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家の前がゴミ置き場の戸建てのメリット・デメリット! トラブルになったときの対策は?

執筆者プロフィール

悠木まちゃ
宅地建物取引士

ライター・編集者。ハウスメーカー勤務時に、新築戸建て住宅のほか、事務所建築や賃貸アパートの営業・設計を経験。
その後、2019年よりフリーライター・編集者として活動を開始。実務経験を活かし、不動産・金融系を中心に執筆から編集まで行う。ブックライターとしても活動するほか、ライター向けオンラインサロンの講師も担当している。

ざっくり要約!

  • 家の前にゴミ置き場がある戸建ては、ゴミ出しの手間が省ける一方、臭いや害虫、景観の悪化などのデメリットが考えられます。
  • ゴミ出しで発生するトラブルには、不法投棄やマナー違反、自治会未加入による利用制限などがあります。
  • トラブルが発生した際には自治会に相談し、注意喚起をお願いすることや、ネットやフェンスの設置といった対策を依頼することが、ひとつの解決策になります。

戸建て住宅の購入を検討している際、希望物件の目の前にゴミ置き場があると、不安に感じる方は少なくありません。しかし、適切な知識をもって対処すれば、快適な生活を送ることも可能です。

この記事では、家の前にゴミ置き場がある場合のメリット・デメリットや、知っておくべきゴミ出しのルール、よくあるトラブルと対処法について詳しく解説します。ゴミ置き場に関する不安を解消し、納得のいく住まい選びをするために、ぜひ参考にしてください。

ゴミ置き場が家の目の前の戸建てのメリット・デメリット

家の目の前にゴミ置き場がある戸建て住宅には、デメリットだけでなくメリットも存在します。物件を検討する際には両方を理解したうえで、ライフスタイルや価値観に合わせて判断することが重要です。まずは、メリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

  • ゴミ出しの手間がかからない
  • 収集状況をすぐに確認できる
  • 清掃当番の作業を行いやすい

家のすぐ目の前にゴミ置き場があると、ゴミ出しの手間を軽減できるのがメリットです。重いゴミ袋を持って長い距離を歩く必要がなく、特に雨の日や慌ただしい朝にはその便利さを実感する場面も多いでしょう。

また、窓からゴミ収集の様子を見られる点も便利です。収集時間の直前になってしまった場合も、間に合うことを確認したうえで出しに行けます。

地域によっては、ゴミ置き場の清掃当番になる場合もありますが、自宅の目の前であれば、そうした作業も行いやすく、負担を感じにくいかもしれません。

デメリット

  • 臭いが発生しやすい
  • 害虫(ハエ、ゴキブリなど)やカラス、ネズミなどが集まりやすい
  • 家の前の景観が悪くなる
  • プライバシーが気になる場合がある
  • 収集車の騒音や作業員の話し声が気になる

家の前にゴミ置き場があると、夏場は生ゴミの臭いが気になることがあります。風向きによっては、臭いが室内に入り込む可能性も否定できません。

また、害虫やカラス、ネズミなどを引き寄せる原因となり、衛生面での不安も生じやすくなります。ゴミが散乱していると、自宅前の景観が損なわれるのも気になる点です。

さらに、ゴミ出しの時間帯に他の住民と顔を合わせる機会が増えるため、プライバシーを気にする方にとってはストレスになるかもしれません。加えて、収集車の音や作業員の話し声が気になる場合もある点を考慮しておきましょう。

戸建てを購入する前に知っておきたいゴミ出しルール

快適な生活を送るためには、地域で定められたゴミ出しのルールを守ることが不可欠です。ここでは、戸建てを購入する前に押さえておきたいポイントを解説します。

  • 自治体の分別方法に従う
  • 収集日・時間は地域によって異なる
  • ゴミ袋が指定されている自治体もある

自治体の分別方法に従う

ゴミの分別方法は、自治体ごとに異なるのが特徴です。燃えるゴミ・燃えないゴミ・資源ゴミ(プラスチック、缶、ビン、ペットボトル、古紙など)・粗大ゴミといった分類に加え、品目ごとのルールが細かく定められている場合があります。

分別が正しく行われていないと、回収されずにゴミ置き場に残ってしまうこともあります。

同じ品目でも、自治体によって分別のしかたが異なるケースも少なくありません。お住まいの地域のルールについて、自治体の公式サイトや配布されるパンフレット、ゴミ出しカレンダーなどを確認し、正しく把握することが大切です。

収集日・時間は地域によって異なる

ゴミの種類ごとに収集される曜日や時間帯は、地域によって決められています。多くの場合、「〇曜日の朝〇時までに出してください」といったルールが設けられています。

収集日以外の日や、収集が終わった後にゴミを出すのはマナー違反であり、近隣住民とのトラブルの原因になりかねません。特に、夜間にゴミを出すと、カラスやネズミなどの害獣に荒らされるリスクが高まります。

収集日と時間を把握し、必ず指定された時間までに出すようにしましょう。

ゴミ袋が指定されている自治体も

自治体によっては、家庭ゴミを出す際に、有料の指定ゴミ袋の使用を義務付けている場合があります。ゴミの減量や処理費用の負担を目的として導入されている制度です。

指定ゴミ袋は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどで購入できます。指定袋以外の袋でゴミを出した場合は、回収されないことがほとんどです。

また、袋の大きさ(リットル数)によって価格が異なるのが一般的です。お住まいの自治体で指定ゴミ袋制度が導入されているか、確認しておきましょう。

戸建てのゴミ出しでよくあるトラブル

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ゴミ置き場は多くの人が利用するスペースであり、使い方によっては様々な問題が発生する可能性があります。ここでは、戸建て住宅のゴミ出しにおいてよく見られる4つのトラブルについて解説します。

  • 不法投棄
  • マナー違反
  • 害獣・害虫被害
  • ゴミが出せない

不法投棄

指定されたルールを守らずにゴミを捨てる不法投棄は、ゴミ置き場に関する深刻な問題のひとつです。本来ならゴミ置き場に出してはいけないような粗大ゴミや、自治体では回収していない種類のものなどが放置されるケースが見られます。

不法投棄されたゴミは景観を損ねるだけでなく、悪臭や害虫の発生源となり、地域の衛生環境を悪化させます。

また、誰が捨てたのか特定が難しく、自治会や地域の住民が処分費用を負担しなければならない場合もあります。不法投棄を発見した場合は、むやみに触らず、速やかに自治体や警察に連絡することが重要です。

マナー違反

ゴミ出しでは、マナー違反が原因でトラブルに発展することもあります。例えば、収集時間を守らずに前日の夜からゴミを出したり、ゴミ袋の口をしっかりと縛らずに出したりする行為です。

夜間にゴミを出すと、カラスやネコなどの動物に荒らされ、ゴミが散乱する原因となります。袋の口が縛られていない場合には、中身が散らばったり、臭いが漏れやすくなったりします。

また、ゴミ当番の清掃を怠ったり、ゴミ置き場周辺を汚したりする行為も、他の利用者にとっては迷惑です。些細なことでも、他の住民への配慮を忘れずにマナーを守ることが大切です。

害獣・害虫被害

ゴミ置き場は、カラスやネズミ、ハトといった害獣や、ハエ、ゴキブリなどの害虫にとって格好の餌場となり得ます。

特に生ゴミの管理が不十分だったり、ゴミが散乱したりしていると、これらの被害が発生しやすくなります。カラスにゴミ袋を破られて中身が散乱したり、ネズミやゴキブリが周辺の住宅に侵入したりする可能性も考えられます。

対策としては、生ゴミの水気をよく切り、ゴミ袋の口をしっかり縛ることや、防鳥ネットを設置することなどが挙げられます。地域によっては、蓋付きのゴミ収集ボックスが設置されている場合もあります。

ゴミが出せない

近年、問題となっているのが、自治会に加入していない住民が地域のゴミ置き場の利用を拒否される事例です。ゴミ置き場の清掃やネットの購入などの維持管理は、自治会費によって賄われる場合が多く、未加入者の利用を制限されるケースが見られます。

国立環境研究所がつくば市で実施した調査では、約7割の自治会が「未加入者の利用を許可していない」と回答しました。残りの約3割は未加入者も利用でき、そのうち約半数では利用料金を徴収しています。

廃棄物処理法第6条に基づき、市町村には家庭ゴミの収集・運搬・処分の義務があるものの、ごみ置き場の利用に関するルールは自治会等に任されるケースがほとんどです。

未加入を理由にゴミ出しを拒否された場合は、まず市町村などの自治体に相談しましょう。清掃センターへのごみの持ち込みを案内されたり、一定数以上の世帯が集まれば新たなゴミ置き場が設置されたりする場合があります。

ゴミ出しでトラブルになったときはどうすればいい?

ゴミ置き場に関するトラブルは、誰にでも起こりうる問題です。ここでは、トラブルになった際の具体的な対処法について解説します。

  • 注意喚起をしてもらう
  • ネットやフェンスの設置を要望する
  • ゴミ置き場の移設を相談する

ゴミ置き場の管理主体に注意喚起をしてもらう

まず重要なのは、そのゴミ置き場を管理している責任者を把握することです。管理主体は地域によって異なり、自治会(町内会)や地域の住民グループ、あるいは分譲地であればデベロッパーや管理組合などが考えられます。

管理主体が分かれば、トラブルの内容(不法投棄、マナー違反、害獣被害など)を具体的に伝え、改善策を相談しましょう。

例えば、不法投棄やマナー違反が続くようであれば、注意喚起の張り紙を掲示してもらったり、ルール遵守を呼びかけてもらったりすることが考えられます。

ネットやフェンスの設置を要望する

害獣被害に対しては、防鳥ネットやフェンスの設置を要望することが可能です。また、蓋付きのゴミ収集ボックスへ変更してもらうことも有効です。

ゴミ置き場の移設を相談する

ゴミ置き場の場所に問題があると感じる場合は、移設を相談することもできます。ただし、関係者の合意形成が必要となるため、実現には時間と労力がかかる可能性があります。

いずれの場合も、管理主体や自治体、場合によっては不動産会社に相談しながら、解決策を探ることが大切です。

まとめ

家の前にゴミ置き場がある戸建て住宅は、利便性が高い反面、臭いや害虫、景観、騒音といったデメリットが生じる場合があります。購入を検討する際は、メリット・デメリットを理解したうえで判断することが重要です。

ゴミ置き場の状況は、時間帯や曜日を変えて現地を確認したり、近隣住民に話を聞いたりすることで、より実態に近い情報を得られるでしょう。

物件選びの際にゴミ置き場に関する懸念がある場合は、不動産会社に相談することをおすすめします。東急リバブルでは、お客様の状況に合わせ、後悔のない住まい選びをサポートいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事のポイント

購入を検討している家の目の前に自治体のゴミ置き場があります。どんなメリットやデメリットがありますか?

家の目の前にゴミ置き場がある戸建て住宅には、デメリットだけでなくメリットも存在します。物件を検討する際には両方を理解したうえで、ライフスタイルや価値観に合わせて判断することが重要です。

詳しくは「ゴミ置き場が家の目の前の戸建てのメリット・デメリット」をご覧ください。

ゴミ出しのルールはどのようなものですか?

快適な生活を送るためには、地域で定められたゴミ出しのルールを守ることが不可欠です。

詳しくは「戸建てを購入する前に知っておきたいゴミ出しルール」をご覧ください。

ゴミ出しでよくあるトラブルはどのようなものがありますか?

ゴミ置き場は多くの人が利用するスペースであり、使い方によっては様々な問題が発生する可能性があります。

詳しくは「戸建てのゴミ出しでよくあるトラブル」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

家の前にゴミ置き場がある物件を検討する際には、図面や写真だけでなく、現地を訪れてみることが重要です。例えば、ゴミが散乱していないか、防鳥ネットは適切に設置されているかなどを確認しましょう。管理が行き届いているゴミ置き場は、地域住民のマナー意識が高い傾向にあり、トラブルが発生しにくいと考えられます。
また、可能であれば、曜日や時間帯を変えて何度か訪れてみましょう。特に夏場の昼間や、ゴミ収集日の前日・当日の朝などは、臭いや人の出入り、収集車の状況などを確認するのに適しています。風向きによっても臭いの感じ方は変わるため、複数の条件下でチェックできるとより安心です。

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