空き家売却片付け
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空き家を売却するなら片付けが必要!理由や片付けの手順を解説

執筆者プロフィール

桜木 理恵
資格情報: Webライター、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。その他信託銀行にて不動産事務として勤務経験あり。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」所持。
https://x.com/sakuragirie

ざっくり要約!

  • 空き家をきれいに片付けておくことで、内覧者は引越し後のイメージをしやすくなり、好印象を持ってもらえることがある
  • 空き家を片付けの手間や費用がかからない状態にしておくことで、買取価格が上がる可能性がある

空き家を売却するとき、どこまで片付けておくべきなのでしょうか。

実は空き家を売り出す前に片付けておくことで、空き家を売りやすくなり、売却価格にもプラスに働くことがあります。

本記事では、空き家を売却する際に片付けが必要な理由や自分で片付ける方法、業者へ依頼した場合にかかる費用、注意点まで詳しく解説します。

空き家を片付ける手順も紹介していますので、ぜひ効率よく売却準備を進めてください。

空き家売却時に部屋の片付けが必要な理由

空き家売却時に部屋の片付けが必要な理由

空き家を売却する場合は、事前に片付けておきましょう。事前に片付けておくことで、売主にとってどのようなメリットがあるのか解説します。

1.仲介では内覧者からの印象がよくなる

不動産会社へ売却を依頼して、仲介で売却するケースについて解説します。

空き家をきれいに片付けておくことで、内覧者は引越し後のイメージをしやすくなり、好印象を持ってもらえる可能性があります。

購入を希望する人に気持ちよく見てもらうためにも、不用品は処分し、清掃や換気もしておきましょう。

また空き家の中に不用品が多く残っていると、実際よりも狭く、また築年数以上に古臭さを感じさせてしまうことがあります。生活感が出過ぎないようにするためにも、きれいに片付けておきましょう。

2.買取では査定価格が上がる可能性がある

次に、空き家を不動産会社の買取で売却するケースについて解説します。

不動産会社が空き家を買取する場合、再販することを想定しています。不用品の処分費用が高額になる場合は、買取価格から処分費用を差し引かれる可能性も否めません。

つまり片付けの手間や費用がかからない状態にしておくことで、買取価格が上がる可能性があります。

不動産会社へ買取を依頼する場合、かならずしも片付けは必須ではありませんが、最低限は済ませておきましょう。

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売却前の空き家を自分で片付ける方法とメリット・デメリット

売却前の空き家を自分で片付ける方法とメリット・デメリット

空き家を片付ける場合、自分で片付ける方法と業者に依頼する方法が考えられます。

まず、自分で片付ける具体的な方法と、自ら片付けることでどのようなメリット・デメリットがあるのか解説します。

メリット・デメリット

空き家を自分で片付けることができれば、業者に依頼する場合に比べて費用を抑えられるのがメリットです。

また残置物が必要なものかどうかの判断もしやすく、思い出の品などを残しておくことができるでしょう。

ただし残置物の量によっては、数カ月から半年程度かかることがあり、空き家が遠方にある場合は、移動時間も負担になるかもしれません。

また片付ける際には、少なからずほこりやカビを吸い込むことになります。ハウスダストなどに対してアレルギー反応が出る方は、特に注意するようにしてください。

具体的な片付け方法

空き家を自分で片付ける場合、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、具体的な方法を3つ紹介します。処分したいものに合わせて、検討してみてください。

リサイクルショップに持ち込む

比較的状態がよく、まだ使えそうな不用品は、近くのリサイクルショップへ持ち込んでみましょう。

ゴミとして捨てれば処分費がかかりますが、買取が成立すれば現金化できます。

状態によっては断られることもありますが、リサイクルショップへ持ち込むことで、その日のうちに処分できるのも魅力です。

リサイクルショップによっては、出張サービスを受け付けていることもあります。インターネットなどで検索して、対応してもらえるお店を探してみましょう。

オークションサイト・フリマアプリを利用する

オークションサイトやフリマアプリへ出品して、現金化することも検討してみましょう。

たとえばブランド品やレアなものなどの場合は、リサイクルショップに比べて高く売れる可能性があります。

ただしオークションサイトやフリマアプリは、出品に手間がかかるうえ、購入希望者が現れなければ売れません。

また販売手数料や送料のほか、売上金を出金する際に手数料がかかります。手元に残る金額を逆算し、損しない価格を設定するようにしましょう。

自治体の回収に出す

不用品をゴミとして処分したい場合は、自治体によるごみ回収を利用しましょう。

自治体によって分別方法や回収日が異なり、専用のゴミ袋が必要になることがあります。ごみの出し方については、役所のホームページや窓口などで確認するようにしてください。

一定以上の大きさがあるものは、粗大ゴミとして回収してもらうことになります。事前に回収日を決めて予約し、ごみ処分手数料を指定された場所で支払います。

支払いと引き換えに受け取ったシールを粗大ゴミに貼って、当日指定した場所に置いておくのが一般的な流れです。

ちなみに粗大ごみは、自治体のゴミ処理場に持ち込める場合もあります。予約制の場合や、粗大ゴミ回収とは異なる料金を設定していることもあるため、状況に合わせて利用を検討しましょう。

売却前の空き家の片付けにかかる主な費用

空き家を売却する前に自分で片付ける場合でも、処分先によっては手数料がかかります。

処分する物や方法によってかかる費用も異なるため、実際には公式サイトなどで確認するようにしてください。

処分先かかる費用
リサイクルショップ基本的に費用は発生しません。出張買取サービスを利用する場合も、無料であることがほとんどです。
オークションサイト・フリマアプリ商品の3~10%程度の販売手数料と商品の送料、売上金を出金する手数料などがかかります。通常送料は、出品者もしくは購入者のどちらかを選択できます。
自治体による回収粗大ごみの回収は、数百円~数千円の処分費用がかかります。通常のごみを処分する際に、専用のごみ袋(有料)を指定している自治体もあります。

売却前の空き家の片付けを業者に依頼する方法とメリット・デメリット

売却前の空き家の片付けを業者に依頼する方法とメリット・デメリット

売却前の空き家の片付けを、業者に依頼するメリット・デメリットと、具体的な依頼方法を紹介します。

メリット・デメリット

空き家が遠方にある場合や、忙しくて時間を取れないときは、業者へ依頼して効率よく進めるようにしましょう。

事前にごみの分別や袋詰めする必要がなく、搬出から処分まで任せることができます。その日のうちに片付くケースが多く、ほとんど手間がかからないのがメリットです。

ただし空き家の片付けを業者に依頼することで、数万円から数十万円の費用がかかることがデメリットです。

また貴重品が含まれていても、貴重品だと気が付かれずに処分されてしまう可能性もあるため、事前にチェックしておくようにしましょう。

具体的な依頼方法

空き家の片付けを業者へ依頼する場合は、通常は不用品回収業者もしくは遺品整理業者に依頼することになるでしょう。

どちらにも対応している業者もありますが、それぞれの特徴を把握したうえで、依頼先を決めるようにしてください。

もし、どこに依頼していいかわからない場合は、売却を依頼する不動産会社に相談してみるのもよいでしょう。不用品処分に関する相談はよくあることのため、提携業者がいる可能性があります。

不用品回収業者

不用品回収業者とは、その名の通り不要なものを回収して、処分までしてくれる業者です。

ゴミの分別は不要ですが、不用品であるかの判断は依頼者がする必要があります。
貴重品が含まれていたとしても、気づかず処分されてしまうことがあるため注意が必要です。

遺品整理も対応できる業者もありますが、基本的には「不用品=ごみ」として扱うため、扱いが雑になることがあります。貴重品や思い出の品があれば、別の場所へ保管しておくようにしましょう。

ちなみに業者によっては、オプションでハウスクリーニングや、不用品の買取サービスを依頼できるケースもあります。

遺品整理業者

遺品整理業者とは、遺品の仕分けや搬出、不用品の処分、ハウスクリーニング、遺品の供養などをおこなう業者です。

残置物であっても、故人の遺品として丁寧に扱ってもらえるのが特徴です。

相続した空き家の片付けなど、基本的に家の中にあるものすべての処分を検討している場合は、仕分けも依頼できる遺品整理業者の利用をおすすめします。

業者に依頼する際にかかる主な費用

不用品の処分を業者へ依頼する場合、部屋の広さや処分するごみの量、業者の料金体系によって費用は異なります。

かならず見積もりを依頼するようにし、追加料金が発生する可能性があるのかどうかも確認しておきましょう。

不用品回収業者は、1個あたり数千円程度で依頼できることもありますが、量が多い場合は運搬に使うトラックのサイズを目安に費用を提示されることがあります。

たとえば軽トラック1台分で2万円前後、2トントラック1台分で2.5~4万円が目安です。

ただし一戸建てなどで搬出に時間がかかる場合などは、人数分の人件費が別途かかることがあり、家電の一部(エアコンやテレビなど)についてはリサイクル料金がかかります。

一方で遺品整理業者は、家の大きさや間取りで料金を設定していることが多く、ワンルームは8万円前後、2DKなら20万円前後が1つの目安です。
一戸建ての場合は50万円前後かかることがあります。

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売却前の空き家を片付ける手順

売却前の空き家を片付ける手順

遠方であったり物が多かったりすると、空き家を片付けるのに数カ月から半年程度かかってしまうことも多く、長引くことで売却のタイミングを逃してしまうことになりかねません。

最後に、売却前の空き家を片付ける手順を4つのステップで紹介します。ぜひ参考にして、効率よく進めるようにしてください。

1.親族で話し合う

空き家の片付けで親族とトラブルになることを防ぐためにも、単独で片付けたりすることは避け、親族とよく話し合ったうえで進めるようにしましょう。

片付けを業者に依頼する場合は、費用負担についても決めておくようにし、決定したことは口約束ではなく、書面に残すようにしてください。

2.処分・買取・保管で分類する

空き家の残置物を、まず「保管するもの」「買取してもらうもの」「処分するもの」の3つに分類しましょう。

分類することでその後の作業がしやすくなり、全体量も把握しやすくなります。

仕分けに迷ったら、以下を参考にしてみてください。

保管するもの現金・通帳・有価証券・家の登記済証(権利証)・思い出のものなど
買取してもらうもの貴金属・宝石・絵画・家電・家具など
処分するもの価値がないもの・値が付かないもの・不要なもの

3.処分方法を決める

次に、自分たちで処分するのか、それとも業者へ依頼するのか決めます。

業者に片付けを依頼する場合は、インターネットなどで口コミをチェックし、複数社の見積もりを比較してから決めるとよいでしょう。

自分たちで片付ける場合は、買取してもらいたいものをリサイクルショップに持ち込むのか、それともオークションサイトやフリマアプリを利用するのか決めておきましょう。

不用品を自分たちで処分する場合も、粗大ゴミとして回収してもらうのか、それとも自治体のゴミ処理場へ持ち込むのか話し合っておきます。

4.親類で話し合って役割分担をする

分類ごとの処分方法が決まったら、役割分担と期限を決めます。

作業を細分化することで効率よく進めることができ、期限を設定することでスケジュールが明確になります。

たとえば車を所有している人が不用品を自治体のゴミ処理場へ持ち込み、オークションサイトを普段から利用している人がサイトへ出品するなど、得手不得手も考慮して担当を決めます。

また一人の負担が大きくならないように振り分け、必要に応じて手伝うなど、協力して進めることを心がけましょう。

この記事のポイント

売却前の空き家を自分で片付ける方法は?

空き家を自分で片付ける場合、リサイクルショップに持ち込む、オークションサイトやフリマアプリに出品する、自治体の回収に出すなどの方法があります。

詳しくは「売却前の空き家を自分で片付ける方法とメリット・デメリット」をご覧ください。

売却前の空き家の片付けを業者に依頼する方法は?

空き家の片付けを業者へ依頼する場合は、通常は不用品回収業者もしくは遺品整理業者に依頼することになるでしょう。

どちらにも対応している業者もありますが、それぞれの特徴を把握したうえで、依頼先を決めるようにしてください。

詳しくは「売却前の空き家の片付けを業者に依頼する方法とメリット・デメリット」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

空き家を片付けてから売却しようと思っているうちに、忙しくなって手が付けられず、放置してしまうことがないようにしましょう。空き家は、所有しているだけで税金がかかります。業者に片付けを依頼すると費用はかかりますが、早期に売却できればメリットの方が大きいかもしれません。
不動産会社によっては、提携している不用品買取業者などを紹介してくれるケースもあります。空き家の売却で不安やわからないことがあれば、不動産会社に相談することから始めてみてください。
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