3点ユニットバス メリット デメリット
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3点ユニットバスとは? メリット・デメリットとデメリットを解消する方法を伝授

執筆者プロフィール

高山みさと
インテリアコーディネーター

CADオペレーター・大手住宅設備メーカー勤務を経て、住宅ライターとして開業。インテリアコーディネーター資格保有。元キッチンスペシャリスト。家づくりやリフォームにおける難しい知識を分かりやすく伝えている。プライベートでは築20年の戸建て住まい。リフォームやDIYで家づくりを楽しんでいる。

ざっくり要約!

  • 3点ユニットバスとは、浴室・洗面台・トイレが同じ空間にひとつの設備としてまとめられたものを指す
  • 3点ユニットバスは敬遠されることも多いが、家賃が安い傾向にある

賃貸物件を探していると、多く見られるのが「3点ユニットバス」の物件です。3点ユニットバスとは、浴室・洗面台・トイレがひとつにまとめられた設備を指します。3点ユニットバスには様々なメリットがありますが、実は敬遠されることも少なくありません。

この記事では、3点ユニットバスのメリット・デメリットを解説するとともに、デメリットを解消する方法までご紹介します。家賃を少しでも抑えたい方は、ぜひ参考にしてください。

3点ユニットバスとは?

3点ユニットバスとは、浴室・洗面台・トイレが同じ空間にひとつの設備としてまとめられたものを指します。

3点ユニットバスは、築年数が古い賃貸物件でよく見られ、限られた専有面積を有効活用するために使われてきたものです。水回りをコンパクトにまとめることで、その分居室を広くできるというメリットがあります。

そもそもユニットバスとは?

ユニットバスとは、浴槽・床・壁・天井のパーツをそれぞれ工場で製造し、現場で浴室として組み上げるものです。ユニットバスは規格化された製品のため、品質が安定しており、優れた防水性や施工期間の短縮など、合理的な特徴が多くあります。

一方、現場で床や壁を一から造り上げていく浴室は在来工法と呼ばれ、タイルを貼るなど職人の手による施工が必要になります。デザインにこだわった浴室をつくれる反面、費用が高く、工期を長く要することがデメリットです。

2点ユニットバスとの違い

2点ユニットバスは、浴室と洗面台が同一空間にまとめられた設備です。「バス・トイレ別」の物件を望む人が多いことから、3点ユニットバスのトイレを独立させた間取りも普及しました。

さらに、2点ユニットバスから洗面台を独立させた「独立洗面台」の需要も高まり、2点ユニットバスも減りつつあります。近年では、浴室・洗面・トイレがそれぞれ独立した間取りが好まれる傾向にあるようです。

3点ユニットバスのメリット

3点ユニットバス メリット

3点ユニットバスは敬遠される傾向にありますが、家賃が安い、掃除が楽といったメリットもあります。

省スペース

3点ユニットバスは、浴室・洗面台・トイレという3つの機能が一つの空間に集約されているので、その分リビングや寝室などの居住スペースを広く取れることが大きな特徴です。

特に、都心の狭小物件では、限られた空間を有効活用するための工夫として、3点ユニットバスが多く採用されてきました。少しでも広い部屋が欲しい方は、3点ユニットバスの物件を選ぶと良いでしょう。

掃除が楽

3点ユニットバスは、水回り設備が一か所にまとまっているため、掃除も一度に済ませられるというメリットがあります。

また、床から壁まで防水加工が施されているため、シャワーで3点ユニットバス全体を一気に洗い流すことも可能です。
水はけが良く、衛生的に使えることも大きなメリットといえるでしょう。

家賃が安い傾向にある

3点ユニットバスを採用している物件は、築年数が古いことが多く、同じ広さや立地の物件と比較して、家賃が安い傾向にあります。

また、3点ユニットバスは敬遠されるケースも多く、そのために家賃が相場より低く設定されていることも。家賃を抑えたい方にとって、3点ユニットバスは魅力的な選択肢になるでしょう。

3点ユニットバスのデメリット

3点ユニットバスにはメリットがある一方で、日常生活における不便も少なくありません。3点ユニットバスの物件を選ぶ際は、デメリットも把握しておくことが重要です。

浴室とトイレを一緒に使えない

3点ユニットバスの最も大きなデメリットといえるのが、浴室とトイレを同時に使用できないことです。

1人暮らしであれば、大きな問題はないかもしれません。しかし、親や友人が泊まりに来たときに、お風呂を貸している間はトイレに入れないという問題が発生します。宿泊の頻度によっては大きな不便につながるでしょう。

湿気がこもりやすい

3点ユニットバスは、入浴時に発生する湿気が空間全体に広がりやすい構造です。入浴後は、洗面台やトイレも湿気を帯びてしまうというデメリットがあります。

3点ユニットバスは窓がないケースも多く、換気はユニットバスの換気扇が頼りです。特に、湿度の高い時期は、換気が不十分でカビが生える可能性もあります。

トイレットペーパーが濡れやすい

3点ユニットバス内には、トイレットペーパーホルダーが設置されていますが、シャワーを使う際の水はねや湿気でトイレットペーパーが濡れたり、湿ったりすることがあります。

トイレットペーパーが破れやすくなったり、使用感が悪くなったりすることがあるので、デメリットとして感じられるケースも少なくありません。

コンセントがない

漏電の恐れがあるので、3点ユニットバス内にはコンセントがありません。洗面台の前でドライヤーを使えないので、不便に思う方もいるでしょう。

他にも、電動歯ブラシや電動シェーバーなど、洗面台では電化製品を使う場面が多くあります。部屋に身だしなみを整えるスペースを作ったり、充電式の電化製品を使ったりといった工夫が必要です。

3点ユニットバスのデメリットを解消するコツ

3点ユニットバスには様々なデメリットがありますが、ちょっとした工夫で快適性を高めることも可能です。デメリットを解消するポイントを解説します。

入浴後は水気を切って換気する

3点ユニットバスには換気扇が付いているものの、換気扇だけで入浴後の湿気を飛ばすのは難しいでしょう。入浴後は、床や壁に付いた水気をスキージーで切ったり、ダスターで拭き上げたりすることがポイントになります。

水気を取ることで換気効率がアップし、カビの生えにくい、カラッとした浴室環境を維持することができます。

2人以上で入居する際は要検討

3点ユニットバスは、浴室とトイレを同時に使えないという大きなデメリットがあります。不便な場面が多く想定されるので、3点ユニットバスの物件に2人以上で入居することはおすすめしません。

トイレが独立している2点ユニットバスや、シャワールームだけの物件を検討しましょう。

防水対策する

3点ユニットバスは、入浴時の水気ができるだけ洗面台やトイレに及ばないようにすることで快適に使えるようになります。

まず、入浴時に使うシャワーカーテンは、浴槽の内側に入れて床が濡れないようにすることが大切です。足が濡れないようにサンダルを用意しておくのも良いでしょう。

また、濡れやすいトイレットペーパーは、防水仕様のトイレットペーパーホルダーを使うことで濡れにくくなります。

まとめ

3点ユニットバスとは、浴室・洗面台・トイレが同じ空間にひとつの設備としてまとめられたものを指します。3点ユニットバスは敬遠される傾向にありますが、家賃が相場より安いケースが多く、生活コストを抑えたい方にはおすすめです。

また、3点ユニットバスは、浴室とトイレを同時に使えないので、2人以上での入居には向いていません。3点ユニットバスからトイレが独立した2点ユニットバスの物件を検討しましょう。

この記事のポイント

3点ユニットバスとはどのような設備ですか?

3点ユニットバスとは、浴室・洗面台・トイレが同じ空間にひとつの設備としてまとめられたものを指します。

詳しくは「3点ユニットバスとは?」をご覧ください。

3点ユニットバスのメリットは?

3点ユニットバスは敬遠される傾向にありますが、家賃が安い、掃除が楽といったメリットもあります。

詳しくは「3点ユニットバスのメリット」をご覧ください。

3点ユニットバスのデメリットは?

3点ユニットバスにはメリットがある一方で、日常生活における不便も少なくありません。3点ユニットバスの物件を選ぶ際は、デメリットも把握しておくことが重要です。

詳しくは「3点ユニットバスのデメリット」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

シャワーを使った後は、至るところに石けんや皮脂汚れが付いています。浴室の壁やシャワーカーテンにシャワーをあてて洗い流しましょう。シャワーカーテンはカビが付くこともあるので、定期的に交換することをおすすめします。次に、壁や床に付いた水気はスキージーで切り、ダスターやマイクロファイバークロスで拭き上げを。洗面台の鏡も同様に拭き上げると良いでしょう。水気をしっかり取ることで、換気効率がアップします。

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