マーケットレポート
マーケットレポート2026, 02
2026年2月16日時点公表分ダウンロードDOWNLOAD
フラット35最頻金利、借入21年以上が2%台へ
住宅金融支援機構が公表した2026年1月の「フラット35(融資率9割以下・借入期間21年以上)」の最頻金利は年2.080%となり、3か月連続で上昇しました。2%台を記録したのは、2017年10月の制度変更以降で初めてとなります。
数字だけを見れば、「金利上昇=住宅購入に逆風」と捉えられがちです。しかし、それにとどまらず、これまで住宅購入を下支えしてきた「価格が上昇しても、低金利だから大丈夫」という前提条件が変わり始めている可能性も示唆されています。
「2%台」は本当に高金利なのか?
まずは、直近の金利水準を確認してみましょう。フラット35の最頻金利は、2022年頃から上昇基調に転じ、2023年3月には1.96%まで上昇しました。その後は2%台目前の水準で推移していましたが、2026年1月にはついに2%台に到達しました。
フラット35 最頻金利の推移(融資率9割以下・借入期間21年以上)
これまでの住宅購入では、「金利は低い状態が続く」という前提のもと、多少価格が高くても「今買っておいた方が得だ」と判断されるケースが少なくありませんでした。
しかし、金利が2%台に達したことで、この前提そのものが揺らぎ始めています。
忘れてはならない金利優遇
なお、フラット35には、子育て世帯や若年夫婦世帯を対象とした「フラット35子育てプラス」や、省エネ性能の高い住宅を対象とした金利優遇制度が設けられています。条件を満たした場合、当初数年間は通常金利よりも低い金利が適用されるケースもあります。
金利引き下げ具体例
そのため、すべての住宅購入者が一律に「2%台の金利で借りる」わけではありません。
一方で、こうした優遇措置は家族構成や住宅性能といった条件を満たすことが前提であり、誰もが当然に享受できるものではありません。
いずれにしても、金利が2%を超えたという事実は、住宅取得を取り巻く判断環境が以前よりも慎重さを要する局面に入りつつあることを示しています。この点は押さえておく必要があるでしょう。
金利上昇が住宅購入に与える「現実的な影響」
では、今回の金利上昇は住宅購入者にどの程度の影響を与えるのでしょうか。例えば、借入額5,000万円で、金利が2025年1月の最頻値1.87%から今回の2.08%台へ上昇した場合、月々の返済額や総返済額は次のように変化します。
金利別・借入額別 返済額シミュレーション
■1.87%:月々返済額162,315円、総返済額68,172,079円
■2%:月々返済額167,691円、総返済額:70,430,282円
この増加幅は、「今すぐ購入を断念せざるを得ない」と言える水準ではないと考えられます。しかし実際には、「予算を少し抑えよう」「購入時期を見直そう」といった判断の変化が起こる可能性はありそうです。こうした人々の心理の変化がムーブメントとなり、市況に大きなインパクトを与える可能性もあるでしょう。
- ご留意事項
- 不動産投資はリスク(不確実性)を含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、元本を上回る損失が発生する可能性がございます。
- 本マーケットレポート に掲載されている指標(例:利回り、賃料、不動産価格、REIT指数、金利など)は、
不動産市場や金融市場の影響を受ける変動リスクを含むものであり、これらの変動が原因で損失が生じる恐れがあります。
投資をする際はお客様ご自身でご判断ください。当社は一切の責任を負いません。 - 本マーケットレポートに掲載されている情報は、2026年2月16日時点公表分です。
各指標は今後更新される予定があります。 - 本マーケットレポートに掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。
- 2026年2月 マーケットレポート
その他のトピックス - 市場定点観測
- 年収倍率から読み解く、いまの住宅市場と取得環境の変化
- マーケットレポート・コラム
トップへ戻る
