Break time column's ~趣味/ライフスタイルのコラム~

今日は、白ワイン?いえ、オレンジワインにしませんか?

ワイン全般

公開:2022.04.22

 ワインの大きな魅力の一つがその美しい色。食卓を華やかに彩り、パーティーでは鮮やかな色の輝きがグラスを手にする姿を魅力的に引き立ててくれます。そんなワインの色といえば、思い浮かぶのは赤、白、そしてロゼでしょうか。ところが、ここ最近、世界のトレンドとして、また実際に日本の東京都港区にある当社直営ワインショップでも人気の高まりを見せているのが、オレンジワインです。

 これは、果実のオレンジを使ったワインではありません。正真正銘ブドウだけを使った本格派の辛口ワイン。色はその名の通り美しいオレンジ色です。普通のワインと何が違うのでしょうか?まだ詳しく知る人が少ない、「古くて新しいワイン」なのです。どこかで小耳にはさんだという方も増えて、店頭でもオレンジワインについて問われることが多くなってきました。ここではオレンジワインの正体と人気の秘密を紐解いていきましょう。

オレンジワインってどんなワイン?

オレンジワインってどんなワイン

 はじめに、質問です。「白ブドウから赤ワインを造ることはできません。では、黒ブドウから白ワインを造ることはできるでしょうか?」
答えは、YESです。黒ブドウから白ワインを造ることは可能です。実際に、フランスで名高いシャンパーニュ(日本では通称シャンパンと呼ばれている)には、その一部に黒ブドウが使われていることが一般的です。そもそも黒ブドウであっても、例外を除き、果汁や果肉には色がついていません。黒ブドウの皮の中に含まれている赤色系の色素を抽出しなければ、ワインに色はつかないわけです。

 一方で、オレンジワインの原料は白ブドウです。通常、白ワインを造る時には、ブドウを圧搾し果皮を取り除いてから、果汁のみを発酵させていきます。ところが、オレンジワインは果皮や種も一緒に発酵させていきます。このことで、果皮に含まれていた黄色系の色素が溶け出し、色に深みが出ます。さらに、果皮に含まれていた渋みや苦みの元になる成分「タンニン」も抽出されることになります。したがって、色だけでなく、香りや味わいも独特な風味を持つワインになります。

オレンジワインの香りと味わい

オレンジワインの香りと味わい

 使われるブドウ品種、ブドウが育った気候風土、果汁と果皮を漬け込む長さなど、造り方によって異なります。一例を挙げましょう。当店で人気のアメリカ産オレンジワインが「フィールドレコーディングズ スキンズ 2020」。グラスに注ぐと深みがかった美しく輝くオレンジ色です。香りは、ネクタリンやタンジェリン(柑橘類・みかんの一種)の香りが心地よく広がります。後味には、リンゴの皮をかじった時に口の中がキュッとすぼまるような、ほどよい渋みが感じられます。全体的にしっかりした造りですが、ほどよい酸味が引き締めていることで、前菜からメイン料理まで、幅広い食事に合わせることができます。開いていく香りを楽しみながら、ゆっくり味わいたい奥行きと複雑さのあるワインです。

「古くて新しいワイン」!発祥は、なんとジョージア?

 ジョージアは、ワイン発祥の地と言われ、紀元前6000年以上の長いワイン造りの歴史を持ちます。古代ではクレオパトラや、現代ではイギリスのチャーチル首相にも愛されてきました。現代ではオレンジワインと呼ばれるこのワイン、ジョージア本国では、アンバーワイン(琥珀色のワイン)の名が一般的です。クヴェヴリという粘土製による素焼きの卵型の壺で造る特殊な製法を用います。クヴェヴリの大きさは様々で、先が尖った形状をしているため、地中に埋めて使うのです。

 オレンジワインの伝統的な造り方は、この「クヴェヴリ」の中に踏みつぶしたブドウをすべて入れます。地中に埋められているため、発酵温度が上がりすぎず、低温で発酵。ゆっくりと熟成が進んでいきます。その後、ろ過し、必要によってはさらに熟成を経ます。

 このクヴェヴリによるワイン造りは、2013年に「ユネスコの無形文化遺産」に登録されました。一時期は醸造の効率性の悪さから廃れかけたものの、独自の伝統文化が見直され、生産が増えてきています。画一的な大量生産とは異なる、こうした個性あるワインが引き継がれていくことの大切さを感じます。

なぜ人気?その秘密は?

 渋みや苦み成分をほどよく併せ持つ独特の味わいは、個性がある分、気に入ってリピートする方も多くいます。また、話題にのぼり、一度味わってみたいという方も多いでしょう。
そして、これまでワインとは合わせにくかった料理を引き立ててくれる懐の深さも人気の秘密です。料理のカテゴリーとしては、例えばエスニック料理も面白い組み合わせです。多少のスパイシーさがあっても、オレンジワインの味わいがそれに負けない強さを持っているからです。また、沢山の品数を並べる普段の日本の食卓でも、個性が強い食材と試して、「合う?合わない?」と対話を弾ませるのも楽しいかもしれません。

 ワインの楽しさの一つがそのバラエティの豊かさ。今晩の献立に合うワインを数多くの中から選ぶのはとても楽しいですね。ピタリと合った料理とワインのマリアージュ(フランス語で結婚の意味:相性の良さをいう)は、忘れがたい至福のひと時を生み出してくれるでしょう。

【オススメワイン インデックス】

一度試してみたいオレンジワインはこちら

◆フィールドレコーディングズ スキンズ 2020
産地:アメリカ・カリフォルニア州

◆サンギュリエ 2020 ヴィニョーブル・デュ・レヴール
産地:フランス・アルザス地方
特徴:リースリングを主体にした珍しいアルザスのオレンジワイン。ワイン名の「サンギュリエ」は仏語で「特異な」という意味。従来のフルーティで優しいイメージのアルザスワインとは一線を画すスタイルであることを表しています。(年間生産本数1500本の限定品)

この記事の著者

松浦 尚子 マツウラ ナオコ

松浦 尚子 マツウラ ナオコ

ボルドー国立大学公認ワインテイスター
(有)サンク・センス 代表取締役社長
神戸大学教育学部卒業。

プロフィール

 教育・出版会社に勤めた後にフランスに渡り、世界の権威であるボルドー大学ワイン醸造学部が主宰する、日本人では数少ないワインテイスター専門家資格を取得。
広島県の第3セクターのワイナリー設立にかかわり、アメリカ・ボストンを本拠地とする投資会社に籍を置いて、日仏間で働く。通算5年間フランスに滞在した後、2002年秋に帰国。
滞在中には、フランス文部省認定の最難関のフランス語資格試験DALFも全て取得。
帰国後、2003年4月に有限会社サンク・センスを設立し、代表取締役に就任。
「フランス、ワイン、食」をテーマに、様々な切り口からこれまでにない発想でワインスクール、 講演、イベントを中心にプロデュースを行う。
2005年1月に立ち上げたサンク・センスワインCLUBには、ワインを軸に旅やグルメ、趣味など幅広い分野に関心を持つメンバーが集い、質の高いコミュニティを形成している。
また、フランス大使館主催事でのプレゼンターや六本木ヒルズクラブでのワイン講師、経営者を中心としたビジネスマン向けのワイン講演も数多くこなし、実績は多数。
これまでに取り上げられた新聞、雑誌、ラジオ、TV出演は数え切れない。

主な資格や経歴

  • ボルドー国立大学公認ワインテイスター
  • 2003年 ワインスクール『サンク・センス』 設立
  • 2010年 東京都港区白金一丁目に初のワイン店舗
    「サンク・センス ワインセレクターズショップ 白金高輪店」を開業。
    直近では、ぴあワイン図鑑監修、日経何でもランキング審査員、東京理科大学で講座を担当。
    フランス大使館式典、アウディ新車発表会、六本木ヒルズクラブなど講演多数。

執筆実績

  • 三菱UFJ銀行情報スクエア(SQUET)にて「松浦尚子のワイン読本」を寄稿(月一回)
  • ITメディア、エグゼクティブメンバー向けにコラムを連載
  • 航空会社ユナイテッドエアライン機内誌へ寄稿
  • 富裕層向け総合誌「Noblesse」で連載/ VodafoneのWEB

直営ワインショップ(店舗情報)

サンク・センス ワインセレクターズショップ&BAR
〒108-0072 東京都港区白金 1-25-16-2F
TEL/FAX: 03-5449-2839
営業時間:12:00~20:30(日のみ20:00)
定休日: 月曜日 (祝日の場合は翌火曜日)、第2・第4火曜日
アクセス:南北線・三田線 白金高輪駅3番出口より徒歩2分

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