開発が進むエリアは、街の利便性向上とともにマンション価格も大きく上昇する傾向にあります。その代表格ともいえる都心部や人気の再開発エリアは、もはや一般の購入層には手が届きにくい水準に達しています。

そこで本記事では、マンションリサーチ福嶋総研の福嶋真司さんに、こうしたエリアに代わって2026年後半以降に狙うべきマンションの条件を聞きました。

「大井町」のマンション価格は都心並みに上昇

大井町 マンション価格
出典:福嶋総研

2026年3月28日、駅前に複合施設「大井町トラックス」が開業し、賑わいを見せている大井町駅周辺では、中古マンション価格が顕著に上昇しています。上記のグラフは、オレンジの線が都心5区、青の線が大井町の中古マンション価格の推移を表していますが、グロスこそ異なるものの、両者の動きはほぼ一致していることがわかります。

「とくに2023年以降、東京都心部は従来以上に価格上昇が加速しましたが、大井町駅周辺はそれに追従する動きを見せています。大井町駅周辺は、単に再開発が進んでいるだけでなく、都心へのアクセスの良さも兼ね備えています。昨今、都心部の不動産価格は一般の購入層には手が届きにくい水準まで達していますから、大井町など将来性のある『準都心』エリアが注目されるのも頷けます」(福嶋さん、以下同)

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「大規模マンション」の分譲が契機に

大井町駅 新築マンション供給数
出典:福嶋総研

渋谷や北綾瀬など、他の再開発が進む街を見ても、再開発が地価や不動産価格を押し上げる効果があることはたしかですが、福嶋さんは再開発に加え「大規模マンションの供給」が価格上昇の契機になると分析します。

「大井町駅周辺では、2018年から2019年にかけて大規模マンションの供給が集中しました。『再開発計画がある』という期待感から現地の不動産を購入する方もいるでしょうが、やはり『現物』があってこそ、周辺の地価やマンション価格は上がっていくものだと思います。大規模マンションの分譲というのは非常に目立つトピックのひとつで、他にも大規模商業施設の開業や大学の誘致などが価格上昇の契機になることが多いですね」

足元では在庫増のマンションも

大井町駅 マンション 在庫
出典:福嶋総研

大井町駅周辺のマンション価格は上昇傾向にあるものの、足元では在庫が増加しているマンションも見られ始めています。

「近年、都心部では在庫が滞留しているマンションが目立ち始めてきました。大井町駅前のシンボリックなマンションも、在庫が増えつつあります。在庫が増えているということは、供給に対して需要が追いついていないことを意味します。簡単にいえば、流動性の低下です。この要因は、やはり市場が過熱しすぎたことにあると思います。一部の海外勢の買い控えもあって、これまでのように上がり続ける市場ではなくなりつつあります。そういった意味でも、2026年後半以降は、すでに価格が上がり切ったエリアではなく、上昇余地のあるエリアを見極めることがより重要になってくると思います」

大井町の一駅隣「大森駅」は穴場。その他の狙い目は?

大森駅 中古マンション成約単価推移
出典:福嶋総研

上記のグラフは、大井町駅と一駅隣の「大森」駅および大森駅から数百m離れた場所にある「大森海岸」駅周辺の中古マンション成約坪単価の推移を表しています。大森駅・大森海岸駅周辺は、大井町駅周辺と比べると価格の上昇は限定的であることがわかります。

2024年9月時点の大井町駅周辺と大森駅・大森海岸駅周辺の平均成約坪単価の差は約1.3倍でしたが、2026年3月時点では1.5倍以上に拡大しています。

「『大森』駅は大井町駅まで一駅、乗車時間にして2〜3分ですが、少し距離があるということもあって、大井町駅の需要が良くも悪くも波及しきっていないのだと思います。大森駅から歩ける距離にある『大森海岸』駅周辺については、大森駅以上に在庫が少なく、回転率も高いです。在庫が少ないということは、価格が上がり切っておらず、まだ実需層が検討できる水準ということですから、まさに『穴場』だと思います」

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再開発エリアの中の穴場は?

再開発だけでなく、大規模マンションの分譲など目立つトピックが地価やマンション価格上昇の契機になるということでいえば、再開発が進むエリアの中でもシンボリックなマンションの分譲や大規模商業施設の開業が控えているエリアは穴場と考えられます。

たとえば、大規模な再開発が進んでいる「京成立石」駅周辺には3つのタワーマンションが建つことが決まっていますが、今はまだ北口は更地で、南口については立ち退きも終わっていません。再開発が終わるまで不便はあるかもしれませんが、街の完成形が見えてくるにつれて注目度が高まり、価格も上昇していく可能性が高いエリアです。

再開発エリアの中でも、投機マネーが入りにくい実需中心のエリアは狙い目でしょうね。たとえば東京メトロ千代田線の直通運転開始で利便性が向上し、再開発によって人気が高まっている『北綾瀬』は、大井町のように国内外の投資家が注目するようなエリアではなく、実需が中心です。駅前には大規模商業施設もオープンし、再開発も大詰めという段階ですが、依然として一般の方が検討しやすい価格帯です」

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金利上昇で注目されるエリアは?

日本銀行は6月の会合で、政策金利を1.0%程度に引き上げることを決定しました。すでに上昇基調にある住宅ローン金利も、もう一段上がることになるでしょう。ただでさえ手の届きにくい水準まで高騰している都心のマンションは、金利上昇でさらに遠い存在になり、都心近郊エリアに注目が集まることが予想されます。

「都心近郊エリアのすべてが穴場かというとそういうわけではなく、やはり資産性を考えるなら、都心に出やすく、普遍的な需要が見込まれる場所を選ぶ必要があるでしょう。建築費が顕著に高騰している今、デベロッパーは需要が見込める場所にしかマンションを建てることはできません。新築マンションが建つということは、一定の需要や将来性が見込まれるというサインでもあります」

不動産経済研究所によれば、2026年に首都圏で分譲されるマンションの数(予測)は、約2万3,000戸。前年比2.2%増とほぼ横ばいですが、東京都下については前年比+33.3%、千葉県は同+16.7%の供給予測となっています。

築年数の狙い目は?

「個人的には『2000年〜2010年頃までに建てられたマンション』がおすすめです。この頃は今と比べて建築費が著しく安く、供給数が多かった時代でもありますから、競争意識が働いたことで品質の良いマンションが多いんですよ。一方で、やはり新築がこれだけ高騰していますから『築浅』の希少性も高い。したがって、築年数ということでいえば『築25年まで』が狙い目になってくるのではないでしょうか」

2000年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」もまた、マンションの品質を高めた要因のひとつです。同法により、新築住宅の売主には構造耐力上主要な部分などについて10年間の瑕疵担保責任が義務付けられ、住宅性能表示制度もスタートしました。同法施行以降のマンションは現代の物件と比べても遜色のない仕様を備えており、居住快適性の面でも十分に満足できる物件が多い傾向にあります。

まとめ

「一駅隣」「実需中心の再開発エリア」「都心近郊」など、2026年後半に狙うべきエリアの方向性は見えてきたものの、同じエリア内でも在庫が滞留している物件と回転率の高い物件が混在しているように、最後に資産価値を分けるのは物件単位の条件です。エリアの将来性とあわせて、成約データや在庫動向にも目を向けながら判断していきたいところです。

東急リバブルでは、AIデータと店舗網を駆使し、ご希望に寄り添ったご提案が可能です。「次に買うべきマンションはどこか」が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

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