マンション買取のデメリットとは？仲介との価格差や不動産会社選びの注意点

マンションを売却する方法には「仲介」と「買取」の2つがあります。どちらも不動産会社が窓口になりますが、買主が異なるのが特徴です。

それぞれメリット・デメリットがあり売却価格にも影響するため、どちらを選択するか慎重に検討する必要があります。

この記事では仲介と買取の違いと、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。また、買取に向いている人の特徴を詳しく解説しますので、マンションの売却を検討している方はぜひ参考にしてください。

マンションの買取とは？

「買取」とは、不動産会社に直接、不動産を買い取ってもらう売却方法を指します。「仲介」による売却との違いは、次のとおりです。

仲介との違い

「仲介」による売却では、主に個人の方に向けて販売活動をして、購入を決めてくれた方と売買契約を締結します。

このときの不動産会社の役割は買主ではなく、マンションができる限り好条件で売れるよう販売戦略を考え、購入希望者に条件を交渉し、安心・安全の取引ができるよう仲介することです。

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マンション買取のメリット

不動産会社がマンションを買い取ってくれる「買取」には、次のようなメリットがあります。

早く売却できる

マンション買取の大きなメリットは、仲介で売却する場合と比較して、早く売却できる可能性が高いことです。

不動産会社は、リフォームなどをして再販し、利益を得る目的でマンションを買い取ります。個人の方のように時間をかけて資金計画を立てたり、競合物件と比較したりすることはなく、採算性があると判断すればすぐに購入を決めます。不動産会社によりますが、資金調達にも時間を要さないため、数日から数週間程度でマンションを現金化できます。

仲介手数料がかからない

マンションを買い取ってくれる不動産会社と直接、取引する場合は＿仲介手数料という決して安くない費用が発生しない点も買取のメリットといえるでしょう。

内見対応が不要

「仲介」では、不特定多数の方に向けてマンションを販売するため、マンションに興味を持ってくれた方による「内見（内覧）」が複数回にわたる可能性があります。売却するマンションに居住中の場合は、内見に対応するためスケジュールを調整したり、内見前に家中を綺麗に掃除したりする必要があります。

一方、「買取」の場合も、不動産会社がマンションを査定するために内見しますが、先のとおりリフォームや修繕を前提にマンションを買い取るため、個人の購入検討者のように劣化や汚れ、傷などを気にすることはありません。綺麗に清掃して整理・整頓したとしても買取価格は変わらないため、気軽に迎え入れられるでしょう。

契約不適合責任が免責となることが多い

マンションの売主は基本的に、民法に規定されている「契約不適合責任」を負います。買主は契約不適合責任に基づき、売主に対して、契約内容に適合していない欠陥や不具合の修繕や売買金額の減額などを請求できます。

ただし、契約不適合責任は任意規定であり、当事者の合意があれば免責とすることも可能です。マンション買取の多くは、売主の契約不適合責任が免責となります。

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マンション買取のデメリット

さまざまなメリットがあるマンション買取ですが、次のようなデメリットもあるため、あらかじめ認識しておきましょう。

仲介による売却より価格が落ちる

先のとおり、マンションを買い取る不動産会社は、リフォームや修繕をして再販し、利益を得ることを目的としています。そのため、買取価格は再販時に利益がでる金額となります。一概にはいえませんが、買取価格は「仲介」によって売却する場合と比較して、2〜3割程度、低くなるのが一般的です。

買取対象とは限らない

マンション買取では「再販によって利益が出る」と判断されればすぐに買い取ってもらえますが、逆に「採算が取れない」と判断されれば、いくら減価しても買い取ってもらうことはできません。買取可能なエリアや築年数、物件種別などを細かく規定している不動産会社もあります。

マンション買取に向いているのはどんな人？

早期売却が実現する一方、価格面では妥協が必要なマンション買取は、次のような人に向いている売却方法です。

できる限り早く売りたい人

「仲介」による売却にかかる期間は、平均して3〜4ヶ月程度です。ただこの期間はあくまで平均であり、いつ、どのタイミングでマンションを気に入って購入してくれる人が現れるかは定かではありません。場合によっては、売却まで半年や1年、それ以上の期間を要する可能性もあります。

住み替えなどの場合、いつまで経っても売れないことは避けたいはず。また、相続や離婚、資金難などによる売却で、できる限り早く手放したいと考えている方もいるでしょう。こうした方は「買取」による売却が適していると考えられます。

周りに知られずに売却したい人

「仲介」による売却では、販売活動が不可欠です。不動産ポータルサイトや不動産会社のホームページに物件情報を掲載し、場合によってはチラシを作ったり、オープンハウスを開催します。内見する方が多数訪問することになるため、周りの方が売却していることに気づく可能性は高いといえます。厳密にいえば、こうした販売活動をしないで売却することも可能ですが、時間がかかり、価格も落ちてしまう可能性があります。

対して、不動産会社に買い取ってもらう場合は、販売活動が不要です。不動産会社の訪問も基本的に一度のため、周りに知られずにマンションを売却することができます。

手間をかけずに売りたい人

「買取」は、売却に手間をかけたくない人にも向いている売却方法です。「仲介」による売却では、内見対応や価格・条件面の交渉などが求められますが、「買取」はこうした手間はありません。

なかなか売れずに困っている人

条件面さえ合えば買い取ってもらえる「買取」は、マンションがなかなか売れずに困っている人にも向いています。価格面では妥協が必要ですが、いつまで経ってもマンションが売れないとなると、固定資産税や都市計画税、管理費、修繕積立金などの維持費がかかり続けてしまいます。

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マンションを買い取ってくれる不動産会社を選ぶうえでの注意点

「買取」は、マンションを売るための手段にすぎません。「仲介」による売却でも買主によって価格や条件面が変わりますが、「買取」も同様に、不動産会社によって買取の可否や価格は変わってきます。

不動産会社によって買取基準は異なる

不動産会社に「採算が合わない」と判断されれば買い取ってもらえないというのは、先述のとおりです。ただ、すべての不動産会社が同じ基準で買い取るマンションを決めているわけではありません。1社に買取を断られたとしても、他社に買い取ってもらえる余地はあります。

「査定額＝買取価格」となる

「仲介」で売却することを前提とした査定額は、不動産会社が予測する「売却見込み額」です。あくまで「予測」のため、その金額で売れることが保証されているわけではなく、高額な査定額を提示してくれる不動産会社が高く売ってくれるわけではありません。

一方、買取を前提とした査定額は、不動産会社がその金額で買いますと提示する金額になります。

不動産会社によって買取価格は異なる

買取価格は、不動産会社によって異なります。これは、不動産会社によって提携しているリフォーム会社や再販する際の売却力が異なるためです。同じ不動産会社であっても、マンションのエリアや築年数などによって得手不得手は異なります。

先のとおり、マンション買取では「査定額＝買取価格」となるため、少しでも高い査定額を提示してくれる不動産会社を見つけることが大切です。

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まとめ

マンション買取は、手間をかけず早く売れるというメリットがある一方で、売却金額は「仲介」による売却より落ちるというデメリットがあります。そのため、住み替えなどで時間がかけれない場合や周りに知られなくないという事情がある場合に向いている売却方法といえます。

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