1LDK 赤ちゃん メリット デメリット
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1LDKで赤ちゃんを育てられる? メリット・デメリットと3人暮らしするためのレイアウトのコツ

執筆者プロフィール

高山みさと
インテリアコーディネーター

CADオペレーター・大手住宅設備メーカー勤務を経て、住宅ライターとして開業。インテリアコーディネーター資格保有。元キッチンスペシャリスト。家づくりやリフォームにおける難しい知識を分かりやすく伝えている。プライベートでは築20年の戸建て住まい。リフォームやDIYで家づくりを楽しんでいる。

ざっくり要約!

  • 1LDKでの赤ちゃんとの生活は、動線や効率の良さ、住居費の節約など、スペースが限られているからこそのメリットがある
  • その反面で、育児用品の収納場所や遊び場が不十分といった、狭さゆえのデメリットもある

2人暮らしの時は快適に暮らせていた1LDKの間取り。赤ちゃんを迎えるにあたって、狭いのではないか、いつまで3人暮らしができるのだろうか……と不安に思ってはいませんか?
確かに、1LDKは十分な広さがあるとはいえませんが、赤ちゃんとの3人暮らしは可能です。

この記事では、1LDKで赤ちゃんを育てるメリット・デメリット、狭い1LDKを上手く使うためのレイアウトのコツをご紹介。1LDKで子育てをしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

「夫婦+赤ちゃん」に必要な家の広さは?

国土交通省の「住生活基本計画」では、住宅に必要とされる面積を世帯人数に応じて定義しています。その中で、多様化するライフスタイルを想定した場合に必要と考えられる面積水準が「誘導居住面積水準」です。

誘導居住面積水準から「夫婦+赤ちゃん(3歳未満)」の家族に必要な家の広さを計算すると、60㎡となります。ただし、赤ちゃんが大きくなるまでは、大人と同じ空間で過ごすことが多いため、1LDKで暮らすことも十分可能です。

子どもの年齢誘導居住面積水準
(都市居住型)
3歳未満60㎡
3歳以上6歳未満65㎡
6歳以上10歳未満70㎡
※3歳未満は0.25人、3歳以上6歳未満は0.5人、6歳以上10歳未満は0.75人として計算

参考:住生活基本計画における居住面積水準

1LDKで赤ちゃんを育てるメリット

1LDKでの赤ちゃんとの生活は、動線や効率の良さ、住居費の節約など、スペースが限られているからこそのメリットがあります。

寝るスペース・生活スペースを分けられる

1LDKの間取りで赤ちゃんと暮らす場合、LDKを生活スペースとして、居室を寝室として使い分けるのが一般的です。

赤ちゃんの生活リズムが整うまでは、親の睡眠時間も不規則になりがちですが、寝室と生活スペースを分けることで、メリハリのある生活を送りやすくなります。

赤ちゃんの様子を見守りやすい

コンパクトな1LDKの間取りは、赤ちゃんに目が届きやすく、泣き声や物音にも気付きやすいというメリットがあります。

ただし、LDKと寝室が離れた間取りの場合は、赤ちゃんの様子をいつも確認できるように、LDKと寝室の両方に赤ちゃん用のスペースを設けましょう。

家事動線・生活動線も良い

1LDKの間取りは移動距離が短く、家事動線や生活動線がスムーズです。
赤ちゃんのお世話は、キッチンや洗面所との往来が多くなるので、動線が良いことは大きなメリットになります。家具家電は最小限にし、スムーズに動けるよう意識してレイアウトを決めましょう。

住宅にかかる費用を抑えやすい

専有面積が狭い1LDKは、基本的に家賃が安く、住居費を抑えることができます。あるいは、利便性を重視した物件選びも可能になります。

また、狭い空間は冷暖房効率が良く、光熱費を抑えられることも大きなメリットです。家賃と光熱費の両面からコストダウンができるので合理的ともいえます。

1LDKで赤ちゃんを育てるデメリット

1LDKで赤ちゃんを育てることは可能ですが、スペース上の制約や赤ちゃんの成長に伴って生じる問題点もあります。

夜泣きがあるうちは親が寝不足になることも

赤ちゃんは夜泣きをする時期があるため、親が睡眠不足になることも少なくありません。
赤ちゃんのお世話を交替でしても、LDKと寝室が隣接している場合は、休息がうまく取れないことも。夜泣きが多い赤ちゃんの場合は、寝不足になってしまうかもしれません。

収納場所が少ない

赤ちゃんが生まれると、衣類やおもちゃ、オムツ、ベビーカーなど、物が一気に増えるので、収納場所が必要になります。

1LDKは収納が少ない傾向にあるので、物を厳選しないと置き場に困るかもしれません。また、赤ちゃんの誤飲、衝突や転倒といった事故を避けるためにも、床は片付け、危険な物は届かない場所に収納しておく必要もあります。

キッズスペースを確保しにくい

間取りや家具の配置にもよりますが、1LDKの間取りではキッズスペースを確保するのが難しい場合もあります。

赤ちゃんが成長して活発になると、LDK全体が遊び場になってしまう可能性があり、家庭内事故の原因になることも。ベビーサークルやベビーゲートで空間を仕切るなどの工夫が必要です。

1LDKに向いている家族の特徴は?

コンパクトな1LDKの間取りは、ライフスタイルや勤務形態によって向き不向きがあります。1LDKの間取りが向いている家族の特徴を紹介します。

在宅勤務が少ない

1LDKで赤ちゃんと3人暮らしの場合、大人のワークスペースを確保するのは困難です。たとえ、デスクを置けたとしても、LDKと居室が隣接している間取りの場合、赤ちゃんの鳴き声で集中することは難しいでしょう。
在宅勤務よりも、オフィスに通勤する勤務形態の方が向いています。

モノが多くない

1LDKは収納スペースが限られているため、モノが少ない家族に適しています。赤ちゃんが生まれるとモノは増えがちですが、月齢に応じて必要なベビーグッズはレンタル、定期的に不用品を処分したりする工夫も必要です。
1LDKで赤ちゃんと暮らすには、ミニマルな生活に抵抗がないことも求められます。

住まいにかかる費用を抑えて貯蓄したい

子どもが小さいうちは、教育費や将来のための貯蓄をするのに適した期間といわれています。家賃が抑えられる1LDKの間取りにできるだけ長く暮らし、効率良く貯蓄を増やしていくのもひとつの家計防衛策といえるでしょう。

赤ちゃんのいる3人家族におすすめ! 1LDKのレイアウトのコツ

1LDKで赤ちゃんと快適に暮らすためには、限られた空間を最大限に活用する工夫が必要です。1LDKで赤ちゃんと暮らすレイアウトのコツをご紹介します。

ベビーサークルでキッズスペースを確保する

1LDKの間取りは収納スペースが限られているため、赤ちゃんにとって危険なものを全て収納するのは難しいこともあります。そこでおすすめしたいのが、リビングにベビーサークルを配置してキッズスペースを確保することです。

ベビーサークル内であれば赤ちゃんが自由に動き回っても安心かつ、親が家事をしている間も目を離さずに済みます。

また反対に、赤ちゃんに触ってほしくない電化製品などをベビーサークルで囲む方法もあります。リビングの圧迫感を抑えたい場合は、こちらの方法が適しているでしょう。

ソファは置かないほうが広々使える

1LDK 赤ちゃん レイアウト

1LDKの間取りにソファを置くと、どうしても狭くなってしまいます。ソファは置かないほうが、赤ちゃんのお世話や遊ぶスペースを確保しやすくなります。

もし、ソファを置くのであれば、コンパクトなソファや1人掛けのソファがおすすめです。ソファを置く場合は転落事故に配慮し、キッズマットは必ず敷くようにしましょう。

オープンラックを活用する

1LDK 赤ちゃん オープンラック

赤ちゃんが遊ぶおもちゃ、絵本の収納は、オープンラックを活用すると出し入れしやすく便利です。ラック内に納まる収納ボックスを使えば、見た目もスッキリ整います。
また、成長に合わせて使い方を変えられるのも、オープンラックの魅力です。

ただし、ハサミや誤飲の恐れがあるものは、オープンラックにしまわないようにしましょう。

お世話グッズは一か所にまとめる

1LDK 赤ちゃん お世話グッズ

オムツやおしりふき、ガーゼ、体温計、綿棒など、赤ちゃんのお世話グッズは種類が多く、どれも使用頻度が高いものばかりです。ワゴンや収納用品を活用して一か所にまとめておくと、赤ちゃんのお世話がスムーズになります。

まとめ

赤ちゃんとの3人暮らしは、1LDKでも十分に可能です。生活動線が短く、いつもそばに居られるので、親も赤ちゃんも安心して過ごすことができます。家賃や光熱費が抑えられることも大きな魅力です。

一方で、夜泣きが多かったり、赤ちゃんが成長して活発になったりすると、1LDKでは生活しづらくなることも。いずれにしても、就学時頃までには住み替えが必要になると考えておきましょう。

この記事のポイント

1LDKで赤ちゃんを育てられますか?

赤ちゃんが大きくなるまでは、大人と同じ空間で過ごすことが多いため、1LDKで暮らすことも十分可能です。

詳しくは「「夫婦+赤ちゃん」に必要な家の広さは?」をご覧ください。

1LDKで赤ちゃんを育てるメリットは?

1LDKでの赤ちゃんとの生活は、動線や効率の良さ、住居費の節約など、スペースが限られているからこそのメリットがあります。

詳しくは「1LDKで赤ちゃんを育てるメリット」をご覧ください。

1LDKで赤ちゃんを育てるデメリットは?

1LDKで赤ちゃんを育てることは可能ですが、スペース上の制約や赤ちゃんの成長に伴って生じる問題点もあります。

詳しくは「1LDKで赤ちゃんを育てるデメリット」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

1LDKでいつまで3人暮らしができるかはケースバイケースですが、幼稚園入園や小学校入学、2人目の妊娠・出産などが住み替えのタイミングとして考えられます。就学時に子ども部屋が必要とは限りませんが、ひとつの節目として、就学時までに子ども部屋を用意してあげたいと考える親御さんが多いようです。
また、1LDKと一口にいっても広さや間取りは様々です。LDKが広く、寝室と離れた間取りの場合は、工夫次第で長く暮らせるかもしれません。

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