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国交省、行動データもとに施設最適配置

2017年06月07日

―「スマート・プランニング」開発推進

 国土交通省は、個人の行動特性を踏まえた回遊行動シミュレーションを行い、最適な施設の立地につなげる計画手法「スマート・プランニング」の開発を進める。昨年度のシミュレーションをもとに、今年度中に分析手法の実践の手引きをつくり、各地域での活用を促進していく。

 スマートフォンのGPSデータを活用し、地区内の個人単位の行動データを取得する。歩行距離や中心市街地での立ち寄り回数、滞在時間など、人の属性ごとの行動特性を把握し、施設配置や歩行空間を変化させた際の歩行距離や立ち寄り回数など回遊行動をシミュレーションする。昨年度は、仮想で施設を設置した際の歩行者の変化を予測するシステムを開発、岡山市でシミュレーションした。同地区では、駅前にあるショッピングセンターと百貨店を結ぶ通りの回遊性向上が課題。そこで、2つの施設間にある緑道公園にオープンカフェを設置したとすると、通りの通行者数が約2割増加し、公園エリアの通行者数は約6割増加するとのシミュレーション結果を得た。今後は、他の都市でも検証を行い、福祉センターや保育施設など主要な都市施設の立地による予測や、公共交通による中心市街地来訪者数の変化予測を行う。

 同省では、スマートプランニングに関し、人の行動データの分析や回遊行動シミュレーションモデルの構築、実践例などを、今年度中に手引きとしてまとめる。今後は、システムをオープン化して普及を図る。同システムを使うことで、中心市街地での賑わい創出や、子育て世帯が安全に行動できるまちづくり、高齢者が歩ける距離を踏まえた施設配置による健康増進など、立地適正化計画での都市機能の施設誘導に役立てる。

(提供:日刊不動産経済通信)

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