マーケットレポート
マーケットレポート2026, 04
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住宅着工戸数は全国で縮小、地域差は拡大
まずは、全国の新設住宅着工戸数の長期的な推移を見てみましょう。
住宅着工戸数(総計・全国)の推移
1988年以降の総計を見ると、バブル期には160万戸台を記録していた新設住宅着工戸数は、その後増減を繰り返しながらも、全体としては縮小傾向をたどっています。1990年代後半には120万戸前後まで減少し、2000年代後半には100万戸を下回る水準が定着しました。
2008年のリーマン・ショック後の2009年には80万戸台まで落ち込み、その後一時的に回復する局面も見られましたが、近年は再び減少基調が続いています。
そして2025年は740,667戸と、前年比▲6.5%となり、3年連続の減少となりました。
住宅着工戸数(総計・全国)の推移
都道府県別住宅着工戸数の比較(2025年・20-24年平均)
では、直近の住宅着工戸数を都道府県別に見ていきます。
住宅着工戸数は年ごとの振れが大きいため、ここでは2025年単年の前年比ではなく、2020年~2024年の5年間平均との比較で整理します。
2020年~2024年の平均(828,615戸)に対し、2025年は740,667戸となり、▲10.6%の減少となりました。
これを都道府県別に見ると、減少の度合いには大きな差があることが分かります。特に減少率が大きかったのは以下のとおりです。
福井県:▲34.6%、愛媛県:▲32.2%、青森県:▲32.1%、秋田県:▲28.4%、鳥取県:▲26.6%
▲25%を超える県が複数存在しており、全国平均(▲10.6%)の約2~3倍にあたる大幅な減少となっています。北海道・東北、中国・四国の一部など、地方圏で減少が顕著となる構図が浮かび上がります。一方で、減少幅が比較的小さい県も見られます。
大阪府:▲0.6%、埼玉県:▲2.2%、東京都:▲6.3%、福岡県:▲7.5%、愛知県:▲9.3%
これらの地域では、全国平均と比較して減少幅が抑えられており、都市部では住宅需要が比較的底堅く維持されている様子がうかがえます。さらに、全国的に減少傾向が続く中で、例外的に増加した地域も見られます。京都府:+15.1%、沖縄県:+0.3%
都道府県別住宅着工戸数の比較(2025年・20-24年平均)
着工戸数の推移(総計)
全国一律の縮小ではなく、地域ごとに異なる動きが混在している点も、現在の特徴といえます。
都道府県別住宅着工戸数の比較(2025年・20-24年平均)
まとめ
2025年の住宅着工戸数は、全国で▲10.6%の減少となりました。ただし、その減少が全国で一律に進んでいるわけではありません。地方圏で急減が進む一方、大都市圏では踏みとどまる傾向が見られ、住宅供給が徐々に都市部へ集約されつつある構図がうかがえます。不動産市場は全国平均だけでは語れません。今後は、「どこで」「どの程度」減少しているのかを丁寧に見ていく視点が、これまで以上に重要になるでしょう。
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